*[長崎日記]夏休みを、雲仙、伊王島、野母半島で

*[長崎日記]夏休みを、雲仙、伊王島野母半島

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ロシアヒマワリ

 先月同様に、7月の24日と25日の2日にわたって、シルバー人材センターにお願いして草刈りをしてもらった。一段低くなった港側の庭では、雑草が刈り取られたおかげで2m前後に伸びて開花を始めた200本ほどのロシアヒマワリ並木とその手前に70cmほどの高さに育ったコスモスが公道からよく見えるようになり、道行く人が、足を止めて写真を撮ったりする姿も見かけるようになった。
 ロシアヒマワリは、昨年のように成長過程で台風や虫の被害に遭わなかったので、珍しく高さが揃ったが、初期に植え直した苗もあったせいか開花時期がずれてしまっている。また、なぜか、年を追って花の大きさが小さくなっている気がする。おそらく、育ち始めた時期の間引きを怠っているせいだろう。

 もうひとつ港側の庭で目立つのは、友人から頂戴したひょうたん型カボチャの苗の成長ぶりだ。オリーヴやレモン、薔薇の木に絡むだけなら良いのだが、公道にまで飛び出しそうな勢いで、無理矢理フェンス内に収まるように強制移動した。雌雄一対の苗をもらったのだが、雌花の開花が早すぎて、雄花に受粉させるタイミングが合わない。それでも一部カボチャがふくらみ始めているのは昆虫が良い仕事をしてくれたのだろう。

 裏庭の方では、6月末に播いた、つるありインゲンと平さやいんげんが順調に育ち、80cmの高さのネットを既に超え始めている。収獲は、おそらく9月頃だろう。

 今でも収獲が続いているのは、バジル、ディル、サニーレタス、イタリアンパセリコリアンダーホースラディッシュなどだ。

 港側と裏庭の3カ所のキュウリ畝でも収獲が続いているが、一時期の1日10本という勢いはなく、せいぜい3本前後というペースで、自家消費にはちょうど良い量だ。

 目下の家庭菜園の悩みは、7月13日に梅雨明けしてから雨がほとんど降らなくなり、1.5トンの容量の雨水タンクが枯渇することだ。雨水タンクには、風呂水や台所から出るあまり水もV字溝を通して流し込めるようになっているのだが、それでも昨日(30日)には枯渇し、今年初めて真水を庭に撒くことになった。幸い、今晩からは若干の降水が見込めるが、いつまでもつことやら。

 

 毎年、初夏には、石垣島シュノーケリングを楽しんでいたhttps://europedia.hatenablog.com/entry/2019/07/26/112641が、コロナのおかげで、昨年に続き今年も石垣島での夏休みは諦めた。石垣島は離島ならではの医療事情の切迫が有り、リゾートホテルでも厳しいコロナ対策をせざるを得ないようだ。定宿としていた川平のクラブメッドhttps://www.clubmed.co.jp/も、メインレストランやバーでのアルコール類の提供を控え、“部屋飲み”に限っているようで、飲み放題のワインを楽しみにしている私には辛い制約だ。

 石垣島の代わりに、今年は6月末~7月に3回に分けて県内のビーチや温泉で短い夏休みを楽しんだ。幸い、3回の旅の予約を済ませた後に、長崎県民向けに「第2弾 ふるさとで“心呼吸”の旅キャンペーン」https://www.nagasaki-tabinet.com/feature/furusato-sinkokyuという、県内の対象宿泊施設への宿泊及び旅行商品に対し、一人1泊あたり代金の50%(最大5,000円 同一施設につき、毎月3泊まで)を助成する制度が7月1日の宿泊から始まり、地域限定クーポンも1泊あたり2,000円付与される。つまり、1泊あたり7,000円の補助となった。

 小間切れの夏休みの第一弾は、6月29日から7月3日までの4泊5日で、1泊目は小浜温泉橘湾に面したオレンジ・ベイ・ホテルhttps://orangebay.jp/に滞在。ここは、これまでに5回ほど利用している。全室オーシャンビュー、半露天風呂付きだが、価格はリーズナブルだ。
 続く3泊は、これも今までに5回ほど利用した九州ホテルhttps://kyushuhtl.co.jp/index.htmlで、夏休みの利用は昨年に続き2回目だ。こちらも半露天風呂付きだ。昨年同様、unzen旅チャリhttps://select-type.com/rsv/?id=zxfpm_FsFZ0&c_id=110266でサイクリングを楽しんだ。今回は、標高700mの雲仙ゴルフ場からロープウェーの駅がある標高1,080mの仁田峠までの登り道を電動アシストの力を借りて登り切った。いつもは、多くの観光客が訪れる観光ルートだがこのときは、途中、一台の車とも出合わなかった。

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仁田峠第二展望台から普賢岳を望む

 第二弾の夏休みは、これまた昨年に引き続き長崎港外の伊王島http://www.ioujima.jp/にある温泉付きリゾート・ホテル「アイランドナガサキhttps://www.islandnagasaki.jp/での7月13日からの4泊5日だ。ここでは、昨年同様https://europedia.hatenablog.com/entry/2020/07/31/125408シュノーケリングとサイクリングを楽しんだ。

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 第三弾の4泊は、7月26日から長崎市の西に伸びる野母半島の先端近くにある温泉付きリゾート・ホテルOcean Resort Nomon長崎https://nomon-nagasaki.jp/ で過ごした。

 ここは、以前、公共の宿として運営されていたものを大改築して温泉リゾート・ホテルにしたものだ。専用というわけではないが、ホテルの前には100mほどの長さのビーチがあり、正面に軍艦島を望むことが出来る。ここでも、シュノーケリングとサイクリング、そして評判の料理を堪能した。とくに、ビーチでは、カヌーや水泳を楽しむ地元の子供たちがときおり来ることもあるが、私が泳いだ午後の時間はひとりで独占状態。水もきれいで石垣島ほどではないが亜熱帯魚も見られた。

 沖合に岩礁があるためか、波も静かだったが、訪れた前日の7月25日には中国本土にそれた台風6号の影響により、軍艦島の見学通路の柵と桟橋の連絡橋の柵が高波で破損し、当分の間、上陸見学が停止されているそうだ。

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“専用ビーチ”から軍艦島を望む

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東シナ海に沈む夕日

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地魚のカルパッチョ






 さて、オリンピックが開催中だが、実は、私も1964年の東京オリンピックにボランティアとして係わったことがある。当時中学一年生だったが、ボーイスカウトとして、国立競技場での毎朝8時の国旗掲揚を手伝ったのだ。住んでいた麻布笄町から競技場の最寄り電停だった権田原まで、都電の早朝往復割引(往復15円だったと記憶する)を利用して通った。ボーイスカウト日本連盟から話が通っていたので中学の授業には堂々と遅刻することができた。家のどこかに当時もらった功労賞の記念メダルが残っているはずだ。ボーイスカウト日本連盟のホームページ https://www.scout.or.jp/member/tokyo2020-kyouryoku/に「東京および関係県連盟から150人あまりが関わりました」「スカウトたちにとっては、忘れることができない体験だったことでしょう」と書かれていた。あれから、57年、オリンピックも当時とは様変わりして........。

 

*[長崎日記]蜂や蝶、鳥、小動物で賑わう夏の庭

*[長崎日記]蜂や蝶、鳥、小動物で賑わう夏の庭

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タチアオイの蜜を吸う蝶



 庭に雑草が茂っても除草剤を撒かない方針で、自分で草刈り機で刈り取りそのまま放置して緑肥と化すのを待っている。おかげで年々地味豊になっているようで、作物はよく育ち、昆虫や蝶、野鳥などの訪問者も多い。しかし、何も植えていない場所は雑草や勝手に生えてくるミントなどが伸び放題だ。

 とくに夏は、放っておくと半月で20~30cmの高さに雑草が伸びてしまう。そこで、毎年、6~9月の期間はシルバー人材センターにお願いして15日ごとに草刈りをしてもらうのだが、今年は6月上旬に雨が続いたため6月の22日と23日に集中して草刈りをお願いすることになった。その間も草は伸び続けるので、できる範囲で自分で電動草刈り機を使って処理しておいた。

 ご近所の多くが、庭もしくは耕作放棄された畑を借りて家庭菜園を楽しんでいるのだが、わが家同様に“シルバーさん”にお願いしている人も少なくない。

 裏山も含めどれぐらいの“家庭菜園”があるのか歩いて探索したことがあるが、500坪以上の菜園や作業小屋を設けた家庭菜園などが多数見つかった。まるで、オーストリアのウィーン近郊で見かけたクラインガルテン(Kleingarten)やモスクワ郊外に散在するダーチャのようだ。

 コロナ禍の影響でわが家同様“ステイ・ホームガーデン”で家庭菜園にチャレンジする人が増えているようで、ホームセンターに行っても、菜園用の資材や苗、肥料、培養土などの売り切れが目立った。 お互いの収穫物を交換しあうことも増えているようだ。家庭菜園が盛んになれば、わが家の周辺で目立つ空き家や耕作放棄地対策にも役立つだろう。

 クラインガルテンについては東京に住んでいた頃に書いた当欄の「ヴェランダ栽培からクラインガルテン耕作へ」https://europedia.hatenablog.com/entry/20050107/p1をご覧いただきたい。また、“健康と持続可能な社会に配慮したライフスタイル”に興味のある方は,当欄の「『ロハス』ならぬ『ロハデス』の暮らしを」https://europedia.hatenablog.com/entry/20060104/p1 もご参照を。


 前回、早い梅雨入りのせいで、タチアオイなどの庭の花の開花も例年より半月ほど早かったと書いたが、タチアオイはさらに増えて50カ所以上で立ち上がってきているが、自然に散った種から伸びてきたものと、自分で採種して、年が明けてから播いたものとで開花時期が異なる。そのため、花が咲き終わって種が飛び始めたものとこれから開花するものとが混在している。おかげで5月末から7月いっぱいまで鮮やかな赤紫色の花が楽しめそうだ。

 夏は、虫による被害が激しく、葉ものは壊滅状態だが、なぜかサニーレタスだけは虫の被害に遭っていない。そこで、バジルやサニーレタス、コリアンダーが生き残っているハーブガーデンの空いた場所を耕して新たにサニーレタスとバジル、そしてダメモトでレタス・サラダミックスを種蒔きした。

 前回、虫による被害を少しでも避けるために大型のプランターを砂利やコンクリートの上に移動したと書いたが、計6つのプランターにベビーリーフやバジル、ディルを種蒔きしたが、葉ものは既に虫の被害で壊滅状態。今から思えば虫が嫌うバジルを先に育て、後から葉ものを種蒔きすれば、少しはバジルに守ってもらえたのではと反省している。

 虫は、葉ものなどに害を与えるばかりでなく、害虫を駆除してくれる益虫の側面もある。わが家の葉ものが大好物なテントウムシも害虫の代表格アブラムシを駆除してくれる有り難い天敵でもある。それに、抜いた雑草や茎などの分解を手伝い、豊かな土壌を作る協力者でもある。

 

 以前、当欄の「春のガーデニングコロナウイルスhttps://europedia.hatenablog.com/entry/2020/03/31/151250で書いたが、国連環境計画UNEP日本語情報サイトの「食料を作るには虫や動物がいなくちゃ!」https://ourplanet.jp/bugs-and-beasts には、国連食糧農業機関(FAO)の調査によると、「世界のほとんどの国の食料の90%をまかなっている100種類以上の作物種のうち、70%以上が蜜蜂を経由して受粉している」と書かれている。

 一時期、庭で蜂や蝶を見かけることが少なくなったが、なぜか今年になって目立って増えてきた。蜂や蝶には、わが家のアーモンド、パッションフルーツ、桃、キュウリ、レモン、柚子、甘夏、シークァーサー、枇杷などがお世話になっている。

 蛾、ハエ、スズメバチ、甲虫、チョウなどの昆虫や鳥類、哺乳類も、花が咲く植物のほとんどの繁殖プロセスに貢献しているそうだ。昆虫や鳥類の減少の原因は、農薬や除草剤の散布のほか、大気汚染(ミツバチの植物探知能力を損なう恐れがある)、気候変動によって変化した生育期と降雨パターンなど、近現代になって発生したさまざまな事象によるもののようだ。

 わが家の庭には、朝、近くの山から野鳥が飛んできて、収穫しそびれた木の実や落とし種を突っついている。昼には、カラスや鳩が花や木の実を狙ってくることがあるが、鷲やトンビに追われて逃げ惑う姿がよく見かけられる。
 鳥は、貴重な防風林の育成にも役立っている。植えた覚えのない木が4本ほど育っており、そのうち高さ2メートル半ほどになった木はクスノキであることが植木屋さんに聞いて分かった。植木屋さんによれば、いずれも鳥が種を運んできたのだろうということだった。


 家庭菜園の報告を続けよう。楕円畝と呼んでいる、長軸が2メートル半、短軸が1メートル半ほどの枠囲いをした畝には、その1/3弱に二十日大根が植えてあり、収穫が続いているが、残りの2/3強は虫に食われた葉ものが残っていた。それをすべて抜いて、耕し直してから、つるありいんげんと平さやいんげんの種蒔きをすませた。芽が出てきたら、絡ませるためのネットを張ることになる。

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ロシア・ヒマワリと長崎港

 5月8日に、種蒔きを済ませたロシア・ヒマワリは、すでに90cm~120cmほどの高さに育っている。これだけ育てば少々の風でも昨年のように倒れることはないはずだ。昨年、一昨年と強風や虫の被害で不揃いなヒマワリ並木となったが、今年は7月末には高さ2メートルの並木が公道沿いのフェンスの内側に200本ほど並ぶと期待している。
 ヒマワリの内側には、コスモスが庭一面に育ち上がってきていたが、シルバーさんの雑草取り作業が熱心なあまりコスモスの一部も雑草に引き摺られるように抜かれてしまった。根の残っているものは支柱を立てて植え直したのでおそらく大丈夫だろう。高さが80cm以上に育って、早くも花を咲かせ始めたものもある。

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蘇鉄の雌花から飛び出してきた若い葉

 昨年12月の当欄で、この土地に昔からある、高さ2メートル、幅3メートルほどに広がった蘇鉄の木に雌花が開花し、その陰に淡いピンク色の実が隠れていたと書き、写真も掲載したがhttps://europedia.hatenablog.com/entry/2020/12/30/170314、その雌花の中心から新しい葉が伸びてきた。ほかにも3カ所に咲いていた雄花からも新しい葉が伸びてきている。蘇鉄は10~15年に一度しか花を咲かせないというが、開花の年は、急成長する時期でもあるようだ。この蘇鉄も防風林として充分役立つはずだ。

 港側の庭では、わが家のシンボルツリーでもある15本のオリーヴの手入れも、夏の大切な仕事だ。剪定は植木屋さんに済ませてもらったが、以前被害に遭って半分の木が枯れて植え替えることになった天敵オリーブアナアキゾウムシを防除するためのスミチオン乳剤という薬を希釈して噴霧した。作業中に気づいたのだがオリーブアナアキゾウムシこそ見かけなかったが、カミキリムシのようなものを木の根元で発見した。
 虫の害のせいではないと思いたいが、わが家のオリーブは花を咲かせるものの、実がなかなかつかない。それでも、1本だけ、多くの実をつけた若木があった。ピクルス作りには使えそうだ。

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オリーヴの若木の実

 港側の庭と裏庭の2カ所では、毎年、キュウリを育てている。今週から日産10本ベースになっており、友人たちに引き取ってもらっている。大きな葉の影に隠れて、私の腕よりも大きく育ったものがときどき見つかるが、これはこれで、豚の薄切り肉などとチャンプルーにすると美味しい。

 毎年、この時期は、石垣島シュノーケリングを楽しんでいたhttps://europedia.hatenablog.com/entry/2019/07/26/112641が、コロナの蔓延状況を考えれば、昨年に続き今年も諦めざるを得ない。その代わり、7~8月には、何回かに分けて県内のビーチや温泉で短い夏休みを楽しむ予定だ。長崎県民向けに「第2弾 ふるさとで“心呼吸”の旅キャンペーン」https://www.nagasaki-tabinet.com/feature/furusato-sinkokyuという、県内の対象宿泊施設への宿泊及び旅行商品に対し、一人1泊あたり代金の50%(最大5,000円 同一施設につき、毎月3泊まで)を助成する制度も再開されている。

■今日のブックマーク&記事■

□日本と世界を近くするメディアTRVLWIRE記事
「日本、ワクチン証明書を7月中にも発行開始へ、隔離免除に道」
https://trvlwire.jp/?p=16839

厚生労働省ワクチン接種証明書 発行手続 第1回自治体向け説明会
https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/000797973.pdf

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*[長崎日記]平年より20日早い梅雨入りと家庭菜園

*[長崎日記]平年より20日早い梅雨入りと家庭菜園

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枇杷に絡まるタチアオイ

 ブログの[長崎日記]を書くときには、毎日ワープロで書いている「園芸日記」を参考にしている。2013年の3月から書き始めたもので、最初は、庭の手入れに関する備忘録的なものだった。天候、雑草や芝生の刈り込み、防虫剤の散布、施肥の状況、畝作りと種蒔きや苗の植え付け、果樹や野菜・ハーブなどの成長記録と収穫作業、水撒き作業と雨水タンクの貯水量、園芸器具の購入や修理状況といったこと を書き込んでいた。
 現在は、どこに出かけたか、誰が来訪したかといったことから、夕食のメニューと飲んだワインなどの種類と量、グルテンフリーのパン焼きや洗濯、清掃といった家事に関することも追加している。
 また、コロナが発生してからは、体重や体温、ときには血中酸素飽和度まで書き込んでいる。もし、新型コロナ感染という事態になったら、過去の体調や行動記録は役立つだろう。
 健康状態に関しては、かかりつけ医のすすめもあって、以前から、朝晩血圧と脈拍を測り、パソコンに取り込んでおり、必要があればかかりつけ医が遠隔で見ることもできる。

 この「園芸日記」を振り返ると、9年間ほどの間の気候変動や蜂や昆虫など家庭菜園に役立つ生きものの数の変化などがよく分かる。また、果樹などの作物の裏作や気候変動の影響のパターンの把握にも役立つ。

 気候変動といえば、長崎県などを含む九州北部地方の梅雨入りは、5月15日で、平年より20日、昨年より27日早い。1951年の統計開始以降、54年5月13日に次ぐ過去2番目に早い梅雨入りとなった。
 暖冬気味だったことや早い梅雨入りのせいか、立葵タチアオイ)などの庭の花の開花も例年より半月ほど早かった。また、庭のレタスやルッコラなどの葉ものの虫による被害も例年になく激しく、虫に強いとされるバジルまで今年は被害にあっている。
 対策として虫がつきにくい砂利やコンクリートの上に余っていた大型のプランターを3つ移動し、土を入れ替えて油粕や腐葉土を混ぜ、しばらく養生してからベビーリーフやバジルなどを種播きする予定だ。ひと月前に、砂利の上に移動したプランターにカラフル・パプリカの種を播いたが、こちらは今のところ虫の被害にもあわず、順調に育っている。

 気候変動や生態系の変化のためか、3月頃に例年になく多くの花を咲かせていたレモンの木が、気がついてみるといったん花芽から結実し始めたものの多くが落果していた。この年末の収穫も例年並みの20個前後に留まりそうだ。


 例年5月の庭は、一年で最も花々が賑わう。今年も、タチアオイや薔薇、花水木、アジサイ、アマリリスなどが咲き誇っている。立葵は、去年の倍の40カ所ほどから立ち上がっており、今年は港側の一段低い位置にある庭に移植した1本の立葵も、一時風に倒されたものの、今は支柱に支えられて花を咲かせ続けている。この花から種が飛び、来年は複数の花が立ち上がり、道行く人の目を楽しませることを期待している。
 港側では、3年前に苗木を植えたフランス生まれの「ポール・マッカートニー」種の薔薇が高さ1メートル半ほどに大きく育っている。

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アジサイ

 5月初めには、15本のオリーヴの樹も細かな白い花吹雪を庭に撒き散らした。5年前に植え替えた異なる種類のオリーヴも花を咲かせてたので、今年こそは最初の植樹から9年目にして初めて本格的なオリーヴの実の収獲を期待している。

 虫や小動物の被害を被っている家庭菜園だが、二十日大根やシャンツァイ、キュウリ、ディル、イタリアン・パセリなどは今でも収獲が出来ている。
キュウリは、既存の畝に加えて新たに3メートル×1.5メートルの蔓植物用ネットを張った畝に、キュウリの苗を植え付け、さらにその隙間にキュウリの種蒔きをした。畝の手前には、小動物からの被害防止のためソーラーランプを設置しておいた。すでに1日2本の収穫ペースだが、来週には、既存の畝と合わせて1日10本近くの怒濤のキュウリ・ラッシュとなりそうだ。

 港側の庭には、休耕中のキュウリ用のネットを張った畝が余っていたが、昨日友人から頂戴した貴重なひょうたん型カボチャの苗を植え付けるため、整備をしているところだ。このカボチャは驚異的な成長力があるようで今から楽しみだ。

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新たに作ったキュウリの畝とネット

 前に、収獲もれのホースラディッシュが大きく葉を開いてきたと書いたが、3月に細い脇根を3つの畝に埋めておいたものからも葉が伸びて50~60cmの高さになっている。新旧の競演で裏庭の畑でもっとも目立つ作物となっている。来年は300本以上の収獲が出来そうだ。なお、わざと収穫しなかった1つの畝からは、必要に応じて少しずつ収穫している。“3年物”なので、かなり大きく、地中から掘り出すのにひと苦労だ。

 2月下旬に植えた、3畝のジャガイモ畑からも収獲が始まっているが、実は私自身はジャガイモアレルギーなので、これはもっぱら友人たちへのプレゼントとなっている。
 なぜ、食べられもしないジャガイモを毎年栽培し続けているかというと、理由がある。1970年代に、ポーランドの友人を訪ねたところ、その父上から「日本は今は繁栄を謳歌しているかも知れないが、危機は突然やってくるものだ。いざというときの食糧難に備えてジャガイモの育て方だけは覚えておくと良い。ポーランドが第二次大戦を始め度重なる戦乱にもかかわらず餓死者が少なかったのは、ジャガイモを貯えていたからだ」と諭されたからだ。
 この父君は、ポーランド陸軍では伝説的な存在だった。戦時中は、自由ポーランド軍(国内軍)の指揮官として活躍し、ソ連の影響下の戦後は、前歴を隠して陸軍大学に入り直し、ふたたび将軍となったという人物だった。戦後のポーランド陸軍の将官は前歴を知っていたが、誰も密告しなかったそうだ。

 さて、果樹の方も、枇杷、垂れ桃やジュンベリー、アーモンドの実が収穫できた。いずれも自分では使い切れず、友人たちに収穫を手伝ってもらい提供した。
 4本の木の枇杷はとくに大豊作で、ジャム作りにも使ったが、もったいないことに収穫しきれず、鳥のエサとして無償提供している。

 これからの季節に期待できる花は、毎年、通りに面したフェンス沿いに植えている200本ほどのロシア・ヒマワリだ。昨年同様5月8日に、種蒔きを済ませ、すでに20cmほどの高さに育っている。去年のように台風や虫の被害に遭わなければ7月末には、2メートルの高さのヒマワリ並木が出現するはずだ。

 ロシア・ヒマワリは、去年の落とし種から芽を出しているものもあり、こちらは40cmほどの高さになっている。
 落とし種からの花ではコスモスも港側の庭一面に育ち上がってきており、早くも花開いているものもある。実は、落とし種からの開花が少ないのではと思い、コスモスの混合種100mlを調達して5月4日に撒いたのだが、嬉しい誤算で落とし種と競い合って一斉に40cm前後の高さに伸びてきている。おかげで、他の雑草を草刈り機で処理することが出来なくなり、いちいち手で引き抜かなくてはならなくなった。

 雑草といえば、夏は機械を使ってもとても1人では処理しきれない。そこで、毎年、6~9月の期間はシルバー人材センターにお願いして15日ごとに草刈りをしてもらっている。なにしろ、夏の雑草は半月で20cm以上伸びるので、人手を借りなければ追いつけない。それでも60坪近い芝生の刈り込みは、電動芝刈り機で自分でしなければならない。以前にも書いたが、そろそろ“省力化ガーデン”とする方策を真剣に考えなければならない。

 当欄で12月に、この土地に昔から育っている、高さ2メートル、幅3メートルほどに広がった蘇鉄の木に雌花が開花し、その陰に淡いピンク色の実が隠れていたと書いたが、その種を数個収穫し、果肉を取って殻の一部を割った上でプランターに植え付けた。芽が出るまでに半年ほどかかるそうだ。発芽すれば、港の眺めの良い崖の上に地植えする予定だ。
 2年前にも、友人が奄美大島から持ち帰った蘇鉄の苗を植えていたのだが、長い間、成長が見られなかったが、ここに来て、急激に若枝を延ばし始め、今は、50cm以上の高さに伸びている。植木屋さんの話ではいったん伸び出すと恐ろしいほどの早さで葉が伸びるとのことだったので、防風林の一環となることを期待している。

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奄美大島から来た蘇鉄



 新型コロナの長崎県内の新規感染者はここ2週間ほど、ひと桁から10人台程度で推移しており、小康状態だ。しかし、長崎県独自の緊急事態宣言が長崎市に6月7日までの予定で発令中。市民への外出自粛要請や飲食店などの営業時間の短縮要請がされているほか、グラバー園や博物館、美術館ほかの観光施設、市立図書館などが閉鎖されている。
 緊急事態宣言がさらに延長される可能性もあるが、宣言中は、ひたすらステイ・ホームガーデンで、友人を招いてのワイン会も控えるようにしている。予定していた県内の温泉旅行も中止した。

 2019年まで12年連続で6月に石垣島シュノーケリングを楽しんでいたhttps://europedia.hatenablog.com/entry/2019/07/26/112641が、沖縄県の感染状況を考えれば昨年に続いて中止せざるを得ない。現在、それに代わる県内のシュノーケリング・スポットを物色中だ。 

 また、2008年以降、2012年を除き2019年まで毎年、秋にヨーロッパ旅行に出かけていたhttps://europedia.hatenablog.com/entry/20121209/p1が、昨年に続き今年も諦めることになりそうだ。

 オーストリアの状況については、以前紹介した、はっぱさんがウイーンから発信している「たまにはオーストリアちっく パート3」http://happawien.jugem.jp/でチェックさせてもらっているが、5月19日からのロックダウン解除でコンサートやオペラ、オペレッタの公演も再開されたそうで、うらやましい限り。もっとも、ワクチン接種済みの証明(1回目から22日経過した後の)か、48時間有効の迅速抗原検査、72時間有効のPCR検査のいずれかの証明が入場の際に必要になるとのことなので、頻繁に検査を受けなければならないそうだ。

 私は、副反応に注意しなければならない既往症をたくさん抱えていることなどもあって、ワクチン接種は慎重にならざるを得ない。それに、現在進んでいるワクチン接種が、海外旅行に必要となるであろう国際的な“ワクチンパスポート”につながるかどうか不透明なので、渡航が可能になったときに接種を再考した方が良いとも考えている。
 ネット上でそろそろ“コロナ禍での渡航体験記”が出てきているので、それらのレポートをじっくりと拝見させてもらうつもりだ。

 前回、8Kテレビやデジタル・サラウンド音響、ハイレゾ・ストリーミング、8K対応のNetflixAmazonビデオといった動画ストリーミングサービスなどについてふれたが、そのような先進技術を使った音楽鑑賞も魅力だが、当面は、過去に録り貯めたVHSテープやハードディスクの音楽番組録画、1600枚ほどのCD、1000枚ほどのDVD、1000本あまりあるカセットテープを聴いて、ステイ・ホームの時間をしのごうと思っている。

 当欄の「旅の思い出を甦らせる音のアルバム」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20051206でも書かせてもらったが、保存しているカセットテープで最も古いものは、半世紀近く前の1974年に生まれて初めての海外旅行でヨーロッパを一周したとき、世界最初のポータブルカセット録音機といわれるアイワの録音機能付きラジカセで録ったものだ。ヨーロッパ横断特急(TEE )のアナウンスやスペインのフラメンコ酒場の音、各地の大道芸などの音を自宅のステレオで今、再生してみてもほとんど劣化を感じさせず、実に生々しく旅を思い出させてくれる。

 そう言えば、先日テレビのモーニングショーで未開封のメタル・カセットテープが1本3000円以上の高値で取引されていると報じられていた。メタル・カセットテープは現在、世界中で生産中止となっているからだそうだ。わが家のカセット棚からは5本ほどの未開封が見つかり、一番安いものはナント1本100円の値札がついていた。倉庫を探してみたら、さらに何本か未開封が出てくるはず。カセット時代の良き思い出と共に永久保存するつもりだ。

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メタル・カセットテープ



■今日のブックマーク&記事■

□Business Travel News Europe 記事
   TRVLWIRE https://trvlwire.jp/ の記事より紹介。
“Europe's transport ministers OK long-distance high-speed rail The new TEE 2.0 services”
(欧州、高速鉄道網を大幅拡充へ、「TEE」復活、3段階で長距離路線を導入) https://www.businesstravelnewseurope.com/Ground-Transport/Europe-s-transport-ministers-OK-long-distance-high-speed-rail

□TRAICY 5月26日記事“デジタル渡航認証「IATAトラベルパス」、実際に使ってみた”
https://www.traicy.com/posts/20210526210244/

 

 

長崎は開港450周年、わが家は9周年

*[長崎日記]長崎は開港450周年、わが家は9周年

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台風の被害で半分に折れた花水木 順調に回復している

 長崎を治めていたキリシタン大名大村純忠は天然の良港を求めていたイエズス会と協定を交わし、1571年に初めてポルトガルの貿易船が入港。それとともに大村氏による町割りが始まり、旧県庁のあった岬にイエズス会の本部と教会が建てられた。あまり語られることがないが、1579年4月に岬を起点とする長崎6町と長崎の南東天草灘側の有馬氏領の茂木がイエズス会に寄進され教会領となり(1584年には有馬氏領の浦上も寄進された)、領有は1587年に豊臣秀吉によって没収されるまでの足かけ9年続いた。
 今年は、ポルトガル船入港(すなわち長崎開港)から450周年にあたり、長崎県立歴史文化博物館における長崎開港450周年記念展http://www.nmhc.jp/exhibition/2021/450th/index.htmlを初めとする記念行事が開かれている。

 なお、「長崎開港の日」は便宜的に4月27日と定められた。秀吉が長崎を天領とした1588年4月2日(太陽暦4月27日)からきているようだ。
 詳しくは長崎開港450周年記念事業公式ホームページ https://nagasakiport450th.jp/ をご参照あれ。例年4月末に開かれていた、「長崎帆船祭り」も450周年に合わせて盛大に開催されるはずだったがコロナ禍で中止が決まった https://www.at-nagasaki.jp/event/51782/

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2015年4月の帆船祭り



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 さて、わが家の家庭菜園では、目立つのは、2月下旬に植え、芽かきと呼ばれる間引き作業を済ませ30~40cmの高さに育ったデジマ種とメイクィーン種のジャガイモの3つの畝だ。早くも白い花を咲かせたものもある。数日前に雑草を取り、施肥と土寄せを済ませたところだ。6月の中旬には収獲できそうだ。ジャガイモの畝の脇には、収獲もれのホースラディッシュが大きく葉を開いてきたので、一緒に収獲することになりそうだ。今から、ポテトサラダにホースラディッシュ・クリームソースをかけて食べるのが楽しみだ。

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ジャガイモと混在するホースラディッシュ

 ほかに元気に育っているものとしては、3月初めに種蒔きしたハーブや葉ものがある。とくに、ベビーリーフ、レタスサラダミックス、バジルが順調に育って収穫期を迎えている。
 2メートル四方の石積みのハーブガーデンには、未だ収穫できているコリアンダー(シャンツァイ)やサニーレタスを避けて4月7日にコリアンダー、バジル、イタリアンパセリ、ベビーリーフ、レタス・サラダミックス、サニーレタスを種播きしたが、早くもベビーリーフとレタス・サラダミックスは摘み取れる大きさに育っている。
 暖かくなると、虫の被害が発生し、バジルなど虫が嫌うハーブ類以外は、収穫できる部分が少なくなるのが悩みの種だ。わが家は丘の上にあるので、風が強く、虫・鳥除けネットやビニールハウスの設置も無理。毎年のことだが、真夏は果樹を除いてホームガーデンが半ば休園状態となってしまう。

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ハーブガーデン、手前はホースラディッシュ

 

 被害と言えば、昨日の朝、庭を見回っていると小動物(多分アナグマ)にせっかく種植えして、発芽したばかりのキュウリの畝やルッコラの畝の周辺部が掘り返されていた。培養土などで補強し、蛇やナメクジよけの粒剤を周辺に撒いておいたので多分持ち直すだろう。
 裏庭に3メートル×1.5メートルの蔓植物用ネットを張って新たに作ったキュウリ用の畝には、苗を買ってきて植え付けしてある。こちらは今のところ小動物の被害には遭っていない。

 昨日は、去年新たに設けた楕円形の畝の収獲を済ませた絹さやエンドウやサラダ菜を引き抜いて畝の半分を整備したところに二十日大根とベビーリーフの種を播いておいた。畝の残りの半分からは、イタリアン・パセリやディルが未だ収穫できているが、5月末には茄子やスイカを植えることになるだろう。

 家庭菜園に使えるスペースは200坪ほどあり、畝を新設する余裕は充分有るのだが、虫や小動物の害を少しでも避けるために大きめのプランターも8つほど置いている。その1つには、カラフルな実をつけるラブリーパプリカを種播きした。また、ほかの1つには、初めて収獲できた蘇鉄の種を植え付けた。こちらは、発芽まで3~6ヶ月かかるようだ。

 庭で実をつけ始めたものは、垂れ桃と茂木枇杷だ。垂れ桃の実はブランデーに漬けて果実酒にする予定。枇杷は一部色づき始めており、本来ならご近所が皆しているように紙袋を被せなければいけないのだが、わが家では鳥の被害が少ないこともあって、間引きした後は放っておくことにしている。順調にいけば6月上旬には例年にない量の豊作が期待できるだろう。

 毎年春からは、旺盛になる庭の雑草の刈り込みや芝生刈りの作業が欠かせなくなる。雑草の方は充電式草刈り機で刈り込むのだが、すでに自生するコスモスなどの花の芽が出始めており、枯れ葉の下には昆虫の卵も潜んでいるようなので、深く刈り込めないのが悩みの種だ。6月~9月の間は、自分1人では手が回らずシルバー人材センターにお願いしている。

 春秋の2回、植木屋さんに剪定を中心とする庭の手入れを頼んでいるが、春の剪定は5月1日にお願いしてある。今回は通常の手入れに加え、1月の大雪で枯れてしまったグリーンカーテンとして重宝していたパッションフルーツの枯れ枝除去をお願いしてある。パッションフルーツも新たに植え直すかどうか考えなければならない。

 60坪ほどの広さの庭の芝生は、今月の初めに肥料を撒いておいたので、急に緑の色が濃くなってきている。こちらの悩みは年々増えてくる芝生の間から伸びる雑草だ。東京の友人が見かねてプレゼントしてくれたグリーンカートに座って横滑りしながら手で雑草を抜いているが、雑草の勢いにはとても追いつけない。芝生の間に生える雑草にだけ効くという除草剤を撒いたこともあるが、効き目はなかった。

 家を建ててこの夏で9年目になるが、そろそろ芝生も寿命で、張り替えをするか、防草タイルや砂利敷きか枕木などの材木敷きにするかなど、こちらの体力と将来を見据えた、省力化ガーデンとする方策を考える時期が来ている。自分自身の寿命も考えれば200坪の裏庭も省力化の方策を立てなければならない。できるだけ除草剤や防草シートを使った不活性化を避けたいので、そこが考えどころだ。
 一時期は平置きの太陽光発電を始めることを考えていたが、本当に二酸化炭素削減に効果があるかどうか、そして経済的かどうか疑問が湧いてきたのでペンディングにしている。

 9年目になると、住宅設備や家電も買い換え時期に来ている。地球環境を考えればなるべく延命させたいのだが、以前書いたように14年目となるオーディオ・システムを初め、芝刈り機やテレビも寿命が近づいている。

 家電の中で、真っ先に買い換えを考えなければならないのはテレビのようだ。最近、画面がフリーズしたりB-CASカードの不調などが続いている。電源のオン・オフやカードの再挿入などで再起動できるのだが、少々煩わしい。

 テレビは、購入の顛末を当欄「フルHDの4倍緻密な映像を目指す4Kテレビ」https://europedia.hatenablog.com/entry/20130805/p1でも紹介したとおり、2013年の夏に購入した東芝の65インチ4KテレビRegza 65Z8X http://www.toshiba.co.jp/regza/lineup/z8x/index_j.html を使用している。実は、4Kと言いながら、4K本格放送開始時に必要な部品を交換するのに出遅れ、気がついたときにはメーカーの在庫がなくなっており、正規の4K視聴はできていない。しかし、アップコンバートでハイビジョン(2K)を疑似4K化して視聴できており、その画質には満足している。

 次に買い換えるときは8Kテレビhttps://www.nhk.or.jp/bs4k8k/8k/と決めているが、4Kや8K専用のアンテナを立てたり、アンテナ・コードを交換する必要https://www.nhk.or.jp/bs4k8k/howto/があったりするので躊躇していた。

 前にも書いたが、昨年のオリンピックが中止になってから8K放送そのものの見直しも始まっているようで、今年の秋以降の放送がどうなるかも不透明になってきているようだ。
 NHKの8Kチャンネルだけでも「バーンスタインウィーン・フィルマーラー“第9番”(収録1971年)」などの魅力的なクラシック・プログラムhttps://www.nhk.or.jp/bs4k8k/program/も少なくない。それに、2Kや4K放送の8Kへのアップコンバート画質も緻密さや濃密感などが優れていると高評価のようだ。

 わが家で8K対応のアンテナを付け替えたとしても、丘の上のわが家では風による影響で微妙な角度調整が必要な4Kや8Kの受信には障害があるようだ。それに、アンテナでの4K・8Kの受信は悪天候による視聴中断も起きやすい。

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わが家のアンテナ塔

 いろいろ調べているうちに良い解決策が見つかった。それは“光回線テレビでの視聴”だ。アンテナが不要なので、導入が容易な上、インターネット・プロヴァイダーやスカパーなどの専門テレビ、docomoなどの携帯電話会社との組み合わせで、総合すると安価になるケースも出てくるようだ。
 興味のある方は、ヒカリCOMの「2021年光回線おすすめ8社!4つの比較ポイントで選ぶおすすめインターネット回線」https://icip.info/hikarikorabohikaku/、「フレッツ・テレビNTT西日本https://flets-w.com/opt/ftv/4k8k/ 、「ひかりTV for docomohttps://www.hikaritv-docomo.jp/、「BBIQ光テレビ」https://www.bbiq.jp/hikari/tv/ などを参照いただきたい。

 8Kのもうひとつの魅力は22.2chのサラウンド音響とされる。サラウンドに関しては50年前の4チャンネル・サラウンドからから試しているが、いつも飽きて2チャンネル・ステレオに戻ってしまっていた。光回線テレビでは、FM放送やハイレゾ・ストリーミング、8K対応のNetflixAmazonビデオといった動画ストリーミングサービスなどへの可能性も広がることから、もう一度チャレンジしてみるのも面白いと考えている。                         22.2 chのスピーカーを並べずに疑似的にサラウンドを体験できるサウンドバースタイルのスピーカーセットや“オブジェクトオーディオ”“イマーシブサウンド”といった音響関連の新技術を8Kに応用する研究も進んでいるようだ。Stereo Sound online https://online.stereosound.co.jp/ やAV.watch https://av.watch.impress.co.jp/といったオーディオ・ヴィジュアル関係のサイトで研究してみよう。

 8Kテレビ受像機自体もこれから1~2年で大きな技術革新とコストダウンがあるようなので、価格.com の8Kテレビ比較ページhttps://kakaku.com/kaden/lcd-tv/itemlist.aspx?pdf_Spec051=1&pdf_so=e2で随時チェックしてみるとしよう。今、見た限りでは韓国LG Electronicsの有機ELテレビ OLED88ZXPJA https://www.lg.com/jp/tv/lg-OLED88ZXPJAが良さそうだが、日本勢の対抗製品に期待したい。


■今日のブックマーク&記事■

□「旅行リンク Travel Page」
 「ホテルや温泉旅館・旅行先でテレワーク&ワーケーション デイユースから

  長期滞在まで」  https://www.ryokolink.com/travel/hotelsogo_telework.htm 
  「旅行会社・宿泊予約サイトでテレワーク・ワーケーションプランを探す」

   のページもある。

□「旅行リンク Travel Page」
 「新型コロナウイルス感染症 各国渡航制限情報・PCR検査と診断書ほか海外渡航手続」 https://www.ryokolink.com/travel/tr_ciq.htm

□ ONTABI https://ontabi.jp/
 トラベルズー・ジャパンのオンラインツアー専門の検索サイト。

 

*[長崎日記]春の庭の賑わいと果樹の芽吹き

*[長崎日記]春の庭の賑わいと果樹の芽吹き

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8分咲きの庭の桜

 長崎市の桜の開花宣言は例年より1週間ほど早い3月14日だったが、わが家の開花は17日と3日遅れ。近所の人の話では、わが家のように桜の根元が草などで覆われていると、土や舗装などの輻射熱の影響で育つ桜より開花が遅れるそうだ。

 垂れ桃や花桃は、桜に先駆けて満開となり、アーモンドやボケの花と入れ替わって庭を賑わせている。4月に入れば小手毬も満開になるだろう。テラスのフェンスに枝を絡ませているつるバラも開花が近いようだ。種を取るためにほったらかしておいたルッコラや水菜なども花を咲かせており、自生する菜の花と一緒に生け花にも使えそうだ。

 昨年の5月に見事な赤い花を咲かせた自生するタチアオイhttps://europedia.hatenablog.com/entry/2020/05/31/161356は、温暖化のせいかそのまま越冬したものもあるが、飛んだ種から新たに芽を出してきているのを30カ所ほど見つけ、雑草と一緒に刈り取らないよう目印として支柱を立てている。

 ハーブガーデンに自生して邪魔となっていたタチアオイは、港側のオリーヴの樹が並ぶ庭に移植した。うまく育てば、道行く人に鮮やかな赤い花を見てもらえると思ったからだ。後で調べたらタチアオイは移植を嫌うことが分かったが、今のところうまく根付いているようだ。

 新たな花としては、郊外の植木市で、ミニバラ(ブルオベ種)2鉢とペラルゴニウム(テンジクアオイ)、香る蘭(レッドスプラッシュ)をそれぞれ1鉢買ってきた。間もなく地植えにする予定だ。

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垂れ桃



 現在、庭で収獲できるハーブや野菜は、イタリアン・パセリとディル、シャンツァイ、山椒の木の芽、サラダ菜、水菜、絹さやえんどうぐらいだ。

 3週間ほど前に蒔いたベビーリーフ、レタスサラダミックス、バジルが順調に育っているので、4月下旬には収獲が開始できるだろう。

 前に、ホースラディッシュ(西洋ワサビ)が150本以上の大豊作だったと書いたが、4センチほどの細い脇根を3つの畝に埋めておいたら、すでに緑の葉が元気に伸び始めている。また、多数の収獲もれのホースラディッシュからも新しい葉が伸びてきており、来年はさらなる豊作が望めそうで、わが家での収穫量は平年作で700個ほどになる甘夏ミカンに次ぐ収穫量となりそうだ。

 3月初めに植え付けた3本のジャガイモの畝からも、芽が10センチ以上に育ってきたのでそろそろ芽かき(間引き)をしなければならない。

 間引きと言えば、庭に4本ある茂木枇杷もそろそろ摘果作業をする必要がある。1つの房に4~5果残して摘み取ることになる。今年は例年にない大豊作となりそうなので、脚立を建てての作業は大ごとになりそうで、友人たちの力を借りることになりそうだ。

 現在、芽吹き始め、5月以降には、実を結んでいきそうな果樹は、甘夏のほか、レモン、ユズ、シークァーサー、イチジク、ジュンベリーなどだ。植えて9年目になるオリーヴの木々も例年になく多い新芽が出てきているので、初めての本格的収獲ができそうだ。

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アーモンドの花

 春の植え付けで、去年の秋にまとめ買いしておいた培養土や肥料、防虫剤などが底をついたので、10日ほど前に、街外れのホームセンターNafco http://www.nafco.tv/stores/info/detail/193まで出かけて、培養土や堆肥、腐葉土、牛ふん、骨粉入り油粕、有機入り化成肥料、有機石灰、ガーデン用砂利、お酢の除草液など20リットル袋換算で100袋ほどと、各種洗剤やトイレットペーパー、防虫スプレー、猫・蛇よけ、バケツ、電池などかさばる日用品を購入した。砂利8袋だけで160kgの重さなので、すべて合わせると600kgぐらいの総重量となるだろう。
 これだけの荷物を、接道していないわが家の100メートルほど手前の車が入れる場所から、手押しカートや背負子で何回かに分けて運び込んでもらって配送料は550円だ。このサービスがなければ、わが家のホームガーデンは立ちゆかない。実際、昨年のコロナ非常事態宣言中は配達が中止となり、友人に手伝ってもらって100kgほどを運んだが、大変な重労働だった。


 記事を書いていて気づいたのだが、当欄のバックナンバーを見ようとしても思うように行かないことがある。バックナンバーは、右フレームにある「月別アーカイブ」で 2004 年の2月から見ることができる。たとえば、2004をクリックすると各記事の日付とタイトルとサムネイル写真の一覧が出てくる。タイトルをクリックして本文全体が開くこともあるが、そうならないときもある。その場合、日付けの2004-02-29をクリックしてから、再度タイトルの“海外個人旅行・特別講座”~をクリックすると開く場合がある。ときには、サムネイル写真をクリックすると開くこともある。いずれにしろ試行錯誤すれば必ず本文は開く。しかし、オリジナル記事に添えていた複数の写真は開かないことが多い。

 

 当ブログの母体であった「ユーロペディア」http://www.geocities.co.jp/SilkRoad-Ocean/5894/は、Geocitiesのホームページ提供サービスが廃止となったため見られないが、当欄の「Europedia の インターネット・トラベルNEWSからの移行」https://europedia.hatenablog.com/entry/2019/01/12/114915で紹介した、サンフランシスコにある非営利団体の“インターネットアーカイブ”が運用するウェイバックマシンWayback Machinehttps://web.archive.org/に上記のGeocitiesのホームページアドレスを入力することで2000年2月まで遡って見ることができる。

 振り返ってみれば、「ユーロペディア」を立ち上げてから21年も経つのだ。ウェイバックで昔の「旅行相談ボード」などを読み返してみると、よくも続けたものだと思う。もっとも、昔は、ほぼ毎日更新していたが、現在は月に一度のペースだ。


 「ユーロペディア」は、ヨーロッパ旅行に関する情報発信が原点だったので、現在も気づいた範囲でヨーロッパを中心とする海外旅行に関する情報や情報源を取り上げている。

 最近の情報源として重宝しているのが、2020年11月の当欄で取り上げた、旅行業界人向けの最新旅行メディア情報をクリッピングするメールサービス「Curated News for Tourism Professionals」だ。
 先週、このメールサービスの内容を集積した“世界の旅行・観光産業の最新情報をいち早く日本にご紹介することを使命とする”ホームページ「TRVLWIRE(トラベルワイヤー)」https://trvlwire.jp/が公開された。メールサービスの配信登録をしなくてもバックナンバーが閲覧できるので大変便利だ。
 「2003~2020年の市場別訪日外客数を動的グラフで比較してみた」といった独自コンテンツも今後充実していくようだ。

 TRVLWIREは、今まで、情報源として活用していたアメリカのJOHNNY JET'S TRAVEL PORTAL http://www.johnnyjet.com/とともに、ほぼ毎日閲覧している。

下記のブックマークもTRVLWIREやJOHNNY JETで教えられたものが多い。


■今日のブックマーク&記事■

 

時事ドットコムニュース3月29日記事「コロナ禍でのアジア人差別はあるのか?」
https://www.jiji.com/jc/v4?id=202103cksa0001

 

□INTERNATIONAL WINE TOURISM CONFERENCE“Grape Escape Destinations 2021” https://www.iwinetc.com/grape-escape-destinations-2021/
 IWINETC Grape Escape Destinations for 2021 features a packed live and on-demand content programme with 10 sessions looking at grape escape destinations around the world designed to help wine and culinary tourism professionals look towards a brighter future as our industry rebuilds and recovers post pandemic.

 

□Euronews記事“The 15 most useful travel apps for planning your next trip”
https://www.euronews.com/travel/2021/03/07/the-15-most-useful-travel-apps-for-planning-your-next-trip 



*[長崎日記]寒波や降雪があるものの春の兆しも

*[長崎日記]寒波や降雪があるものの春の兆しも

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開花を始めたミモザ

 2月の17日と18日には長崎にも寒波が襲来し、21センチの積雪があった1月9日ほどではないが雪も降った。山の中腹にあるわが家では18日昼の段階で5センチほどの積雪となった。

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雪化粧したオリーヴの木々

 寒波が来る前に甘夏の収穫を終えたが、塩害と裏作年に当たったため最終的に262個の収獲に留まった。2019年の823個、2020年の495個に比べれば大幅な収穫減だが、来年は期待できるだろう。

 3つの畝で育ったホースラディッシュ(西洋ワサビ)は、2つの畝の収穫を終え、その跡を耕してコンポストで作った栄養豊かな土などを加えてジャガイモ用の3つの畝を造成し、その内の2つにデジマ種の種芋を植え付けた。もうひとつの畝には近々、メイクィーン種の種芋を植え付ける予定だ。
 ホースラディッシュの残る1つの畝は、土中保存で収獲を先延ばしにするとともに、一部をそのまま残して新たな葉を付けて、より大きな地下茎が育つのを待つつもりだ。
 ホースラディッシュはすでに150本以上の収獲が出来たが、その脇根などを、新たな2つの畝に植え付けた。生命力が強いので4センチほどの長さの脇根を3センチほど土に埋めれば、水や肥料を与えなくても育ってくれる。

 2月の後半は急に暖かくなり、庭にも春の兆しが見られるようになった。雪を被っていたボケの花や椿も満開になり、アーモンドや桃のつぼみもほころび始めた。例年は3月中旬に満開になるミモザもすでに鮮やかな黄色い花をつけており、例年より1週間ほど早く満開になりそうだ。
 冬の間に雑草に覆われていた4カ所ほどの花壇も、雑草を抜いて、新たな土を入れ、歩いて30分ほどにあるホームセンターで買ってきた15鉢ほどの花苗を植えたが、これでは不足。さらに、追加で購入に行く必要がありそうだ。ホームセンターまでの小径は、港を眺めながらの絶好のピクニックコースでもあるので、苦にはならない。もっとも、帰りは荷物があるためバスを利用することになるのだが。

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ホームセンターで購入した花苗

 春になれば、庭仕事の日課となるのが庭の芝生や花、野菜、ハーブ、果樹などへの水撒き作業だ。わが家は、屋根に降る雨水をV字溝から地下に埋設した1トンのタンクに貯め、モーターで庭に散水できる仕組みを家の建築時に作っておいた。タンクは日本製に適当なものがなかったのでドイツ製を使うことになった。

 家庭菜園を広げたせいもあって、それだけでは快晴の続く夏は4日ほどしか保たなくなった。そこで、もうひとつ0.5トンの補助タンクを追加し、そこにも雨水が貯まるようにした。さらに、そこから溢れる雨水は150リットルの容量のある農作物の洗浄用水桶2つに貯まるように改造した。そのおかげで、昨年は、雨水タンクが枯渇して真水を庭に撒いたのは3回だけで済んだ。

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埋設前の雨水タンク

 水と言えば、先日NHKのドキュメンタリー番組でバーチャルウォーターという概念が紹介されていた。バーチャルウォーターとは、食料を輸入し消費している国において、輸入した食料を自国で生産すると仮定したときに必要と推定される水のことだそうだ。言い換えれば、食料の輸入は、形を変えて水を輸入していると考えられる。

 その番組では、南アフリカのワイン1本を日本で消費すると650リットルのバーチャルウォーターが必要とされると紹介されていた。牛肉1キロはナント20トンのバーチャルウォーターが必要とか。興味のある人は、環境省バーチャルウォーターのページ https://www.env.go.jp/water/virtual_water/index.htmlを覗いてみるとよい。「バーチャルウォーター量自動計算機」や「Web漫画」のページもある。

 今後、人口の増加や異常気象などで世界的な水不足が深刻になることは必至。わが家でも雨水の活用にさらに励むとともに、フード・マイレージhttps://www.maff.go.jp/j/council/seisaku/kikaku/goudou/06/pdf/data2.pdfバーチャルウォーターに思いを馳せながら貴重な輸入食料やワインを味わうことにしよう。


 前回、日本での新型コロナウイルス感染者増加に伴い「EUは1月28日、日本からの渡航を原則禁止すると発表」した旨を書いたが。オーストリアやスイスなど各国の観光局や大使館のホームページを見ると、日本から観光客が訪れることが実質上できなくなっていることが分かる。2月以降、欧米での変異ウィルス陽性者が増加していることを考えれば、訪日客への規制もさらに厳しくなるだろう。オリンピックを強行すれば、“アジア大会”化する恐れもありそうだ。

 今年の秋こそ、恒例となっていた「ウィーンを中心とする音楽鑑賞旅行」を復活するつもりだったが、ここにきて雲行きが怪しくなってきた。たとえ、日本からの観光客の受け入れが制度上可能になっても、健康パスポートや事前の電子入国申請、旅行者向けスマートフォン・アプリの義務化、音楽鑑賞等の入場制限、航空機などの安全円滑な運航に対する懸念など様々な乗り越えるべきハードルが出てきそうだ。

 

 そこで、ステイ・ホームの音楽鑑賞を充実させようと、14年前に買い換えてからそのままの少々時代遅れなオーディオ・システムをリニューアルするための準備勉強を始めている。ストリーミングとハイレゾへの対応などデジタル化を進めたいのだが、なぜか、アナログ人間に優しい製品が見当たらないので躊躇している。ちょっと魅力的と思われる製品はほとんどが海外製品で、かつてのオーディオ王国Japanの製品が見当たらないのが実に寂しい。

 ステイ・ホームのおかげで、過去にハードディスクやDVDに撮りだめしていた音楽番組や歴史ドラマを消化する時間ができて、思いがけない発見がある。

 たとえば、スカパーのクラシカ・ジャパン(コロナ禍の影響で廃局となってしまった)で放映した、ナチ強制収容所から生還した108歳の女性ピアニスト、アリス・ソマー・ヘルズさんのドキュメントでは、マーラー作曲「復活」の演奏会の後、「母の友達であるマーラーカフカと直接話をした」という証言があった。
 また、BS12の連続ドラマ「Vienna Blood」(Wiener Blut ウィーン気質 ?)では、ウィーンの社交界の集まりで、マーラーがピアノ伴奏する「さすらう若人の歌」のシーンがあった。

 マーラーと言えば、チェコの友人https://picmoch.hatenablog.com/から思いがけないプレゼントが送られてきた。マーラーのお父さんベルンハルトが発明したというリキュールMahlerovka https://www.mahlerovka.cz/だ。確か1974年のケン・ラッセルの映画「マーラー」では、ベルンハルトは井戸水でワインを薄める強欲な商売人として描かれていたのだが。

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ボヘミア カリシュト村のマーラーの生家

 歴史ドラマでは、「オスマン帝国外伝~愛と欲望のハレム~」 https://www.ch-ginga.jp/feature/ottoman/や「大明皇妃 Empress of the Ming」https://kandera.jp/sp/daimin/ロシア皇帝エカテリーナ2世の生涯を描いたドラマではロシア製作の「エカテリーナ」https://www.ch-ginga.jp/feature/ekaterina/アメリカ製作の「THE GREAT エカチェリーナの時々真実の物語」https://www.superdramatv.com/lineup/SNN000004741.htmlなどをよく視ている。

 当ブログで何度となく書いたが、旅行に出るときは、「世界歴史地図や年表を持参すると、地理軸を旅する楽しみに、時間軸を旅する面白さが加わり、旅する喜びが倍加する」 https://europedia.hatenablog.com/entry/20041221/p1。ステイ・ホームでの歴史ドラマやドキュメンタリーの鑑賞でも歴史地図などが手元にあれば、より興味が深まる。歴史地図などがなくても、今は、インターネットで詳細な歴史地図や史跡の解説ページを見ることも簡単だ。上記のドラマにはファンが作ったブログやSNSもあり、ドラマの現場を訪れた体験記、ドラマ作成の裏話やゴシップまで知ることが出来る。

 ステイ・ホームのおかげで、もうひとつ再発見したのは旅先で買い集めて寝かせたままになっていたた本だ。歴史書や地図、写真集、現地で出ているガイドブックなどもテレビのドラマや旅番組を見るときに引っ張り出してくるが、一番役立っているのは各国・地方の「料理本」だ。昔は、訪れたレストランが日本語で店のレシピ本を出版しているケースも少なくなかった。
 魚介類が美味しい長崎に住んでいることもあり、シチリア料理や南仏料理など、いわゆる地中海料理を見よう見まねで作ることも多い。昔、住んでいたウィーンで覚えたオーストリアハンガリー、スイスなどの料理は、わが家でパーティーを開くときの定番だ。
 ちなみに、今宵は、庭のシャンツァイをつかったタイ風海鮮米麺焼きそば(パッタイ)がメインとなる予定だ。


ASIN:B0000859V1:DETAIL 巨人

 

■今日のブックマーク&記事■

 

□「WaTrip」https://wa-trip.com/ 株式会社Torchが運営する内外のオンライン旅行ツアーやオンライン・コンサートなどが検索できるサイト。
Bloomberg

 

Bloomberg 2月8日記事「世界の空が再びつながるのは2023年以降、ワクチンに過剰な期待は禁物」
  https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-02-07/QO1YXPDWLU6801

 

JTB総合研究所 2月16日更新 研究レポート
新型コロナウイルス感染拡大による、暮らしや心の変化と旅行に関する意識調査(2021年1月実施)」
https://www.tourism.jp/tourism-database/survey/2021/02/covid19-tourism-202102/

 

JR東海「ずらし旅」
https://recommend.jr-central.co.jp/zurashi-tabi/zurashi-activity/
JR東海が、時間や場所、旅先での移動手段、行動など、定番から“ちょっとずらした”旅の楽しみ、感染予防および拡大防止の対策に配慮した「選べる体験」を提案。

 

□旅行メディアTRAICY 2月20日記事
オーストリア航空、東京/成田〜ウィーン線再開へ 3月29日から週2便
https://www.traicy.com/posts/20210220199877/?fbclid=IwAR1wBUx68kq9buRyfSzYEe37mrIpq8OmeXHphYsQ5M2xvvZn0_LcP8S_tOU
 ■予定ダイヤ 機材はボーイング777-200型機を使用
  OS52 東京/成田(11:05)〜ウィーン(16:05)/水・土
  OS51 ウィーン(13:20)〜東京/成田(07:25)/月・木

 

□FlyTeam ニュース 新路線・増減便・運休(スケジュール)
https://flyteam.jp/news/flight

 

 

*[長崎日記]雪の長崎とホームガーデンの作業

*[長崎日記]雪の長崎とホームガーデンの作業

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わが家の庭から眺める長崎港の雪景色

 12月30日から大晦日にかけて雪が降ったが、そのときは3cmほどの積雪で済み、亜熱帯性植物の根元に水をかけて雪を流す程度で事なきを得た。

 しかし、1月7日から9日にかけての降雪では、9日の昼の段階で平地では15cmの積雪とのことだったが標高86メートルの丘の上にあるわが家では21cmほど降り積もり、珍しくツララまで出現した。毎朝、ブーゲンビリヤやパッションフルーツ、薔薇、蘇鉄などの根元に降り積もった雪を風呂の余り湯をバケツで運んで溶かす必要があった。最初は、散水用のホースで撒こうかと思ったが、ホースの中に残っていた水が凍っていて諦めた。門の前の道路に積もった雪も手摺りに沿ってスコップで除雪作業を行った。

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屋根から下がるツララ

 ハーブガーデンや絹さやえんどう、パセリ、ディル、ルッコラ、サラダ菜などを植えた楕円形の畝は完全に雪に覆われてしまった。収穫も末期に近かったので一番長持ちしそうなディルだけ雪を払っておいたが、翌日、雪が自然に溶けた後は逞しくもほとんどが自力再生してきていた。

 3週間近く経った現在、ブーゲンビリヤの少し咲き残っていた花や葉が完全に落ちてしまったままで、2016年の大雪でブーゲンビリヤやハイビスカスが枯れてしまったときと同じような結果になりそうで怖い。グリーン・カーテンとしても重宝しているパッションフルーツの方も4分の1ほどの葉が枯れてしまったので、枯れた枝とともに剪定しておいた。

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雪を被った“クリスマスツリー”



 剪定と言えば、東京からの移植に成功した笹が四畳半ほどに広がってきた。雑草を寄せ付けないグランドカバーとしても有効なのと台風の時の飛来物よけにもなるので、さらに広げたいと思っているのだが、高さが不揃いで見苦しくなったので、パッションフルーツのついでに剪定しておいた。

 現在のホームガーデンの状況は、3つの畝のジャガイモの収獲を終え、甘夏も150個ほどの収獲を終えたところだ。甘夏は当初500個ほどの“不作”と考えていたが、実際には300個ほどに留まりそうだ。塩害のせいと裏作年に当たるせいで6本の甘夏の木のうち3本は実が付かなかったので致し方ない。豊作の年は800個も採れたのだが。

 ホースラディッシュは、鍬やスコップでも掘り起こせないほど土深く育ってしまったので、土中保存と称して、収獲を怠っていたが、友人の助言で頑丈で大きめなツルハシを購入し、友人に手伝ってもらって掘り始めたところ、面白いように収獲できた。
 ウィーンで買ってきたホースラディッシュ専用のおろし金でおろしてみると辛みが効いて実に美味。長崎では海の幸が豊富なせいもあって、魚介料理中心の夕食を白ワインといっしょに味わうことが常だったが、久しぶりに牛肉の野菜巻きやソーセージ、ハムなどにホースラディッシュをのせ、赤ワインを飲み始めている。
 摺り下ろすだけではもったいないので、これからは、生クリームやサワークリーム、ヨーグルト、マヨネーズなどを使ってホースラディッシュ・ソースを作り、瓶詰めにして保存しておこうと思う。こうすれば、肉だけではなく魚に合わせることもできる。
 ホースラディッシュは細い脇根を4センチほどに切り、3センチほどを土に埋めておけば勝手に育ってくれるので、掘り出す度に、新たに用意した畝に植え付けしていっている。来年は、さらなる豊作が見込めそうだ。

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ホースラディッシュの掘り出し

 これからの家庭菜園作業としては、3月に新たに植え付けるジャガイモの畝を3本ほど準備する必要がある。ジャガイモは連作を嫌うので、新たな場所に畝を作ることになり、雑草取りや施肥など下準備作業が結構大変だ。
 ほかには、サニーレタスや水菜など葉ものの収獲がほぼ終わっているハーブガーデンやルッコラ、赤カブ、バジルなどを育てていた3本ほどの畝の掘り起こしと客土、施肥、新たな種播きといった作業が待っている。

 15本のオリーヴの樹が並んでいる港側に面した庭は、種を落とすために枯れたままにしていたコスモスを2週間前に手で引き抜き、緑肥として土に帰りやすくするために草刈り機で裁断した。その下に、裏庭に自生している立葵から採種しておいた種を播いたところだ。昨年の立葵の花https://europedia.hatenablog.com/entry/2020/05/31/161356が見事だったので、今年は通りから見える庭にも咲かせたいと思ってのことだ。

 

 さて、ヨーロッパ旅行につてだが、コロナの第3波と変異ウイルスの蔓延で観光旅行の再開はさらに困難な状況になってきているようだ。
 EUは1月28日、日本からの渡航を原則禁止すると発表した。実際の入国管理については各加盟国に権限があるが、日本からの渡航は厳しく制限され、ヨーロッパ便を中心に航空会社が運航計画のさらなる見直しなどを行う可能性があるようだ。

 新型コロナウイルスの世界の拡散状況や回復者数を確認できるサイトとしてはアメリカの高校生が開発した「ncov2019.live」https://ncov2019.live/dataのサイトが便利だ。ヨーロッパの新規陽性者数はCONFIRMED欄の下段の+の項に1日の陽性者数が表示されており。ヨーロッパ各国の陽性者数はおもに日本時間の午前中に見ることができるようだ。

 また、2020年11月の当欄で取り上げた、最新旅行メディア情報をクリッピングするメールサービス「Curated News for Tourism Professionals」で紹介されたSkyscanner maps Covid-19 (新型コロナに関する各国の規制を表示するインタラクティブマップ。自国を設定すると他国の状況を色分け表示)https://www.skyscanner.jp/travel-restrictions?previousCultureSource=GEO_LOCATION&redirectedFrom=www.skyscanner.comも情報取得に役立つ。
 なお、上記メールサービスのバックナンバーは「過去のメール文面アーカイブhttps://us17.campaign-archive.com/home/?u=dd1a211a601f57acfc6108c4b&id=b06fd210edで読むことができる。


 私がもっとも関心を持っているオーストリアの新規感染者状況は、オーストリアの公共放送ORFの“Covid-19 Neu gemeldete Fälle für Österreich” https://orf.at/corona/daten/oesterreichで見ることができる。

 オーストリアの状況については、以前紹介した、はっぱさんがウイーンから発信している「たまにはオーストリアちっく パート3」http://happawien.jugem.jp/や「オーストリアこぼれ話“オペレッタにはまっている男 Feriの体験記」http://wien.cocolog-nifty.com/operette/などで最新情報を得ている。

 「オーストリアこぼれ話」の1月26日付けには「ウィーンに投下された核爆弾ビデオに騒然」というショッキングな記事があった。1月22日発効した核兵器禁止条約を受けて、オーストリア連邦政府外務省が核兵器使用の悲惨さを訴えるビデオを制作し、YouTubeにアップしたことをリンクとともに紹介している。このビデオは、仮にウィーン中心部に100キロトン級の核爆弾が落とされた場合の結果をシュミレートしたもので、攻撃により230380名が死亡、504460名が負傷すると紹介されてる。
 長崎に落とされた原爆はTNT火薬換算で22キロトンなので、長崎での被曝状況を子供の頃から被爆者に直接教えられた者としては、ビデオに映る被害シミュレーションは想定被害が少なすぎる気もするが、オーストリアの人々には相当ショックだったようだ。

 

■今日のブックマーク&記事■
□Maps.me https://maps.me/maps/ 
世界中をカバーするオフライン地図アプリ(ダウンロードしてオフラインでも利用可能)


 

 

年の暮れの音楽鑑賞と庭仕事

*[長崎日記]年の暮れの音楽鑑賞と庭仕事

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季節外れに咲く“ザ・マッカートニー・ローズ”

  例年ならこの時期にはウィーンを中心とする音楽鑑賞旅行のレポートを書いている時期だが、今年はコロナのおかげで、それも叶わなかった。当欄「2008年以降の海外旅行履歴」https://europedia.hatenablog.com/entry/20121209/p1を振り返ってみると鑑賞旅行は12年続いていた。
 来年の秋には、音楽鑑賞旅行を再開したいと思うが、コロナ・ウィルスの変異やワクチンの効力・副作用などが不明瞭なことを考えると難しいのかもしれない。
 心配なのは古巣でもある海外旅行業界とその雇用の先行きである。国内旅行にシフトしたり、異業種に参入したり、会社を休眠状態にしたりとさまざまな努力がなされているようだが、来年の夏のシーズンまでにある程度の回復が見込めないと、その努力も限界に達するのではないだろうか。

 前回、コロナに関する各国の最新旅行情報を知るのに便利な「Curated News for Tourism Professionals」というクリッピング・サービスを紹介したが、CNNのBusiness Traveller https://edition.cnn.com/travel/specials/business-travellerという番組も要注目だ。先日も「旅は大事な人権なんです」、「1970年代にパスポートを取得した方はご存じだろうが、デジタル版のイェローカードが必要となるだろう」と言った共感できるコメントを耳にした。

 「音楽鑑賞旅行」ができなくなった代わりというわけではないが、最近は、インターネットでヨーロッパのデジタル・コンサートや音楽専門FM局の放送を聴くことが多くなった。デジタル・コンサートは、クラシック音楽情報誌 「ぶらあぼ」の「随時更新中:コンサート無料ライブ配信スケジュール」 https://ebravo.jp/archives/63048が詳しい。同誌の「海外音楽祭」https://ebravo.jp/overseafestival 、「海外情報」https://ebravo.jp/oversea からも調べることが出来る。

 音楽専門のFM局は世界のFM局をリンクしているRadio FM http://appradiofm.com/のクラシック・ジャンルのページ http://appradiofm.com/genre/Classic-bynl7から簡単に見つけることができる。Radio FM は、Google Playでアプリ https://play.google.com/store/apps/details?id=com.radio.fmradio を入手し、スマートフォンで聴くこともできる。最近は、入浴しながらRadio FM からもリンクしているオーストリアの公共放送Ö1 https://oe1.orf.at/やスペインのBravo! Opera http://bravoradio.com.es/opera.htmlなどを大音量で聴くのがマイ・ブームだ。

 Ö1でも生中継されるウィーンフィルの新年コンサートhttps://www.wienerphilharmoniker.at/ja/newyearsconcert/newyearsconcert2021も今回は無観客のようだ。リッカルド・ムーティの指揮は通算6回目で、曲目は以下のページで見られるhttps://live.wienerphilharmoniker.at/ja/konzerte/new-years-concert-without-audience/9893/



 年に一度のヨーロッパ旅行では、現地のワインショップで別送品扱いでオーストリアなどのワインをまとめ買いしていたhttps://europedia.hatenablog.com/entry/2020/02/17/130527 。日本からインターネット経由で現地のワインショップから購入は可能なのだが、コロナ禍で気づいたのは、日本の輸入業者やワイン通販会社が行っているネット販売の価格が安くなっており、個人輸入にかかる送料や税金などを考えると日本で買っても良いのではと思えるようになったことだ。通販会社から「世界的にレストラン営業が縮小され、ワインが余っており、在庫を抱え、翌年のヴィンテージの買い付けができません。助けて下さい」と言った悲鳴のようなDMが届いたこともある。 

 最近は、以下の3種のワインをまとめ買いした。ひとつは、ベートーヴェンが「第9」を作曲した「ベートーヴェンハウス」がワイナリーの敷地内にあるという“伝説”のあるワイナリー兼ホイリゲWeingut Mayer am Pfarrplatz https://pfarrplatz.at/en/のグリューナー・フェルトリーナー種のワイン「ベートーヴェン第9ラベル」 https://www.budouya.jp/products/detail/1527 だ。

 もうひとつもグリューナー・フェルトリーナー種のワインで“ツェービング グリューナー フェルトリナー DAC カンプタル 2019 ペーター・シュヴァイゲル”https://item.rakuten.co.jp/wine-naotaka/427912/これは、販売時間限定だったが1本税込み1,342円という安さだった。

 3番目は、ハンガリーを訪れるたびに現地のレストランで飲んでいたイルシャイ・オリヴェール種のワインだ。マスカットやゲヴュルツトラミネールのようなアロマティックな香りが広がるスッキリとした中辛口のワインだ。日本では手に入らないものと思っていたら「葡萄屋」のサイトで売られているのを見つけた。Taschner Irsai Oliver https://www.budouya.jp/products/detail/4096

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 さて、年の暮れの庭仕事としてはメイ・クィーン種のジャガイモの収穫が始まった。甘夏ミカンも試しに30個ほどを収穫。酸味を弱めるために少なくとも1ヶ月ほどは寝かせておく必要がある。
 やらなければと思って遅れているのは大豊作のホースラディッシュの収獲だ。根が深いため相当の力仕事となるので、土中保存と称して作業を先延ばしにしている。

 ルッコラやサラダ菜、ディル、イタリアン・パセリ、京水菜などの収穫も続いているが、ルッコラは葉が固くなってきたのでそろそろ限界だ。

 友人に指摘されるまで気づかなかったが高さ2メートル、幅3メートルほどに広がった蘇鉄の木に雌花が開花し、その陰に淡いピンク色の実が隠れていた。蘇鉄は10~15年に一度しか花を咲かせないようなので、貴重な実とその中の種は大切に扱わなければならない。調べてみると、12月から実の収穫は出来るようだが平均気温が20度以上にならないと発芽しないとのことなので、収穫と種の植え付けは春を待った方が良いようだ。

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蘇鉄の雌花と実

 花では、フランス生まれの新種のバラ“ザ・マッカートニー・ローズ”が季節外れだが咲き誇っている。ほかにも、コスモスやブーゲンビリヤも残っている。庭のあちこちで自生している水仙も早くも開花したものがある。

 

 今日は、午後から小雪が舞っており、予報でも夜の間に10センチ前後積もる可能性があるようだ。2016年1月の大雪https://europedia.hatenablog.com/entry/20160125/p1では、標高86mにあるわが家の庭は22cmほど雪が積もり、吹きだまりでは40cmに達したところもあった。そのときは、ブーゲンビリヤやハイビスカスなどの亜熱帯性の花やパッションフルーツが枯れてしまった。明日の朝、積もっているようだったら、散水ホースで雪を溶かすなどの作業が必要になりそうだ。

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わが家から眺める女神大橋に沈む夕日



■今日のブックマーク&記事■

オーストリア政府観光局「日本でオーストリア気分」
https://www.austria.info/jp/service-and-facts/feelaustria-in-japan
日本国内でオーストリアを楽しめる?ゆかりの場所やどこか似た風景、本格派レストラン・カフェ、コンビニや通販で気軽に買える商品など、身近なオーストリアを紹介。

□トラベルボイス12月17日記事 「航空旅客向けのデジタル健康認証アプリ『IATAトラベルパス』を発表、電子パスポートと連動で来年早期に運用へ」
https://www.travelvoice.jp/20201217-147771? 

 

 

*[長崎日記]庭の冬支度とこれからの収穫

*[長崎日記]庭の冬支度とこれからの収穫

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 長崎市新型コロナウイルス感染者数は11月29日現在で累計 80 名。長崎県全体の一日当たり感染者発生数もゼロから4名程度と小康状態が続いているが、GoToの影響か、県外からの観光客が目立って増加している。長崎が安全と思っているのかマスクをしない人も少なくないので心配だ。

 わが家の庭は、10月末に植木屋さんにお願いして、樹木の剪定や雑草の処理、副え木等の補強、施肥や消毒作業を行ってもらった。門の近くに立つ樅の木もクリスマスツリーの形に剪定をしてもらい、11月15日からソーラーLEDイルミネーションランプを点灯した。


 一昨日は、残った雑草を草刈り機で刈り込み、枯れたヒマワリの茎や樹木の枯れ枝を粉砕機で細かくし、庭に撒き冬の間に緑肥に変わるのを待つ。雑草刈りは、これから種が落ちるコスモスや既に地面に落ちているタチアオイやハーブなどの種を傷つけないように注意し、昆虫が越冬しやすくするために落ち葉も残さなければならないなど気を遣うことも多い。

 ディルやイタリアンパセリコリアンダールッコラ、春菊、京水菜、イチジクなどは収獲が続いているが、レタスサラダミックス、サラダ菜、サニーレタス、二十日大根などはほぼ収穫が終わっている。

 植えて7年目の2本の“ゆず”は、1本が実を結び黄色く色づいたので10個ほど収獲することができた。早速、ユズ稲荷寿司を作ってみた。苗木を1本植えて3年目のシークァーサーからも5個ほどの収獲があった。秘蔵の泡盛をシークァーサー割りで飲んでみるつもりだ。

 三つの畝に大きく育っているホースラディッシュは葉っぱが黄色く枯れはじめてきたので、そろそろ収穫の時期だ。地下深くまで伸びた根を掘り出すのが大仕事なので友人たちに協力してもらうつもりだ。 三つの畝に植えた、メイクィーンのジャガイモも葉の一部が枯れ始めたので、あと2~3週間で収穫できそうだ。

 6本ある甘夏ミカンも今年は実の数は平年より少ないが、その代わりいつもより大きく実り、色づくのも早かった。年末には収穫を始め1~2ヶ月寝かせて酸味が薄れ甘さが出るのを待つ。今までの最大の収穫は800個だったが、今年は500個未満だろう。

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 昨年は台風による塩害のせいか不作だった4本の枇杷の木には、今までにない数の花芽がついており、来年の6月頃の収穫期には大豊作が見込まれる。

 花々では、コスモスの一部が未だ咲いているほか、薔薇(ポール・マッカートニー種)、椿、ケイトウ、ブーゲンビリヤが咲き残っている。庭に10カ所以上で自生するスイセンの茎も伸びてきており、2月頃には一斉に開花しそうだ。

 自生といえば、植えた覚えのない木が4本ほど育っており、そのうち高さ2メートルほどになった木は楠であることが植木屋さんに聞いて分かった。植木屋さんによれば、いずれも鳥が種を運んできたのだろうということだ。4本とも“防風林”がほしかった位置に育っているので大助かりだ。

 

 さて、海外旅行についてだが、最近の内外の旅行メディアを見ると、アフター・コロナの旅のスタイルの変化について、様々な議論が始まっているようだ。
 よく見る意見は、「サステナブル(Sustainable 人間・社会・地球環境の持続可能な発展を志向)な旅が求められる」というものだ。コロナ禍による旅行者の減少は、期せずして“オーバーツーリズム問題”を解決し、そのことにより、今後、環境に負荷を与えかねない大人数の団体旅行や駆け足旅行、爆買い、三密の観光・会食などが見直されていくだろう。
 以前、当欄で書いたが、コロナ・パンデミックの背景には、グローバリゼーションや異常気象、動植物種の激減など、大量生産・消費社会に伴う弊害がある。海外旅行にもエコ・フレンドリーな視点からの見直しを迫られるのは間違いない。

 ヨーロッパ旅行に関しては、日本のメディアではあまり報道されていないようだが、2021年から必要とされるとしていた欧州渡航情報認証(ETIAS-シェンゲンビザ地域に渡航予定の第三国のビザ免除渡航者をネット上で事前に審査を行う仕組み)http://etias-euvisa.com/の導入が、2022年末からに延期されたようだ。アフター・コロナを見据えてなんらかの“健康証明”が追加されることとも関係しているのだろうか。

 コロナに関する各国の最新旅行情報は、covid-19 travel に旅行目的地などを加えた複合検索で 探していたが、「Curated News for Tourism Professionals」という便利なサービスが始まったことを最近知った。日本の旅行メディア出身の方が始められた、世界各国の最新旅行メディア情報をクリッピングしたメールを送ってもらえるサービスだ。旅行関係者向けの配信だが、旅行業OBの私にとっても大変有り難いサービスだ。登録は無料で週末を除いてほぼ毎朝、元記事へのリンクが張られたメールが届く。バックナンバーや登録など詳細はこちらを。
https://eepurl.us17.list-manage.com/subscribe?u=dd1a211a601f57acfc6108c4b&id=b06fd210ed 


当欄関連過去記事:
「『ロハス』ならぬ『ロハデス』の暮らしを」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20060104
「クライン・ガルテンhttp://d.hatena.ne.jp/Europedia/20050107
「計器飛行(デジタル)よりも有視界飛行(アナログ)を」https://europedia.hatenablog.com/entry/20070104/p1


■今日のブックマーク&記事■

 

オーストリア政府観光局「新型コロナウイルスに係るオーストリア情報
  -オーストリアで休暇を過ごすための安全ガイド」
https://www.austria.info/jp/service-and-facts/safety-guide-for-holiday-in-austria

 

Bloomberg 11月24日記事
「航空会社に公的支援の備えを、資本注入や2強合併も視野-竹中氏」
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-11-24/QK30P5DWRGG301 

 

□フリー百科事典・ウィキペディア「カロチャ刺繡」
https://ja.wikipedia.org/wiki/カロチャ刺繡  

 

□トラベルボイス11月25日記事
“世界の旅行の回復予測、アジア域内の国際旅行がコロナ前を超えるのは2022年、観光の「不都合な真実」を直視する傾向も”
https://www.travelvoice.jp/20201125-147559?tvm

 

□「地球の歩き方」“事業の譲渡に関するお知らせ”
https://www.diamond-big.jp/doc/press20201116.pdf

 

□【麻倉怜士のMIPCOM2019報告:10】世界では5Gスマホが8K視聴の鍵になる。8K配信の最前線
https://online.stereosound.co.jp/_ct/17321419

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コロナ禍の音楽鑑賞と秋の収穫

*[長崎日記]コロナ禍の音楽鑑賞と秋の収穫

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 長崎県内では10月29日現在で新型コロナPCR等検査陽性者がこれまでの累計244人で、ここ1週間近くは陽性者も出ていないようで、小康状態といったところだ。

 一方、ヨーロッパでは陽性者が急増しており、いくつかの国では再度のロックダウンが始まっている。
 28日もしくは29日の1日の陽性者数を見ると、フランスで5万人前後、ドイツで2万3千人前後、イタリアで2万5千人前後、人口1070万人のチェコで1万5千人前後、人口890万人のオーストリアで5千人前後と深刻な数字が並んでいる。(ヨーロッパ各国の人口は外務省の キッズ外務省の次のページhttps://www.mofa.go.jp/mofaj/kids/ichiran/i_europe.htmlで一覧できる)

 ヨーロッパ各国では、再びオペラやコンサート会場の閉鎖・人数規制が始まっており、オーストリアも新たな規制を10月31日に発表するようだ。

 この秋は、毎年のように出かけていたウィーンを中心とする音楽鑑賞旅行https://europedia.hatenablog.com/entries/2012/12/09に行くことも出来ず、ひたすら自宅で録り貯めた音楽番組の録画やCDによる音楽鑑賞をしているが、主要な録画ソースとなっていた衛星放送“クラシカジャパン”https://www.classica-jp.com/が本日をもって放送停止となってしまった。代わってミュージックバードhttps://musicbird.jp/などの衛星デジタル音楽放送の導入も考えたが、番組表を見てもあまり食指が湧かなかった。

 「バーンスタインウィーン・フィルマーラー“第9番”(収録1971年)」などの魅力的なクラシック・プログラムのある“8Kテレビ” https://www.nhk.or.jp/bs4k8k/8k/ の導入も考えたが、オリンピックが中止になってから8K放送そのものの見直しも始まっているようで、来年秋以降の放送がどうなるかが不透明になってきているようだ。
 おそらく8Kの本格普及は衛星放送よりも、超高速インターネット通信や5G通信網を活用した放送が始まってからのことになるのだろう。そうなれば、受像機のコストダウンと性能向上も見込めるので、しばらくは静観しておくことにした。

 当面は自宅にある聴きそびれていた1,000本ほどのカセットテープhttps://europedia.hatenablog.com/entry/20131227/p1や未視聴の1600枚ほどのCD、1000枚ほどのDVD、500巻ほどのVHSビデオを聴いてステイ・ホームの時間を過ごそうと思っている。


 さて、“ステイ・ホームガーデン”の方は、9月末から10月初めにかけて種蒔きした、ディル、イタリアンパセリコリアンダー、ベビーリーフ、春菊、京水菜、レタスサラダミックス、サラダ菜、サニーレタス、二十日大根などが収穫期を迎え毎日の食卓を彩ってくれている。
 ネットに蔓を伸ばしてきた絹さやえんどうも来月には収穫できるだろう。順調に育ち芽かき(間引き)も済ませた3つの畝のメイクィーンのジャガイモは12月中旬には収穫できそうだ。
 驚異的な生命力のホースラディッシュも3つの畝で順調に育っており、そろそろ収穫できそうだが、毎年のことながら掘り出すのが大仕事だ。友人たちや知り合いのシェフには、「自分で掘り出してくれるならご自由にどうぞ」と声をかけている。

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ディル、イタリアンパセリ、バジル、ルッコラ、絹さやえんどうなど

 

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ハーブガーデンのサニーレタス、サラダ菜、サラダミックス、コリアンダーなど

 花の方では、コスモスが例年になく庭に広がっており、盛りは過ぎたものの種が飛ぶのを待つために立ち枯れていくのを見守っている。ほかには、ポール・マッカートニー種の薔薇、ブーゲンビリヤ、パッションフルーツなどの花が咲いている。異常気象や台風のせいか、垂れ桃、アーモンドなどに季節外れの開花が見られる。来年の開花期にも無事花開いてくれるか心配だ。

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 昨年は不作だった枇杷は、台風による塩害の影響か花芽は少な目なものの一定の収穫が見込めそうだ。枇杷は、8年前に家を建てるときに2本だけ植えてもらったのだが、その種から育った2本の枇杷の方が大きく育っており、収穫も期待できそうだ。

 果樹でこの時期も収穫が続いているのはイチジクだ。4年ほど間の台風でほとんどの枝が吹き飛び根元から30cmほどの枝が1本だけ残っていたのだが、生命力が強かったのか、今や2メートル近い高さに伸び、4本の大きな枝を広げて育ってくれている。

 


■今日のブックマーク&記事■

□「旅行リンク Travel Page」
新型コロナウイルス感染症 各国渡航制限情報・PCR検査と診断書ほか海外渡航手続〉
https://www.ryokolink.com/travel/tr_ciq.htm

□トラベルボイス10月22日記事
 デジタル検査証明「コモン・パス」、大西洋路線でも実証、出発前検査の結果をスマホ
 https://www.travelvoice.jp/20201022-147372

□GEKKAN-WIEN ウィーン日誌
http://gekkanwien.fc2.net/

□Austria-fan.com オーストリア
http://www.austria-fan.com/

 

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*[長崎日記]台風の被害と唐津旅行、秋の植え付けなど

*[長崎日記]台風の被害と唐津旅行、秋の植え付けなど

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庭に自生している彼岸花

 台風9号は、9月2日の18時長崎市に最接近し済州島の東を通過、中心の気圧は950hPa。長崎県の五島空港では最大瞬間風速44.8m/sを記録した。わが家の被害は植えて4年目になる、高さ2メートルのオリーヴの樹が1本倒壊、2本が大きく傾いた。早速、植木屋さんに頼み翌日には3本とも元のように立て直してもらい、実質被害はゼロだった。

  伊勢湾台風並みとの事前報道があった台風10号は、4日18時には奄美大島南東で本年最強の勢力の920hpaを記録した。

 わが家は沖縄並みの対台風強度で建てられているとは言え、四方からまともに風を受ける丘の上にあり、おまけに雨戸がない大きな窓が4面ほどある構造。そこで、急きょ飛散防止用の養生テープひと箱(30巻入り)をamazonで注文。予定では6日の午前中に届く予定だったが、「台風のため遅延。8日の午前となる」とのメールが入った。しかし、実際にはヤマト運輸が内容物を見て「台風通過前に必要」と気を利かせてくれたようで予定どおり6日の午前中に届いた。

 窓ガラスは複層ガラスのため外側と内側の両方から養生テープを張りまくった。さらに飛来物がもっとも来そうな2面のガラスの内側には、破損に備え2メートル×1メートルのアルミロールマットも貼っておいた。停電に備え、賞味期限切れのミネラルウォーターを6本ほど凍らせておき、スマートフォンの予備バッテリーや懐中電灯用の充電式電池も用意しヘルメット、ブルーシート、レインコート、長靴なども準備。玄関のガラス戸の前には土嚢代わりに培養土の袋を積み上げておいた。

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養生テープを貼った窓

 私自身は、ガラス窓の内側に木製の引き戸がある寝室に閉じこもり、最接近時の02:00から04:00の間は起きていることにした。最接近時には、家そのものは揺れなかったが、外から凄まじい風の音が聞こえ続けた。

 わが家への最接近は7日の02:00で西70kmの位置を通過。近くの野母崎で最大風速44.2m/s、最大瞬間風速59.4m/sを記録した。しかし、中心気圧は台風9号で海水がかき回されて10号のエネルギー源が弱まっていたため945hPaほどに留まった。それでも、8年前に家を建ててから最大勢力の台風の接近となったため被害は大きかった。

 7日の正午近く、未だ吹き戻しの風が吹く中を点検すると、オリーヴの樹が3本倒壊、3本が傾いていた。さらに、裏庭の甘夏ミカンの木が2本根元から倒れていた。4メートルほどの高さに育っていた植えて8年になる5本のオリーヴの大木は無事だったが、よく見ると大きな枝を折って、隣家の太陽熱温水器が飛んできてガラスが広く飛散していた。ほかにも、庭中に、ご近所や空き家、廃屋から飛んできた屋根瓦、スレートが飛び散っていた。奇跡的に建物に飛来物が直撃した痕跡はなかったが、オリーヴや枇杷、甘夏の木などの枝が何本も吹き飛んでいたところを見ると、木々が身を犠牲にして飛来物から建物を守ってくれたようだ。

 後で聞くと、わが家の周囲の人々は、窓に板を張るなど厳重な台風対策をした上で、市内のホテルや親戚の家、近くの小学校などに避難していて、どうやら居残ったのは私だけだったようだ。

 「伊勢湾台風並み」という事前報道で昔からご近所に住んでいる方々は、1991年9月27日に中心気圧940hPaで最接近し佐世保市の南に上陸した台風第19号の被害を思い起こし、事前避難されたようだ。
 このときは、当時空き地だったわが家の土地の上を、大きな屋根や物干し台が飛び越えていったそうだ。

 私は、2011年の長崎再上映を観ていた1956年製作の日仏合作映画「忘れえぬ慕情」(原題Typhon sur Nagasaki)https://www.shochiku.co.jp/cinema/database/03028/を思い出していた。岸惠子ジャン・マレーダニエル・ダリューが出演、イヴ・シャンピが監督した映画で、ジャン・マレーをめぐる二人の女性の恋の駆け引きが描かれたラブロマンスだが、後半は長崎が巨大な台風に襲われ、造船所や市街が壊滅し、岸惠子演ずる主人公乃里子が亡くなるという筋書きの映画だ。

 有り難いことに、7日の午後には、小学校の同級生3人が駆けつけてくれて、倒れた木々の立て直しや飛来物の除去を手伝ってくれた。後日の植木屋さんの養生作業もあって、倒れた木々も元通りに樹勢を回復している。

 台風の後処理が一段落した9月15日からは、3泊4日の予定で生まれ故郷の唐津へ小旅行に出かけた。いつもは「唐津くんち」見物を兼ねて11月上旬に行っていたが、今年はコロナで祭りが中止となったので早めに出かけた。滞在したのは、子供の頃から縁のあった唐津シーサイドホテルhttps://www.seaside.karatsu.saga.jp/
 最近、敷地内で温泉を掘り当て、東館が建て替えられ、スパ関連の設備https://www.seaside.karatsu.saga.jp/relaxation/が充実したリゾートホテルへと変貌していた。
 滞在中に貸し自転車を利用して唐津市内の生まれた家などを見て回ったが、先月の雲仙に続いて途中で大雨に降られリタイア。ずぶ濡れになったが、すぐに温泉につかってことなきを得た。

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シーサイドホテルのルーフトップサーマルバス

 さて、台風一過の、我が家の庭は、自生する彼岸花やコスモスが咲き始め賑やかになってきた。秋の種蒔きや植え付けも無事済ませ、ディル、イタリアンパセリ、絹さやえんどう、つるありスナップ、コリアンダー、ベビーリーフ、春菊、パセリ、レタスサラダミックス、サラダ菜、サニーレタスなどが芽を出し始めている。
 ジャガイモは、雑草対策の黒マルチを張って、メイクィーンの種芋を2つの畝に植え付けた。さらに、もうひとつの畝を準備中だ。

 コロナ禍の影響で、ステイホームが長期化し、食糧難の予兆も感じてか、家庭菜園が例年になく盛んなようで、毎年植えるデジマ種を始めとする種芋や園芸用品の一部は売り切れ状態となっている。メイクィーンの種芋も友人に頼んでわざわざ地元農協から取り寄せてもらったものだ。

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メイクィーン種芋の植え付け



 2008年以降、昨年までほぼ毎年、「ウィーン+α」の旅行に出かけていたがhttps://europedia.hatenablog.com/entries/2012/12/09、今年はコロナ禍で早々に断念した。
 5月の当欄で、「ヨーロッパ・ツアーに関しては、この秋頃から、旅行事業者やメディアなどに現地を視察してもらうファムツアー(下見招待旅行)から始まり、一般客も含めたモニターツアーがその後に続くと予想する」と書いたが、ほとんどの国から日本帰国後14日間隔離・自宅待機等になってしまうので、事実上、ヨーロッパへの観光旅行は困難な状況だ。

 トルコ、スイスなどに続きオーストリアもこの9月28日から日本人観光客も入国出来るようになったようだがhttps://www.at.emb-japan.go.jp/files/100097211.pdf、帰国後の14日間の隔離・自宅待機等が続く限り、あえて観光で訪れようという人は皆無に近いだろう。
 それに、オーストリアやフランス、スペイン、イギリスなどでは、ヴァカンス帰りの人を通じてなど新たな感染爆発の兆しがある。空気が乾燥するこれからの季節にはさらなる広がりもあり得るだろう。やはり、私の次のヨーロッパ旅行は来年の秋以降になりそうだ。


■今日のブックマーク&記事■

□青木敏郎展 ~緻密・情感・秩序・継承~ (日本橋三越本店福岡三越、名古屋栄三越
https://www.mitsukoshi.mistore.jp/nihombashi/shops/art/art/shopnews_list/shopnews0354.html

□トラベルボイス09月10日記事
「ヨーロッパの旅行業界団体、接触者追跡アプリの共通運用など欧州内の旅行規制統一を要望、観光旅行業の復活に不可欠」
https://www.travelvoice.jp/20200910-147033?tvm

□トラベルボイス09月24日記事
「ヨーロッパの観光産業の現状は? 国内線は5割まで回復、カギは「キャンセル・変更の柔軟性」や「直前予約」対応など ―「フォーカスライト欧州2020」取材レポート」
https://www.travelvoice.jp/20200924-147125?tvm

□トラベルボイス 09月27日記事
「コロナ禍で加速する旅行分野の新テクノロジー、デジタル消費行動の変化から出張需要の予測まで ―フォーカスライト・ヨーロッパ取材レポート」
https://www.travelvoice.jp/20200927-147126?tvm

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ちがいがわかる対照表 日本の漢字 中国の漢字 第2版

ちがいがわかる対照表 日本の漢字 中国の漢字 第2版

  • 作者:伊奈垣圭映
  • 発売日: 2019/10/01
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

*[長崎日記]つかの間の避暑と台風の季節の到来

*[長崎日記]つかの間の避暑と台風の季節の到来

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ホテルのルーフトップ・バーから撮った幸運を呼ぶという二重の虹

 8月25日から3泊4日で雲仙温泉http://www.unzen.org/でのつかの間の避暑に出かけてきた。雲仙は、標高700mの高原にあり8月の平均気温は21.7度程で、北海道の札幌と同じ涼しさとのことだ。
 もっとも、長崎市内も海洋性気候のおかげで九州内陸部で最高気温37度以上のときも、長崎市内は32~34度ということが多く、確かこの夏の猛暑日も計2日ほどだ。

 今回、滞在したのは、以前に2度ほど泊まったことがある「九州ホテル」https://kyushuhtl.co.jp/index.html、2年前に建て替えられてからは初めての滞在だ。
 建て替えにより、大浴場がなくなり、敢えて、客室数も減らし、全客室に半露天風呂が備わるようになったので、コロナ禍の時節も、心置きなく温泉を楽しむことが出来た。

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客室の半露天風呂

 創業者が西洋料理の料理人であたこともあり、昔から料理には定評がある。波佐見焼を中心とした器の美しさも料理を引き立てていた。個人的には、ワインの価格がリーズナブルで、欧米のリゾートホテルのように滞在中ボトルキープできるのが有り難い。

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長崎和牛ランプ肉の炭火焼き 赤ワインソース

 滞在中、電動アシストのレンタサイクルhttps://kataru-trip.com/tabichari.htmlでサイクリングを楽しみ、一切経の滝や宝原公園http://www.nagasaki-shizen.jp/detail-facility_info/facility-425/といった徒歩では行きにくい隠れた名所を訪れることが出来た。残念ながらサイクリングは途中で雨が降ってきたので、3時間の予定を1時間強でリタイア。ご親切なことに、3時間分の料金3千円を払っていたが、1時間分の料金千五百円にオマケしてもらえた。

 

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一切経の滝付近の小川

 「九州ホテル」や、この夏2回泊まった長崎港外の伊王島にある温泉リゾート「i+Land nagasaki」では、若いカップル客もよく見かけた。どうやらコロナのために、近場の海外旅行を国内のリゾートホテルに振り替えているようだ。この傾向はシニア層にも見られた。


 当欄の5月の記事で「ヨーロッパへの個人旅行に関しては、一般の人がコロナ以前のように自由気ままに旅するのは、ワクチンや治療薬が普及し、世界共通の予防接種証明書制度などが整備された後のことだろうから、個人的には2021年後半以降になると思う」と書いたが、コロナ・パンデミックが終息に向かったとしても、その背景にあるグローバリゼーションや気象異常、動植物種の激減、イナゴなど害虫の異常発生といったことは変わらないので、アフターコロナの旅のスタイルは大変貌するだろう。

 また、3月の記事で「一度止まった定期航空路線網は完全回復まで相当の時間がかかるに違いない。パイロットや運航関係者の再編成・慣熟訓練、航空機の徹底的なオーバーホールも必要になるはずだ。また、検疫の強化、セキュリティの厳格化、閉鎖された観光施設の再整備、人種的偏見の顕在化、新たな感染症への恐れ、可処分所得の減少などから旅行意欲自体が弱くなる可能性もある」と書いたが、国際線の運休・減便がこれだけ長く続くと再開の作業もますます複雑困難になるようだ。日経新聞の8月12日の記事「試練の航空」に長く飛ばなかった航空機の点検作業を「再起動」と呼ぶと書かれていたが、この「再起動」は機材などのハードばかりではなく、旅行サービスにまつわるソフト全般にも及ぶはずだから一筋縄ではいかないことだろう。

 8月下旬からフランスなど、夏のヴァカンス旅行が盛んなヨーロッパ諸国では移動に伴う感染の再拡大に直面しており、このままウィルスが広がりやすい空気が乾燥する季節を迎えれば、さらなる感染者の増加が危惧される。(フランスにおけるコロナの新たな感染者数は8月28日の24時間で7,379人を記録との報道があった)

 私自身は、来年秋頃のヨーロッパ個人旅行は可能だと思い、予定もしているが、「フライトはトランジットで起こりうるトラブルを避けるために乗り継ぎ便ではなくノンストップ直行便を」、「航空会社は危機管理や突発的事態の意思疎通がスムーズな日系の会社に」、「旅行の形態は旅程保証のある募集型企画旅行(海外航空券+宿泊)」、「現地での長距離移動は極力少なくする」、「食事はホテル客室内でもとれるようにキチネット付きの宿を」といった対応策を考えている。


 さて、我が家の庭は、夏の収獲が一段落し、今、収獲できているのは、キュウリやイチジク、パッションフルーツ、バジルなどのハーブ類、サニーレタスなどだ。
収獲は年末からになるが、甘夏、シークァーサー、柚子、レモンなどの果実も順調に青々と育っている。

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青々と実った甘夏ミカン



 花では、ロシアヒマワリは既に枯れており、種を取るのを待つ状態だが、去年の落とし種から下段の庭一面に広がったコスモスがそろそろ開花期を迎えている。薔薇やブーゲンビリヤも今年3度目の開花だ。


 今の主な家庭菜園作業は、秋のジャガイモなどの植え付けのため、雑草の除去や有機肥料の散布などを伴う畝作りだ。有機肥料には市販の油粕などのほか、キッチンで出る生ゴミなどからコンポストで作った栄養分豊かな土やロシアヒマワリの茎などを粉砕機で裁断した緑肥などが加わる。

 喫緊の作業としては、近づく台風9号の対策がある。山の中腹の尾根の上にあるわが家は、強風による被害を受けやすく、とくに吹き戻しによる被害がひどいので、台風の通過後も長く警戒が必要だ。
 昨年の9月22日に最接近した「台風17号https://europedia.hatenablog.com/entry/2019/09/28/130530 では、2~3年前に植え2メートル以上の高さに育っていたオリーヴの樹が4本ほど根元から倒れ、2メートルほどの花水木の樹が真ん中から折れ、レモンの大枝が30個ほどの実を付けたまま吹き飛び、ハーブのプランターが倒れ、キュウリのネットが吹き飛ばされたりと結構な被害が出た。「台風17号」は、最接近時でも気圧は975hPaだったが、今回は950hPa前後が予想されている。

 雨戸のない家屋構造のため、広い窓を襲う強風による飛来物が最も怖いが、8年前に植え、3~4メートルの高さに育ったオリーヴや2メートル半の高さのレッド・ロビンなどの木々が防風林の役目を果たしてくれることを期待している。実際、昨年の台風でも、木々が傷つきながらも健気に飛来物を受け止めてくれていた。
 テラスを囲むグレーチングという吹き抜けの格子状フェンスも風圧に弱いので、今日から留め金や開閉部分を針金などで補強する作業を始めている。

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グレーチングの扉とブーゲンビリヤ

 停電に備えて賞味期限の来ていたミネラルウォータのボトルを凍らせておいたり、予備の懐中電灯や手動充電ラジオ、スマートフォン用予備バッテリー、ローソク、ブルーシート、ロープ、ヘルメットなどを用意したりといった準備もしなければならない。

 

■今日のブックマーク&記事■

□Johnny Jet August 20記事“Use This Retired Dentist's Tip to Stay Safe While Flying”
https://www.johnnyjet.com/retired-dentist-tip-stay-safe-while-flying/ 

 

 

*[長崎日記]長い梅雨が明けた長崎

*[長崎日記]長い梅雨が明けた長崎

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ロシアヒマワリと自生するコスモス

 長い梅雨が30日に明けた。平年より11日遅い梅雨明けだという。長梅雨のおかげで雑草の成長は抑えられたが、キュウリなどの生育も遅れ、長崎でも野菜類の値上がりが目立つ。
 わが家のキュウリの収穫も例年なら1日10本前後の収穫だが、今年は4本前後だ。収穫が減った上に家庭菜園のエサに窮した小動物や鳥による被害は増えている。
 先日も、8羽ほどのカラスがキュウリ畑を襲い、器用に半分に千切った生育途中のキュウリを咥えて飛び去るのを目撃した。朝の収獲の後だったのがせめてもの救いだった。コロナ禍で町のゴミが減り、長梅雨で山や畑の木の実・果物・野菜も育ちが悪くなっているので、カラスもふだんは口にしないキュウリでも狙うしかなかったのだろう。

 毎年、フェンス沿いに200本ほどのロシアヒマワリを育てているが、今年は6月に強風の被害を受け、長梅雨で日照量が減ったせいもあり、高さがまちまちで開花時期もバラバラになって、例年のように2メートルを超える高さの並木とはならなかった。

 家庭菜園では、豊作のバジルやシャンツァイのほか、6月初めに種蒔きしたサニーレタスがなぜか虫の被害にも遭わず朝の食卓に不可欠なサラダの材料として貢献してくれている。


 1ヶ月前に、「長崎市では、未だに市民の間で新型コロナウィルス感染者が見つかっていない」と書いたが、7月に入って一気に陽性者数が29人となり、緊張感が出てきた。しかも、集団感染が市立病院であるメディカルセンターや長崎大学病院で発生し、医療体制にも逼迫感がある。

 そういう中だが、昨年まで12年連続で石垣島シュノーケリングを楽しんでいたことから、どうしてもシュノーケリングがしたくなり、6月に続いて長崎港外の伊王島http://www.ioujima.jp/にある温泉付きリゾート・ホテル「アイランドナガサキhttps://www.islandnagasaki.jp/に3泊4日で出かけてきた。
 伊王島の「アイランドナガサキ」はかつてリゾート施設“スペイン村”として営業しいたことがあり、スペイン人のフラメンコチームも常駐していたことがある。その関係か伊王島の海水浴場はコスタ・デル・ソルhttps://www.islandnagasaki.jp/entertainment/costa-del-sol.htmlと呼ばれている。充実した“海の家”もあって、長崎市在住65歳以上は無料で利用できる。

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島風の湯」から遠望するコスタ・デル・ソル

 

 行ったのは、梅雨明け直前の7月27日から30日の間だが、28日は薄曇り、29、30日は快晴で、充分にシュノーケリングが楽しめた。石垣島に比べれば海水温も海の透明度も低く、魚の数も限られるが、長崎市内のわが家からも遠望できる近さの島でシュノーケリングができるのは嬉しい。
 シュノーケリングを終えた後は、ホテルの巡回ビーチバスで天然温泉の「島風の湯」に寄り、露天風呂から海を眺めながらノンビリと過ごした。

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島風の湯」の露天風呂

 ホテルの夕食もいつもどおり充実していた。長崎和牛のにぎり寿司がでてきたときには、コロナ禍さえなければ今年も石垣牛のにぎりが堪能できたのにと感慨にふけってしまった。

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長崎和牛のにぎり寿司

 今回のホテルの予約は、“ながさき癒し旅”ウェルカムキャンペーンhttps://www.nagasaki-tabinet.com/islands/article/nagasaki-cpn/iyashitabiを利用して6月29日に予約したもので、“GoToキャンペーン”を期待して予約したわけではないが、結果的に35%引きの適用が事後処理で出来るようだ。もっとも、チェックアウト時にホテル側から渡された領収書は「支払い内訳が分かる書類」の要件を満たしておらず、用意しておいた観光庁のモデル様式を提示して指摘したが、「これで良い」の一点張りで取り合ってもらえなかった。おそらく日本中の多くの宿泊施設で“要件不備”が起きているものと思われる。“GoToトラブル”の先行きが心配だ。


■今日のブックマーク&記事■

□CNN 13th July 2020記事“The people who say they're not boarding an airplane until there's a Covid-19 vaccine”
https://edition.cnn.com/travel/article/not-flying-until-covid-vaccine/index.html

□トラベルボイス07月20日記事「トラベルバブル(相互国合意の域内旅行)の実現に必要な4要素を整理した【外電】」 https://www.travelvoice.jp/20200720-146632?tvm

 

*[長崎日記]夏の家庭菜園と県内旅行

*[長崎日記]夏の家庭菜園と県内旅行

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伊王島灯台

 前回書いた「ふるさと再発見の旅 ~宿泊施設応援キャンペーン~」 https://www.nagasaki-tabinet.com/islands/article/kenmin_ouenを利用した2泊分1万円の補助を受け、6月上旬に長崎港外の伊王島http://www.ioujima.jp/にある温泉付きリゾート・ホテル「アイランドナガサキhttps://www.islandnagasaki.jp/に2泊3日で出かけてきた。伊王島はわが家からも女神大橋越しに遠望できる位置にあり、陸地と橋で繋がっているため無料送迎バスで35分という近さだ。今回の目的は、海の見える天然温泉露天風呂でノンビリすることと、島内一周のサイクリング、そして海鮮料理を飲み放題のボトル・ワイン(チリ産白)で賞味することだ。飲み放題なので、お代わりは自由。若い頃は、ひとりで白1本、赤1本は平気だったが、今は哀しいかな白1本と赤グラスで2杯がやっと。飲みっぷりが良かったせいか、長崎牛のグリルに合わせて頼んだグラスの赤は、支配人の好意で本格的ブルゴーニュ・グラスになみなみと注いでくれた。中身はチリの赤だったが。

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チリワインと近海の刺身

 10年近く前に当欄「長崎に戻り、サイクリング三昧の暮らし」https://europedia.hatenablog.com/entry/20110912/p1伊王島行きを書いたときは、長崎の仮住まいのマンションから自分のロードレーサーで日帰りしたが、今回は、ホテルのレンタル・サイクル(無料)を利用。いわゆるシティサイクルなので、ロードレーサーのような軽快さはなく、丘の上の灯台までの登り坂には苦労した。帰りは、自転車で天然温泉に立ち寄り汗を流してからホテルに戻った。

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畦の岩這(波状の岩層が連なる岩場)

 2年間続いた右腕のしびれを伴う痛みがいつの間にか治っていたことと、今回のサイクリングに刺激され、しばらく遠ざかっていたロードレーサーでのサイクリングを再開してみるつもりだ。とりあえず、2台のロードレーサーを整備中だ。

 上記のキャンペーンに続いて、7月中は“ながさき癒し旅”ウェルカムキャンペーンhttps://www.nagasaki-tabinet.com/islands/article/nagasaki-cpn/iyashitabiがあり、8月中には国主導のGo To Travel(トラベル)キャンペーンも始まる予定だ。12年間続いた石垣島でのサマーヴァカンスhttps://europedia.hatenablog.com/entry/2019/07/26/112641の代わりに大いに利用させてもらうつもりだ。


 なお、ヨーロッパ旅行に関しては「欧州連合(EU)が、7月1日より日本を含む十数カ国からの渡航を段階的に解除する方向で調整に入った」というニュースが昨日流れたが、EU加盟各国が独自の入国規制をかける模様で、また、日本を出た観光客が帰国する際、日本政府側が、PCR検査を受けることと、自宅などで2週間待機を求めていることなどから、観光旅行の再開は未だ当面無理だろう。

 前回書いたように、一般の人がコロナ以前のように自由気ままに個人旅行するのは、ワクチンや治療薬が普及し、世界共通の予防接種証明書制度などが整備された後のことだろうから、2021年後半以降になるのではと思う。

 ヨーロッパの音楽会の状況は、先日もNHK BSでウィーン楽友協会の2000人以上収容のホールが聴衆を100人に制限して細々と再開し始めた様子が報道されたことで分かるように例年とは様変わりだ。
 ウィーンの音楽シーンと聴衆、演奏者の悲喜こもごもはブログ“ウイーンで趣味に溺れる日々 たまにはオーストリアちっく”http://happawien.jugem.jp/ が生々しく伝えてくれている。

 ヨーロッパの夏の音楽祭は多くが縮小、もしくは中止となっているようで、秋からのレギュラーシーズンがどうなるか心配だ。音楽祭や秋からのシーズンは、クラシック音楽情報誌 「ぶらあぼ」のリンク集「海外音楽祭」https://ebravo.jp/overseafestival、「海外情報」https://ebravo.jp/overseaからも調べることが出来る。


 さて、わが家の庭は、夏に入って雑草の繁茂が激しくなってきた。4年前までは、自力で雑草の機械刈りを行っていたが、そのせいか右腕の痛みが始まった。そこで、3年前からシルバー人材センターに手伝ってもらっている。今年も、最初の雑草刈りを6月22日にお願いし、ミントなどの利用しきれないハーブなどと一緒に一挙に刈ってもらい、さっぱりとした。しかし、2週間もすれば膝の高さまで雑草が育ってしまう。9月までは、月に2回のペースでシルバーさんに手伝ってもらう予定だ。

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草刈りを終えた裏庭

 港側に面した庭には、200本ほどのロシア・ヒマワリが50センチから1メートル近い高さに育っているが、今月、3回ほど強風が吹いたため1/3ほどは傾いてしまった。

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フェンス沿いのロシアヒマワリ

 昨年の台風による海水の吹き上げで、枇杷や甘夏が被害を受けたことは既に書いたが、うかつなことに最近になってやっと気づいたのだが、3本あるジュンベリーもまったく実がつかなかった。おかげで、ジャムやコンポートを作ることができない。

 朗報は、なぜか3年ほど実を結ばなかったパッションフルーツが、新たに6つの苗を追加したことに刺激されたのか、僅かだが実をつけたものがあったことだ。新苗の開花・結実はまだ3輪ほどだが、来年は大きく育つと思うので期待したい。

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パッションフルーツ

 毎年、育てているキュウリは、昨年は、1日で10本以上収獲できて友人たちに分けても消化しきれなかったので、今年は、3つのネット張りした畝を時間差を設けて収獲できるよう工夫したつもりだった。ところが、猫と思われる掘り返しの被害で、植え直した結果、2つの畝が同時に収穫期を迎え、またもや持て余している。キュウリ料理やピクルスのレシピを研究しなければならない。残る1つの畝は、今日、種蒔きを済ませた。そのついでに先行の2つの畝を見たところ、キュウリが2本、見事に食い散らかされていた。これも猫の被害なのだろうか。

 ほかに新たに、種蒔きしたものはパプリカとシシトウ、唐辛子などだが、炎暑に向かう中、うまく育つかどうかあまり自信はない。

 レタスやルッコラ、サンチュ、ベビーリーフなどの葉ものは、暑さとともに虫の被害がひどくなり、難を逃れているのはサニーレタスやバジル、パセリ、茄子ぐらいだ。
 丘の上にあるわが家は、強風時の被害が半端ではなく、防虫ネットや温室の設置は不可能。周囲の家庭菜園や農家でも窪地でない限り設置しているところはない。

 虫にやられた葉ものの中には花を咲かせるものもあり、そこに蝶や蜂、小鳥が集まっている。近所の友人の話では、長崎の丘でも、わが家の庭のように蝶や蜂が飛び交っているのは珍しいそうで、生命の循環を助けるためにも虫食い状態の葉ものもしばらくは残しておくつもりだ。

 

■今日のブックマーク&記事■

□Forbes Japan 06/12記事「今夏の欧州旅行はやめておいた方がよい理由」 https://forbesjapan.com/articles/detail/35123 

□IATA(国際航空運送協会)Interactive Coronavirus (Covid-19) Travel Regulations Map
https://www.iatatravelcentre.com/international-travel-document-news/1580226297.htm 

□トラベルビジョン【随時更新】航空各社、運休・減便情報まとめ
http://www.travelvision.jp/news/detail.php?id=88333 

□トラベルボイス(観光産業ニュース)「最新の世界の出入国規制を知る情報サイトを整理した、毎日更新の世界マップから在外日本大使館の現地発情報の一覧まで」のリンク集 https://www.travelvoice.jp/20200629-146494?tvm

 

土中環境 忘れられた共生のまなざし、蘇る古の技

土中環境 忘れられた共生のまなざし、蘇る古の技

  • 作者:高田宏臣
  • 発売日: 2020/06/19
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

*[長崎日記]わが家の庭は花盛り、旅にも出たいのだが....

*[長崎日記]わが家の庭は花盛り、旅にも出たいのだが....

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庭の立葵

 1ヶ月前に、「長崎市では、未だに市民の間で新型コロナウィルス感染者が見つかっていない」と書いたが、今日現在も、市民の間での感染者発生は報じられていない。
 港外の香焼造船所に停泊中の、623人の乗組員から148人の感染者が見つかったクルーズ船コスタ・アトランティカ号も本日正午前にフィリピンに向かって出航し、わが家からも女神大橋越しに、その姿を眺めることが出来た。

 わが家の庭は、一年で最も華やかな季節を迎えている。立葵タチアオイ)や薔薇、花水木、紫陽花、アマリリスなどが咲き誇っている。とくに、立葵は庭の10数カ所ほどから立ち上がっており、まるでクリムトの風景画のようだ。

 

 4種類ある庭の薔薇の中では、フランスで生まれた「ポール・マッカートニー」が大きく育っている。

 

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ポール・マッカートニー

 15本のオリーヴの樹も細かな花吹雪を庭に撒き散らした。4年前に植え替えた異なる種類のオリーヴも今年初めて花を咲かせたので、最初の植樹から8年目にして初めて本格的なオリーヴの実の収獲が期待出来そうだ。

 家庭菜園では、レタスなど10種類ほどの食べきれない量の葉ものやハーブ類、枇杷が収獲できている。友人たちに引き取ってもらっているが、梅雨に入れば葉ものの虫の害がひどくなって、虫が嫌うバジルなどのハーブとキュウリや茄子、芋類ぐらいしか食用にならなくなるだろう。

 先月まで美しい花を咲かせていた垂れ桃からは、400個あまりの小桃が収穫できた。料理店を営む友人に任せて、一昨年、岡山で味わって感動した名物を真似て、庭のハーブと一緒に酢漬けにしてもらうつもりだ。

 夏に期待できる花は、毎年、通りに面したフェンス沿いに植えている200本ほどのロシア・ヒマワリだ。5月8日に、種蒔きを済ませ、すでに20cmほどの高さに育っている。去年のように台風の被害に遭わなければ7月末には、2メートルの高さのヒマワリ並木が出現するはずだ。

 去年のコスモスの落とし種からは、庭一面に芽が出てきており、これも7月末から咲きそろうことになるだろう。おかげで、他の雑草を草刈り機で処理することが出来なくなり、いちいち手で引き抜かなくてはならなくなった。

 庭でのもうひとつの悩みの種は、夜間に小動物が出没して、種蒔きをしたばかりの畝やプランターを掘り返すことだ。以前に、アナグマハクビシンが出没しているらしいと書いたが、動物の習性に詳しい友人によると、野良猫の仕業である可能性が高いという。

 ソーラーランプを設置しただけでは被害が減らなかったので、電池切れで放置しておいた5台の“音波猫除け器”の電池を入れ替えて設置し直したら、一時的かも知れないが被害は収まっている。

 しばらく控えていた、わが家でのワイン会も三密を避けて、テラスで港を眺めながら行ってみた。梅雨入り前の春風を受けてのワインと地魚の宴はなかなか心地よい。

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テラスでのワイン会

 地魚と言えば、地元の野菜や果物、長崎和牛、地酒、菓子、民芸品なども含めた県産品を3割引で通信販売する「がんばらんば長崎 うまかけん!長崎プロジェクト」 https://nagasaki-campaign.jp/も始まっている。

 旅行でも、長崎県民が長崎のキャンペーン対象宿泊施設を利用する際に、一人一泊あたり5,000円を長崎県の補助で割引する「ふるさと再発見の旅 ~宿泊施設応援キャンペーン~」 https://www.nagasaki-tabinet.com/islands/article/kenmin_ouenが6月1日からスタートする。私も、これを利用して近くの温泉リゾートに出かけてみる予定だ。

 海外旅行に関しては、アジアなど近場から秋以降にツアーが再開されると期待しているが、ヨーロッパ・ツアーに関しては、この秋頃から、旅行事業者やメディアなどに現地を視察してもらうファムツアー(下見招待旅行)から始まり、一般客も含めたモニターツアーがその後に続くと予想する。

 ヨーロッパへの個人旅行に関しては、近親者訪問や調査旅行などは年内にも始まるだろうが、一般の人がコロナ以前のように自由気ままに旅するのは、ワクチンや治療薬が普及し、世界共通の予防接種証明書制度などが整備された後のことだろうから、個人的には2021年後半以降になると思う。

 私が、1973年に初めてパスポートを取得したときには、「黄熱病」などの国際予防接種証明書(通称:イエローカード、黄色い台紙に桜の印が押されたことから黄桜などとも呼ばれた)をパスポートに綴じていたことを思い出した。将来は、パスポートのICチップに追記することもできるのだろうか。あるいは、スマートフォンのアプリとして、感染者位置情報や自分の通過ルート情報などとともに所持が義務づけられるのだろうか。

 国際予防接種証明書に関しては、厚生労働省検疫所の「海外渡航に関するQ&A」 https://www.forth.go.jp/keneki/tokyo/syokai/kaigaitokouQ&A.htmが参考になるだろう。

 外務省の“海外安全ホームページhttps://www.anzen.mofa.go.jp/にも「新型コロナウィルス感染症に関する緊急情報」や「日本人に対する各国・地域の入国制限措置及び入国後の行動制限」の項目が設けられている。

 2021年からEUへの渡航には欧州渡航情報認証(ETIAS)http://etias-euvisa.com/が必要となる見込みだが、この認証になんらかの“健康証明”が追加される可能性もあるだろう。EU圏への渡航に関する情報は“EU 最新ニュース”https://etias-web.com/news/が役立ちそうだ。

 海外への観光旅行が再開されるようになっても、コロナ以前とは異なる旅行スタイルが、各国から求められるようになるとともに、旅行する側が求める旅のスタイルも大きく変わることになるだろう。

 地球環境の激変とグローバル化により、今後も新たなパンデミックの発生と急速な伝播は避けがたいはずだ。このため、航空会社や宿泊施設、レストラン、エンターテイメント、市内観光、域内移動手段など、旅行の各要素が供給側からも旅行者側からも再点検され、選択の目が厳しくなるに違いない。

 個人的には、旅のスタイルや目的、費用、旅行意欲などがどのように変わっていくのかに非常に興味がある。これからも情報収集して、未来予測とまではいかないが、頭の中でシミュレーションしていきたいと思う。

 

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