年末年始の海外旅行関連テレビ番組 年末編 その1

 毎年、年末年始には海外旅行関連の新番組や一年間に放送されたものの中から好評を博したものなどが再放送される。そこで、年始編と計4回に分けて独断と偏見のお薦め番組を気がついた範囲で紹介していきたい。
 なお、山口執筆のメールマガジン「海外個人旅行・特別講座」連載のバックナンバーでも「77号 テレビの海外旅行番組サイトを旅行計画に役立てよう」「139号 旅行専門放送局と旅行会社・航空会社とのコラボレーションが活発化」「197号 テレビ&ストリーミング 旅行関連番組最新放送事情」といった記事を書いている。興味のある方は「ユーロペディア」の「バックナンバー閲覧はこちらへ」http://www.geocities.jp/euro747/euroback.html からご覧いただきたい。
 さて、昨年同様、ケーブルテレビやデジタル衛星放送「スカイパーフェクTV!」などで見ることのできる「ディスカバリーチャンネルhttp://japan.discovery.com/から取り上げよう。
 ディスカバリーチャンネルは、旅行のほか歴史、自然科学、地理など旅人の好奇心をくすぐる広い範囲をカバーしている。ディスカバリーのサイト上の番組表から「好みの番組を見逃さないようにリマインダーメールをお届けします」という便利なサービスを利用することもできる。おそらく、他の放送局や電子テレビ番組表(EPG)のサイトでも行っているのだろうが便利だ。
 そう言えば、先週、国際観光振興機構(JNTO)http://www.jnto.go.jp/info/のプレスリリースに「JNTO、旅行ガイド『ロンリー・プラネット』社のテレビ取材に協力」という記事があった。世界有数の英字旅行ガイドブック「Lonely Planet」社http://www.lonelyplanet.com/のTV番組『Lonely Planet 6ix Degrees』http://www.lonelyplanet.com/lptv/episodes/ の「東京」特集の取材へ協力したというもので、「2,500万円以上の広報効果が見込まれる」そうだ。できあがった番組は「Discovery Networks Asia(ディスカバリーチャンネル)」で2006年6月の再放映が予定されているようだ。
 Discoveryのプレミアディスカバリー「ヒマラヤの巨塔」は、昨年末の再放送だが、フランス人探検家フレデリーク・ダラゴン女史が東チベットで見つけた、トスカーナ世界遺産都市サン・ジミニャーノにあるような石でできた600以上に及ぶ高さ46mもの塔状の不思議な建造物群を紹介してくれる。12/14(水)ほか放送。
サイエンスフロンティア「21世紀的オーロラの解明」は、未だに謎の多いオーロラの不思議な現象を題材にしたドキュメンタリー。番組では実写とドキュメンタリー的手法をミックスしその理解に焦点を当てている。暗闇の中でオーロラ研究のために6ヶ月間寝食を共にした、21世紀の科学者と市民たちの活動の様子。そして、科学がまだ発達していなかった17〜18世紀から続く、オーロラ研究とその研究者たちの歴史などを、資料とコンピューターグラフィックスを使い追体験するそうだ。12/21(水)、12/28(水)ほか。
 シリーズ:驚異の生還「自然災害から生還するために」は、突然災害に巻き込まれる可能性のある旅行者たちに、万一の危険に備えたサバイバルの秘訣をお教えしようという番組。噴火する火山の死のシャワーに襲われたらどうすべきか、また海で嵐に遭遇した場合どうすべきかなどを伝える。12/25(日)放送。
サタデーナイト・スペシャル「スチュワーデスから客室乗務員へ」は、同時多発テロ後、空の旅には常にテロの恐怖がつきまとい、機内サービスの質も低下しつつあるといわれる今、改めて客室乗務員の歴史を振り返ってみようという番組。12/31(土)、01/01(日)放送。
 シリーズ:エアバスA380 巨大旅客機の建造「エアバスA380の挑戦 3」この秋、無事初飛行を終えたエアバスA380は、史上最大の旅客機という記録をうち立てた。この番組は同機の内部や詳細、テクノロジーを見ていき、完成までに次々と起こる予期せぬ出来事を紹介する。12/25(日)、12/26(月)、12/30(金)ほか。
 神話の検証「金の羊毛」は、冒険活劇映画「アルゴ探検隊の大冒険」でも描かれ、長い間神話だと思われていた黄金の羊の毛皮を求めて、危険な旅に出たイアソンと探検隊の冒険を新たに発見された資料と語り継がれてきた伝説を元に、3000年前の史実を、神話の世界から掘り起こすというもの。多くのヨーロッパの芸術作品に影響を与えた神話だけに興味深い。12/21(水)、12/22(木)ほか。
 シリーズ古代遺跡「アンコール遺跡」は、1860年に偶然発見されたアンコールワットを始めとする古代遺跡のCGによる復元を試みる番組。12/15(木)、12/31(土)ほか。
 なお、2006年お正月の2日間(2日・3日)にディスカバリーチャンネルの「2005年選りすぐりの番組を48時間一挙にご覧いただける『2005ベストセレクション』」を放送します」とのこと。こちらは“新年編”で紹介しよう。お急ぎの方は、『2005ベストセレクション』http://www.japandiscovery.tv/discovery/dc25000.htmlで見ることができる。
同じく、ケーブルテレビやデジタル衛星放送で放送されている「旅チャンネルhttp://www.tabi-ch.net/index.htmlもチェックしておこう。
 「2006香港旅行年」に向けて続々とオープンする香港の新しいスポットを先取り紹介する「自然!グルメ!夜景!香港再発見」は、12/17(土)から数回放映。
 日本の真裏・遥かなるアルゼンチン紀行#1「南米のパリ ブエノス・アイレス」は、広大な草原が広がる大自然アルゼンチンよりタンゴ、名物料理、ワインなどを紹介。12/15(木)ほか。
 写真家桐島ローランドが見た「アドリア海の真珠とアルプスの瞳」の前編であるクロアチア編は 12/18(日)ほか放映。ドブロブニクの、戦争に振り回された悲しい歴史に思いをはせ、優雅な船旅を楽しみながらトロギールなどに立ち寄り歴史を堪能するとか。「アルプスの瞳」といわれる湖をもつ隣国スロベニアを紹介する後編は、来年になるようだ。
日本人が経営するもてなし宿シリーズPART3「フランス 田舎の村編」は12/24(土)ほかの放映。12月中は、同シリーズの「フランス パリ周辺編」や「ローマ周辺編」、「南仏プロヴァンス周辺編」、「トスカーナ周辺編」なども再放送される。
 戸井十月南米大陸大紀行#3「陽炎の中の人々〜パンパ〜」は、12/23(金)ほかの放送。戸井十月さんの番組は特設ページhttp://www.tabi-ch.net/overseas/jugatsu_toi/index.html があり「旅日記」、「フォトギャラリー」も常時閲覧できる。
クリスマスに関してはロヴァニエミのサンタクロース村やサンタ・パークでクリスマス気分を満喫する「北欧ファンタジー紀行 サンタクロースと過ごす旅」が12月23日(休)の14:00と24日の21:00に放送される。12月24日の10:00〜12:00には白い雪景色のカナダからとっておきのスポットを紹介する「Merry Christmas in Canada」も放送される。
☆写真は トスカーナ世界遺産都市サン・ジミニャーノの巨塔群