神戸有馬温泉、名古屋、仙台 への旅

 先週の日曜日、5月13日より19日までは、国内3カ所の旅に出かけた。

 まず、13日に新幹線で新神戸に向かい、高速バスに乗り換えて有馬温泉http://www.arima-spa.com/に到着。御所坊http://www.goshobo.co.jp/に宿を取った。
有馬にやって来た第一の目的は、ちょっと離れた再度山にある神戸市立外国人墓地http://www.city.kobe.jp/cityoffice/30/044/gaikokujinbochi.htmにあるご先祖の墓参りだ。
 拙著「フィレンツェ旅の雑学ノート」にも書いたが、私の母方の曾祖父は1888(明治21年)に神戸の港に一人降り立ち、貿易業を始めたらしい。そして、長崎出身の女性と結ばれ、その曾祖母は1892年2月に祖父を産んだ。しかし、曾祖父自身は前年の11月に火事に遭い28才の若さで亡くなっていた。この曾祖父と祖父の墓が神戸市立外国人墓地(一般には非公開)にあるのだ。
外人墓地は、神戸市建設局公園砂防部森林整備事務所http://www.rokko.in/list/list12.htmが管理する森林公園の一角を占める広大な敷地にあり、美しく整備されており、1998年に初めて訪れたときには“エデンの園のようだ”と思ったほどだ。そのとき、管理者の方に「神戸市民は莫大な整備・維持費の負担に異議を唱えないのですか」と聞いたところ、「神戸市民は今の神戸があるのは、ここに埋葬されている外国の方々のおかげと思っていますので、反対の意見を聞いたことはありません」との答えが返ってきた。
 なお、海外の外人墓地をお参りし、清掃・献花等を行うのは各国の在外公館の駐在武官の務めとされているようだ。祖父たちの墓のある一角もイタリア大使館駐在武官が年に2回墓参りに来てくれていると聞いた。

わが家のご先祖や親戚の墓は、神戸以外にも長崎、横浜の外人墓地http://www.yfgc-japan.com/にもある。いずれの墓地も、芸術的とさえ思える美しい墓石が並んでいる。埋葬者の中には、子供を残さず、遺産の多くを墓作りに使ったという人もいるようだ。また、墓碑をひとつひとつ読み解いていくと異国での暮らしぶりや事績、国際的な事件との関わりなどが分かって興味深い。
 外人墓地に興味のある方は、フリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』の「外人墓地」の項http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%96%E4%BA%BA%E5%A2%93%E5%9C%B0を開いてみるとよいだろう。

墓参の後は、車で摩耶山、六甲山をドライブ。六甲山牧場や展望台、有馬温泉周辺の見どころを回って宿に帰った。有馬温泉では2泊して15日に帰京。

次に17日は、名古屋へ日帰り出張。「旅の集い」http://www.wastours.jp/activities/culture_aka.htmlの講師を務めた後、愛知県美術館http://www-art.aac.pref.aichi.jp/ を訪れ、プライスコレクション「若冲と江戸絵画」展http://jakuchu.jp/と常設展示されているクリムトの「人生は戦いなり(黄金の騎士)1903年http://search-art.aac.pref.aichi.jp/p/sakuhin.php?OI=OBJ199705397などを鑑賞。
半世紀前に当時美術史家にも見過ごされていた江戸時代の個性的な画家たちの作品に目を奪われ、収集を始めたジョー・プライス氏ご本人もお見かけした。

19日は、「旅の集い」の講師役を務めるため、日帰りで仙台へ出かけた。この出張には、6000円の「大人の休日倶楽部会員限定 JR東日本発足20周年・1日乗り放題パス」http://www.jreast.co.jp/otona/members/clubpass/memberpass_20y.htmlを利用。このパスは、JR東日本全線、JR北海道線(中小国〜函館間)、青い森鉄道線IGRいわて銀河鉄道線、北越急行線、伊豆急行線を利用できるパスで、普通車自由席が乗り降り自由、乗車前までに予約すれば新幹線などの普通車指定席も4回まで利用できる。
今回は“おとなしく”日帰りで帰ってきたが、時間があれば、パスを2枚使って、東北の温泉で2泊、3泊といった旅もやってみたかった。

 「大人の休日倶楽部」(50歳以上のシニア層向け会員組織)は、6月22日〜7月 5日まで有効な「大人の休日倶楽部会員3日間パス(+普通指定6回)」http://www.jreast.co.jp/otona/members/clubpass/memberpass_h19.htmlも発行するので、これを使った東北温泉旅行も考えてみたいと思っている。

■当欄関連過去記事
□「有名人の墓や好きな映画の舞台を訪ねるのに役立つサイト」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20040322
□「大人の休日倶楽部会員パスで陸中海岸国立公園へ小旅行」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20061002

☆右上の写真は 神戸の再度山森林公園内にある神戸市立外国人墓地の一郭

フィレンツェ 旅の雑学ノート―メディチ家の舞台裏をのぞく

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使徒たちよ眠れ―神戸外国人墓地物語 (のじぎく文庫)

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長崎国際墓地に眠る人々―時の流れを超えて (社会と開発シリーズ)

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