「燃油特別付加運賃」4月からゼロとなる可能性

12月上旬に複数のメディアが、航空運賃に付加される燃油サーチャージが4月以降になくなる可能性があると報じた。
もし、そうなればオフ期のエコノミークラス欧州往復運賃は現在3万5千円ぐらいからあるので、税や空港使用料等を加えても5万5千円程度から購入できることになりそうだ。
当欄の「1974年の欧州鉄道旅行を今一度」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20071005でも書いたが1974年のエールフランス南回りヨーロッパ往復の格安航空券代は119,000円だった。当時の大卒初任給が3万円代だったことを考えると、サーチャージ抜きの格安航空券は、実感として40年前の1/8ぐらいの価格と言えるだろう。燃油サーチャージは、とくに若者の海外旅行を阻害する大きな要因でもあったので、永久撤廃を期待したいところだが....。


もっとも、スンナリとサーチャージが4月からゼロとなるかは、原油価格の動向次第で微妙なところだ。日本航空の場合、4〜5月発券分のサーチャージは12月〜1月の航空燃油(シンガポールケロシン)価格の2カ月平均値が1バレル当たり60米ドルを下回った場合はゼロとすることになっている。その決定金額は2月中旬〜下旬頃に発表される。
なお、シンガポールケロシンの価格は原油よりはコストが高く、クルドオイルの価格より10ドル以上高いようだ。シンガポールケロシンの価格は、“kerosene price singapore”と検索すれば出てくるが、ほとんどが先物(future)価格のようだ。また、原油のようにバレル表示ではなく、米ガロン(@3.785リットル)表示となっていることが多い。1石油バレル(159リットル)は、42米ガロン。蛇足だが西部劇に出てくるテンガロンハットに10ガロンは入らない。


航空会社に関する話題をもうひとつ。 ANAグループは、2015年1月8日発券分の航空券より、国際線の手荷物ルールを変更し、国際線エコノミークラス利用の際の無料手荷物許容量を、従来の1個から2個へと変更する。詳しくは、 プレスリリース「ANA国際線手荷物ルールの改定について」http://www.ana.co.jp/pr/14_1012/14-085.htmlを参照のこと。

日本航空との対抗上の措置だろうが、ついでにJAL同様に手荷物の3辺(縦・横・高さ)の和も203cm以内と緩和してくれればよかったのだが、こちらは合計が158cm以内のままだ。

当欄の、「無料手荷物サイズ規則の変更に伴う買い換え」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20140826でKLMを利用するために158cm以内のCosmolite Spinner スーツケース http://samsonite-store.jp/products/detail/147に買い換えたのだが、10月のブダペスト・ウィーンの旅で初使用した感想は充分満足できるものだった。一見ヤワな外観で不安だったが荷物を詰めると強度が増す作りで2.8kgという驚異的な軽さと相まって快適な旅の友となった。

 そう言えば、「10月のブダペスト・ウィーンの旅」のレポートを書くのが遅れてしまっているが、なんとか年内に2〜3回に分けて書き上げようとは思っている。


■今日のブックマーク&記事■

□ロイター2014年 12月 5日記事
「アングル:燃油サーチャージが4月以降にゼロの可能性、原油下落で」 http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKCN0JJ0RB20141205

□Nikkei Tech Frontline 12/5記事「未完のサグラダ・ファミリア、IT駆使で工期150年短縮」       http://www.nikkei.com/article/DGXMZO79896760Z11C14A1000000/

下記は、チェコの友人 http://d.hatena.ne.jp/Picmoch/がメールで教えてくれたサイトです。
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