航空・旅行業界で使う略号をマスターしてみよう

Expedia http://www.expedia.com/やTravelocity http://www.travelocity.com/、Skygate http://www.skygate.co.jp/air_search/など内外のオンライン航空券販売サイトを利用するときなど空港名や都市名を3文字のアルファベットで表す3レターコードを覚えておくと便利だ。RLMSoftwareのFlight Tracker http://www.flightview.com/TravelTools/などでウェブ上で特定便の飛行状況地図を探すときやGreat Circle Mapperhttp://gc.kls2.com/ で大圏航路やマイレージを知りたいときにも都市コードと、2文字略号の航空会社コードを知っていると素早く検索できる。
 略号コードが使われるのはなにもウェブ上ばかりのことではない。空港で荷物を預けたときにもらうクレームタグにも空港名は3レター、便名は2レターで航空会社とフライトナンバーを表記している。空港での乗り換えや、エンドース(航空会社の振り替え)があったときなども略号を知っているとなにかと便利だ。
 そこで、今回は航空業界で使われる略号にまつわるる面白い「雑学」と略号コード一覧表の見つけ方を取り上げてみよう。
まずは、都市コード。東京のTYOやニューヨークのNYCといった具合に簡単に連想できるものもあるがNIAGARAは中の文字をピックアップしてIAGとなっている。新潟はKIJ、山形はGAJというふうに日本の都市には末尾にJapanのJがつくものも多い。
 カナダは、YOW(オタワ)、YYZ(トロント)、YVR(ヴァンクーバー)といったように、ほとんどの都市のコードの頭にYが付く。これは一時期、世界の都市コードを頭の文字で国別に識別できるようにしようとして挫折した名残りとか。Yは国章の楓の形からの連想だろうか。
地名のフルスペルがソックリそのままコードになった幸せなところを3つほど見つけた。どういうわけかいずれも島なのだがお分かりだろうか。ちょっとお考えいただきたい。種明かしをすると、いずれも「身近な島」で、壱岐隠岐、それに太平洋の島YAPだ。
世界には3文字に満たない地名もいっぱいある。たとえばミヤンマーのYeがそれで、これは頭にXを持ってきてXYEとしている。
 混乱を避けるためか地名が変更になってもコードは変えないケースもある。たとえば、サイゴンホーチミン市と名を変えたがコードはSGNと昔のままだ。
混乱を避けると言えば空港が二つ以上ある大都市の場合、空港ごとに3文字の空港コードが決められている。ロンドンの場合、ヒースロー空港LHR、ガトウィックはLGW、ロンドン・シティ空港はLCYだ。
現在は使われていないようだが、鉄道の駅にも3文字のコードが付けられている例もいくつかあった。たとえば、ドイツのデュッセルドルフはQDU、ケルンはQKLだ。これは、かつてルフトハンザが特別列車をフライトと同じ扱いで走らせていたためだ。なお、ケルンの本来のコードはCGNだ。これは、フランス語名のCologneから来ている。ついでに言うとオーデコロン(Eau de Cologne)は「ケルンの水」が語源だ。
ヨーロッパからの移住者が多いアメリカには故国の地名をそのまま持ってきてしまったところも多い。アメリカのケンタッキー州のロンドン(LOZ)やテキサスのパリ(PRX)、カナダのロンドン(YXU)などがある。
航空会社は2文字で略号コードを作っているが、世界の民間航空会社が1,000社を超えた現在組み合わせ不足に陥っている。そのためもあって、2文字を3文字化する動きがあったがあまり普及していないようだ。航空会社数が淘汰されつつあるので不要となったのだろうか。JALANA、KALなどは3文字化は大歓迎だっただろうに。
さて、2文字コードJALのJLやエールフランスのAF、英国航空のBA、パキスタン航空のPKといったところは簡単に類推できるが、サッパリ分からないコード付けもある。北海道国際航空(エアー・ドゥ)のHDはまだ理解できる。しかし、日本アジア航空のEGやスカイマークエアラインのBCは何が根拠なのだろうか。ひょっとしてこの組み合わせがたまたま余っていたのだろうか。
フィンランド航空のAYは、旧社名のAero Oyを略したものだ。全日空のNHも旧社名の日本ヘリコプターの略だ。
 エジプト航空のMSは同航空のエジプト語名Misr Airから来ているようだ。ブラジルのヴァリーグ航空がRGとされているのはVarigの中の2文字を抽出したものだ。アリアナ・アフガン航空のFGもAfganの中の文字を取ったのだろう。
2文字で足りないときはどうしたかというと数字と組み合わせていた。たとえば、日本エアコミューターは3Xだ。
さて、最後に略号コードを一覧できる便利なサイトをいくつか紹介しておこう。格安航空券の価格比較サイトであるクラヴェルドットコムhttp://www.cravel.com/には「空港・都市コード/エアラインコード検索」機能がある。aero-net http://www.joy.hi-ho.ne.jp/aero/の「Aviation Link世界の航空会社検索」にも航空会社名・コード・国名による検索機能がある。海外のものではその名もairportcitycodes.com http://airportcitycodes.com/が使いやすいようだ。