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写真は、ミラノ市http://welmilano.itcons.com/の南端にある運河地帯“ナヴィリオ”地区の水面。地下鉄2号線のポルタ・ジェノヴァ駅から歩いて6〜7分の一帯に広がるナヴィリオ地区には、トレンディなレストランやカフェ・バー、ショップ、アンティーク屋が急増しており、短期滞在時のナイトスポットとしてもおすすめだ。
ナヴィリオの運河建設は12世紀に遡り、14〜15世紀にかけてのドゥオーモ建築時には、重い石材の運搬を可能にする水路として大活躍した。19世紀に一応の完成を見た運河は50キロ近くの長さにまで伸び、他の運河や遡航可能な河川と併せれば232キロに及ぶ北イタリアの水路網の中核をなしていたそうだ。地方からは石材や木材、砂、石炭、食材など大都市に必要なものが運ばれ、ミラノからは織物や陶磁器、軽工業製品、化学肥料などが送り出されていたという。しかし、戦後はトラックなどの陸運に押されるようになり、ついに、1979年の3月に水路としての役割を終えることとなった。
 その後は、寂れて行くかに見えたが、80年代の後半からは空いた倉庫がレストランや芸術家のアトリエ、ブティックなどに改造され、不要になった水路にはレストラン・ボートやディスコ・ボートが浮かぶようになって賑わいを見せるようになった。
都心から離れたこの一帯は比較的家賃も安く、庶民的な市場やスーパーにも事欠かないのでボヘミアン的生活に憧れる若者に人気の居住区となったようだ。
ときおり開かれる運河の岸や広場を利用した露天市にも大勢の人が集まるようになった。とくに、7月を除いた毎月最終日曜日に開かれるアンティーク市は大賑わいだ。家具や古着から古本、陶磁器、人形、玩具、アクセサリー、ガラクタに至るまで数百軒の店が並んだ姿は壮観だ。市は、日没まで開かれているので、日が暮れてからはロウソクの灯りが煌めくワイン・レストランでディナーを楽しんで帰るのもよいだろう。
私は、このナヴィリオでは心ゆくまでワインを楽しみたいので、できる限り運河のそばにある日本資本経営の4つ星ホテルNikken Milano http://www.hotelnikken.it/に泊まることにしている。ここのスタッフから聞き出す耳よりの“最新食いしん坊情報”も楽しみだ。
ナヴィリオ周辺にはSadlerやAl Portoなどの高級店からワイン好きに人気なIl MontalcinoやTrattoria Auroraなど100軒以上のレストランが点在しており、ミラノ随一の食い倒れ地区の様相を呈してきている。
 詳しくは、この地区独自のサイトNaviglio Grande Online http://www.navigliogrande.mi.it/をご覧いただきたい。ヴァーチャル・ツアーまで楽しませてくれる優れものだ。アンティーク市や花の市、絵画市などのスケジュールを掲示するEvent欄もあるが、イタリアではよくあることだが、英語よりもイタリア語のページを見た方が更新が早いようである。Naviglio地区地図http://www.citylightsnews.com/ztmit26.htmもサイトで見ることができる。