映画「フレンチ・キス」と南仏のワイン造りの村を訪れる旅

メグ・ライアンケビン・クライン主演、ジャン・レノが脇役として登場する「フレンチ・キス」という1995年公開のアメリカ映画がある。これも、「サイドウェイ」同様、ワインを巧みにモチーフとして使っている映画だ。
 実は、この映画のパンフレットに「あなたを卒業する旅」という原稿を書かかせてもらった。映画に登場するホテルやレストラン、登場する列車のルート、葡萄畑の中にそびえる城塞都市などを割り出して紹介していったのだ。La Ravellという田舎駅が登場するのだが、映画ではよくあることで実はMeyrarguesという実在する駅の看板を掛け替えて撮影したものだった。プレス・リリースでそのことは分かっていたが、フランスの時刻表を見てもどこにあるのか分からなかった。ところが、ドイツ鉄道電子時刻表(英語版)http://reiseauskunft.bahn.de/bin/query.exe/enでパリからMeyrarguesへのルートを検索すると南仏のエクス・アン・プロヴァンス近くの村であることがすぐに分かった。映画では、パリからニースへ向かう途中の駅として描かれていたが、実際には、そのルートからかなり離れたところにあったのだ。鉄道電子時刻表の使い方については過去ログの「鉄道旅行のルーティングに便利な鉄道電子時刻表」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20040420を参照いただきたい。
パンフレットに寄せた拙文は「さて、映画が終わった後は、二人で素朴な南欧料理を元気のいい赤ワインで食べさせてくれる店にでも出掛けませんか。ケイト(メグ・ライアン)を気取って『ラヴェンダーの香りとキノコの味がする』などと囁きながら、決してキノコ雲の味など味わわなくてすむ平和な未来を祈って乾杯しましょう」と結んだ。95年の夏、フランスは南太平洋のムルロワ環礁で核実験を行なったばかりだった。
 ついでに、映画関係のサイトやショップをいくつか挙げておこう。
産経新聞95年10月31日の夕刊 淀川長治の銀幕旅行「フレンチ・キスhttp://www.sankei.co.jp/mov/yodogawa/951031ydg.html
サウンドトラックのCD専門店Soundtrack Finder すみや渋谷店 http://mediamax.sumiya.co.jp/soundtrack/
映画関係専門書店等の一覧 http://www.book-map.com/dbm/sb/b03.htm 
映画パンフのネット通販 たなべ書店 http://www.tanabeshoten.co.jp/ 
プログラムギャラリー http://www.nanoqube.co.jp/3f/mstheater/program/program.html

フレンチ・キス [DVD]

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