気象庁の「地球温暖化予測情報」

 二酸化炭素の急増など自然環境の変化に伴い異常気象が続発している。日本列島は、今やアメリカを抜いて穀物や石炭、鉄鋼などの資源を消費している中国と東シナ海を挟んで隣り合わせているため、今後その経済発展の影響をもろに受けることになるだろう。
自然環境の変化のほかにも、大地震原子力事故など住環境を著しく傷つける要素は多い。近い将来、環境の変化に伴う“難民化”が地球規模で発生するのではないかと思い、“環境難民”とGoogle検索してみたところ10万以上の関連サイトが見つかった。
本欄で取り上げているような「IT活用の海外旅行のノウハウ」も、いつか環境難民となって“日本を捨てる”ときに役立つのではないだろうかと思わず想像してしまう。
 気象庁http://www.jma.go.jp/jma/index.htmlのホームページを改めて見直してみると、高解像度の「地域気候モデル」を用いて地球温暖化に伴う日本付近の詳細な通年の気候変化予測を行い、その成果をまとめた「100年後の日本付近の気候変化予測について」http://www.jma.go.jp/JMA_HP/jma/press/0505/18b/climate_prediction.htmlや「地球温暖化予測情報」 http://www.data.kishou.go.jp/climate/cpdinfo/GWP/などという貴重なページが見つかった。
 気候変化の予測結果としては、「気温は全国的に上昇し、約100年後の年平均気温は2〜3℃(北海道の一部で4℃)程度上昇する」、「年間の冬日日数(最低気温0℃未満の日数)は全国的に減少し、特に北日本は現在の100〜150日から約100年後には50日程度減少する」、「年間の熱帯夜日数(最低気温25℃以上の日数)は全国的に増加し、特に九州南部から南西諸島は現在の40〜70日から2100年頃には30日程度増加する」、「約100年後の年降水量は一部地域でわずかに減少するものの、ほとんどの地域では増加し、最大20%程度の増加が見込まれる」、「7月(夏季)の降水量は東北南部から西日本で増加し、降水量が増加する地域では強い降水の頻度や降水日数も増え、西日本日本海側では日降水量50mm以上の日数が現在よりも30%程度増加する」といったことが挙げられていた。
中国の砂漠化拡大による影響も今後深刻になるだろう。私の郷里、長崎を初め西日本ではその影響が様々な側面で表面化してきているようだ。気象庁のホームページには「黄砂情報」http://www.data.kishou.go.jp/obs-env/kosahp/info_kosa.htmlや「黄砂に関する基礎知識」http://www.data.kishou.go.jp/obs-env/hp/4-4kosa.htmlのページもある。
☆写真は 長崎 鍋冠山展望台より建設中の女神大橋越に見る東シナ海の眺め