「団塊世代 海外旅行」とGoogle検索してみたら・・・

 以前も書いたが、1947〜49年生まれの団塊世代の定年退職や早期退職が始まってくるとともに、とくに50代後半の海外旅行が活発となってきているようだ。実は団塊世代とそれに続く世代(50〜54歳)に、以前の世代にはない特徴がある。それは、64年の海外旅行自由化、70年のジャンボ・ジェット就航に伴って急速高まった第一次学生旅行ブームの世代である点だ。もちろん、学生の中で海外旅行を体験した人数は、圧倒的に少数派であったが、同時期に体験できなかった学生も友人らが自慢気に語る「バックパックを背負ったヨーロッパ長期旅行」に憧れ、余裕の出来た今、その長年の夢を自分なりに実現しようとする「シニア流グランドツアー」を目指す人々も多いようだ。
そこで、「団塊世代 海外旅行」とGoogle検索してみたら1万件以上の結果が得られた。
 いくつか紹介してみよう。日本旅行業協会のホームページからは「団塊世代がシニアになったら、どんな旅をする?─旅行会社商品企画担当者が予測する『これからシニア』の旅行事情」http://www.jata-net.or.jp/tokei/2002/chosa09.htmという記事が見つかった。旅行会社商品企画担当者の予測はあまり当たった試しがないが、ページを開いてみると極めて常識的なアンケート結果で大はずれではないだろうが、新鮮みに欠ける内容だ。
 日経BP社の「団塊消費動向研究所 第11回〜崖っぷちの団塊が飛び立ち始める年」http://nikkeibp.jp/wcs/leaf/CID/onair/jp/rep02/353725 というページも見つかった。「日本におけるドイツ年」へのご祝儀か「旅はドイツ、ビジネスクラスで飛ぶ」という見出しが踊っていた。
ついでに、別のサイトでビジネスクラスの最近のヨーロッパ料金を検索してみると「ファーストクラスで行くアムステルダム、ローマ1年OPEN \228,000」というものが見つかった。
 「つれづれマーケティング・ガイド」という旅行業界からマーケティング業界へ転職した女性が開いているブログもあった。「徒然なるままに、日暮しネットに向かひて、世に移りゆくマーケティングのネタを書き綴る」という副題があり、「実録!団塊世代の海外旅行」http://blog.livedoor.jp/marketingguide/archives/22871635.html という記事があった。旅行業界OBとしては思わず応援したくなるブログだ。
 「団塊世代のロングステーと世界遺産の旅情報」http://www.withe.ne.jp/~home2438/ という、早期リタイアした団塊世代による、団塊世代のための「ロングステイと世界遺産の旅情報」を発信するサイトも見つかった。いつも、一度の旅行を夫妻で$2,000で上げることを目指しているという旅の記録を大陸別に閲覧することができる。バリ島を中心としたロングステイ情報や、旅行中に撮影したビデオのサンプル視聴が可能な「DVD」、旅先で出会った人々から送られた「絵葉書」を公開するコーナー、20のQ&Aが並ぶ「プロフィール」なども楽しめる。このような元気な方々のサイトが今後、シニア層の旅のスタイルやライフ・スタイルそのものを変えていくコミュニティーを形作っていくのではないかという気がする。
最近、このようなシニア層の期待に応える、現地旅行会社やホテル、専門ガイドさんの日本語ブログ・サイトが急増しているようだ。いつか、本欄でも取り上げてみたいと思う。
☆右上の写真は タリン郊外のエストニア野外博物館http://www.evm.ee./en.html園内で農作業をする人々

団塊世代の定年と日本経済

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