国内旅行に便利な交通機関のフリーパスを!

 九州旅行を計画してみたところ、かつてあった鉄道乗り放題のパスがなくなっていて唖然とした。「時刻表」をみると「周遊切符 九州ゾーン」というものが14,500円であるが、有効期間は5日間に過ぎず、その利用条件のわかりにくさと言ったら.......。手元にある1970年5月の 国鉄監修「JTB時刻表」を見ると、東京発着の「九州均一周遊券」が16日間有効で8,100円とあった。このようなパスが無くなったのはJRの分社・民営化のせいだという人もいる。しかし、外国人旅行者向けの「ジャパンレールパス」 http://www.japanrailpass.net/ja/ja01.htmlが実現できているのだから、九州などのエリア別フリー・パスができないはずがない。JR各社の怠慢に思えてならない。ちなみに、新幹線なども乗り放題の「ジャパンレールパス」は、“普通”で21日間なら57,700円という安さだ。日本国籍をもって外国に居住している人で、その国に永住権をもっている場合と日本国外に居住する外国人と結婚している場合も可能ということだから、海外永住してしまうか、“後者”の選択をすれば使えるのだろうが。
JR各社にやる気がないのなら、最近、路線が充実してきている民間高速バス各社が共同して一定エリア内のフリー・パスを出してみてはどうだろうか。実は、この記事もある大手バス会社に出向している、友をけしかけようとして思い立ったものだ。
実際に、湯布院→長崎、長崎→唐津といった区間を利用した経験もあるが、これらの路線ではJRよりもはるかに早く安かった。
私の提案は、ヨーロッパ各国間を結ぶ国際長距離バスの企業共同体Eurolines http://www.eurolines.com/のような横断的組織を作ってJRに一矢報いてはというものだ。
そこで、念のために九州産業交通http://www.kyusanko.co.jp/など高速バス会社のホームページを日本バス協会(高速バス)http://www.bus.or.jp/kousoku/を参考にしながらチェックしてみたところ、その九州産業交通の「トピックス」で 「『SUNQパス』が発売延長になりました」という気になる記事が見つかった。詳細を見てみると「関東・関西から九州へ 北部九州3日間乗り放題!! 高速バス・北部九州フリー乗車券『SUNQパス』期間限定発売!」というもので、北部九州フリー乗車券『SUNQパス』http://www.kyusanko.co.jp/sankobus/other/sunq_pass.phpというものがすでに存在していたのである。 有効期間が3日間と短いのが残念だが、価格は6,000円とお得な料金設定。2枚組み合わせて使っても通用範囲は狭いものの「周遊切符 九州ゾーン」より安い。
 なお、発売は平成18年9月30日までに延長となった。パスの発行主体の「九州高速バス予約システム運営委員会」に参加しているのは、昭和自動車(株)、西肥自動車(株)、九州急行バス(株)、長崎県交通局、大分バス(株)、大分交通(株)、亀の井バス(株)、九州産業交通(株)、宮崎交通(株)、西鉄高速バス(株)、西日本鉄道(株)の合計11社だ。
九州全体のパスはもとより、日本の各エリアのパスができれば、シルバー層を中心とした長期個人旅行者には歓迎されるに違いない。個人的要望を追加させてもらえば、ロードレーサー輪行袋輪行講座http://forum.nifty.com/fcycle/faq/rinko/rinkotec.htm)に入れて預けても傷つかないような荷物室も用意して欲しい。そうなれば、誠にエコロジカルな“団塊銀輪旅行者”が増えていくはずだ。
☆写真は、長崎駅に停車中のJR九州の特急「かもめ」

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