英語の“デジタル・ガイドブック”を活用しよう その1

 海外の旅行ポータルサイトはほとんど例外なくDestinationあるいはGuidesといったページで、膨大な情報量のデジタル・ガイドブックを公開している。デジタル・マップと連動しているものも少なくない。しかし、日本ではこのデジタル・ガイドブックの役割が軽視されているようで、薄っぺらな「各国・各都市基本情報」で済ませてしまっているところばかりが目立つ。
個人旅行者としては、旅行会社や航空会社・ホテルなどのサプライヤーから直接、旅のパーツを購入する場合、観光やホテルなどの商品を見比べる ある程度客観的なデータベースがないと、自分の旅を円滑に組むための旅行商品の発注も難しい。
また、無添乗員の個人旅行を支障なく行うための「トラベル・キット(旅のしおり)」作りのデータベースとしてもこのようなコンテンツが不可欠だ。
さらに付け加えれば、個人旅行者は、旅の計画段階から期待に夢をふくらませ、一日一日の行動予定を立てたり、予算配分を行うという楽しみまで貪欲に味わいたいのではないだろうか。完成度の高いデジタル・ガイドブックを個人でも利用できたら、インターネット上で利用予定ホテルを選び出し、その写真をモバイルPC上の旅行計画表に貼り込んだり、電子列車時刻表から時刻を転記したり、自動車旅行のナヴィゲーションやヴァーチャル旅行を体験したり、現地物価を調べて予算配分を考えたりとTVゲーム感覚で楽しみながら旅行計画ができるようになるだろう。
 旅行手配にコンテンツが不可欠であることは、アメリカで大きなシェアを占めているExpediaやTravelocity、Orbitz、Yahoo! Travel の都市情報コンテンツを見ればよく分かる。

 ExpediaのGuidesは、アメリカ最大級のガイドブック出版社Fodor's http://www.fodors.com/やwcities.com http://www.wcities.com/などのコンテンツを借り受けて自社サイト内で提供している。
各地域・都市の選択はDestination Guides http://www.expedia.com/daily/vacations/default.asp?rfrr=-996のページから行うことができる。My Itineraries 機能と連動してExpedia上の個人アイテナリー作成機能(要登録)に自動転記できるようにしている。都市にもよるがビデオ・ガイドも用意されている。

 一方、TravelocityはGuides & Adviceのページで数百都市の情報を提供している。こちらは、1日○○ドルのシリーズで有名なFrommer's Guide http://www.frommers.com/にコンテンツの提供を仰いでいる。Site Map http://svc.travelocity.com/sitemap/1,5099,TRAVELOCITY,00.html?Service=TRAVELOCITYの下方にあるDestination Guides のページから方面別にデジタル・ガイドブックを開いていくことができる。

 Orbitz http://www.orbitz.com/は、wCities.com http://www.wcities.com/を使用。トップページ右中段のExplore destinations & interestsのページからデジタル・ガイドブック・コンテンツが開けるほかある。Orbitz Destination Guide http://orbitz.wcities.com/からも閲覧できる。ローマ http://orbitz.wcities.com/index.html?cityID=10&lang=en&action=city を見てみると右フレームにPod CityGuides http://ipod.wcities.com/city/romeがあり、無料で各都市のPodキャスティングのダウンロードが出来るようになっている。iPodにインストールして画像なども見ながら音声ガイドを現地で利用できるシステムのようで、世界300都市をすでにカバーしているらしい。
また、モバイルhttp://orbitz.wcities.com/en/mobile/10/mobile.htmlのページを見ると、地図も含め、各携帯電話、携帯情報端末へのダウンロードもできるようになっている。

 Yahoo! Travel http://travel.yahoo.com/も同じく、wCities.com http://www.wcities.com/を使用。トップページ中段にあるExplore the Destination and Hotel Guidesの項の世界地図からにデジタル・ガイドブック・コンテンツを開くことができる。Trip Planner 機能と連動して個人アイテナリー作成機能に自動転記できるようにしている。
驚いたことに、Yahoo! Travelは World66 http://www.world66.com/、A-Z of Tourism http://www.a-zoftourism.com/、Fodor's http://www.fodors.com/の3社のコンテンツにも並行してリンクを張っており、複数のデジタル・ガイドブックを見比べながら旅行計画を練ることができる。
☆右上の写真は ローマ歌劇場とテルミニ駅の間にある3つ星プチ・ホテル Hotel Columbia http://www.hotelcolumbia.com/

Frommer's Irreverent Guide to Rome (Irreverent Guides)

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Fodor's Guide to The Da Vinci Code (Travel Guide)

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