地域をエコロジカルな視点で捉えるグリーンマップ運動が活発化

 グリーンマップとは、一般市民の手によって、身近な環境を世界共通のアイコンで表した地図を作るという行為を通じて、自分の暮らしているまちの環境にいいもの、環境に悪いものを地域の住民と調査する、世界規模の活動で1992年にニューヨークで始まった。その活動ぶりはGreen Map System http://www.greenmap.com/index.html のページ(日本語ページ有り)で見ることができる。サイトのMapsのページからは、樹林や公園の緑、野生生物の生息地といった自然環境のほか、コミュニティ農園や自然食品の店、農産物直売場、公開されている庭園、リサイクル施設、史跡・文化財、アートスポットなどをアイコンで表した地図のサンプルを見ることが可能で、購入方法も紹介されている。このアイコンは、グリーンマップ・グローバルアイコンと呼ばれ、世界各地のグリーンマップ制作者によって考案された125個のアイコンが使われている。
Green Map SystemのMapsのページを見ると、1年半前に当欄で取り上げたときから急速にウェブで公開されているグリーンマップが増えていることが分かる。ヨーロッパだけでも53のグリーンマップにリンクが張られている。旅行に出かける前これらのグリーンマップをプリントアウトしたり紙に印刷されたものを購入しておけば、ヨーロッパをエコロジカルな視点から興味深く見つめることができるだろう。
 特定非営利活動法人グリーンマップジャパンhttp://greenmap.jp/ のページも別に開設されており、日本でも32以上のグリーンマップ制作プロジェクトが進行中という。
「グリーンマップデータベース」のページを開くと32のプロジェクトへのリンクページが開き「web上に公開」と印されたところは、インターネット上で地図を見ることが可能でほとんどがズームアップやマウスでのスクロールが可能だ。ハコダテ・スローマップ、長岡グリーンマップ、ながくてグリーンマップ、宮崎県清武町グリーンマップ、みらいグリーンマップなどがweb上で公開されている。
 2004年の夏休みに始まった「みらいグリーンマップ」http://miraigreenmap.jpは、日本中の子供たちが作ったグリーンマップを、ホームページにいっしょに見せていくという、世界でもっともユニークなユース・グリーンマップだ。すでに、数百のグリーンマップが集まっており、日本のグリーンマップ活動の牽引車になりつつあるようだ。
参考過去記事:「都市をエコロジカルな視点で捉えるグリーンマップ」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20050225
☆右上の写真は 函館ハリストス正教会復活聖堂http://bunka.nii.ac.jp/SearchDetail.do?heritageId=92409

エコ地図をつくろう―親子で考える環境問題とエネルギー

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