旅先に関する懸案事項を知る方法

先日、チェコの友人から「ブダペストの争乱がヨーロッパで大きく報道されているが日本ではどうか」というメールが来た。「日本ではむしろバンコクのクーデターの方が注目を集めブダペストに関してはほとんど報道されていない」と返事をした。
 このように、日本に限らずマスコミ報道には“近場”が大きく取り上げられ、遠隔地は過小に報道される傾向がある。したがって、日本から遠く離れた土地を旅するときはインターネットを活用して独自に現地事情を調べておいた方がよいだろう。
ブダペストの5週間近く続く反政府与党争乱など直近の出来事は、Googleなどのブログ検索を使ってみるのもよいだろう。
 Googleの場合、英語版Google Blog Search http://blogsearch.google.com/と日本語版Google ブログ検索http://blogsearch.google.co.jp/があり、「ブダペスト」でブログ検索するとそれぞれ、145,301件と3,098件が検索され、日本語では「ハンガリー動乱50周年での動乱」 http://blog.szagami.com/archives/2006_10_24_108.html、「ブダペスト:デモによる観光への影響」http://shumitabi.seesaa.net/article/24099839.htmlなどのブログ記事があった。
 Googleの場合、検索ボックスの右にある「ブログ検索オプション」で「投稿日時」、「検索の対象にする投稿日の範囲」を選び、直近の情報だけに絞り込むこともできる。

 私にとって、ブダペストのもう一つの懸案事項は、タクシー事情だ。個人営業タクシーの中には“合法的”に桁違いの料金をメーターで請求するものが多く、一般旅行者を悩ませている。対策としては、ホテルやレストランなどで良心的なタクシー会社の車を呼んでもらうという方法があるのだが、駅や空港では正規のタクシー乗り場に法外な料金をとる個人営業のタクシーが待ちかまえているのだから事情に疎い旅行者はよく餌食になるのだ。
そこで、「ブダペスト タクシー」、「Budapest Taxi」と検索してみた。英語では、「母がハンガリー人であるトニー・カーチスを使ってアメリカで莫大な金を投じた観光プロモーションをしているが、その努力も“個人タクシー”が台無しにしている」という趣旨の記事が“me and my crazy mind”http://zsolt.blogs.friendster.com/me_any_my_crazy_mind/2006/10/taxi.htmlというブログに掲載されているのに行き当たった。
 Google ブログ検索では、同じキーワードで「ウェブ全体から検索」(Search the Web)をすると一般メディアを含め更に多くの情報が引き出せる。
 その結果の中には以前紹介した「旅コム」http://www.tabicom.com/index.htmlハンガリー政府観光局情報提供記事「エアポート・タクシーが改善」http://www.tabicom.com/contents/des2/hungary/0608-1-000000.htmlというものもあり「ブダペスト空港当局は、2006年8月15日から低価格でより信頼性のあるタクシーサービスを開始すると発表した」と書かれていた。

交通アクセスに関しては、アメリカの1日○○ドルのシリーズで有名なFrommer's Guide http://www.frommers.com/のDestinationsも役立つ。DestinationsでBudapestなど都市を選びGetting Around の項 http://www.frommers.com/destinations/budapest/0047030097.htmlを開くと、By Bicycle、By Bus、By Car 、By Funicular、By Taxi、By Metro、By Trolleybus、By HÉV (郊外電車)といった交通機関別の細かな情報が選べる。
 空港から市内へのアクセスに関しては「旅立つ前に空港とその周辺情報を事前入手」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20060614の記事も参考にしていただきたい。
☆右上の写真は ブダペストの王宮の丘を走る市営のミニバス

Frommer's Budapest & the Best of Hungary (Frommer's Complete Guides)

Frommer's Budapest & the Best of Hungary (Frommer's Complete Guides)