デジタルテレビ向けポータル「アクトビラ」準備サイトが誕生

 当欄の「デジタルテレビ向けブロードバンドポータル構想」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20060309で紹介した、「双方向性を持つデジタルテレビの統合ポータル」の準備サイト「アクトビラhttp://actvila.jp/がオープンした(ニュースリリースPDF http://actvila.jp/20061002.pdf)。運営会社は、「テレビポータルサービス株式会社」で松下電器産業ソネットエンタテインメントソニー、シャープ、東芝日立製作所が出資している。
 「アクトビラ」は、「デジタルテレビ(TV)を介したネットワークへの重要な“トビラ”として、アクティブ(active)で、 活き活きとした(alive)情報サービスを提供し、インタラクティブなコミュニケーション世界(village)を創造していく」というところからのネーミングだそうだ。
 本来の目的である「ブロードバンド接続機能を持ったデジタルテレビ向けポータルサービス」は、2007年2月1日に開始するとのこと。料金は無料で、将来的には映像配信サービスやダウンロード・蓄積型サービスの展開もする予定とか。
 正式オープン時の前後から発売が予定される「アクトビラ対応デジタルテレビ」のリモコンに用意された専用ボタンから、ポータルサイトにアクセスできるようになるという。
近い将来、薄型テレビやパソコン、デジタルカメラ、ハイビジョンレコーダー、携帯電話、ビデオカメラ、携帯音楽プレイヤー、携帯情報端末、テレビ・ゲーム機、調理家電などは、デジタル・リヴィング・ネットワークと呼ばれる標準規格で円滑な連携が可能となるようだ。したがって、この「デジタルテレビ向けポータル」は、あらゆる「ネットワーク型家電」製品をコントロールする中枢機能を果たすことにもなるはずだ。
 このサイトは、すでに松下主導のT-navi http://tnavi.net/index.html が行っているような旅行商品も含めたeコマース販売をより広範囲・高機能に展開していくことになるだろう。

 双方向性を持つデジタルテレビの統合ポータル構想が実現すれば、ニュース・天気予報・緊急警報などの生活情報はもとより、日常のショッピングや出前、通学児童の安全管理、旅行手配、株式取引、ビデオ録画予約、健康相談、遠隔医療、高齢者介護、通信教育、カルチャースクール、ホーム・セキュリティ、ホーム・バンキングなど生活に関連するあらゆる活動の玄関口となる可能性を秘めており、既存のポータル・サイトの地位を脅かすことになるだろう。

 その世界を垣間見るには、「アクトビラ」とは全く別個にNTTコミュニケーションズが既に開設している“インターネット接続機能を備えたデジタルテレビ向けに、生活情報の提供やショッピングができる無料ポータルサイト”「DoTV」(ドゥー・ティー・ビー)http://dotv.jpをのぞいてみるとよい。現在流れている各局のTV番組に登場するキーワードが簡単に検索でき、CMのチェックや番組中の紹介商品の販売サイトへの誘導も行われている。

■今日のブックマーク記事■
□Impress Broadband Watch記事「デジタルテレビ向けポータル『アクトビラ』が2007年2月に開始」http://bb.watch.impress.co.jp/cda/news/15628.html
ITmedia「飛行機内でiPodビデオの鑑賞が可能に」http://plusd.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0611/15/news073.html

☆右上の写真は「JATA世界旅行博2006」のハワイ州観光局ブースにて

図解 デジタル放送の技術とサービス (知りたい!テクノロジー)

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