海外音楽鑑賞旅行情報の宝庫 ORPHIQUE

 ORPHIQUE http://orphique.clique.jp:80/は、オペラ、コンサートのチケットと組み合わせるヨーロッパ個人旅行のコンサルティングと予約手配を全部やってくれる会社Opera Tours Orpheus の運営者が、本業とは別個に新たに開いたホームページ。
 トップに「5000 km/年できれば、走ろう。10 日間/年くらいは、滑ろう。10 時間/月よりも、さらおう。10分間/日だけ、聴こう」という言葉が掲げられており、「無音の音楽旅行会社で仕事するワタシが聴いた『今日の10分』、とは?」という“SOHO日記”を中心とする構成。
 しかし、右フレームを見ると分かるが、海外で音楽鑑賞をというクラシック音楽ファンには大助かりの「リンク集」、「データ集」となっている。

音楽鑑賞旅行情報の宝庫である右フレームの「赤ボタン」について説明させてもらおう。
OPERA 06/07版(07年7月まで)の「海外公演一覧」が、PDFとエクセル形式で公開されている。
○TOURS 運営者の実体験が基になった、貴重な音楽の旅のヒントが掲載されている。
  “ガイドブックに如何にも書いてありそうな「ご注意」”は省略とのこと。
○ORPHEUS 旅行会社としてのOpera Tours Orpheusの業務について簡単に説明。
○Links 運営者がコツコツと集めた「お気に入り」を気前よく公開。
 実用的なものばかりで“もしかしたら世界最強の音楽旅行リンク”。
○Report 運営者の「旅行記」のタイトルを列記。旅行記の詳細も公開の予定とか。
○about m.s. SOHO内の写真(楽譜と音楽書籍で埋めつくされている)。
○Archive 「今日の10分」の過去ログ。

勝手にSOHOと呼ばせてもらったが、私の考えではSOHOとは一般に言われるようなSmall Office/Home Officeではなく、Specialist Office/Home Doctor Officeだ。とくに、旅行に関するSOHOは、観光旅行に限らず国際移動に関わるすべてのアドバイスをもらえるので、主治医や顧問弁護士のように頼りにな存在であり得るし、そうあるべきだと思っている。
もっとも、SOHO側にしてみれば、個人で行き届いた対応のできる顧客数には限りがある。したがって、“客を選ぶ”というポリシーが、他の顧客に対するサービスの質の維持にも欠かせないはずだ。
 昔、オーダーメイドの個人旅行専門会社に勤務していた頃、いきなり情報やノウハウの開示を求める顧客に対して、「私どものスタッフは、当社をお選びいただいたお客様に時間を割くことを優先させていただいております。もし、お申し込み前のお客様に事前に情報提供等を行うと、お申し込みのお客様にその費用の負担が回ってしまうことになります。また、お客様が情報のみを当社からお受けになって、他の旅行会社に手配を依頼された場合、その旅行会社には“情報”に対する責任が取れません。実は、それに起因するトラブルが多発しているのです。どうか、まず会社選びをお済ませになってください」といった対応をおこなっていた。
 インターネットの普及以前だったので、情報コストが大変高く、そのような対応をせざるを得なかったという側面もあるが、上記の論理に対して文句を言うお客さんはまずなかった。
最近、インターネットを活用してオーダーメイド手配を行うスペシャリストが増えてきたが、一定の成果を上げているのは得意分野を持ったSOHO的旅行会社に多いようだ。

■今日のブックマーク&記事■
□OK-TOURS http://www.ok-tours.cz/accommodation/hotels/index.php
チェコの旅行会社のホームページ。Prague Events & Newsのページには、音楽祭チケットなどを含んだパッケージが紹介されている。最近の海外サイトによくあることだが中国語ページはあるが日本語ページはない。
□総合情報ネット・スペイントレンディーhttp://www.spaintrendy.com/index.html 
 「旅行情報」のページにはスペイン現地発着のユニークなツアーやスペイン各地の多様な食・酒文化を紹介する「味わってグルメ旅行」などのページがある。「カルチャー」には、フラメンコや闘牛、ミュージック情報、演劇・歌劇・シアターなどの情報が並ぶ。

ドンジョヴァンニ/音楽的エロスについて (白水Uブックス)

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イタリア音楽散歩 (ほたるの本)

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