東京で旅の夢を膨らませる本と出会う

 旅を思いたったら、旅先に関する本を図書館などで借りてきて読破するといったことは、誰もが多かれ少なかれやっていることだろう。単なるガイドブックばかりではなく、その国の歴史や文化、芸術、フォークロア、文学といったものから、自分の趣味や関心事に合わせて陶磁器や織物、宗教、民話、写真集、料理、民族音楽、地酒など幅広いジャンルの本を読んでおくと、旅が残してくれる思い出も一層深く刻まれるに違いない。今回は、図書館以外でそのような本と出会う方法を考えてみたい。
 東京近辺に住んでいる人なら、東京駅八重洲口近くの「旅の図書館」(財団法人日本交通公社の運営)http://library.jtb.or.jp/を訪れてみるのもよいだろう。ここは、日本各地、世界各国の観光文化に関する図書・地図・雑誌や資料類を幅広く集めた旅の図書館で、観光局のパンフレットや新聞のスクラップ、航空会社の機内誌まで置いてある。

 東京駅近くでは、大手町側にある「海外旅行総合情報センター」(T・PORT−東京海上日動の運営)http://www.tokiomarine-nichido.co.jp/service/travel/t-port/index.html でも旅行関係のガイドブック・雑誌・ビデオなどを閲覧できるほか、政府観光局の資料、旅行会社のパンフレット、海外の医療・安全に関する情報が豊富にある。また、関連会社である東京海上日動メディカルサービスとホットラインを結び、知りになりたい医療情報の相談にものってもらえる。
 ゆったりとした空間なので、旅行計画を練るのにもよいだろう。閲覧していて買いたい本が見つかったら東京駅の反対側にある八重洲ブックセンターhttp://www.yaesu-book.co.jp/で探すとよい。

 東京駅周辺からは離れるが、「BOOK246」http://www.book246.com/index.htmlという「旅」をテーマにガイドブックや旅行関連書籍、古書、旅行グッズを販売するスタイリッシュな本屋が東京港区南青山一丁目にある。青山ツィンタワーの裏手にあり、地下鉄の青山一丁目駅から徒歩3分だ。旅心を刺激するカフェも隣接している。小さい店ながらも洋書も含めた独自の視点で選んだガイドブックが並んでいて好印象を受けた。
 目的地別に美術や建築、音楽、文学、フォークロア、料理、酒など関連書籍もあるので好奇心旺盛な旅人には便利な書店だ。また、文庫本も多いので機内や列車で読む本を必要とする人にもおすすめだ。
 古書も興味深いものが集められており、私も装丁が美しかったのでジャン・コクトオの「アメリカ紀行」(中央公論社 佐藤朔訳 1950年刊)を1,500円で買ってしまった。
 「BOOK246」は、同時にホームページhttp://www.book246.com/index.html も開設。トップページにはおすすめの本が書評とともに紹介されている。Guide Bookのページを開くとスタッフが独自の視点で分析したガイドブック紹介コーナーがある。Booksからは大陸別に分けたブックレビューのページが開く。
 「BOOK246メールマガジン」というメールマガジンも発行している。「BOOK246リレーコラム」や「地上で読む機内誌」がコンセプトの「PAPER SKY」http://blog.excite.co.jp/papersky1編集部が選んだ「TRAVEL NEWS」、古書も含めた「新入荷商品ピックアップ」などの連載がある。


■今日のブックマーク&記事■
□「サイバー大学http://www.cyber-u.ac.jp/
今年4月に開学した、「サイバー大学」のホームページ。IT総合学部、世界遺産学部の2学部がある。
□azcentral.comの記事“The best travel sites on the internet” http://www.azcentral.com/12news/consumer/articles/TRAVELwebsitesSCRIPT07312007-CR.html 
☆右上の写真は 旅の本屋「BOOK246」の店内風景

Paper sky (No.17(2006Spring))

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