福岡・唐津・長崎の旅 8月15日

この日は、長崎のお盆行事“精霊流しhttp://www1.city.nagasaki.nagasaki.jp/kanko/shoronagashi/spirits/index.htmlの日。昼間から、墓参りの花火の音がすさまじい。そう、長崎ではお盆の墓参りで、打ち上げ花火や爆竹を鳴らすのだ。
午前中、思案橋辺りを散策していると近くの寺町からの花火の音が喧しい。

市電で石橋まで戻って、スーパーで弁当と飲み物を購入。猛暑の夏、九州で有り難かったのはペットボトルの飲み物で凍らせて売っているものがあったことだ。保冷剤代わりに使うこともできた。
昼食は観光客に余り知られていない標高169mの鍋冠山(なべかんむりやま)の展望台http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20060411でとる予定。ふつうは、石橋からグラバー・スカイロードを利用し、20分ほど急な坂を登るのだが、今回は暑さもあるので、石橋の電停前のタクシー乗り場から車で上った。料金は640円。
鍋冠山の360度のパノラマ写真は長崎放送鍋冠山のページhttp://www2.nbc-nagasaki.co.jp/nagasaki/qtvr/nabekan.phpで見ることができる。
 鍋冠山ワンセグ携帯でニュースを見ながら昼食をとっていると、「今から戦没者への黙祷を...」という放送があった。昼食の手を止めて立ち上がって黙祷すると、港内の船から一斉に汽笛が鳴らされた。

帰途、国宝大浦天主堂の内部を見学。幼児洗礼を受けた教会でもあり、ステンドグラスを通して陽の光がゆっくりと腕の上を動いていく感動を久しぶりに味わった。
 教会の売店で、コルベ神父http://max1130.hp.infoseek.co.jp/page007.htmlに関する本や聖人のメダイ(ポルトガル語でメダルの意)、ステッカーなどを購入。

ホテルに14:00過ぎに戻り、夜の精霊流しhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B2%BE%E9%9C%8A%E6%B5%81%E3%81%97見物に備えてしばし昼寝。

17:30に市電で街の中心の観光通りへ向かい精霊流しを見物。日が暮れてゆくに従って「みよし」と呼ばれる舳先の家紋や苗字が提灯や電球の明かりで浮き上がってくる。精霊船は、小型トラック程度のものから三重連で20m以上になるものまである。遺影とともに故人の好物だったものや業績を表すものが飾られることが多い。
精霊船のパレードの間も、個々の船の“花火取扱者”が爆竹や打ち上げ花火を上げる。爆竹は、段ボール箱単位で鳴らされることもあり、見物客の多くは“耳栓”持参だ。打ち上げ花火は市電の架線にも当たっているようだが、翌日の運行に差し支えるのではないかと心配になるほどだ。何かで、日本の爆竹の8割は長崎のお盆に消費されると読んだことがあるが、この凄まじさを見れば、オーバーには思えない。

暗くなってから、射殺事件で四月に亡くなった伊藤前市長の船も目の前を通った。その動画は長崎新聞のページhttp://www.nagasaki-np.co.jp/kankou/douga/09/index.htmlで見ることができる。

 まだ、精霊船の行列が続く21:00頃に帰途へ。途中、行きつけの食堂“夫婦屋台”http://odekake.jalan.net/spt_guide000000172839.htmlでチャンポンを食べる。

翌日の新聞によれば、長崎市精霊船の数は、1,648隻。昔は、1,500隻前後と記憶しているが、高齢化のせいか増えているようだ。精霊船は、昔は波止場から団平船に乗せられて港外で捨てられていたが、現在はダンプカーで市内の焼却場に運ばれる。ダンプカー173台が必要だったそうだ。

精霊流し

精霊流し