第3日目 パリ滞在

 この日は、パリでの宿題であるアンティーク・ドールのコスチューム購入に動く。実は、1974年の旅行で飛行機とパリでの滞在だけ同行した友人が、当時ジュモーのアンティーク・ドールを買ってきていた。その34年前のコスチュームがボロボロになったというので、買った店に行ってコスチュームを買ってくるという仕事だ。
前日、界隈を歩いたときにアンティーク・ドールを買った店があったところがスターバックスに変わっていた。5年前には残っていたのに惜しかった。
そこで、ホテルの若いコンシェルジュにどこで買えるかと尋ねたところ、即座にネット検索して、Musée de la Poupée(人形博物館)http://www.museedelapoupeeparis.com/といくつかの専門店のホームページをプリントアウトしてくれた。昔の博識のヴェテラン・コンシェルジュは今いずこと嘆息したが、IT社会では無理もないと思うべきだろう。

 さっそく、ポンピドー・センター近くの人形博物館に出かけてみた。展示された人形を見ると、ジュモーのアンティーク・ドールなどは片隅にあるだけで、プラスティック製のモダンな人形や外国人形が大手を振っていた。併設されたショップで売られていたコスチュームも現代の人形向けのものばかりだった。
アンティーク・ドールばかりでなく、昔は大いに賑わっていた骨董品屋も目立たなくなっていた。ご時世だから仕方ない。日本にいくつかあるアンティーク・ドール博物館や専門店の方が立派なコレクションを持っている。コスチュームは帰国してから神戸の専門店ででも買うことにした。

人形博物館の脇にアンネ・フランク公園が新たに設けられているのに気づき、ここでひと休み。パリは都心にこういう静かな空間が数多くあるので有り難い。

 地下鉄を乗り継いで、ヴォージュ広場を横切ってユダヤ人街でもあるロジエ通りへ昼食へ向かう。残念なことに、4年前に訪れて温かくもてなしてくれたChez Jeannotが廃業してブティックに変わっていた。そこで、「パリで出会ったエスニック料理」という本に出ていた中欧ユダヤ料理の店Chez Marianneに入った。ここは、Zakouskiというアラカルトで選べる前菜の盛り合わせが名物。ミートボールや羊のチーズ、タラモサラダなど6点盛り(右上の写真)とハーフのハウスワイン(白)をいただく。計€23。

食事の後、74年にも訪れたGustave-Moreau美術館http://www.musee-moreau.fr/を訪問。74年には1.5フラン(約90円)の入場料(学割)だったが、現在は€5(一般)。

 16:00頃ホテルへ戻って1時間半ほど昼寝。夕暮れ時に、パリで2番目に好きな通りMouffetard通りとその周辺を散策。サンミッシェルに下って、当欄でもふれたhttp://d.hatena.ne.jp/Europedia/20060428イーサン・ホークジュリー・デルピー主演のウィーンを舞台にした映画「恋人までの距離(ビフォア・サンライズ」のパリに舞台を移した続編「ビフォア・サンセット」の舞台となった書店Shakespeare & Co Bookshop http://www.shakespeareco.org/を覗いた。

 胃の調子が悪かったので、夕食は、ホテル近くのスーパーで買ったサンドイッチ3切れ(€2.39)とミネラルウォーターを部屋でとって済ませる。


パリで出会ったエスニック料理

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ビフォア・サンセット [DVD]

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