第7日目 マドリッド滞在

前日の朝食では、用意されていた日本食に「スペインまできて和朝食かよ」などと毒づいていたが、胃をやられてしまって、つくづく和食のありがたさが身にしみた。
今晩は、34年前に訪れたフラメンコの老舗タブラオCorral de la Moreria http://www.corraldelamoreria.com/をに行く予定。体力の回復を願って終日シエスタ。合間を見てホテル近くのJCBプラザ・マドリード http://www.jcb-global.com/plaza/madrid.htmlに出かけてタブラオの予約を依頼。ここではクレジット・カード会員にはエクスカーションなどの割引があり、ドリンク付きのフラメンコも€35のところが€3の割引になった。

 このタブラオのサイトを開いてみると“1000 PLACES TO SEE BEFORE YOU DIE”という本でも取り上げられていると書かれていた。

 当欄の「旅の思い出を甦らせる音のアルバム」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20051206でも書いたが、1974年に生まれて初めての海外旅行でヨーロッパを一周したとき、世界最初のポータブルカセット録音機といわれるアイワの録音機能付きラジカセでラストロの蚤の市などで大道芸の音を録ったりしていた。このタブラオでの音も残っており、今回は、ウォークマンに転送して持参した。

 34年前のフラメンコの熱演は、朝4時近くまで続いた。タクシーを拾おうと帰り道を歩いていると、土嚢を積み上げた銃座で機関銃を構えた兵士が不気味にこちらをにらんでいた。そう、未だフランコ総統独裁の時代だったのだ。
今回は、体調のこともあり22:30から01:00までの鑑賞。帰りには小雨が降っていたが、タブラオの黒服が親切にも大通りまで出てタクシーをつかまえてくれたので、10分後にはホテルに着いていた。
そういえば、34年前には、ホスタル・レジデンシアと呼ばれるビルの建物の一部のフロアーを使った宿は、玄関が閉まっており、通りで手をポンとたたいてセラーノという夜警を呼んで鍵を開けてもらうという習慣があった。セラーノは手をたたいた音を聴いたという返事代わりに、多数の鍵束を付けた杓杖のようなものを地面にポンとたたいて町中に響かせたものだ。今は、ホテルの玄関でインターホンを使って開けるようになっていた。何とも味気ない。


死ぬまでに一度は行きたい世界の1000ヵ所 ヨーロッパ編

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