マーラーの足跡をたどる旅−イフラヴァとカリシュト

2010年 9月25日(土)の午後10時から、NHKハイビジョンのプレミアムシアターhttp://www.nhk.or.jp/bs/premium/で、「グスタフ・マーラー生誕150年記念コンサート・イン・カリシュト」が放送される予定だ。マーラーの誕生日7月7日に、チェコモラヴィア地方にある寒村カリシュトの生家近くの野外特設会場で行われたコンサートだ。現在、生家は増改築され小ホールを持つPenzion Mahler http://www.mahler-penzion.cz/en/となっている。

 コンサートの内容を記すと、マンフレート・ホーネック指揮、マーラー室内管弦楽団プラハフィルハーモニー合唱団、チェコ少年合唱団“ボニ・プエリ”、トマス・ハンプソン(バリトン)、マリタ・ソルベア(ソプラノ)、アンネ・ソフィー・フォン・オッター(メゾ・ソプラノ)
 曲目は、「交響曲 第2番 ハ短調“復活”から“第1楽章”」、「こどもの不思議な角笛 から 第7曲“ラインの伝説”」、「さすらう若者の歌 から 第2曲“朝の野べを歩けば”」、「こどもの不思議な角笛 から 第12曲“原光”」、「最後の七つの歌 から 第4曲“ほのかなかおりを”」、「最後の七つの歌 から 第1曲“死んだ鼓手”」、「こどもの不思議な角笛 から 第11曲“三人の天使が歌う”」、「最後の七つの歌 から 第5曲“わたしはこの世に忘れられ”」、「こどもの不思議な角笛 から 第3曲“不幸な時の慰め”」、「交響曲 第2番 ハ短調“復活” 第5楽章 から」

 このコンサートに引き続き23:30頃からは、マリス・ヤンソンス指揮、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の演奏で、今年の2月3日に録画されたマーラーの「交響曲 第3番 ニ短調」も放送される。

 当欄の、「マーラーの足跡をたどる旅」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20080805でもふれたが2008年の7月に、ヴェネチアから旅を始め、アルプスの山や湖を巡り、ボヘミアの丘を歩き、古都イフラバ、プラハを散策する25日間の「マーラーの足跡をたどる旅」に出かけてきた。
 その旅で、夏の作曲小屋があったザルツカンマーグートアルター湖畔シュタインバッハからマーラー生誕の地ボヘミアの寒村カリシュトと生後3ヶ月半で移住したモラヴィアの古都イフラヴァを尋ねた。また、今年の5月の「中欧3カ国1ヶ月の旅」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20100614でもグスタフ・マーラー生誕150周年のイヴェントhttp://d.hatena.ne.jp/Europedia/20100416を見たりイフラヴァGustav Mahler Festival http://www.mahler2000.cz/en/を鑑賞するためにこの地を再訪した。
2回ともイフラヴァでの滞在はドメニコ派の修道院を改装したHotel Gustav Mahler http://www.hotelgmahler.cz/ だった。

2008年の7月には、イフラヴァからカリシュト(Kaliště)の村を訪ねたのだが、たどり着くまで苦労したのを覚えている。まず、イフラヴァの観光案内所で「マーラーの生まれたカリシュトへの行き方」を聞いたのだが、見事に別の同名の村を案内されてしまった。案内所で地図を見るとイフラヴァの周辺には同名の村がざっと見ただけで5カ所も見つかった。Hotel Gustav Mahlerのレセプションの方が正しい情報を教えてくれたが、バスhttp://www.icomtransport.cz/での行き方はバス発着所で調べるしかなかった。発着所に設置されたコンピューターで調べると、Kaliště-Holušiceというバス停までの直行便が見つかり、出かけてみた。途中で、Humpolecという地方都市で20分ほど休憩し(何の説明もなかったので戸惑った)、目的のバス停にイフラヴァを出発してから1時間15分ほどで到着。
しかし、バス停の周囲には何もなく、通りかかったおばさんに「Kalištěはどっち」と聞いたがチェコ語しか話さない人だったので、最初は言っていることが分からなかった。有り難いことに親切な人で、何度も聞き返しているうちに言葉は分からないながら「私のいうことを信じて、脇道にそれずに真っ直ぐ30分歩きなさい。そうすればカリシュトにたどり着くから」と言っているらしいと感じ取れた。
礼を言って歩き始めると、昔、第二次大戦期の映画で見た、ポプラ並木を歩く避難民にドイツの戦闘機が機銃掃射するシーンとそっくりな並木道が延々と続いていた。言われたとおりに30分強歩くと、本当にカリシュトの村にたどり着くことができた。

ペンションとなっていたマーラーの生家も難なく見つかったが、その時は無人で内部の見学はできなかった。生家の真ん前にバス停があったので、時刻表を見ると何のことはない、そこからHumpolecを結ぶ直行便が出ていた。時刻表を“解読”してみると、30分後の便はこの日は運休のようで、2時間ほど村に滞在せざるを得ないことが分かった。村の池の畔にカフェがあったがこちらも休業。仕方ないので池の畔のベンチで万一の時のために用意しておいた“非常食”(ビスケット・ヌガーとミカン)を昼食代わりにし、ウォークマンhttp://d.hatena.ne.jp/Europedia/20100410で「スラブ舞曲」を聴いて時間をつぶした。「生誕150年記念コンサート」はこの池のある公園の野外特設会場で行われた。


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