音信不通の旅友達を探す

 歳を重ねてくると、昔、旅先で知り合った友達や長らく音信不通になっている日本の旧友の消息が知りたくなることがある。
当ブログの母体「ユーロペディア」http://www.geocities.jp/euro747/も、私のローマ字名とメールアドレスへのリンクを貼ってあるのは、昔の友達が私を探そうとしたときにたどり着けるようにするための工夫でもある。実際、何人かはこのページを通じてメールをもらうことができた。

 積極的に旧友を探すときは、Google検索が効果的だ。先週も、数十年前からのエアメールを整理していたら、旧友の名前と思っていたものが愛称であることが分かり、正式な名前で検索し直したらその友達の活躍ぶりがうかがえる個人ホームページが見つかった。
 そのポーランドの友人Fは、軍人出身の首相ヤルゼルスキが、1981年12月13日にポーランド全土に戒厳令を布告したとき、イギリスに出稼ぎ中で、国境が閉鎖されたため帰国できなくなり、最愛の妻と離ればなれになってしまった。私がワルシャワのF夫妻を訪ねたときに撮った写真をロンドンに送ってあげたら、「唯一の妻の写真だ」と言って喜ばれたのを覚えている。しかし、その後「距離の暴虐」が原因となって離婚。彼は、旧ソ連圏では貴重な軍事関係の技術者でもあったので、アメリカ亡命が受け入れられ、その後カナダ、西欧と点々としているうちに音信不通になってしまっていた。

Google検索では、諦めないで一年に一回ぐらい検索してみると、思わぬきっかけで旧友が見つかることがある。たとえば、再就職してその企業の社員リストにプロフィールが出ていたり、抽選の当選者リストに顔を出していたり、自治体の顕彰者一覧に名が挙げられていたりといった具合だ。

物書きの友達は、AmzonのAdvanced Search でAuthor名に、封筒で確認した姓名を入力して検索すると見つかったケースがある。その友達Dとは、ブルガリアの寒村アルバナッシで1979年に出会った。そのときは、お互いに古都ヴェリコタルノヴォへの帰りのバスの停留所が分からず困っていたところだ。一緒に、通りがかった農夫に、ドイツ語、フランス語、ハンガリー語、ロシア語と知っている限りの言葉で話しかけたが通じず、最後にDがダメモトで祖父から教えられたという中東で話されていたユダヤ方言で話したらやっと通じたのを覚えている。その農夫に、「先祖は中東からブルガリアに移住してきたのか」とDが聞いたら、「いや遙か昔に、北アフリカを経由してイベリア半島に渡り、そこを追放されてブルガリアまで流れてきた」という驚くべき返事だった。その頃は、自分自身の先祖の1人が同じようなルートでトスカーナに流れ着いたことを知らなかった。
 Dは、1982年に来日し、当時の国鉄のすべての路線をJapan Rail Passで走破し、帰国後その記録を出版した。その本を読むと、「近い将来、国鉄は民営化・分割の道をたどらざるを得ないだろう」と予言されていた。国鉄がJRとして6つの地域別の旅客鉄道会社と1つの貨物鉄道会社などに分割し民営化されたのは、1987年4月1日のことだ。

一番、海外の旧友探しに役立ったのはFacebook http://www.facebook.com/だった。Facebookは“共通の友達”などを通じて、“お探しの友達”候補を挙げてくれるので、大助かりだ。“共通の友達3人”などという表示を見て、「この友達は何で別のあの国の友達と知り合いなんだろう」と驚かされることもたびたびだ。
 面白いことに、Facebookで再会した友達のほとんどは、「Facebookはあまり使っていないので、今後はお互いのメールアドレスで連絡し合おう」と言ってくる。Facebookを通じての情報漏洩が心配なのだろう。
Facebookの使い方はイマイチ分かりにくいのだが、「フェイスブックの登録から使い方までを解説します」というFacebook Japan http://www.facebook-japan.com/のページをよく読むとよさそうだ。

GoogleFacebookを通しても見つからない旧友がたくさんいる。とくに日本の友人に多い。もし、このブログを見ていたらぜひ連絡してほしいものだ。ほら、君だよ、君のことだよ!.....。



左の写真は、ワルシャワの旧市街の玄関口バルバカン、右は、ブルガリアのアルバナッシ


■今日のブックマーク&記事■

□European Destinations of ExcelleNce(EDEN)
  http://ec.europa.eu/enterprise/sectors/tourism/eden/ 
前回に引き続き、チェコの友人が教えてくれたサイト。ヨーロッパの知られざるデスティネーションを紹介してくれる。EDEN themes & destinations、EDEN Videos、EDEN Quizなどのコーナーもある。Useful linksも見逃せない。オーストリアでは、Steirisches Vulkanlandほか2カ所が紹介されていた。


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