初秋のウィーン・ブダペスト16日間の旅 その4

前にも書いたが今回のブダペスト訪問のテーマは、1902年に完成したネオ・ゴシック様式の外観を持つ「国会議事堂」http://www.parlament.hu/en/web/house-of-the-national-assembly。50回以上ブダペストを訪れているが、国会議事堂の見学ツアーに参加したことはなかった。正確に言うと社会主義の時代に一度だけ内部の大階段だけ市内ツアーの一環で覗かせてもらったことがある。

今回は、事前に日本からHouse of Parliament Visitor Centre http://latogatokozpont.parlament.hu/enで9月初めにウェブ予約を取っておいた。料金は手数料込みで5,420Ft.(2,041円)。1 Ft.は約0.38円だ。
10月1日(土)12:00の予約だが、ホテルからは地下鉄でひと駅。早めに着いたので議事堂前広場の地下にある1956年のハンガリー革命時の広場での犠牲者を追悼するThe Kossuth Square memorial of 1956 https://en.wikipedia.org/wiki/Kossuth_t%C3%A9r#The_Kossuth_T.C3.A9r_Massacre_Memorialを見学。

 12:00からの英語ガイドツアーを申しこんでいたのだが、ツアーが開始されたのは12:10。見学ツアーの集合時間が守られず、案内者の側にもシステム上の混乱があるようだ。
 内部はバロック様式を主体とした壮麗な作り。見学のハイライトは1000年近く歴代の王が引き継いできた「聖イシュトヴァーンの王冠」。王冠は戦後長い間アメリカ政府が保管していたが1978年にカーター大統領によって返還が決まった。実は、この王冠は返還直後の1978年秋にハンガリー国立博物館に置かれていたのを見ていたので38年ぶりのご対面だ。

国会見学の後、西駅近くの地下鉄3号線Lehel駅に隣接するレヘル市場 http://www.spottedbylocals.com/budapest/lehel-csarnok/ に向かう。ここは、中央市http://www.piaconline.hu/new/index.php?pageLang=angolと違い、観光客は少なく地元の人たちが日常の買い物に訪れる市場で、おおむね中央市場より安い。私の目的は量産品ではない超辛口のパプリカやサフラン、蜂蜜などの購入。パプリカは250gで750Ft.。友人たちに頼まれていた分も含め計1.5kgほど購入。この後、中央市場にも行ったがここは賑わいの見物だけで、とくに買い物はしなかった。

 夜は、前回述べたように19:30から“Budapest Gala Concert ”http://www.ticket.info.hu/en/program/gala-concertを鑑賞。
この日の夕食は、会場から散歩しながら、聖イシュトヴァーン大聖堂の裏手にある人気の行きつけの店Belvárosi Lugas Étterem http://lugas-etterem.com/で夕食。ここでも前日に続き好物のロールキャベツとソーセージなどを盛り合わせた Kolozsvári töltött káposzta(1,840 Ft.)とビーフ・サラダ(1,970Ft.)をHunyadiワイナリーhttp://www.hunyady.hu/のフルーティなtramini (Gewürztraminer)種の辛口白ワイン(3,600 Ft.)で美味しくいただく。驚いたことに3年前http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20131103と料理の値段が変わっていなかった。いつも、心のこもったサービスをしてくれるおばさんに感謝を込めて8%ほどのチップを残そうとすると多すぎると返され、やっと4%だけ受け取ってもらえた。

翌、10月2日(日)は、午前中、繁華街Vaci通りとその周辺を散策。最近は、ほとんどの店が日曜も営業しており、旅行者には便利。ただし、Vaci通りの突き当たりにある中央市場はさすがに閉まっていた。
 Ferenciek広場にある高級スーパーCBAでトリュッフ入りチョコレートやパプリカ・クリーム・チューブなどのお土産を購入。
 ホテル最寄り駅の地下鉄2号線Batthyány tér 駅前のショッピング・センターにあるスーパーSPARでもグラーシュ・シチューの素、サフラン、お土産用の小袋入りパプリカ、コーヒー豆、ドライフルーツ、蜂蜜などを大量に購入。

 夜は、昔から通っている修道院を改造したクラシックなRestaurant Karpatia http://www.karpatia.hu/でジプシー音楽を聴きながら夕食。山羊チーズ入りのサラダ(2,900Ft.)、仔牛のパプリカ煮込みクスクス添え(4,900Ft.)などをトカイ地方のFurmint種の辛口白ワイン(5,900Ft.)で味わう。デザートはオレンジとチョコソースのパラチンタ(クレープ 2,200Ft.)とパリンカ(プラム酒1,490Ft.)。

 翌3日(月)は、午前中にホテルから歩いて10分ほどのところにある、かつての公営質屋の流れを汲むオークションハウス・チェーンBÁV http://www.bav.hu/en/の FRANKEL LEÓ UTCA通り14番地の支店でアンティークのヘレンド磁器を購入。ここでは、透かし彫りのフルーツバスケットや7点セットの絵皿、小物入れなど全部で10点ほど(計109,000Ft.)を、帰り便での持ち帰り方を考えながら購入。
その後、ペスト地区中心部 BÉCSI UTCA通り1番にあるBÁVの別の支店でも蓋付きのヘレンドの小ピルケースを6,000Ft.という安さで購入。これは、ヒビを修復したあとが蓋の裏面に微かに残る品だが、実用上問題なく、しかも美しかったので迷わず買った。

午後はホテルに戻って荷造り。レポートの第1回目にも書いたが、ヘレンド陶磁器11点などの壊れ物は、日本から持参したエアー・パッキングで厳重に包装してキャスター付きのバックパックに入れ(15kg)、機内持ち込みとした。預ける荷物は、カローチャ刺繍やCD、コーヒー豆などがぎゅうぎゅうに詰まったスーツケース(25kg)とパプリカ粉、スープの素などの食材や本を入れたソフトバッグ(10kg)のふたつに収まった。荷物としてはこれに、フィンエアにウェブ上から事前注文していて帰りのフライトの搭乗時に受け取るワイン6本(約9kg)や乗り換え時にヘルシンキ空港の免税店で買ったチーズ類が加わることになる。

最終日の夕食は、荷造りなどで疲れたこともあって、ホテルの近くで済ませることにした。こういう時に便利なのがTripadvisor https://www.tripadvisor.com/のレストラン案内ページだ。ホテル周辺の地図から探すと2軒ほどの候補が見つかった。緑に囲まれた店の佇まいとワインの品揃えから判断してMandragora http://www.mandragorakavehaz.hu/index.htmlというレストランを選んだ。ホームページに食べた料理やワインが値段入りで出ているので、そこから転載させてもらうと、前菜はClassic caesar salad(1700 HUF)、メインは Trout fillet, potato fondant with parmigiano, tapenade, hollandaise sauce (3400 HUF)をDobogó Furmint 2013 Tokaj の辛口白ワイン(5300 HUF)で味わい、デザートにはHungarian cottage cheese dumpling, quince, golden raisins, almond (1500 HUF)をVylian Montenuovo Cuvée 2009 Villány のグラス赤ワイン(900 HUF)でいただいた。

翌日は、ホテルに呼んでもらったタクシーで朝の9時にブダペストの空港に向かった。料金はチップ込みで9,000Ft.。所要40分ほど。帰途については、「初秋のウィーン・ブダペスト16日間の旅 その1」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20161020を参照いただきたい。

次回は、旅のレポートの最終回として「ソニー銀行のキャッシュカードの使い勝手などを含めた両替方法」を書いてみたいと思う。






Hungarian Parliament Journal (For the Love of Hungary)

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Title: Herend The Art of Hungarian Porcelain

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