旅のスーヴェニール 絵はがきで自作タロットを

前回の「ウィーン オペラ・オペレッタ鑑賞記録」を書くために引っ張り出してきた40年ほど前のウィーン滞在中のメモを読み返してみて、書き留めておきたい旅の思い出や“小ネタ”が見つかったので何回かに分けて紹介しておきたい。

最初は、スイスの田舎町で教えてもらった占いの話だ。

 1978年の8月末から3週間ほどかけて2人の友人と車でウィーン→チューリッヒ→ベルン→ツェルマット→シャモニー→ニース→レ・ボー(アルル近郊)→カルカッソンヌアンドラバルセロナマドリッドとユースや安宿に泊まりながら旅したときのことだ。
チューリッヒからベルンへ高速道路で移動中、Wangenという高速インターで一般道に降りてHerzogenbuchsee http://www.herzogenbuchsee.ch/という田舎町のユースに泊まることになった。町の居酒屋で夕食を兼ねて飲んでいると20代後半のヒッピー風の若者が声をかけてきて、彼の住まいとする“仙人小屋”で自家製食後酒を振る舞ってもらった。

そのとき、薄暗い石油ランプの明かりの下で教えてもらったのが、自作のタロットで自分の過去現在未来を占うやり方だ。彼いわく、「誰でも、ひとつの美術館や博物館で1点は心動かされる作品が見つかるはず。その作品の絵はがきを50枚集めてタロットカードにしてごらん。驚くほど自分の人生の過去、現在、未来を言い当てられるから」と言い、集めたカードをピラミッド型に並べる占い方まで伝授してくれた。当然と言えば当然なのかもしれないが、自分の情念に訴えかける絵はがきを使っての占いはよく当たった(気がした)。

そのことを気にかけながら美術館を巡るようになると、美術館での鑑賞の集中度が高まり、必ず気になる1点が見つかった。お師匠さんの話では「ひとつの美術館で2点以上を選んではだめ」ということだったが、50枚の絵はがきは簡単に集まり、今でも何順めかのタロット・セットを集めているところだ。

集めたタロットは市販のウォールポケットに入れて家の壁に3つほど飾り、ときおりカードを入れ替えている。ちょうど、季節によって掛け替える掛け軸のように。心に突き刺さる絵柄を眺めているとそのときの旅の思い出も蘇るので、何年経っても見飽きることがない。

■今日のブックマーク&記事■

□観光産業ニュース“トラベルボイス”2018年2月4日記事
旅行分野で続伸するグーグルやフェイスブックにどう対処するのか? 航空会社がすべき顧客との関係づくりを考えた【外電コラム】https://www.travelvoice.jp/20180204-102364 

エイチ・アイ・エス 2018/02/15 プレスリリース
 H.I.S.×日本通信 スマホ・サービスの新会社設立~ 格安スマホで、旅はもっと楽しくなる! ~
https://www.his.co.jp/material/pdf/n_co_20180215.pdf

□Skyscanner https://www.skyscanner.jp/

タロットの書 叡智の78の段階

タロットの書 叡智の78の段階