*[海外旅行]晩秋のウィーン22日間の旅 その3 

*[海外旅行]晩秋のウィーン22日間の旅 その3 
    「ホテル編」

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ホテルに隣接する「分離派会館」

 

 ウィーンのホテルに関しては昨年、当ブログで下記のように書いていた。
「ウィーンの便利なロケーションにあるホテルの値段は毎年高騰を続けている。グルテンフリーの食生活をしていることと、ウィーンに住んでいた頃のように市場で買い込んだ食材を自分で料理したいという思いもあるので、来年からはキチネット付きのホテルやアパートメントでの滞在を考えてみたいと思う」。https://europedia.hatenablog.com/entry/20181031

 そこで、今回はウィーンの中心にある120軒あまりの店舗が並ぶ生鮮食品市場ナッシュマルクトhttps://www.wien.info/ja/shopping-wining-dining/markets/naschmarktの近くでキッチン付きの宿を探してみた。Tripadvisor https://www.tripadvisor.jp/の地図にホテルを浮かび上がらせるとナッシュマルクト周辺にはアパートメントホテルが数多くあることが分かった。
 その中で、アパートメントホテルではないが、ミニキッチン付きの部屋を多く備えているMercure Secession Wien https://www.hotelsecession.com/en/が目に入った。
 クリムトの壁画「ベートーヴェン・フリーズ」があることで有名なSecession(分離派会館)に面しており、Karlsplatzの地下鉄駅の出口から歩いて2分。国立オペラ、楽友協会ホールにも歩いて10分ほど、コンツェルトハウスも地下鉄でひと駅という便利な位置にあるホテルだ。

 最近、ブダペスト滞在中によく使っているAccortel グループのMercureブランドなので安心感があり、なおかつ5%のメンバー割引も適用されるので7月上旬に、ネット上で予約をしてみた。
 部屋のカテゴリーは“FAMILY APARTMENT WITH TWIN BEDS 45㎡以上”で「広々としたアパートメントルーム。独立したリビングエリアと就寝エリアがあり、冷蔵庫とエスプレッソマシンを備えたミニキッチン、個別調節可能なエアコン(夏季)、無料のWi-Fi、セーフティボックスを完備しています」というものだ。

 7月上旬に、11月13日チェックインから30日のチェックアウトでリクエストしたが即OKとなったのは11月13日~26日までで、26日~30日の4泊は満室となっていた。時期を見て何回か予約を試みたところ8月中旬には26日~29日の3泊が取れたが、最後の1泊は出発までに取れなかった。
 1泊当たりの“早期予約返金不可”メンバー割引料金は、1泊144ユーロで、上京した際に最近泊まるビジネスホテル“JR東日本ホテルメッツ 渋谷”と大差なかった。

 ウィーン空港からの帰国便搭乗前夜の11月30日の宿泊は、空港に隣接するHotel NH Vienna Airport Conference Center https://www.nh-hotels.com/hotel/nh-vienna-airport-conference-centerを取った。飛行機の出発は12月1日の夜遅くなので、なにも空港近くのホテルに泊まらなくても良いのだが、Mercure が満室だった点とTripadvisorのクチコミにMercureは「レイトチェックアウトを受け付けない」と書いてあったのを真に受けたからでもある。なによりもHotel NH Vienna Airportの予約ページに日曜は“free late check-out at 5:00 pm”と無料でレイトチェックアウトできることが書かれていたからだ。

 後で気づいたのだが、Mercureのクチコミが何かの間違いで、フロントの前には大きな看板にレイトチェックアウトの料金表が、ご丁寧に時間帯別に掲げてあった。

 NH Vienna Airportの予約では、インターネット予約ならではのトラブルも発生した。画面上で予約をして“完了”のボタンを押しても“SORRY, AN INTERNAL ERROR WILL NOT ALLOW US TO CONFIRM YOUR BOOKING, PLEASE CONTACT US ............”という表示が出て、予約が完了しなかったのだ。ところが、相手ホテルには“完了”扱いとなっていたようで、どうやらこちらが“完了”ボタンを4回も押し直したようで、ホテル側から“After checking our bookings we recognized 4 bookings with the same arrival date under your name”という多重ブッキングを指摘するメールが来た。慌てて、3つ分のキャンセルを依頼したが、どういうわけかクレジット・カードで2つ分の引き落としがあった。これも、メールで指摘すると、即座にククレジット・カード口座に返金してもらえたので事なきを得た。

 11月30日の宿泊を空港ホテルにしたおかげで、その日の夜の楽友協会でのコンサートのために空港から電車で往復する羽目になったが、コンサート帰りにHotel Sacherで作りたての?ザッハートルテを購入でき、12月1日に空港のスーパーや商店で食材などの最後の買い物をゆっくりできて、ホテルで荷物の最終整理も済ませられ、長いフライトに備えて昼寝をすることもできたので、結果的にはこれで良かったと思う。

 なお、羽田に到着するのが12月2日の22:30になるので、長崎への接続便はなく、空港付近で1泊することになった。いつもは、羽田の東急ホテルに泊まることが多いのだが、夜遅くに疲れて到着し、ターミナルの移動をするのも避けたいので、羽田国際線ターミナルに新たにThe Royal Park Hotel Tokyo Haneda https://www.the-royalpark.jp/the/tokyohaneda/ができていたのを思い出し、ここの滑走路が見える部屋を“楽天”でとっておいた。

 さて、ここで話を「晩秋のウィーン22日間の旅 その1」の末尾、空港ハイヤーで雨の中をMercure Secessionホテルに到着したところに戻そう。Tripadvisorのクチコミでホテル前は交通量が多く、駐停車ができない旨書かれていたので、離れた脇道に止まることは覚悟していたが、距離的には十数メートルで大して雨に濡れることはなかった。
  ホテル到着は、13時前で、チェックイン時間の14時まで待たずに手続きを始めてくれた。担当した若い男性が非常に動きが良かったので、ついでに最後の一泊がとれていないことを言うと、すぐに裏手のオフィスに行って上司と掛け合って一泊をメンバー価格で確保してくれた。これまたTripadvisorのクチコミ欄で「ミニキッチン付きでも、言わないと食器や鍋などを用意してくれない」とあったので、その旨もリクエストし、メイドさんにすぐに手配してもらった。

 部屋についても「バスタブ付きの希望をリクエストしていた」と言うとバスタブ付きの部屋であることをパソコンで確認してくれた上に、念のためにメイドさんに電話をかけて間違いないか確認してくれた。
 そこまでは、良かったのだが、部屋について荷物を開けようとしたときに、念のためバスルームを覗いてみたら、なんとシャワーのみだった。急いで、フロントに戻って再度、バスタブ付きの部屋に変更を頼むと嫌な顔をせずにすぐに代えてくれた。

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広々としたバスルーム

 新たに割り当てられた部屋に行くと、最初の部屋に比べ広々として、70平米ほどもあり、トイレもふたつ、ミニキッチン付きの12畳ほどのリヴィングルームとウォーキングクローゼットを兼ねた廊下を挟んで8畳ほどの寝室があるという快適な部屋だった。トイレのひとつは滞在中使わずじまいだった。

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8畳ほどの広さの寝室

 暖房は、ウィーンの他のホテルや住居同様、スチーム暖房が完備。寒いと感じることはなかった。空気が乾燥しすぎないようにすることも兼ねて、洗濯物をスチーム・パイプに乗せておけば、一晩で乾く。1970年代後半にウィーンに住んでいた頃、スチームを活用し、2重窓の間の空間を冷蔵庫代わりに使っていた記憶が甦った。

 そう言えば、ウィーン大学学生寮ルームシェアしていたとき、真冬なのに同室のドイツ人がスチームを止めて、窓を開けて寝ていたのを思い出した。冷気を浴びながらでないと眠れないというのだ。そのとき、やはりゲルマンの森の民の遺伝子が残っているのだなと思ったものだ。

 思っていたとおり、電子レンジやトースターはなく2口の電熱器があるのみだが、220ヴォルトなので火力は充分だった。大きな電気ポットとエスプレッソマシン、ホテルにしては大きめな冷蔵庫があるのも有り難かった。
 自炊に備えて、日本からコーヒードリッパーとペーパーフィルター、ワサビや愛用する醤油http://horikawaya.ocnk.net/product-list/14、箸、タッパーなどは用意してきた。

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居間から寝室に通じるウォーキングクローゼットを兼ねた廊下のアングル

 荷物をひととおり片付けてから、ホテルから歩いて5分の地下鉄Karlsplatz駅内の交通インフォメーションに行き、バスや地下鉄、市電、国電など市内交通全線に有効な1ヶ月パスMonatskarte https://shop.wienerlinien.at/index.php/product/8/show/0/0/0/0を51ユーロで購入。

 月半ば近い、11月12日から使うので、1週間パスを3枚買ってもほぼ同じ値段だったが、いちいち買い直す面倒さと「翌月の2日まで有効」というオマケもあったので1ヶ月パスを購入した。

 街の中心、シュテファン寺院まで地下鉄でひと駅移動し、Merkur https://www.merkurmarkt.at/marktplatz/merkur-hoher-markt/という品揃えの良い大型スーパーで、コーヒーや胡椒、オリーヴオイル、バターなどの調味料、グルテンフリーのパン、ジャム、卵、ベーコン、サラダミックス、ワインなど当面必要なものを購入。

 いったんホテルに戻るときに入口を見て気づいたのだが、このホテルに泊まった記憶が甦った。ホテルが大改装・増築されて、名前も変わっていたので気づかなかったが、2000年夏に自分で企画した「オーストリア・アルプス 緑の小径 12日間」というツアーで添乗員とともに講師役で旅したときに利用した、当時Hotel Schneiderという名前のホテルだったことを思い出した。ツアーの最終日近くに、ホテルのキッチン付きのアパートメント・ルームで、お昼に「ナッシュマルクト市場にて食材を買い込んで、ホテルで自炊パーティー」というサプライズ企画をおこなった思い出のホテルだった。

 ちょっと長くなったので、自炊や新酒を楽しんだ居酒屋、レストランでの食事の話は次回に。

 

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