*[海外旅行]晩秋のウィーン22日間の旅 その5
「クリスマス市とワインのまとめ買い」
ウィーンに到着した11月13日から順次市内各地でのクリスマス市https://www.wien.info/ja/shopping-wining-dining/markets/christmas-marketsが開かれていき、11月23日までに22カ所でオープンした。クリスマス用品やオーストリア各地の民芸品、農産物などの仮設店舗が並び、ソーセージなどの軽食や冬の風物詩であるホットワインが振る舞われる。
私もコンサートの合間を縫って市庁舎やシュピッテルベルク、アム・ホーフ、フライウング、カールスプラッツ、シュテファン寺院などのクリスマス市をはしごした。
今回、ウィーンでの最大の買い物はワインだった。2013年https://europedia.hatenablog.com/entry/20131212/p1と2015年https://europedia.hatenablog.com/entry/20150315/p1にも、昔から行きつけのワインショップVinothek St. Stephan http://www.ststephan.at/で、馴染みのある個性的なオーストリア・ワインを54本もしくは36本購入し(郵送は段ボールひと箱18本単位)Standard扱いの航空郵便で“別送”してもらっていた。
ここ数年は、日本でも安価なオーストリア・ワインがリーズナブルな価格でネット通販で買えるようになったので、現地購入を控えていたが、やはり個性的で上質なオーストリア・ワインを日本で買うのは難しいと思い直してVinothekでの購入を再開した。それに、長崎のワイン好きな友人たちにオーストリア・ワインの美味しさを知ってもらいたいという思いもあった。
購入するワインは、VinothekのホームページにあるPreisliste 2019から12種類3本ずつ36本のワイン選び、持参のモバイルパソコンに購入希望リストを作り、パソコンを店に持参した。日本に居る間に、リストを作りプリントアウトするか店に事前にメールしておけば良かったのだが、出発前には買うつもりがなかったのでいたしかたない。現地で、日本で市販されているオーストリア・ワインとのあまりの違いを再認識してしまったのだから。
Preisliste を見て気づいたのだが、マスカット系の香りを感じさせるMuskat Ottonel種の葡萄を使ったワインが見当たらず、その代わりに香りが近いGelber Muskateller種のワインが増えていた。また、昔、多かったルーマニア方面が原産と言われるWelschriesling種も僅かしかなかった。もともとオーストリアが源流の樹種Sylvanerも減り、今はむしろドイツで多く栽培されているようだ。樹種にも栄枯盛衰があるようだ。
お店でいざ購入するときには、リストアップしたものにも売り切れや取り寄せとなるワインもあり、結果的に13種類 計36本(すべて750ccの白)のワインを購入した。
参考まで末尾に、購入したワインの一覧を掲載しておく。最後の3種のみ各2本ずつで、ほかは各3本ずつ購入。価格は約16.6%の付加価値税(消費税)抜きの免税価格だ。
ワイン選びが終わると、レジでインヴォイスがプリントアウトされた。合計価格を見ると1,367.46 Euro(後日のクレジット・カード引き落とし円換算では168,095円 1 Euro=122.925円)。内送料は370 Euro(45,482円)。単純に36本で割ると1本当たり平均4,669円だ。
航空郵便送料は、Standard扱い(航空機貨物スペースの空き具合で積載される優先度の低い扱い)で、段ボール箱2箱(平均1箱あたり25kg)合計で370 Euro(45,482円)だ。これも単純に36本で割ると1,263円。1本当たりのワイン平均価格は3,406円。送料を足すと上記の4,669円になる。
以前同様、帰国時に、別送扱い(簡易税率)という個人輸入に比べ有利な税率にするためには、梱包上にUnaccompanied Baggage(別送品)と明記してもらう必要があるため、店のマネージャーに確認しておいた。
帰国便の機内では、通常1枚で済む「携帯品・別送品申告書」を2通書き込んで、到着時に税関に提出し、1通に確認印を押してもらい、「別送品を申告された皆様へ」という書面と一緒に返してもらった。
ワインはウィーンで11月25日に購入し、店からの発送は26日で、横浜税関から12月06日付けの「外国から到着した郵便物の税関手続きのお知らせ」という通知が長崎に翌07日に届いた。前回までと違って通知には「食品衛生法に該当すると思われるものがありますので、下記(厚生労働省東京検疫所)へお問い合わせのうえ、必要な手続きを行ってください」と追加事項があった。早速、電話連絡して、「個人で使用する目的のため手続き不要」との答えと担当官の名前等を通知に添付されたハガキに記入し、帰国時に確認印を押してもらっていた「携帯品・別送品申告書」を同封して翌12月08日に横浜税関へ返送。
ワインは12月13日に長崎中央郵便局より配達された。その際、郵便局の人に税額4,900円と通関料400円を払って荷物を受け取る。荷物に貼られていたシールを見るとルフトハンザ航空で12月3日には日本に到着していたようだ。
「国際郵便物課税通知書」を見ると、36本27リットルのワインの内、免税枠の3本分2.25リットルを差し引いた24.75リットルに対して、簡易税率で、1リットル当たり200円が課税され、24.75×200円の合計4,950円が税額となり、実際は10円単位切り捨てで、4,900円が課税された。
かかった送料や税金・通関料を計算すると。1本あたり税金・通関料147円にワインの平均購入価格3,406円+1本当たり送料1,263円(計4,669円)を加えると平均単価4,816円となった。
1本当たりのワイン本体平均価格が3,406円なので、37%ほどの送料・税金・通関料が加算されたことになる。今回買ったワインで一番安かったものは7.33Euro(901円)。送料・税金・通関料を加えると2,311円になるので、この場合は、156%もの加算となる。
日本で売られているオーストリア・ワインの値段は、価格帯や希少性などにもよるが現地免税価格に50~120%加算された価格だ。手間はかかるが、好みのワインも選べるので、やはり個人輸入はやってみる価値があると言えるだろう。
私が買った Vinothek St. Stephan http://www.ststephan.at/では日本からのネット注文も受けますと言っいた。日本から注文したことはないが、いつか、通関前後の時期が暑すぎない時期に試してみようと思っている。もっとも、毎年秋にはウィーンに行くつもりなので、そのときに送る方が簡易税率が適用される分、少しばかり安上がりだろう。
なお、税額について知りたい場合は、財務省関税局のホームページの 海外旅行の手続 > 税額の計算方法 https://www.customs.go.jp/kaigairyoko/zeigaku.htm を参照のこと。
次回は、旅の報告の最終回として「帰国前の買い物と帰りのフライト」をレポートしたい。
ウィーンで購入したワインの一覧
BRÜNDLMAYER Grüner Veltliner Käferberg Reserve DAC Kamptal 2017 € 35,67
GOBELSBURG Riesling Zöbinger Heiligenstein Erste Lage DAC Kamptal 2017 € 28,17
GOBELSBURG Grüner Veltliner Lamm Erste Lage DAC Kamptal 2018 € 29,00
TEMENT Gelber Muskateller Steirische Klassik Südsteiermark DAC 2018 € 12,67
KNOLL Gelber Muskateller Smaragd Wachau 2018 € 22,92
KNOLL Grüner Veltliner Schütt Smaragd Wachau 2017 € 30,67
KNOLL Grüner Veltliner Loibenberg Smaragd Wachau 2017 € 30,67
KNOLL Gelber Traminer Smaragd Wachau 2017 € 29,83
ZAHEL Kleines Fass Gemischter Satz - limitiert auf 300 Flaschen - 9 Monate Französische Eiche -
natürliche Hefen - keine Filtration - keine Schönung Wien 2015 € 20,67
PICHLER FX Gelber Muskateller Smaragd Wachau 2017 € 34,00
PRAGER Riesling Klaus Smaragd Wachau Weißwein 2017 € 35,42
POLZ Welschriesling Südsteiermark DAC - Steirische Klassik Südsteiermark 2018 € 7,33
GROSS Gewürztraminer Nussberg 2016 €43.33