穏やかな季節を迎え、久しぶりの遠出。

*[長崎日記] 穏やかな季節を迎え、久しぶりの遠出。

              

コスモス越しの港の眺め

 9月の2度に渡る台風被害の後片付けも一段落し、台風シーズンのピークも過ぎたので、10月は久しぶりにノンビリと過ごさせてもらった。

   台風で倒れ、立て直した3本のオリーヴには充分に水をやっているものの、再生できるかどうかは、春になるまでわからない。

   9月の気温が平年より高かったせいか、庭の枝垂れ桃や小手毬は季節外れの開花が見られた。このような“狂い咲き”は、長崎郊外の桜などでも観測されているようだ。
 庭では、ほかにもロシアヒマワリが落とし種から40センチほどに成長し、季節外れの姿を見せている。

   庭の手入れとしては、例年なら9月で終わっているシルバーさんによる雑草刈り作業を10月15日にも1度お願いした。これも温暖化の影響で雑草の伸びが10月まで続いているためだ。
   雑草刈り作業の後、今年最後の芝刈り機による刈り込み(刈り留め)もおこなった。刈りとった芝は、5つのジャガイモ畝の土寄せの材料とした。
   そのジャガイモは、芽かき(間引き)や追肥・土寄せなどの手入れをおこない、今は、白い花を付け始めており、順調な生育ぶりがわかる。植え付けから90日後の12月中頃には収獲が見込めるが、目標の総収穫量100kgに達するかどうかは微妙だ。

        

刈りとった芝を土寄せに使ったジャガイモの畝

   現在収穫が続いているのは、先月に引き続く、バジル、イタリアンパセリ、シークァーサー、人参、ホースラディッシュに加え、レタス・サラダミックスと9月に新たに種蒔きしていたイタリアンパセリだ。

 甘夏ミカンも黄色く色づき始めているが、収穫は12月下旬以降となる。平年並みの600個前後の収穫を見込んでいる。

                

   花の方は、コスモスはそろそろ盛りを過ぎてきた。8月中旬に南側の門前に植えたハイビスカスは、今も花を開き続けており、コリウスも元気に育っている。
   季節外れだが6本の薔薇もポツリポツリと花を咲かせている。

   初夏に赤紫の花を咲かせるタチアオイは、裏庭で30箇所ほどに葉と茎が残っている。嬉しいことに2年前に1本を港側の庭に移植しておいたタチアオイの種が周辺に飛び散ったようで、何カ所かに芽が出てきており、来年は、道行く人の目を楽しませてくれるだろう。

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 庭が落ち着いてきたので、今月は2回ほど旅に出ることが出来た。

 1度目は、4月と7月にも訪れ、すっかり別荘気分で利用させてもらっている長崎港外の伊王島https://ioujima.nagasaki.jp/にある温泉付きリゾート・ホテル「アイランドナガサキhttps://www.islandnagasaki.jp/への10月3日からの3泊の旅だ。

   お目当ては、秋ならではの伊王島漁港で水揚げされる伊勢エビづくしの料理。それに、前回、チェックアウト時に、「前回宿泊より3ヶ月以内のご宿泊」は50%引きという「Back To i+Land」というクーポンを頂戴したので、それを試してみたいというのも理由だ。実際にクーポンを使ってみると、飲み放題のワインや料理のアップグレード料金も含めて半額という優待料金だった。
 困ったことは、チェックアウト時に50%引きという「Back To i+Land」クーポンを再度もらったことだ。年内にもう一度行くことになるのだろうか。

     

伊勢エビを中心としたお造り

 いつもなら、市内から伊王島大橋を渡って行く無料送迎バスを往復利用するのだが、今回は、帰りを航路https://www.nomo.co.jp/nomo/takasu-shunkan/とした。料金は、満70歳以上のシニア割引適用で480円(通常680円)。所要時間は19分とバスの半分ほどだ。
   伊王島の一角からわが家が見え、当然わが家からも島が見えるが、港内に入ってくる船から見上げるわが家の姿も新鮮だ。

   船と言えば、長崎では毎年4月下旬、「長崎帆船まつり」https://www.at-nagasaki.jp/event/51782が開催され、複数の帆船が列をなして入港するパレードやセイルドリル(操帆訓練)、夜のライトアップなどが展開されるが、今年は、コロナウイルス感染症拡大の影響で中止となった。2015年の帆船まつりは、当欄「軍艦島クルーズ」と「長崎帆船まつり」https://europedia.hatenablog.com/entry/20150429/p1を参照いただきたい。

   帆船まつりの代わりに、10月27日〜10月31日に「西九州新幹線開業を祝って」“長崎ベイサイドフェスティバル”https://www.at-nagasaki.jp/feature/hansenが開催され、日本丸海王丸の2隻の帆船が来航し、さまざまなイベントが催され、花火も打ち上げられた。       
      

     出航する「日本丸」と伊王島から長崎港に向かう高速船「俊寛

 

 さて、もうひとつの旅は、10月19日から1週間の19年4月以来、3年半ぶりの東京行きだ。4カ所の墓参りが主目的で、コロナ禍も有り、親しい友人たちにも告げず、失礼させてもらった。ご容赦。
 航空機の料金はJALマイレージを有効期限前にe JALポイントという航空券やツアーの代金に充当できるポイントに交換したものを利用した。
 コロナ禍のため、海外旅行に出かけられずマイレージを期限切れにしてしまう人が案外多いようだが、航空会社の多くは、期限延長やポイントとの交換などの“救済措置”を設けているので失効する前に航空会社のホームページをチェックしておいた方が良いだろう。

   滞在は、最近の定宿となっているJR東日本系列のホテルメッツ渋谷https://www.hotelmets.jp/shibuya/。メンバー割引が効き、場所も渋谷駅新南口に隣接していて便利だ。なによりも野菜類を中心としたヘルシーな朝食ビュフェが魅力だ。
 
 上京してなによりも驚いたのは20年ほど住んだ渋谷の変貌ぶりだ。以前は、4つほどしかなかった高層ビルが倍以上に増えている。その変貌振りと将来の姿は「未来の渋谷はどうなる?」https://shibuyaplusfun.com/future/というサイトで見ることができる。また、その再開発計画の問題点は、「渋谷 再開発 失敗」と検索すれば夥しい件数がヒットする。
        
   墓参りは、初台教会 http://hatsudai-church.sakura.ne.jp/、東京カテドラル  https://catholic-sekiguchi.jp/横浜外国人墓地http://www.yfgc-japan.com/message.htmlなどを巡った。初台教会の地下納骨堂には、母と義姉が眠り、私もそう遠くない将来ここで眠りにつかせてもらう予定だ。
 東京カテドラルの地下納骨堂には、母方の祖母が、カテドラルの設計者丹下健三氏と同じ一角に眠っている。

         

丹下健三氏設計の東京カテドラル


   横浜外国人墓地には、母方の祖父の妹(大叔母)ルイザがその夫リスターと一緒に眠っている。子供の頃、当時麻布龍土町に住んでいた大叔父リスターには大変お世話になった。
 また、若い頃長崎に住んでいた大叔母ルイザは、長崎居留地の洋館にあった“アルハンブラアメリカンホテル”を切り盛りした人気者で、当時の様子は、2004年に長崎市民の手でミュージカル化され、2千人以上入る市内のブリックホールを満席にして上演された。 

    私も、日本に残る血縁者の代表として招待いただき、当時住んでいた東京から見に行かせてもらった。出演者だけでも102人、3時間半に及ぶ大作で、全編に流れる素晴らしい音楽もこのミュージカルのために作曲されたもので、45名のフルオーケストラで生演奏された。ミュージカルについては当ブログの「ミュージカル“アルハンブラアメリカンホテル追想録”」https://europedia.hatenablog.com/entry/20040323/p1でもふれた。

   その横浜外国人墓地の墓を探すのが大変だった。なにしろ、十数年ぶりに訪れたので記憶も定かでなく、構内には案内板の類もなく、雑草が茂り、通路も木々が邪魔し、管理者も常駐していなかった。
   40分ほど探して諦めかけた頃、まさかこんなところにはないだろうと思った奥に一歩踏み入ってみると、奇跡的に見つけることができた。

      

大叔母と大叔父の墓

 母方の祖父と曾祖父の墓は神戸市立外国人墓地https://www.city.kobe.lg.jp/a17526/kanko/event/graveyard.htmlにあるのだが、こちらは美しく整備されており、1998年に初めて訪れたときには“エデンの園のようだ”と思ったほどだ。そのとき、管理者の方に「神戸市民は莫大な整備・維持費の負担に異議を唱えないのですか」と聞いたところ、「神戸市民は今の神戸があるのは、ここに埋葬されている外国の方々のおかげと思っていますので、反対の意見を聞いたことはありません」との答えが返ってきた。約14ヘクタールという広大な敷地に、日本人の生活・文化に影響を与えた著名人を含む世界61カ国約2600柱が埋葬されている。この墓地については、当ブログの「神戸有馬温泉への旅」https://europedia.hatenablog.com/entry/20070521/p1でも紹介したことがある。

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 最後に、少しヨーロッパ旅行についてもふれておこう。ロシアのウクライナ侵攻の影響により、ヨーロッパへの空路はロシアを迂回する遠回りルートをとっている。当ブログの5月、6月、8月の記事の末尾でもそのことについてふれた。

   香港のキャセイ・パシフィック航空が11月からニューヨークと香港を結ぶ路線でロシア上空を飛行するようになるとの報道(ロイター10月31日)もあるが、今のところヨーロッパ路線にそのような動きはないようで、燃料費や燃油サーチャージ、供給座席数の減少、円安などから、航空運賃の高騰は当分続きそうだ。

   現在のルートがどうなっているかと思い、「ヨーロッパへの航空路」と検索してみたら、旅行総合研究所タビリスの「ヨーロッパは遠くなりにけり。航空会社の日欧新ルートを比較する」https://tabiris.com/archives/europa-new-route/という記事に行き当たった。記事では、「フィンエアー北極海横断」、「JALはグリーランド経由」、「ANAカザフスタン経由」といった現状が書かれていた。同記事にも紹介されていたが、民間旅客機の航路追跡サイトflightradars24 https://www.radarbox.com/(日本語のフライトレーダー24 https://flightradars24.info/ja/ というページもある)でフライトナンバーや地図から検索すると各航空会社のルートがリアルタイムでわかる。

 旅行会社 日本橋夢屋の「渡航国別 ウクライナ情勢に伴うヨーロッパ行きフライト運行状況について」https://www.tokutenryoko.com/news/passage/16385というページも国別のフライトが一覧でき便利だ。

 ほかにも、「JAL 欧州線路線計画変更内容(2022年10月1日~2023年3月25日)」https://www.jal.co.jp/jp/ja/info/2022/inter/europe-russia/、「ANAの飛行ルートマップ(国際線)」https://www.ana.co.jp/ja/jp/guide/plan/airinfo/int-routemap/といったページが見つかった。

 

■今日のブックマーク&記事■

日経新聞10月26日記事「列車に自転車持ち込みサイクリングへ JR九州が実証実験」
   https://www.nikkei.com/article/DGXZQOJC259PI0V21C22A0000000/

□10月17日付けトラベルボイス記事
JAL、12月からの国際線・燃油サーチャージを値下げ、ハワイは片道3万500円に、北米・欧州は4万7000円」https://www.travelvoice.jp/20221017-152219


   

                羽田空港の夕景色