山口俊明が執筆した「旅の雑学ノート」のご案内

 イラストレーターであり日本有数の壁画家である江原美紀男さんの素敵なイラスト・マップで案内するウォーキング・ガイド「フィレンツェ旅の雑学ノート」、「ウィーン旅の雑学ノート」(ダイヤモンド社)を紹介します。いずれも数百の役立つホームページのURLも掲載。「ユーロペディア」のサイトには双方のリンク集もあります。リンク切れが多くて申し訳ないのですが。
 「フィレンツェ旅の雑学ノート」では、フィレンツェの街角でよく目につくが今までガイドブックなどでほとんど取り上げられることがなかったタベルナコロとカーサ・トッレに注目しました。
 タベルナコロは、街の辻々に残る聖母マリアやキリスト、あるいは、聖人をフレスコなどで描いた“祠(ほこら”です。中世の時代に異端審問の荒波に飲まれないため自らの信仰の証を立てるために作られ始めたものですが、後にペストが蔓延し出すと、教会の礼拝での感染をおそれ、町内に“出張ミサ”を挙げてもらうときの祭壇としても使われました。フレスコで受胎告知を描いたものや彩色陶器で聖母子像を焼き上げたものなどヴァリエーションもさまざまです。
 一方、カーサ・トッレは、やはり中世の戦乱期に有力者たちが一族郎党や同盟者などと立て籠もった防御の拠点として使われた塔が起源です。いったん戦闘となると、塔と塔の間に板を渡して空中回廊としたり、攻撃のための狭間を設けたりと物騒な存在でした。中世の戦乱が収まると、それまで60メートル以上の高さがあったものを,29メートル以下と制限し、内部も防御のため取り外しのできる階段しか置かれなかったところに、居室を設けたりと“平時転用”が図られカーサ・トッレ(塔状住宅)と呼ばれるようになったものです。
 なお、この春学習院生涯学習センター http://www.gakushuin.ac.jp/open/ で8回連続講座「ヨーロッパ 旅の雑学ノート(フィレンツェ編)世界遺産都市の迷宮を極める」を開講します。
フィレンツェ旅の雑学ノート」(ダイヤモンド社のページ)
http://book.diamond.co.jp/cgi-bin/d3olp114cg?isbn=4-478-94173-4
フィレンツェ旅の雑学ノート」リンク集
http://www.geocities.co.jp/SilkRoad-Ocean/5894/firenzeurl.html
「ウィーン旅の雑学ノート」(ダイヤモンド社のページ)
http://book.diamond.co.jp/cgi-bin/d3olp114cg?isbn=4-478-94129-7
「ウィーン旅の雑学ノート」リンク集
http://www.geocities.co.jp/SilkRoad-Ocean/5894/vie.html
山口が講師を務める講演と講座の案内ページ
http://www.geocities.co.jp/SilkRoad-Ocean/5894/lecture2.html