秋の剪定作業と柚子、甘夏の収穫、そして小旅行

*[長崎日記]秋の剪定作業と柚子・甘夏の収穫、そして小旅行

  「晩秋のウィーン22日間の旅」は、2月上旬から 「その4 ブダペストへ」以降を続ける予定。なんとか、3月中には終えたいが........。


   3週間ほどのヨーロッパ旅行から10月25日に長崎の家に戻ると、庭には未だコスモスなどのの花が咲き、雑草も伸びていた。取り敢えず、草刈り機で雑草を処理し、咲き終わった薔薇などの剪定をした。本来なら、10月には秋の剪定作業や枯れ枝などの処理を植木屋さんにお願いするのだが、旅行のため1ヶ月遅れの11月下旬にお願いすることになった。それまで、自力で庭の整理を続けることになる。
 

手入れを怠っていた庭でもコスモスは咲き続けていた



    留守中にも、胡瓜やシークァーサー、柚子などの収穫は続き、庭の様子見をお願いしておいた友人に収穫も頼んでおいた。胡瓜は、11月中旬まで、一日数本だが収穫が続いた。2本の柚子は植えて数年が経つが、今年初めて本格的な収穫が可能となり、実もふつうの柚子より大きく実った。聞けば、長崎固有の大粒に育つ柚子の種類だそうだ。12月末までに150個ほどが収穫できたが、50個ほどはもったいないことに取り残してしまい、来期の収穫の妨げにならないように摘果して廃棄した。

        

大豊作の大粒の柚子

   レタスなどの葉ものは、収穫を終えていたが、落とし種から育ったコリアンダーイタリアンパセリ、ディルなどは収穫期を迎えていた。果樹では、イチジクも豊作だった。甘夏も順調に色づきたわわに実っていたが、収穫は12月末からになる。しかし、間引きを怠っていたせいか、落果が目についたので、回収してはジュースや料理に活かした。


    葉ものの収穫が途絶えていたので、10月下旬に2メートル四方のハーブガーデンの雑草を取り除き、有機石灰や油粕、培養土で3筋の畝を造成。まず、サンチュの苗を5個植え付け、その後、ベビーリーフ、レタス・サラダミックス、サニーレタスを種まきした。
   12月初めからいずれも収穫できるようになり、1月下旬の現在も収穫が続いている。新たな畑や畝作りの準備として、ジャガイモの連作弊害などのため休耕していた畝の雑草取り作業も行ったが、2月以降に植え付けや種まきを始めるまでには、再度、雑草取りと土壌改良の作業を行う必要がある。

    

収穫が続くハーブガーデンの葉もの

   遅れていた、剪定作業は11月24日に4名の植木屋さんに行ってもらった。いつものようにわが家のシンボルツリーでもある門前の槇の古木、12メートルほどの長さの生け垣、笹や甘夏、イチジク、柚子、レモンなどの果樹を中心の剪定作業が中心だ。春の剪定に引き続き、虫害で再生が見込めないオリーヴの樹も根やひこばえの部分を除いて切り取ってもらった。春に切り取ってもらった部分は友人がストーブの薪にするというので、乾燥させておいたが、この冬火力が長持ちすると好評だ。
   植木屋さんには、種が落ちた後のコスモスの枯れ枝も引き抜いて、庭の目立たないところに集積してもらった。時期を見て、バジルなど他の枯れ枝と一緒に裁断機にかけて粉砕し肥料として庭に撒く予定だ。

   剪定作業の後、自分で、4本の枇杷の樹の花芽を摘み取る摘房(粗摘果作業-摘蕾とも言う)作業を行った。本来は、11月上旬の開花前に行う作業だが、少し遅れてしまった。わが家の枇杷は昨年6月の収穫期には大豊作だったのだが、粒が市販の物より小さかった。調べたところ、毎年3月頃に1カ所の房から果実が3、4個になるよう摘果(間引き)の作業を行うだけでは不十分で、この摘房の作業をすると残った花芽に栄養をしっかりと届けることができるようになり実を大きくすることに繋がるとのことだった。


伊王島の温泉でショートヴァカンス

   庭の整備が一段落したので、12月11日から3泊4日で、今やわが家の海の別荘の観がある長崎港外の伊王島http://www.ioujima.jp/にある温泉付きリゾート・ホテル「アイランドナガサキhttps://www.islandnagasaki.jp/で、ショートヴァカンスを楽しんだ。
   宿泊プランは“【Back To i+Land】厳選された季節の食材を味わう旬味プラン【和食:2食付】”というもの。7月に宿泊した際のチェックアウト時に、「前回宿泊より3ヶ月以内のご宿泊」は50%引き、6ヶ月以内は35%引きという「Back To i+Land」というクーポンを利用したため、今回は通常料金の35%引きで済んだ。
   部屋は、5つほどの建物からなるホテルの中で最も高層のKAZE HOTEL(5階建て)の低層階の宿泊プランだったが、前日に電話をすると最上階が空いているとのことだったので、海の眺めの良い部屋に滞在することができた。滞在中は、2カ所ある露天風呂と滞在者は無料で利用できる、電動自転車でのサイクリングなどを楽しんだ。

 このリゾートホテルは、伊王島漁港を始め近海の魚の料理が美味しいのが気に入っている。1日目は、ずわい蟹尽くしのコース、2日目はトラフグ尽くしのコース、3日目はこちらのリクエストに応じてもらって、握り鮨や伊勢エビのグリルなどを含んだコースにしてもらった。今回もチェックアウト時に、「Back To i+Land」クーポンをもらったので、6ヶ月以内に再訪することになりそうだ。

           

伊王島灯台からの眺め

    


大掃除と給湯器の故障

   伊王島から戻った後は、3日ほどかけて家の大掃除作業にかかる。と言っても、一人では体力的に無理なので、一番大変な風呂場とキッチンの掃除は、友人に紹介された地元の便利屋さんに頼んだ。

   大掃除をしてみてあらためて分かったのは、2012年7月に家が完成して、11年半にもなると、建具や設備器機、家自体にも、手を加えなければならない部分があちこちに出てきていることだ。2024年後半には、まとまった修理改修が必要となりそうだ。
 と言ったことを考えている矢先、大掃除を終わった直後、清掃でお湯を大量に使ったせいかシャワーやキッチンの蛇口などからぬるま湯しか出なくなってしまった。風呂は通常の温度で沸かせたので1週間ほど様子を見ていたが、回復の見込みがなかったので修理を依頼した。わが家の給湯設備は、ヒートポンプ技術を活用して夜間電力で、大気熱エネルギーをくみ上げるエコキュートを利用している。今まで、風呂やキッチンで多めの湯を利用しても問題が起きたことはなかった。年末ということで、修理に来てもらうまでさらに1週間ほどかかったが、12月28日には、ベテランの技術者が修理に来てくれて、症状を言うとすぐに、タンクから供給されるお湯と水の量を調節するミキシング弁の故障と分かり、即座に部品の交換をしてもらい、あっけなく解決。ついでに同じメーカーのヒートポンプ式床暖房機の方も点検してもらい、自然減少していた循環液も補充してもらった。いずれの器機も10年の交換推奨時期を過ぎている割りには好調で機械音も静かとのことで、機械の不調が発生してからの交換でも良いだろうとのことだった。真冬に突然故障しても困るのと最近の器機が高能率に改良されていることもあるので、2年後ぐらいには買い換える積もりだ。


年末年始に録り貯めた音楽番組の鑑賞

   大晦日から三が日にかけては、その期間中に放送されるクラシック音楽の回顧番組やスカパーの音楽番組、録り貯めてあった1970年代から90年代にかけてのヨーロッパのクリスマスから元日にかけて放送された音楽番組などを視聴しながらノンビリと過ごすのが習慣となっている。
 この期間の地上波6つのチャンネルの番組は10年前に買った「フルHDの4倍緻密な映像を目指す65インチ4Kテレビ」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20130805東芝Regza 65Z8X http://www.toshiba.co.jp/regza/lineup/z8x/index_j.html に附属している“タイムシフトマシン”という容量4.5TBのハードディスクに85時間分録画できるので、いつでも振り返って視聴することができる。

   今回も、大晦日の21:30からNHK Eテレで放送された、今年の注目公演を抜粋で振り返る「クラシック名演・名舞台2023」(2時間15分)や恒例の日本人歌手を中心とする「第66回NHKニューイヤーオペラコンサート」(2時間)などを、録画再生で楽しんだ。
  「名演・名舞台2023」では9月2日に松本市で行われたジョン・ウィリアムズ指揮、サイトウ・キネン・オーケストラの「スター・ウォーズ」などの曲を聴いた。最後に、病気療養中の小澤征爾氏が車椅子で舞台に姿を表すシーンが印象深かった。

 このほか11月24日のベルリン・フィルハーモニー管弦楽団来日公演でキリル・ペトレンコ指揮のブラームス交響曲第4番」、12月16日のNHK交響楽団ファビオ・ルイージ指揮のマーラー交響曲 第8番(一千人の交響曲)」、パリ・オペラ座バレエ団の「ボレロ」、ウィーン少年合唱団の「美しく青きドナウ」などの抜粋を鑑賞した。
                           
  「オペラコンサート」では、「アイーダ」、「トスカ」、「サロメ」、「トリスタンとイゾルデ」、「ドン・ジョヴァンニ」などからの名場面を鑑賞。40年以上前だったと思うが、このオペラコンサートでコント55号の故坂上二郎氏がシーツィンスキーの「ウィーン わが夢の街」を朗々と歌い上げていたのを思い出した。坂上二郎氏は1979年11月の二期会公演でオペレッタ「こうもり」に看守のフロッシュ役で出演し、本来は台詞だけの役だが、オペラとは関係のない「ウィーン わが夢の街」を見事に歌ったそうだ。

   元日の楽しみはウィーンからの「ウィーン・フィル ニューイヤーコンサート」の生中継だ。この日も、前日夜更かししたので生中継に備えて昼寝をしていたら、寝室に置いている「地震津波警報器」が16:10に警報音を鳴らしたので、飛び起きてテレビをつけた。能登地方での最大震度7マグニチュードM7.6の大地震の発生だった。

 「ニューイヤーコンサート」の生中継も中止となり、民放も含めほとんどすべての正月番組が地震報道に切り替わった。「ニューイヤーコンサート」はORF(オーストリア公営放送)https://oe1.orf.at/player/liveのインターネット中継で聴くことができるのは分かっていたが、能登地方の被災の状況を見ていると聴く気になれず。1月6日午後に行われるというNHK Eテレでの放送を待つことにした。1月28日の午前1:35 〜 午前4:25(27日深夜)にもEテレでの再放送があるようだ。


18年使ったCDプレイヤーが故障

   毎年、年末年始には、放送される音楽番組に刺激を受けてオーディオ装置でCDを聴く時間が多くなるが、2005年に買い換えたスーパーオーディオCDSACD)も聴けるDENONのCDプレイヤーDCD-1650AEが昨年後半から音飛びをするようになった。レンズクリーナーでピックアップレンズをクリーニングすると音飛びがいったん消えるので、だましだまし使っていたが、ついに年末には堪えられないほどの音飛びが発生するようになった。

 当ブログの2005年9月記事「21年ぶりにオーディオ装置を買い換えてみると」https://europedia.hatenablog.com/entry/20050914/p1で紹介した現用装置は21年ぶりに買い換えたものだったが、いつの間にか購入から18年以上経っていた。その間にオーディオ装置も技術進歩が加速していて、インターネット経由によるストリーミングでの音源入手やそれをハードディスクに保存するネット・オーディオが主流となりつつあるようだ。
 そのため、普及機の新製品は極端に発売数が少なくなっていた。それでも「すがた形のないものは聴かない」という“皿派(ディスク派)”のオーディオ評論家や、サブスクリプションでの音楽配信を「恐らく死ぬまでやらない」という山下達郎氏のような音楽家がいらっしゃるので、アナログレコードプレイヤーやCDプレイヤーは絶滅危惧種扱いされることなく、細々とながら新製品は出続けるだろう。

   買い換えを考え始めてから、オーディオ雑誌の2023年ベストバイなどの記事を読みあさってみたが、創刊号から読んでいたステレオサウンドhttps://online.stereosound.co.jp/_ct/17672176の2024年冬号(通巻229号)「ベストバイコンポーネント2023-2024」を見るとノミネートされている製品は皆、100万円以上するものばかり。とても手が出ない。そこで、他のオーディオ雑誌や口コミ評価で比較的高評価だったDENON SACDプレーヤー DCD-1700NEを購入することにした。ちなみにステレオサウンド誌の創刊号から80号ほどまでは、今でも大切に保存していて、時々読み返している。創刊当時の執筆者には、文芸評論家の小林秀雄氏や中島健蔵氏、音楽評論家の大木正興氏、小説家の五味康祐氏が名を連ねていた。

 DCD-1700NEは、今まで使っていたDENONのプレーヤーの4世代ほど後の、上位後継機種と言うべきもので、amazonでの購入価格は付加されるポイントを引いて131,000円だった。18年前に買ったDCD-1650AEが119,000円だったので、昨今の物価高、とくに半導体などの電子部品の値上がりを考慮するとむしろ安くなっていると考えるべきなのだろう。
 操作ボタンの配置も旧機種とまったく同じなので使ってみて戸惑うことはない。音は以前より、すっきり明瞭になった気がするが、もう少し潤いが欲しいなと言う印象だ。欠点とは言えないが、明瞭なためにCD原盤の持つ雑音や振動音のようなものがかえって気になるということもある。もっとも、CDプレーヤーだけを変えても、アンプやスピーカーがそのままでは、本来の良さが発揮できていないのかも知れない。
 アンプやスピーカーもそろそろ寿命を迎えそうなので、今度こそは、ストリーミング音源などが活用できるネット・オーディオとNetflixAmazonプライム・ビデオなどの動画配信サービスが活用できる8Kテレビなどと一括導入を考えなければならないが、長崎では専門知識のある業者が見当たらず悩んでいるところだ。

関連過去記事:
「“絶滅危惧種”を入手しておこう」  https://europedia.hatenablog.com/entry/20170228/p1
「デジタル化で入手困難になるもの」  https://europedia.hatenablog.com/entries/2016/08/10

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新年会と初雪、甘夏の収穫

 わが家では、恒例となっている小学校の同級生たち6名との持ち寄り新年会を3日に行った。五島沖で穫れた本鮪などの刺身や伊勢エビなどを中心にオーストリア産ほかの白ワインを7本ほど空けてで新年を祝った。 

 毎年、新年会では、ウィーン・フィルの「ニューイヤー・コンサート」を録画しておいたものを流すのだが、今年は、6日の放送に延期されていたので、昔、スカパーから録画しておいた1974年のウィーン・フィルの「ニューイヤー・コンサート」を皆に見てもらった。ウィーン・フィルのニューイヤー・コンサートの基礎を作ったといわれるウィリー・ボスコフスキーが、時にはヴァイオリンを弾きながら指揮したコンサートだ。

 私もウィーン滞在中の77年と78年https://europedia.hatenablog.com/entries/2004/02/01ボスコフスキーの指揮するニューイヤー・コンサートを立ち見で聴いたことがあり、手元に当時のプログラムも残っているので、懐かしかった。

                      

新年会の伊勢エビと刺身

   年末から年始にかけては、比較的暖かい日々が続き、おかげで、電気によるヒートポンプ床暖房に頼るわが家は電力消費が前年の20%ほど低く済んでいた。

   長崎市の初雪は12月17日ということになっているが、わが家では雪はちらついたものの積もることはなかった。
 しかし、1月22日の夜からは急激に気温が下がり、23日朝から24日昼までは本格的な雪模様になった。と言っても昨年の1月下旬のようにマイナス3.6度まで下がることはなく零度程度で、積雪も昨年は、芝生の上で10センチほどあったが、今回は2センチほど。花壇やハーブガーデンの葉ものも被害に遭うことなくすんだ。
 
                     

庭から見た長崎港の雪景色

  1月に入って、甘夏ミカンの収穫が本格的に始まった。今年は例年になく大粒揃いで、直径12センチを超えるものもある。12月27日に試しに20個ほど収獲しておいた。わが家の甘夏は旧来の酸味の強い品種で、改良を加えて甘味の増した市販されている品種とは異なり、少なくとも収穫後1ヶ月は寝かせて追熟させ酸味を弱めてからでないと食べられたものではない。
   1月に入ってから本格的な収獲を開始し、1月26日現在、250個ほどを収獲した。この週末には友人たちが家族連れで収獲に来てくれる予定だ。
   ちなみに、過去の収獲実績は、2019年が今まで最高の823個、2020年が495個、不作年の2021年が262個、2022年は、6本あった甘夏のうち、2本が石垣工事のため伐採されたにもかかわらず377個の収獲があった。2023年は453個の収獲だった。今年は、2022年の11月に新たに植えた3本の甘夏の若木からも若干の収獲が見込めるので、目標を800個としていたが、目標達成は微妙なところだ。
                

収穫途中の甘夏みかん

   花では、3本の薔薇が少しずつ咲き始めている。2年前に植えた白梅、南高梅、枝垂れ梅も開花を始めている。昨年は2月に入っての開花だったので、これも暖冬のせいだろう。
   2年前に植えたときは60センチのただの棒だった枝垂れ桜は、枝が大きく広がり、高さも1メートルを超え、花芽も徐々に膨らみ始めている。
   毎年、庭の10カ所ほどで自生している水仙も開花している。今年は菜の花に似た花も数カ所で咲きかけている。
             

 庭に自生する水仙

 白梅

              

佐世保の温泉リゾートへ小旅行

 1月7日からは、3泊4日で佐世保への小旅行に出かけた。主目的は、以前泊まったことのある山の頂上近くにある“弓張の丘ホテル”https://www.yumihari.com/という市街と港を見下ろす山の上(標高340m)の温泉ホテル(ナトリウム-炭酸水素塩泉標高)でノンビリと過ごすこと。ちょうど、「一人旅応援!2食付きプラン」割安なプランが見つかったことも後押しした。
   予約は「眺望指定なし」の部屋のプランだったが、到着時に、空きが有ったので佐世保市街と景勝地九十九島の両方が見える部屋にアップグレードしてもらった。展望風呂からも市街と九十九島が展望でき、とくに夕暮れのパノラマが素晴らしかった。
 夕食は、「イルマーレ」というイタリアン風バイキングレストランが指定だが、1回は会席料理の「汐彩」に代えてもらった。「イルマーレ」のバイキング料理は、味はそこそこだったが、予約時に私のアレルギーを伝えておいたら、バイキングの皿で私のアレルギーを含む料理をわざわざリストアップしプリントアウトしてくれていて感激。バイキングの客の半数ほどは中国からの個人旅行者のようで、インバウンドも徐々に復活しているようだ。「汐彩」の会席料理も地元の食材を活かしたもので大満足。

   佐世保行きには、ほかに2つの目的もあった。ひとつは、母方の祖母の足跡をたどってみることだ。祖母の実家は、戦前まで佐世保の中心地で海軍相手の料亭を営んでいた。佐世保市立図書館で祖母が住んでいた明治末期と大正初期の古地図を持参した戸籍抄本などと照らし合わせてその料亭のあった場所が判明した。その場所に行ってみると複合商業施設の大きなビルが建っていて面影はなかった。
   もうひとつの目的は、以前、海軍の佐世保鎮守府にあったというタイムボールhttps://europedia.hatenablog.com/entry/20160715/p1の資料を探すことだ。
 ちょうど、佐世保史料館 https://www.mod.go.jp/msdf/sasebo/5_sail_tower/5_sail_tower.htmlで「佐世保地方隊創設70周年特別企画展」も開かれているので、なにか分かるかと思って行ってみたが、企画展に展示されていた佐世保鎮守府の写真にタイムボールの塔とおぼしき鉄骨の骨組みの下部が写っていたのが確認できたぐらいで、史料館の海上自衛隊OBと思われる案内人の方々に聞いてもどなたもタイムボールのことはご存じなかった。

 実は、2019年10月下旬にも、佐世保を訪れ、旧海軍関係の「佐世保鎮守府開庁130周年記念」のイヴェントや特別ツアーなどに参加し、「日本遺産WEEK限定バスツアー」というものにも加わった。そのとき、海上自衛隊通信隊OBのガイドさんが、「第一次大戦中に地中海に派遣されていた日本の艦隊9隻が佐世保鎮守府所属だったことやその中の駆逐艦「榊」がオーストリア・ハンガリー帝国の潜水艦U27号の魚雷攻撃で大破し59名が戦死した」こと、「終戦後戦利品として6隻のUボートを獲得し、自力航行で日本まで回航し他国の海軍関係者を驚かせたこと」、「その戦利品潜水艦の分解調査等により後のイ号潜水艦の開発に役立った」という興味深い話を聞くことができた。このときもOBの方も含め、何人かの人に鎮守府にあった「タイムボール」のことを尋ねたが、残念ながらどなたもご存じなかった。
   なお、オーストリア・ハンガリー帝国海軍と長崎の関係については、映画「サウンド・オブ・ミュージック」のトラップ大佐と日本の関わりも含めて当ブログの「オーストリア海軍の歴史 その1」https://europedia.hatenablog.com/entry/20060718/p1などの連載でふれている。
            

「弓張りの丘」客室からの佐世保市街の眺め

   
■今日のブックマーク&記事■

□CNN TRAVEL January 4記事“The most exciting new trains coming in 2024”
  https://edition.cnn.com/travel/the-most-exciting-new-trains-coming-in-2024/index.html

□トラベルボイス1月15日記事
“旅行先選びとオーバーツーリズムの相関関係を読み解く、欧米6カ国を比較してみえてきたサステナブル旅行の意識”https://www.travelvoice.jp/20240115-154925

日経新聞 1月22日記事
“世界のリアル 7枚の地図が語る 「サウスの時代」映す ポーラーシフト”
https://www.nikkei.com/telling/DGXZTS00007910Q3A121C2000000/

□1月23日ANAプレスリリース“2024年度 ANAグループ航空輸送事業計画を策定”
  https://www.anahd.co.jp/group/pr/202401/20240123.html
ANAは2024年8月からウィーン線直行便を再開。
羽田→ウィーン NH205 月、木、土 2024年8月1日~10月25日
ウィーン→羽田 NH206 火、金、日 2024年8月2日~10月26日

 


     
    
    
                   

          

庭から眺めた女神大橋に落ちる夕日 シルエットの島は伊王島