海外旅行中にオークションハウスを覗いてみよう

 初めてのウィーン旅行で舞い上がってしまい、とんでもない品に大枚をはたく人をよく見かける。ウィーンに限らないが、そういう恐れのある人には、買う前に、ハプスブルク家宝物館や銀食器展示館など今でも王朝絵巻が繰り広げられているところに行き、正真正銘のホンモノに目を慣らしてからショッピングに行くことをすすめている。そうすれば、機械仕上げの安手のレプリカなどたちどころに見破られる、はずだ。
 次のおすすめは、オークションハウスに足を向けることだ。美術館級のものが展示されているが、美術館と違って入場料を取られることはないので、よい芸術鑑賞のひとときともなる。
 オークションは、始まる数日前に内覧会で興味のある品の最低落札価格や能書きなどをよく見ておくとよい。時間的な余裕のない人は、即売コーナーに足を向けてもよいだろう。
ウィーンのオークションハウスDOROTHEUM http://www.dorotheum.com/eng/index_e.htmlは1階と3階に即売コーナーがある。DOROTHEUMは、18世紀初めに国営の質屋としてオープンし、近年、民営化された由緒あるオークションハウスだ。ここには、ウィーンらしいアクセサリーや陶磁器、絵画、楽器、アンティーク・カメラなどのおみやげを買う穴場であり、免税手続きもできる。私は来るたびにここで、アール・ヌーヴォーの小物を買っている。前回も、ペン皿(€38.66)と懐中時計のスタンド(€71.22)、キャンドルスタンド(€113.37)、丸い小皿(€15.19)の4点を購入。アンティークのため免税額は合計でも€6.2と雀の涙だが、以前紹介したアルキカタのクレジット・カードのおかげでこれも5.55%引きとなった。
 さて、Google検索エンジンには、DOROTHEUM同様のオークションハウスとそのホームページを一挙にリストアップできる便利な機能もある。たとえば、いったんイギリスのオークションハウス「Christie's」http://www.christies.com/を検索ボックスに入れて(Googleツールバーhttp://toolbar.google.com/intl/ja/help.htmlをインストール済みなら、画面上の単語をマウスでハイライト(反転)し、マウスを右クリックしてそこに現れるメニューの「Google Search」をクリックすれば、それだけで検索が開始される)、検索結果一覧を表示し、一覧の最上段中央にある小さな文字「検索オプション」をクリックすると検索オプションのページが開き「特殊サーチ」の「関連ページ」にChristie's のURLが入っているのを確認して「検索」を押す。すると、Sotheby's やDorotheumなど類似のオークションハウスがリンク付きでリストアップされるはずだ。もっとも、最近はリアル店舗のオークションハウスばかりではなくネット・オークションも一緒に引っかかってくるのでちょと厄介だ。
 なお、この「関連ページ」機能は類似のプチホテルやレストラン、ショップ、旅行会社、観光インフォメーション・サイトなどを探すときにも使える。
☆写真は ウィーンのオークションハウスDOROTHEUM 1階の即売コーナー