世界中の都市を三次元映像で空から訪問できるKeyhole

昨年末、ネット検索最大手の米Googleが地図ソフト開発会社の米Keyhole社http://www.keyhole.com を買収し、同社の技術を利用した地図情報サービスを提供することを表明した。
同社のホームページを見るとKeyhole 2 LTという三次元(3D)映像ソフトが7日間無料で試用できると書いてあったので、早速使ってみた。有料利用の場合は1年間で$29.95だ。利用には、簡単な登録と専用閲覧ソフトのダウンロードが必要だが、クレジット・カード番号などを打ち込む必要はない。
ダウンロードを済ませるとデフォルトで北米を中心とする衛星写真のような画像が現れる。マウスで日本やヨーロッパなどに移動してズームアップすることも可能だ。
 右下にある国名、都市名等を打ち込むボックスに見たい都市を入れてGoボタンを押す方が移動は簡単だろう。
試しに、ニューヨークを画像からズームインしてみた。マンハッタンのソーホー地区を見てみたが、解像度は1フィート(約30.5cm)だが、カリフォルニアのサン・ディエゴのように3インチ(約7.6cm)の解像度の都市もある。
 ニューヨークなどアメリカの都市の場合は、左フレーム上部にあるバーでKeyholeを選ぶとLayer機能が利用可能で、三次元映像上にホテルやレストラン、カフェ、銀行・ATM、ビデオ・レンタル店、空港・交通機関、公園、ゴルフ場、鉄道、ショッピング・モール、地下鉄の駅などのアイコンを選択表示することもできる。旅行で訪れる街のホテル周辺の土地勘を得たいときなどに便利だ。
東京も、1フィートの解像度で眺めることができるが、元となる空撮写真は1997年のものだった。試しに、渋谷の我が家の辺りを覗いてみたが建て替えの前の建物が見えた。庭木の緑まで判別できる解像度で、近くのオーチャード・ホールや松濤美術館は建物の形がはっきりと見えた。
アメリカ以外の都市ではパリ、ロンドン、アムステルダム、ローマ、ミラノ、ブダペスト、モスクワ、アテネ台北、北京、プーケットバグダードなど数十都市が閲覧可能だ。閲覧可能都市と撮影年度、解像度はトップページにあるFAQのWill I be able to see my house? で一覧できる。
専用閲覧ソフトのダウンロードが煩わしい人は、トップページのPLAY ANIMATIONやScreenshotsのZoom to street level 、Type an address and fly to it 、Measure distance、Find hotels, restaurants & other businessesで機能の概要を知ることができる。
Measure distanceでは、ゴルフ場のコースのホール間距離を測るといった芸当もこなすことが分かる。
Googleは未だ、検索機能とKeyholeの三次元映像地図との具体的な連携サービスを発表していないが、近い将来に、Google画面から観光スポットやホテル周辺を三次元映像で移動しながらヴァーチャル旅行したり、各スポットのホームページを開いたり、三次元映像を駆使した旅程マップをサイト上で作るといったことも夢ではなくなるだろう。
☆写真は エッフェル塔からのパリ市内の眺め