Google検索エンジンがついに英語サイトの日本語翻訳機能BETA 版を公開

メールマガジン「海外個人旅行・特別講座」で「Googleは英語サイトの日本語翻訳機能を年内にも備えると言うが、実現すれば日本のインターネット・ユーザーにとってビッグなクリスマス・プレゼントとなるだろう」と書いたのは2001年12月5日の103号だった。 遅れに遅れ、やっとそのベータ版が公開され、3年遅れのクリスマスプレゼントとなった。
日本語版Google http://www.google.co.jp/のウェブ検索で英語ページの一覧を出すと、各検索項目の右肩に[ このページを訳す BETA ]という文字が現れる。これをクリックするだけで翻訳作業が開始される。
たとえば、「Vienna Tourisme」と検索するとWelcome to Arts & Delights ... - [ このページを訳す BETA ]というウィーン市観光局の英語ページが一覧のトップに現れ、[ このページを訳す BETA ]をクリックすると日本語にウェブ翻訳される。翻訳の精度は使ってみた限りでは無料の翻訳サイトと同程度かそれよりも少し劣るようだ。誤訳・珍訳も多いのはベータ版だから仕方ないのだろう。ウィーン市観光局のホームページには日本語ページもあるがそれと比べてしまうのは少々残酷なようだ。
ウェブ翻訳をした後、その下位ページを開いていくと、日本語に自動的に翻訳される場合と英語のまま現れる場合とがある。
英語のまま現れた場合などは、Google トップページから「言語ツールhttp://www.google.co.jp/language_tools?hl=jaを開くとよい。
そこには、英文を入れると日本語に翻訳されていく「テキスト翻訳」やURLを入れると翻訳が始まる「ウェブページを翻訳する」の機能がある。
 なお、Google英語版にはすでにイタリア、フランス、ドイツ、スペイン、ポルトガルの各言語のホームページを英語に翻訳する機能がある。韓国語、中国語から英語への翻訳のベータ版も稼働を開始している。
もうひとつ、翻訳の実例を試してみた。オペラの椿姫「La Traviata」を検索してみると
La Traviata: Synopsisがトップに現れた。 [ このページを訳す BETA ]を押すと、椿姫の粗筋の日本語訳が出てきた。
「La Traviata」を検索してみたのにはわけがある。当欄で、「ウィーン・フィルをインターネットでライヴ中継」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20041106#p1に書いたように、ウィーンの放送局がインターネットでヴェネチアフェニーチェ劇場マゼール指揮「椿姫」(11月14日公演分)http://oe1.orf.at/programm/20041120193000.htmlを現地時間20日19:30(日本時間21日早朝03:30)放送するからだ。
1996年の放火で焼け落ちたフェニーチェ劇場は昨年末に再建を終え、この11月12日夜、初めてのオペラ公演が、同劇場で約150年前に初演された「椿姫」で行われた。その14日公演分が放送されるのだ。ちなみに、この再会記念公演の最高額の席は€ 1,000(約13万8千円)もしたそうだ。