異国の街の番地入り精密地図の入手法 その2

ブロードバンドの世界的普及とパソコンの性能向上のおかげで、昔は重たくて動かなかったデジタル・マップが世界中の自治体のホームページ上で稼働し始めており、たいていは誰でも無料で利用することができる。旅立つ前に、ホテルやお目当ての観光スポットなどへの行き方を調べておくのに実に便利だ。
 たとえば、ウィーン市のWien Grafik Adresssuche http://www.wien.gv.at/wiengrafik/suche.htmというサイトでは、Adresseの欄に通りの名を入れ、Hausnummerの欄に番地を入れ、STARTボタンを押すとブロードバンド回線なら数秒で地図が現れる。
同じページの中央にあるウィーン全図の任意の場所をクリックして地図を開くこともできる。この方が早いし、2クリックほどで最も詳細な地図までたどり着けるだろう。
下段のPlanbreiteは縮尺で、250を選択すると1/1,250ほどの縮尺の地図が現れる。Planinhalteの欄では、通りの名入り、番地入り、公共交通機関路線図入り、サイクリングロード表示、一方通行路表示などを選択することができる。
トップページの右にあるGRAFIK HOMEという文字をクリックすると、薬局、医師、道路工事迂回路、女性のための地図など目的別の電子地図が並んでいる。KANIS という地図は、映画「第三の男」で有名になった地下水道の専門地図だ。
 Routensuchsysteme という項には、サイクリスト、ドライバー向けのナヴィゲーション機能がある。ウィーンのA地点からB地点まで行くときの詳細な道路案内とそのルートの地図上での描画機能もある。
このような世界各地の自治体のデジタル・マップ・サイトを探すにはGoogle検索エンジンhttp://www.google.com/のウェブ検索やイメージ検索で「地図+地名(双方とも現地語で)」という複合検索を行うと容易に見つかるだろう。
 すでに、当欄で紹介したフランス・テレコム系のShops by street http://wfc.pagesjaunes.fr/rc.cgi?lang=enやViaMichelin http://www.viamichelin.com/、スイスの国際放送局SwissInfo http://www.swissinfo.org/sja/swissinfo.htmlの日本語総合情報ポータルにある「インタラクティヴ地図」など“民間”のデジタル・マップもブロードバンド環境下で使ってみると実に快適に動く。

2万5000分の1地図―デジタル化時代の地図

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The Power of Maps (Mappings : Society/Theory/Space)

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