「ウィーン・ブダペスト15日間の旅 その1」

庭や自家菜園にあまり手がかからなくなってきたので、2年ぶりの海外旅行に出かけてきた。行き先は、第2の故郷ウィーンとウィーンに住んでいた頃から含めると40回以上訪れているブダペストへの15日間の旅だ。今回から、4〜5回に分けてこの旅行のレポートをしたい。

 長崎から海外へ旅立つのは初めてなので、フライトの選び方はかなり悩んだ。昨年の計画段階では、プラハも訪れようと思っていたので、長崎からソウルへ飛んでウィーン行きに乗り換え、帰路は、プラハからソウルに飛ぶ大韓航空を考えていたが、計画を立てているうちに長崎−ソウル間の路線が廃止になってしまった。

次に考えたのは、長崎から全日空で羽田に飛び、深夜の羽田発フランクフルト行きに乗り換え、さらに早朝のウィーン行きに乗り換えるというルート。このルートの難点は、ウィーン、ブダペストプラハのいずれからの帰路フライトも苦手な早朝発になってしまうことだ。また、目的地まで2回乗り換えるのもきつい。

 その次に検討したのは福岡空港発のルート。福岡空港が長崎から高速バスで2時間20分で行けることに気づき、これなら東京渋谷から成田空港へリムジンバスで行くのとたいして変わらないと思ったからだ。
まずは、KLMオランダ航空の福岡空港発着アムステルダム乗り換え便を検討。このルートも難点は、3都市いずれからの帰路フライトも早朝になってしまうことだ。

全日空に福岡−成田の便があることに目をつけて、成田からのオーストリア航空とのコードシェア便でウィーンに入るルートを組んでみると福岡空港が07:15発の早朝便になるが、その日の16:00にはウィーンに着けることが分かった。早朝発になるが、これは福岡で前泊すれば疲れずにすみそうなのでむしろ歓迎。帰路もウィーン発13:30で、成田乗り継ぎで翌日の12:25には福岡空港着となる。これに決めて、とりあえず予約を入れてみた。料金は、航空券が9万円、空港税・燃油サーチャージ等が53,020円で、計143,020円だ。


予約を入れてから思い出したのだが、全日空のエコノミー・クラス無料手荷物許容量は2013年6月1日以降発券分から23kg1個に減らされていた。当ブログでも「ANA国際線無料手荷物許容量を半減」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20130509と書いていたのにすっかり忘れていた。ウィーンからは、書籍やCD、食材、ワイン、ハンガリー刺繍などを目一杯持ち帰る予定だったので「23kg2個」の航空会社でないと困るのだ。
そこで、全日空の福岡−成田便がオーストリア航空とのコードシェア便であることを思い出して、オーストリア航空で同じフライトの予約を試してみると、全く同一料金で「23kg2個」であることが確認できた。早速、全日空をキャンセルしてからオーストリア航空で正式予約をした。
後で聞いたのだが、オーストリア航空も10月1日以降発券分から「23kg1個」に変更されたそうだ。私は、9月発券だったのでギリギリセーフ。

オーストリア航空で旅程を組むと、往きをプラハ、帰りをブダペストからとするのが合理的なのだが、プラハ到着が夜遅くなり、ブダペスト出発も早朝になる。体力的にきつくなるので、残念ながら今回はプラハをカットした。来年は福岡空港発のKLM利用でプラハも旅程に組み込みたいと思っている。

オーストリア航空には、「非常口前のお座席を70ユーロにてご利用いただける」red legroomサービスhttp://www.austrian.com/Info/AustrianServices/RedServices.aspx?sc_lang=ja&cc=JPという制度がある。足が伸ばせて、ふつうは3人並び席に1人か2人という余裕のある席割りになる。
出発の36時間前よりオーストリア航空ホームページのあるいは出発当日のチェックインカウンターで申し込めるのだが、福岡空港発ではウェブチェックインができない。そこで、残席があることを期待して出発当日成田空港での乗り継ぎ時にチェックイン・カウンターまで出向いて申しこんだら確保できた。70ユーロ相当の9,400円だった。3人並び席の両端に1人ずつという席割りだった。
帰路は、出発時にウィーンの空港で申しこんで確保。3人並び席に1人でゆったり過ごすことができたが、その追加料金の支払いのためにTicketing Counterで30分以上行列に並ばされた。

エコノミー・クラスなので、航空会社の空港ラウンジは利用できないが、持っているクレジット・カードが主要空港でチェックイン後に空港ラウンジが利用できるというサービスを無料でおこなっていたので利用した。成田空港では大韓航空のラウンジが利用できた。ウィーンでは、SKY LOUNGEという航空会社の共用ラウンジが利用できた。

オーストリア航空の利用者には、レッドキャブリムジンhttp://www.red-cab.at/Auftrags/Ankunftという空港から市内への専用車がインターネットで予約手配できるサービスがある。料金は片道29ユーロと同種の送迎サービスより安い。ふだんなら、City TerminalまでCity Airport Train(片道11ユーロ)で行き、スーツケースが重いのでそこからタクシーでホテルに向かっていたが、29ユーロならこの組み合わせとほとんど変わらないので利用してみることにした。

「23kg2個」の手荷物、足が伸ばせる席、ラウンジの利用、空港からの送迎サービス の4点セットでエコノミー・クラスのチケットが食事を除けば“ビジネスクラスもどき”の“マイ・プレミア・クラス”に変貌させることができた。エコノミーとビジネスの差は35万円前後なので、「ビジネスを利用したつもり」で、その差額はワインなどのおみやげに充てさせてもらった。

「食事を除けば」と言ったが、2年ほど利用していない間にエコノミー・クラスの食事はとても食事とは言えない質と量に変わっていた。ウェブ上ではMealではなくSnackと表示すべきだろう。最近は、ほかの航空会社もそうなのだろうか。慣れているオーストリア人の乗客は、“お弁当”を持参していた。


今回の旅の移動スケジュール

10月 1日 かもめ38号 17:21長崎駅発  19:14 博多駅着 福岡前泊
10月 2日 オーストリア航空8572便 07:13福岡発 08:59東京着
10月 2日 オーストリア航空 52 便  11:15東京発 15:22ウィーン着
10月 4日 RJ 49列車 ウィーン・マイドリング駅 10:03発 ブダペスト・ケレティ駅 12:49着
10月 7日RJ 66列車 ブダペスト・ケレティ駅 13:10 発 ウィーン・マイドリング駅 15:56着
10月 14日オーストリア航空51便 13:30ウィーン発
10月 15日07:19東京着
10月 15日オーストリア航空8571便 10:23東京発 12:18福岡着
10月 15日福岡空港国際ターミナル 長崎行き高速バス 14:02発 16:30長崎駅前着



当欄関連過去記事:
「2008年以降の海外旅行履歴」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20121209


■今日のブックマーク&記事■

□「日本から台湾の世界遺産登録を応援する会」http://www.wh-taiwan.com/

□CNN“The travel agent is dying, but it's not yet dead”
  http://edition.cnn.com/2013/10/03/travel/travel-agent-survival/

ORICON STYLE記事「LCC、旅行サイト…“業界最安値” 飛行機も定番に? 他社との比較キャンペーンも」 http://www.oricon.co.jp/news/ranking/2029930/full/


☆右上の写真は、葡萄畑に囲まれた新酒を飲ませる店Herige Hirt http://heuriger-hirt.at/
からのドナウの眺め。右上のグラスにはこの季節の風物詩であるSturm(濁り酒)の赤が注がれている。

ウィーン 旅の雑学ノート―ハプスブルクの迷宮を極める

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