インターネット活用危機管理術 Ⅲ 情報源

今回は、イラク関連を中心に、世界情勢と旅行環境を見極めるために役立つ情報源やリンク集を取り上げたい。
4,500に上るメディアからニュースを集め完全自動化したシステムでウェブ・マガジン的なレイアウトに組み直す米GoogleのNews機能http://news.google.com/は、世界の最新ニュースをチェックするのに大変便利な機能だ。ほぼ15分ごとに4,500のメディア・サイトをチェックし直し、News画面には何分前のサーチで見つけ出された記事かも表示され、ニュース・ソースに画像があればそれも添えられている。もちろん、News画面の記事からメディアのオリジナル・サイトに飛び詳細記事や画像を開くこともできる。Google Newsは、右上のEdit this personalized pageから、News画面のカスタマイズも可能だ。私はTravelという項目を追加して使っている。
 Google日本語版にもGoogle News ベータ版http://news.google.co.jp/nwshp?hl=ja&tab=wn&q=がある。
Googleには画像を検索するImageサーチ機能http://www.google.co.jp/imghp?hl=ja&tab=wi&q=もある。世界中のウェブ上にある4億2,500万枚以上の画像が検索対象となっており、News画面の事件名や地名、人名などをキーワードにImageサーチすれば夥しい数の現場写真や地図などが検索されて出てくる。現場の状況を把握するのに役立つだろう。
同じように、EarthCam http://www.earthcam.com/やWebcamSearch.com http://www.webcamsearch.com/ などのライブ中継カメラ検索機能を持ったサイトも現地状況の把握に役立つ。
アメリカのCNN http://www.cnn.com/ やABCNEWS http://abcnews.go.com/、オンライン・ニュース局MSNBC.com http://www.msnbc.com/、イギリスのBBC WORLD http://www.bbcworldwide.com/などのサイトはニュースの閲覧に役立つばかりでなく、Travel欄を開けば、旅行者の危機管理に役立つ情報を集中的に見ることもできる。
 目新しいニュース・サイトとしてはAFP BB Newsベータ版 http://www.afpbb.com/がある。国際通信社として世界にニュースを配信している三大通信社の一つフランスの「AFP 通信社」と共同で展開する日本語ニュースポータルサイトだ。利用には簡単な登録(無料)が必要で、知りたいニュースの項目を開くのに時間がかかりすぎるのも難点だ。
“戦争専門”のサイトもある。米国太平洋軍司令部の英語ホームページhttp://www.pacom.mil/ がそれだ。演習や移動などの軍関係情報のほか、ReutersやAssociated Pressなどの通信社から配信されるテロや軍事情勢に関するニュースもトップページに並ぶ。中央下部のTry our automated search for USPACOM. Just click HERE.を開くとGoogleのNews検索機能を使った米国太平洋軍司令部に関係するニュースの一覧が現れる。
社団法人日本旅行業協会(JATA)のホームページ http://www.jata-net.or.jp/ にはニュースはないが、「安心・安全の旅」、「旅と健康」、「航空会社の安全対策情報」などの記事がある。また、「消費者相談コーナー」には、 キャンセル料などについて分かりやすく解説した「ご存知ですか 旅にもルールが」があり、「旅行業まるわかり」には「旅行業法・標準旅行業約款」の全文もある。
 官公庁のサイトも見てみよう。厚生労働省は「国内の緊急テロ対策関係ホームページ」http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/j-terr.htmlを設けて、更新頻度は低いものの「生物兵器テロの可能性が高い感染症について」「国内でのテロ事件発生に備えたテロ対策の再点検等について」など同省関係の記事があるほか、トップページ下部には「テロ事件対策関係」リンク集 があり、首相官邸国土交通省、外務省、防衛庁警察庁消防庁文部科学省国立感染症研究所などのテロ関連ページへのリンクが張ってあり、テロに関する情報を得るのに役立つ。

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