晩秋の気配は漂うものの、真夏日が続く

トンボが庭の芝生を這うように飛び、虫をついばんでいるのを見ると秋の気配を感じるのだが、長崎では最高気温31〜33度という真夏日が続いている。雨もここ1週間ほど降らず、これから10日間ほども本格的な雨は期待できないようだ。1.5トンの雨水タンクも、畑を広げすぎたこともあって満杯になっても4日しかもたない。

 キュウリやトマトの収穫は一段落。あと2週間ほどで残った茎や根を抜いて更地に戻す作業に入ることになる。パッションフルーツも収穫期を終える。残ったのは、ミントやバジル、ローズマリーなどのハーブ類ぐらい。畝の整備が済んだら、新たにジャガイモなどを植え付けることになる。

2メートルの高さに育った300本近いロシア・ヒマワリも枯れ始めて、ちょっと不気味な姿を呈している。種を取るために、しばらく立ち枯れたままにしなければならない。エゴン・シーレの「ひまわり」http://art.pro.tok2.com/S/Schiele/z038.htmにも似た病的な姿は嫌いではないのだが。


わが家の近くでは、これから観光開発が急速に進み始めるようだ。斜行エレヴェーターを昇ったところには観光客目当てと思われる飲み物とかき氷のスタンドができた。付近に商店がほとんどない地域だけに非常に目立つ存在だ。

 私も通った幼稚園があった煉瓦造りの「マリア園」は、森トラストが買収して、22年度には“インターナショナルラグジュアリーホテル”の開業を目指すそうだ。
ほかにも鍋冠山の海側斜面など、2つほどのホテル建設計画が噂されている。今まで、ホテルが一軒もなかった景色の良い地区が、新たな観光客で賑わうのは有り難いのだが、交通インフラなどが追いつかず、住民が迷惑を被る恐れがあるのが気がかりだ。

 ところで、当ブログが使っている「はてな」は、写真の掲載が出来ない不具合が続いている。本日も、「今日の1枚」にマリア園の写真を載せようとしたのだが、載せられなかった。「はてな」の有料ヴァージョンなら可能らしいが、ここら辺がブログ「「ユーロペディア」をクローズするしおどきなのかも知れない。来月になっても写真の掲載が出来ないようであれば、更新を中止しようと思う。
 もともと、フリーのトラベルライターとしての“営業案内”的意味合いで始めたものだから、リタイアした身としては、そろそろ止め時かなとも思う。


■関連ブックマーク■

□Yahooニュース記事“長崎・南山手「マリア園」をホテルに 森トラストが改装計画 22年度開業へ” https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170801-00010003-nagasaki-l42
森トラスト プレスリリース https://www.mori-trust.co.jp/pressrelease/2017/20170731.pdf


■今日のブックマーク&記事■

□トラベルメディアTRAICY記事“国際線到着時に免税品の購入可能に 成田空港に9月1日オープン”https://www.traicy.com/20170823-NRTdutyfree 

□Yahooニュース記事“東京から小倉まで2370円で行けるって知ってた?”
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170818-00010007-dime-bus_all 

「6月24日〜7月1日 石垣島で早めの夏休み」

Europedia2017-07-14

■[国内旅行]「6月24日〜7月1日 石垣島で早めの夏休み」

 例年同様、クラブメッド・カビラ”http://www.clubmed-jp.com/ishigaki/の“5日間分の料金で8日間楽しめる−ロングバカンス・スペシャル8日間”(全日空 福岡空港石垣空港直行便利用)で6月24日から8日間の夏休みに出かけてきた。長崎から福岡空港へは直行の高速バスで2時間20分だが、今回は、前日の夕刻に特急かもめ(所要約2時間)で博多に行き、駅前のホテルに前泊した。

 毎年書いているが、クラブメッド・カビラ沖合の海は、年を追うごとに透明度が落ち、生きたサンゴや色鮮やかな魚の種類と数も少なくなってきている。クラブメッド本体が、一昨年2月に中国資本(復星集団)に変わったからと言うことではないだろうが、コストカットのためかサービスの質が落ちてきており、一番の楽しみのシュノーケリング・ボートトリップも、以前は1日6回参加ということも可能だったが、今年からはボートの運行回数が減らされ1日2回がやっとという有様だ。

 サンゴ礁が美しく魚の種類も多いシュノーケリング・ポイントがたくさんある石西礁湖http://sekiseisyouko.com/szn/石垣島西表島の間に広がる日本国内最大のサンゴ礁の海域)も2016年夏に、これまでに見られない規模のサンゴの白化がおき、例年のように青々としたサンゴを眺めながらシュノーケリングを楽しむことは出来なくなったようだ。詳細は、石西礁湖自然再生ニュースレター第20号http://sekiseisyouko.com/szn/pdf/newsletter/NL20.pdfで読むことができる。


 さて、毎年恒例の水中写真を今回も紹介させていただく。過去の水中写真のページもリンクしておくので透明度と魚のヴァラエティーの違いを見比べてほしい。今回残念だったのは、はぐれたマンタの子供やツノダシも目撃したのだが、そのときに限ってカメラを持たずに泳いでいた。写真はいつもながらトリミング等の手間を掛けていないのでご容赦。

*Hatenaの不具合で写真がアップロードできないので、写真は後日再チャレンジします。

長崎に帰ってみると、7月4日に5年前の長崎移住以来初めての台風3号の直撃を受けた。中型台風だったので上陸した長崎市内の被害は思ったより少なかったが、わが家ではロシア・ヒマワリ並木とパッションフルーツの棚が若干の被害を受けた。
 ヒマワリは、石垣島への出発前に念のため、風の被害に遭いそうなヒマワリを支柱を立てて結索したり、フェンスに結んだりしたが、それでも300本ほどのヒマワリの中で先に育った2m前後のものが30本ほど倒されていた。そのうち20本ほどは支柱に結び直すなどして再生することが出来た。

夏休みから帰った後は、出発前に刈り取っていた芝生や庭の雑草が手に負えないほど生長していて、その処理に忙殺された。
家庭菜園からの収獲は、キュウリが日に7〜10本ほど、3種類のトマトが毎日ボールいっぱい穫れるが、とてもひとりでは食べきれず小学校時代の友人たちに引き取ってもらったり、ご近所に配っている。7〜8月は、例年、出かけがちなのだが、梅雨明け後の不在の間、水撒きが出来ないことと、トマトやキュウリの育ちすぎが心配だ。


「2016年6月25日〜7月2日 石垣島で早めの夏休み」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20160713
「2015年6月20日〜6月27日 石垣島で早めの夏休み」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20150630
「2014年6月28日〜7月5日 石垣島で早めの夏休み」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20140707
「2013年6月25日〜7月2日 石垣島で早めの夏休み」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20130705 
「2012年6月25日〜7月2日 石垣島で早めの夏休み」
「2011年6月29日〜7月9日 石垣島で夏休み」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/201107
「2010年6月18日〜7月5日 石垣島小浜島波照間島http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20100707
「2009年6月20日〜7月3日 石垣島小浜島西表島http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20090703
「2008年石垣島で早めのサマーヴァカンス」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20080609
「2007年石垣島で早めのサマーヴァカンス」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20070717

 2012年6月25日から7月2日も「石垣島クラブ・メッド長崎発着8日間パック」で夏休みを過ごしたが、このときは防水カメラが初潜りで見事に壊れてしまったので写真をお見せすることはできなかった。

■今日のブックマーク&記事■

□父さんの料理 のキッチン  https://cookpad.com/kitchen/450241

斜行エレベーターの部分運休と鍋冠山付近の観光開発

当欄「長崎の斜面地住まいをサポートするシステム」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20170315でも取り上げた、斜行エレヴェーター(高低差50m、全長160m)と垂直エレヴェーター(高低差18m)を組み合わせた「グラバースカイロード」http://www.city.nagasaki.lg.jp/sumai/670000/678000/p001693.htmlの斜行エレヴェーター(右の写真)が5月8日より部分運休となっており、126段の階段を歩いて登らなくてはならない状態が続いている。一般の建物にすると5階の高さまで歩くことに相当する。

原因は、ケーブルの一部断線という。エレヴェーターを牽引するケーブルではなく、制御する電気系統のケーブルの断線とのこと。市当局は、「観光客の増加」を原因としているが、もともと運行回数に制限を設けていないし、制御系のケーブルであるから、理由にはならないだろう。ケーブルの交換は2日で済むとのことだが、ケーブルが特注品なので、休止は7月下旬まで続くという。

 ただでさえ、斜面地の住民は減少しているのに、このような不手際が続くと、減少に歯止めがかからないどころか、加速することになるだろう。
 国立社会保障・人口問題研究所の『日本の地域別将来推計人口(平成25年3月推計)』によれば、2010年から2040年の長崎市の人口増減率はマイナス25.4%とのこと。443,766人の人口が331,191 に減ると予測されている。


一方で、長崎新聞5月24日の記事で“グラバー園周辺「大改造」” http://www.nagasaki-np.co.jp/news/kennaitopix/2017/05/24090323051385.shtml という記事があった。“グラバー園周辺により多くの観光客を呼び寄せようと、長崎大と米国・カリフォルニア大バークレー校の大学院生と学生らが、まちづくり案をデザインした。同園に近く、抜群の眺望を誇る鍋冠山にホテルを建設するなど、外国人の視点を大胆に取り入れ、歴史と景観を生かした「大改造」を提案している”というものだ。
提案には、「観光客の回遊拠点や休憩場所としてグラバー園周辺に3カ所の公園を新設」、「鍋冠山に500室規模のホテル建設」、「明治期の建造物『マリア園』をはじめ洋館をホテルやペンションに活用」、「グラバー園内に屋外劇場を新設ーなどが含まれている。

あくまで、提案に過ぎず、グラバー園周辺は開発規制があるので、実現には大きな壁があるようだが、実際に、鍋冠山の海側斜面などを開発しようという動きもあるようだ。

確かに、鍋冠山からの景色は素晴らしく、観光地としての魅力はもっと知られて良いと思うが、昨年完成した新展望台までは、道幅が狭く、パブリック・アクセスもなく、周辺の駐車場も限られていて、休日には周辺の住民が困るほどの交通渋滞が発生している。
 せっかくの展望台も、アクセス面をあまり考慮しないで計画されたようで、観光客へのアッピールも中途半端なものにならざるを得ないようだ。

 パブリック・アクセスの設定が難しいなら、「グラバースカイロード」を起点とし、南山手レストハウスグラバー園、マリア園、タイムボール跡地などを結びつけた徒歩観光ルートとしてのアッピールがあっても良いのではないかと思うのだが。


当欄関連過去記事:
「長崎のタイムボールについて」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20160715
鍋冠山展望台リニューアル・オープン」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20160402


■今日のブックマーク&記事■

□2017/05/09付 西日本新聞朝刊記事「斜行エレヴェーター 部分運休」 https://www.nishinippon.co.jp/nnp/nagasaki/article/326877/

□トラベルボイス6月14日記事「タビナカ狙うレストラン予約大手「オープンテーブル」、その仕掛けから日本の展開までCEOに聞いてきた」https://www.travelvoice.jp/20170614-90335

間もなく野菜と果物の収穫期

  長崎は、梅雨入りが例年より遅くなりそうで、このところ晴天続き。わが家は、雨樋のない屋根から落ちる雨水をV字溝で集め、1トンの地下タンクに貯めるようにしていたが、家庭菜園の拡張でそれでも足りなくなり、3年ほど前に0.5トンの補助タンクや天水桶2つを軒下に増設した。それでも、すべてが満水になって、台所の余り水や風呂の水をタンクに流し続けても晴天が5〜6日続けば空になる。

長崎は、動力揚水が必要な急な斜面地に住宅が密集しているせいもあって水道代は東京に比べても高く、芝生が多量の水を必要とする夏場は悩みの種だ。

 幸い、今日は天気予報が外れて午前中に小雨が降り、庭の水撒きや雑草取りをしなくて済むので久しぶりにブログを更新する時間が出来た。

梅雨を前に、タチアオイやユリ、アマリリス、マーガレット、アジサイなどの花が咲き誇り、艶やかな庭となっている。郊外の植木市で買ってきたポール・マッカートニーにちなんだフランス生まれの新種のバラ“ザ・マッカートニー・ローズ”もテラスで咲いている。これは、11月に鉢から庭に移し替えることになる。

例年のように、2メートル以上の高さになるロシアン・ヒマワリも芽が出てきており、7月には100本以上の並木が出現するだろう。

昨年秋に、種を振り落としておいたコスモスも育ち始めた。梅雨に入れば、追加で種を蒔く予定だ。これからは、コスモスなどの花を刈り込まないように、機械で雑草の駆除が出来ず、いちいち手で抜くことになりひと苦労だ。

 オリーヴも5年目にして、今までにない小さな白い花が咲きそろい。木の下には花吹雪の吹きだまりがで来ている。天敵の虫にやられて枯れた6本のオリーヴは、思い切り短く刈り込んで再生を期すことになった。代わりに、3つの異なる品種の苗木を新たに植えた。異なる種類としたのは、オリーヴの実が付きやすくするためだ。

キュウリやトマト、ジャガイモ、パッションフルーツ枇杷もこれから怒濤のように収穫期を迎えることになる。いずれも自分では食べきれないので近所の友人たちに分けたり、保存食にしたりと、せっかくの収獲が無駄にならないようにするつもりだ。
1月末から2月の頭にかけて収獲した200個ほどの甘夏も、来週には食べ尽くしそうだ。幸い、パッションフルーツジューンベリーがバトンタッチで貴重なビタミンCの供給源となる。

アーモンドの実や垂れ桃もそろそろ収獲の準備をしなければならない。検索してみると小桃のレシピhttp://ameblo.jp/komomopeach/theme-10021384011.htmlが見つかった。デザートのほか、発泡酒に入れるというおしゃれな使い方もあった。

ハーブ類は、2メートル四方のハーブガーデンでバジル、ローズマリー、イタリアン・パセリ、ルッコラが収穫期に入った。ハーブガーデンにはバジルと相性が良く一緒に植えると虫除けになるというトマトも植えているが、トマトの成長力にハーブが負けてしまいそうだ。トマトやキュウリの下には、庭に腐るほどある藁を敷いて“草マルチ”にし、支柱立てと相まって加湿を避けると同時にトマトの実がハーブを押しつぶさないように誘導している。

ハーブと言えば、相変わらずミントが庭で20坪ほどの広さに暴走しており、友人たちにお願いして持ち帰ってもらっている。ミント・ティーやデザートなど料理の添え物、ハーブ風呂などに活用してもらっている。

家庭菜園では、サニーレタスやミックスサラダが収穫期を終える時期だ。わが家では、風が強く、虫除けネットなどが立てられないので、暖かい時期は虫に強いハーブ類以外の葉ものを諦めざるを得ない。

サニーレタスの畝では、1ヶ月ほど前に根から土がひっくり返されるという被害があった。植木屋さんやご近所の話では、夜間にアナグマが出没しているらしい。野生の猿や猪、鹿も近所で目撃されているので、大いにあり得る話だ。





家庭菜園で春の種播き・植え付け

 庭では、5年前には80cmほどの苗木だった桜が3mほどに育ち、今年は花の下にテーブルを持ち出して、50数年ぶりに再会した小学校の同級生や恩師とで10名ほどの花見の宴を催すことが出来た。
近所に住む同級生の中には、同じように畑を耕している友もいて、大根などをもらっている。

桜以外にも、アーモンドや垂れ桃、ヒトツバタゴ、ジューンベリートキワマンサクなども花を咲かせている。オリーヴも1/3が虫にやられた残りの8本は4m近い高さに育っている。今年は、実の収穫も期待できそうだ。

ハーブ類では、去年の秋から収穫が続いていたルッコラが花が咲いてしまい、葉が固くなってきたので思い切って引き抜き、肥料にするために積み上げておいた。代わりに2月に種まきした、ルッコラやベビーリーフ、ミックスサラダがそろそろ収穫期に入ってきた。

 2m四方のブロックで囲んだハーブガーデンには、2週間ほど前に、昨年豊作だったバジルから取っておいた種やルッコラ、中玉トマトの種も蒔いておいた。いずれも既に芽が出始めているので、3種のコンビネーションによる虫除け効果もあって豊作となりそうだ。

畝や果樹などの手を加えている地面のほかの部分には、グランドカバーとして植えたわけではないが、背の低いタンポポのような花を咲かせる野生の花やカラスノエンドウなどが勝手に広がっている。昨年植えたミントも、どう退治してもそこここにはびこってしまっている。バスハーブとして使うしかない。


春の植え付けの方は、2月中旬から3週間おきぐらいで植え付けた3種の種ジャガイモが全部で5つほどの畝になった。五月雨式の収獲とはいえ、自分では食べきれないので、近所の同級生たちに大根などのお礼にもらってもらうことになりそうだ。

イタリアの友人に「近いうちに食糧の自給体制も夢ではない。しかし、毎日ジャガイモを食べる羽目になりそうだ」とメールしたら、ご親切にもベルリンにあるポテト料理だけで前菜やスープから主菜はもちろんデザートまで出すというレストランKartoffelkellerのメニューのURL http://www.kartoffelkeller.com/cms/kk/front_content.php?idcat=57が送られてきた。有り難くて涙が出そうだ。

 今回、庭の写真を12点ほどアップロードしようとしたが、「はてな」の不具合か、うまくできない。残念だが、後日再チャレンジしてみることにする。

探し続けていたCDの最後の1枚

 以前、「長年探し続けて見つからなかった曲が10曲ほど有ったが、インターネットのおかげで9曲まで音源を見つけ出し、どうしても分からない最後の一曲がJazz Beginというアルバムに納められていたEternal Peace という曲だった」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20150222という記事を当欄で書いたが、もう1枚捜していたCDがあったのを忘れていた。

 映画『ゴッドファーザー』でドン・コルレオーネ夫人を演じたシシリー系アメリカ人モーガナ・キングのジャズの名盤『ウィズ・ア・テイスト・オブ・ハニー』(1964年)のCDだ。

 実は、このLPレコード盤は1970年代前半に東京の小石川図書館で借り出してオープンリールテープにダビングし、その後、オープンからカセット、さらにCD-Rへとダビングを重ねに重ねたものが手元にあったので、聴けないわけではなかったのだが、ときおりCDの再版が出ないかとamazonでチェックはしていた。しかし、amazonの検索結果に出てきたのはアメリカで売られていた中古CDで1万5千円ほどもした。そこで、気長に再版を待つことにしていたら、先々週amazonが私の検索結果の解析を元に、新譜の案内として3月22日に、新譜『ウィズ・ア・テイスト・オブ・ハニー』が再版されたことを知らせてきた。価格は1,080 円という限定廉価版だ。

さっそく、注文して聴いてみたところ一番好きだった「レイジーアフタヌーン」などが鮮明な音質で流れ出してきた。しかし、ダビングを重ねた手元のCD-Rの方が、声に退廃的な艶っぽさがのっていて捨てがたいものであることにも気づかされた。おそらく、ダビングのおかげで加わったワウ・フラッター(デジタル時代には死語か?)のせいもあるのだろう。
ちなみに、当時の小石川図書館でLPレコードの貸し出し証を作る際には、自宅で使っているLPプレイヤーのカートリッジを取り外して持って行き見せる必要があった。


1. ア・テイスト・オブ・ハニー
2. ファッシネイティング・リズム
3. コルコヴァード
4. プレリュード・トゥ・ア・キス
5. ザ・レディ・イズ・ア・トランプ
6. レイジーアフタヌーン
7. アイ・ラヴ・パリ
8. ホエン・ザ・ワールド・ワズ・ヤング~ヤング・アンド・フーリッシュ
9. イージー・トゥ・ラヴ


この『ウィズ・ア・テイスト・オブ・ハニー』もLimited Edition(限定版)とあるので、この機会を逃せばまた数十年待たされることになったかもしれない。
 同じように1968年に出たLP盤は持っていたものの、CD盤は20年以上待って1990年代半ばにやっと入手したサー・ネヴィル・マリナー指揮、アカデミー室内管弦楽団チャイコフスキー作曲の、弦楽六重奏ニ短調フィレンツェの思い出』(弦楽合奏版)は、今では輸入盤でしか手に入らず、しかもamazonではそれすら購入できないようだ。

当欄関連過去記事:

YouTubeで懐かしの名演を再追跡」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20150222 
「旅心をかき立てる名曲の探し方」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20060213


ウィズ・ア・テイスト・オブ・ハニー

ウィズ・ア・テイスト・オブ・ハニー


Jazz Begins: Sounds of New Orleans Funeral

Jazz Begins: Sounds of New Orleans Funeral

VOODOO SUITE/EXOTIC SUITE

VOODOO SUITE/EXOTIC SUITE

止まり木グラス

止まり木グラス

デスクトップ&モバイル・パソコン、オーディオについて

デスクトップ・パソコンとモバイル・パソコンの両方が不調をきたし、いくつものトラブルが発生し始めた。
 デスク・トップはSONYVAIO Lシリーズ VPCL129FJ/S http://www.vaio.sony.co.jp/vaio/products/L12/で2010年2月に買った物。
モバイル・パソコンは、東芝のモバイルノーhttps://dynabook.com/mobile-notebook-tablet/index.htmldynabook SS RX2」シリーズの「RX2/W9G」で、2008年10月に購入。DVDマルチドライブを搭載し、12.1型ワイド液晶のモバイルノートPCとして、128GBフラッシュメモリ搭載で重さ858g、最薄部19.5mmというもので当時は世界最軽量、最薄を誇っていた。

買い換えるデスクトップは、立ち上がりを早くしたいのと、ゆくゆくは、ネットオーディオhttp://www.phileweb.com/review/special/digitalaudio/の司令塔としたいので、OS起動やアプリの動作が高速なSSD(ソリッドステート・ドライブ)とハードディスク・ドライブを併用したものをと考えている。また、静音性と簡単にテーブルからかたづけられるようにオールインワン・タイプよりもタワー型を選ぶ予定だ。
 永年愛用していたSONY VAIOが独立してVAIO http://vaio.com/となり、デスクトップの生産を止めたようなので他社のデスクトップを検討せざるを得ないが、今のところ多様なカスタマイズが可能な ヒューレット・パッカードhttp://jp.ext.hp.com/desktops/personal/elitedesk_800_g2_tw/を考慮中だ。

モバイルノートの方は、発売以来10年近く経つのに東芝dynabook 「RX2/W9G」を大幅に上回る性能のモデルは出現していないようだ。候補としてはヒューレット・パッカードの Spectre 13 http://jp.ext.hp.com/notebooks/personal/spectre_13/パナソニックのCF-RZ6HFMQR http://panasonic.jp/pc/products/rz6g/ を検討している。


一方、オーディオ・システムの方も、2005年に買い揃えたものを使い続けている。と言っても、その前は当欄の「21年ぶりにオーディオ装置を買い換えてみると」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20050914に書いたように20年以上使い続けていたのだから、個人的には12年のインターバルは長いとは言えない。

 現在使用中のオーディオ装置は、CDプレーヤーは、CDを高音質化したスーパーオーディオCDSACD)も聴けるDENONのDCD-1650AE、アンプは、同じDENONのPMA-2000AE、スピーカーはVICTORのSX-L77という基本構成だ。
 5年前に長崎へ引っ越してきてからは、スカパーやTV放送の音楽番組などをハードディスク(いつの間にか容量が35TBにもなってしまった)に録り貯めて、オーディオ・システムから大音量で聴くようになった。Classica Japan http://www.classica-jp.com/などの番組をせっせと録り貯めているので、聴きたいクラシック音楽やオペラはほとんどハードディスクに揃っている。しかし、ネットオーディオの世界とは違って、いちいちその収録場所を探すのがひと苦労だ。演奏内容はネット上の番組表からワープロ上のデータベースを作っているのだが二度手間、三度手間でなんとももどかしい。

また、スカパーの音質は、ほとんどがMPEG2AAC・48KHzという音声圧縮技術を利用しており、CDに比べてかなり音質は落ちる。だが、映像が伴うためかこちらの耳が老化してきたせいか、大音量で聴いても音質のことはあまり気にならないものだ。

 しかし、この12年の間にネットオーディオやハイレゾhttp://www.sony.jp/high-resolution/about/、インターネットを通じたストリーミング音楽配信などオーディオを巡るイノヴェーションには凄まじいものがある。

実は、長崎で家を建てるに際して各部屋をLANケーブルで結んでいるので、ネット・オーディオを構築する環境は整っているのだが、以前にも書いたように、使いやすいハイレゾ・ネットオーディオ・システムの登場が遅れているので、未だ手つかずの状態だ。

たとえば、東京から長崎に持ってきたSONYのHDD内蔵ミニコンポ“ネットジューク”NAS-M95HD  http://www.sony.jp/products/systemstereo/M95HD.html をハイレゾ化したような商品が出ればすぐにでも導入したいと思うのだが。NAS-M95HDは、250GBの HDD搭載で、CDと同音質のリニアPCM型式でCD約380枚分を録音することが可能。Atrackの圧縮を使えば最大11,130時間の録音ができる容量を持つ。メーカー側がCDの売れ行きや著作権管理の障害になると考えているのか、10年以上前の製品の方が使いやすいというのが実情だ。

私が気に入っているのは、「深夜のおすすめ」、「元気でさわやかなお目覚め曲」、「しっとりと、もの悲しい曲」などといった「おまかせチャンネル」機能があることだ。
わが家で、窓から黄昏時の長崎港を眺めていると、380枚のCDの中から「夕方のおすすめ」を選び、実にふさわしい音楽を奏でてくれる。

使いやすいハイレゾ・ネットオーディオ・システムの登場は遅れているが、どうやら流れはハイレゾ・ストリーミング音楽配信に傾いているようだ。ストリーミングであれば音楽ファイルを保存しておくNAS(Network Attached Storage)やCDプレイヤーなどの駆動装置も不要で、パソコンを中心としたシンプルで高音質なネットオーディオが楽しめるだろう。私のようにいつの間にかハードディスク容量が35TBにもなってしまい、音源の在りかを捜すのにひと苦うという悲喜劇も過去のものとなる。

 そうなれば、欧米の著名オーケストラやオペラハウスが取り組み始めている、ライブでコンサート会場と家庭を結ぶハイレゾ・ストリーミングも当たり前のように行われるようになるだろう。ロックやジャズなどのポップスもミュージシャンは今ではCDなどの売り上げよりもコンサートを主な収入源としているようだ。演奏者にとっても有料のハイレゾ・ストリーミング配信は歓迎されることだろう。

■当欄関連過去記事:

SONYハイレゾ・オーディオ市場に参入」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20131001
「デスクトップ・パソコンの買い換え」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20100302
「オーディオ装置を買い換えようと思いたったものの....」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20050816
「旅にカスタマイズしたパソコン“旅パソ”を作ろう」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20040921