JTBが展開するホームページ上のバーチャル支店

 JTB http://www.jtb.co.jp/は、インターネット上で“生きた旅行情報”を求めるマーケット・ニーズに応えるために、東日本地区において、インターネット上の仮想店舗(=バーチャル支店)を開設した。これは、東日本地区の約100支店を通じたリアルな情報提供力と、バーチャル店舗の検索性や即時性の融合を追求した試み。
 観光目的地への旅行需要喚起を図る(観光目的地型)「バーチャル伊香保支店」http://www.jtb.co.jp/e/virtual/ikaho/と、個別テーマを掘り下げた(テーマ型)「バーチャルオーロラ支店」http://www.jtb.co.jp/e/virtual/aurora/の 2 店舗を昨年9月に開設した。昨年12月には、「バーチャルヨーロッパ支店」http://www.jtb.co.jp/e/virtual/europe/と「バーチャルサッカー支店」http://www.jtb.co.jp/e/virtual/soccer/を追加した。
 これらの「バーチャル支店」の特徴は、観光の目的地や個別テーマの情報に詳しいスタッフと直接連絡が取れる点だ。例えば「バーチャル伊香保支店」では、伊香保温泉に何度も行き、各宿のみならず周辺観光地の楽しみ方まで熟知したスタッフがバーチャルなカウンター(ホームページ上)に並んでいる。また「バーチャルオーロラ支店」では、実際に氷点下の世界でオーロラ観賞をした経験のあるスタッフがいて、電話やメールで連絡が取れるといった具合だ。
 利用者は、パンフレット展示コーナーから、デジタルパンフレットでツアーを探したり、情報コーナーで、旅先や旅のテーマに関する情報を入手することもできる。また、外部のライブカメラにリンクが張ってあり、生の伊香保の石段街の様子http://www.town.ikaho.gunma.jp/enjoy/livecamera.htmやオーロラの様子http://salmon.nict.go.jp/awc/live/index.phpを見ることができるというのもインターネットならではの特徴を生かしたサイト作りと言えるだろう。
 「バーチャルヨーロッパ支店」の場合、イタリア、フランス、スペイン、イギリス、その他ヨーロッパ、中近東・アフリカの各カウンターが設けられており、それぞれにアバター付きの“詳しいスタッフ”が待ちかまえており、メールや電話で相談を開始することができる。
 各テーマや目的地に詳しいスタッフを検索できるシステム「スタッフけんさくん」も用意されており、都市名などのほか、スキー、ハネムーン、ワイン、オペラといったテーマ別の検索もうまく機能しているようだ。現在約1,500名のスタッフが登録されているという。
 2006 年 3 月までに、「観光目的地型バーチャル支店」と世界遺産などの「テーマ型バーチャル支店」をできるだけ多く設立する予定だそうだ。
 詳しくは、ニュースリリースJTBがホームページ上で、バーチャル支店を積極的に展開!》http://www.jtb.co.jp/soumu/press/news/05/news107.pdfを見るとよいだろう。
「スタッフけんさくん」の元祖とも言えるのは、10年近く前から稼働しているAmexのTravel Specialists http://www134.americanexpress.com/travel/CTNWTServlet?request_type=travelspecialist&source=travelhomeだろう。テーマを意味するInterestかDestinationのプルダウンメニューからスタッフを探すことができる。スペシャリストの略歴や専門分野の裏付けなども読みとれる。最初に$150のデポジットを取るという方式で、情報のタダ取りを防いでいるようだ。Travel Specialists のページは人気のようで、アメリカが深夜にならないとうまく繋がらないこともある。AmexのTravelトップページhttp://www134.americanexpress.com/travel/CTNWTServlet?request_type=travelhome右フレーム中段にあるSearch for a Travel Specialist から開くこともできる。