スーヴェニール・スプーン・コレクション

欧米の観光都市では必ずと言ってよいほどスーヴェニール・スプーンが土産物店などで売られている。スプーンの柄のところに街の城門やシンボル的建物などを象ったもので、欧米にはこれを旅に出るために買い集めるというコレクターが多いらしい。どこだったか忘れたがスーヴェニール・スプーンを飾るためのガラス扉付きの棚を見かけたこともある。収集家のホームページも数多くあり、Illustrated Sterling Silver American Spoon Collector Guides http://www.souvenirspoons.com/collector.html、About Spoon Collecting http://collectibles.about.com/od/spoon1/、Spooners Forum http://www.campanian.org/newsletters.htmlが代表的だ。
 日本にも外国人へのおみやげ用として作られたものはあるようで、
「外国人が喜ぶ日本のお土産専門店」 http://mytown.asahi.com/tokyo/news.php?k_id=13000000603130001などのページでうかがい知ることができる。 
しかし、欧米のような“ご当地スプーン”は見かけたことがなかった。ところが、3月13日付け朝日新聞朝刊に「お土産スプーン67歳起業」という記事http://japanesegift.jp/cart/catalog/product_info.php?products_id=364&osCsid=b95066f900957a641decb0121c4b3cc2を見つけた。
 海外旅行先で見る土地の名物をデザインしたお土産スプーンが「日本にもあればいいな」と事業経験のない67歳の主婦が起業したという紹介記事だ。この方は、最初にオランダ・アムステルダムで見つけたスプーンには木靴があしらってあったスプーンを買ってから60本以上もコレクションがたまったという。「匙企画」http://www.saji-kikaku.com/というオフィスを立ち上げ、手始めに厳島神社の鳥居がデザインされたスプーンを売り出し、岐阜・白川郷の合掌造りの家をデザインしたスプーンや札幌市のスプーンなども企画中という。
浮世絵、芸者、フジヤマといったパターンのスーヴェニール・スプーンを脱却し、日本美をデザインしたスプーンが世界のコレクターの棚に収まる日も近いだろう。

Collectible Souvenir Spoons: Identification & Values

Collectible Souvenir Spoons: Identification & Values