梅雨入りも遅れ、涼しい日々が続いているが

*[長崎日記]梅雨入りも遅れ、涼しい日々が続いているが

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庭から撮ったクィーン・エリザベス号

 長崎は、最高気温が25度前後という涼しい日々が続いている。実は、長崎はまだ梅雨入りしておらず、このまま遅れると、1967年の6月22日という遅い梅雨入りの記録を破りそうだ。

 雨が少ないので庭の水撒きも大変だ。地下にある1トン半の雨水タンクは、雨が降らなければ4日ほどで空になる。天候はおおむね穏やかだが、ときおり強風注意報が出ることがある。6月7日も前日夜から強風が吹き続き、オリーヴやジュンベリー、枇杷、砂地グミなどの木の枝が折れたり、タチアオイなどの花やジャガイモの葉や茎が倒れたりした。支柱を立てたり、腐葉土や油粕などを根元に追加したりという応急処置をしたが、どうなることやら。

5月末に植木屋さんに剪定しておいてもらったので、樹木が受ける風圧はいくぶん少なくなったはずだが、それでもこの被害だ。長崎に引っ越して8年目に入るが、未だ、本格的台風の直撃に遭っていない。直撃があれば、庭だけでなく建物にも被害が及ぶだろう。

海側のフェンス沿いに先月下旬に種蒔きしたロシア・ヒマワリは20~30cmの高さに育ってきたので、一回目の間引きをし、芽の出なかった3カ所ほどと、残った種を30カ所ほどに追加して蒔いた。このまま順調にいけば高さ2メートルほどのヒマワリが150本ほど立ち並ぶはずだ。

庭で穫れた枇杷やレタスなどの葉もの、ハーブ類は、自分1人では食べきれないので、市内でレストランを開いている友人知人にも引き取ってもらっている。そのお返しに、獲れ立ての鮮魚や漬物などをいただくことも多い。

ちょっとした物々交換経済が成立するのも地方暮らしの良いところだが、気になるのは10月の消費税増税が小規模な飲食店や商店に与える影響だ。

 近所の八百屋にはレジも置かず、売上金は天井から吊したザルに投げ込むだけというところもある。領収書さえ用意していない店もある。店の主人に聞いてみると「ウチは行商人扱いだから」お客さんも税務署もそれで納得してくれるそうだ。
 そういう小規模店やレストランには、お客に消費税を上乗せすることもしていないことが多い。消費税免除の店舗もあるが、そうでない場合は、売り上げの中から消費税分を切り分けて(つまり身銭を切って)計上しているようだ。

 レジさえ置いてない店で、キャッシュレス決済を対象とするポイント還元制度や軽減税率への対応、プレミアム付き商品券の受け入れ、猶予期間をおいて導入される予定のインボイス制度などに応じる体制を構築できるとはとても思えない。
 わが家の周辺の零細企業の中にはこれを機に廃業しようというところも出てくるようで心配だ。

政治家や官僚の目線が弱者に向いていない点では、今話題の「老後資金2000万円」問題も気になる。「2000万円」の対象は厚生年金受給者のモデルケースだが、2018年度末現在で厚生年金被保険者数(第1~4号)は、4,358 万人、満額でも月額ひとり約6万5千円支給の国民年金第1号被保険者数(任意加入被保険者を含む)は、2018年度末現在で 1,505 万人もおり、そのほとんどが自営業者や非正規雇用者で、「2000万円」の捻出に使える退職金ももらえない人がほとんどだ。国民年金受給者が、モデルの厚生年金受給者並の生活を老後に送るためには夫婦で5000~6000万円用意する必要があると指摘するファイナンシャルプランナーやジャーナリストもいる。

欧米の一部の国では、デジタル社会の進展に伴う所得格差や失業増大に対する対策として、市民が生活していくのに最低限必要な生活基準(シビルミニマム)を保障する「最低限所得保障制度」の実験や検討が行われているようだ。

 実は、長崎にも一定の「土地持ち」などに限定されたものだが、江戸時代に貿易の利益を町民に還元する制度(かまどぎん、箇所銀)があった。最低限の生活はできたという。日本社会の将来像を描くのに少しは参考になるのではないだろうか。


■今日のブックマーク&記事■

ウィキペディア「箇所銀」 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AE%87%E6%89%80%E9%8A%80 

□エキサイトニュース“辛坊治郎国民年金受給者は老後5000万円足りないという現実をなぜ議論しない” https://www.excite.co.jp/news/article/Com1242_182351/ 

□Food52 https://food52.com/
 Food52 Travel https://food52.com/tags/travel
“A decade ago, we set out to bring cooks together from all over to exchange recipes and to support each other in the kitchen. We wanted to create a buzzing place for others who do what we do all day long: talk about food! Since we started Food52 (we cook 52 weeks a year, get it?), tens of millions of cooks and eaters have found their way to the site”

BUYMA TRAVEL https://www.buyma.com/travel/

The New York Times記事“It's Time to Rethink Wine Criticism”                  https://www.nytimes.com/2019/06/17/dining/drinks/wine-ratings-criticism.html


当欄関連過去記事:

□「海外旅行は三重に免税の特権を享受できる!」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20060308

□「ロハス」ならぬ「ロハデス」の暮らしを http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20060104


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