晩秋のウィーン22日間の旅 その1 「旅の概要とフライト編」

*[海外旅行]晩秋のウィーン22日間の旅 その1

 「旅の概要とフライト編」

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カタール航空 Airbus 350-1000 Qsuite

 2008年以降、2012年を除き毎年、秋にヨーロッパ旅行に出かけているが、今年も11月12日(火)から12月3(金)までの22日間、ウィーンを訪れる旅に出かけてきた。

 初回の今日は、旅の概要とフライトの選択・利用体験を中心に書いてみる。年をまたぐかも知れないが、「音楽会・イヴェント編」「ホテル・自炊編」「ワイン・食材ほかのショッピングと帰国編」などを書く予定。

 今回の旅の主要テーマは、例年同様“秋の音楽シーズン−コンサート鑑賞旅行”に新たに“ナッシュマルクト市場に隣接するミニキッチン付きアパートメントホテルで自炊体験”がテーマ加わった。さらに、ウィーン在住の友人たちと11月11日に解禁されたばかりの新酒を郊外のホイリゲで飲み歩いたので“解禁直後の新酒を味わう”もテーマとして加えるべきだろう。

 例年、ウィーン以外の隣接国1都市を組み合わせていたが、今回は、ウィーンでの“テーマ”が詰まっていたので、ウィーン1都市に絞ることにした。

 昨年は20泊の滞在期間の間に14回のコンサート・オペラを鑑賞したが、今回は前回の鑑賞疲れに懲りて、当初、鑑賞回数を控えめにしようと考えていた。しかし、ウィーン・フィルウィーン交響楽団の演奏会のほか、ウィーンに来演したミュンヘンフィル、チェコフィルなどの演奏会も鑑賞し、さらに現地でウィーン少年合唱団のクリスマス・コンサートや国立オペラの「エフゲニ・オネーギン」なども追加したので、結局、18泊の滞在で13回のコンサート・オペラを鑑賞することになってしまった。

 今回、利用したフライトは、初利用のカタール航空QRhttps://www.qatarairways.com/ja-jp/homepage.html 南回りドーハ乗り継ぎ便。もともと南回りが好きなのと、評判の同航空の個室感の高い“ドア付きビジネスクラス”Qsuite https://www.qatarairways.com/ja-jp/onboard/qsuite.htmlを体験してみたかったのが選択の理由だ。

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 当初は、昨年再就航したANAの羽田からのウィーン直行便の利用を考えていたのだがビジネスクラスの価格が50万円以上と手が出なかったので、他の航空会社を探していたところ長崎からの同日接続JAL便で羽田乗り継ぎが可能なカタール航空が浮上した。7月の段階で“プロモーション価格”というキャンペーンが行われていて、諸税・保険料込みで318,060円という、大韓航空中華航空などの乗り継ぎ便よりも安い価格だったことも選択の大きな理由だ。しかも、産油国であるせいか燃油サーチャージ(往復26,000円前後)が取られないのも有り難かった。

 JALと同じワンワールド加盟航空会社であるため、獲得マイルをJALマイレージに加算できるのもメリットだ。帰国後、確認したらカタール航空からJALマイレージ・アカウントに20,368マイルが加算されていた。航空運賃もJALカードで決済したので、その分のショッピングマイル3,181マイルも加算済みだったので、QRの利用で合計23,549マイルが獲得できた。以前にも書いたが1マイルは3円で換算するのが妥当と思っているので、70,647円が貯まった計算で、航空運賃から差し引くとQRビジネスクラスが247,413円で済んだことになる。
 獲得したマイルも含めると既に来年のヨーロッパ旅行ビジネスクラス往復分が貯まっている。来年はJALの提携航空会社フィンエアかエールフランスで往復しようかと思っている。本当は、JAL自体のビジネスクラスに充当したいところだが、ウィーンやプラハに行く場合、ヘルシンキやフランクフルトなどJALの欧州ゲート空港までしかマイレージ利用ができない。
 ゲート空港から先のウィーンなどを組み込むには、JALマイレージバンクの提携社特典航空券>フィンエアーhttps://www.jal.co.jp/jalmile/use/partner_air/partner/ay/ にある「モデルプラン」などで別途マイレージを交換しなければならない。現在、ヘルシンキ−ウィーンのビジネスクラス往復は30,000マイルだ。

それでは、今回のフライトのレポートに移ろう。

 前にふれたように、カタール航空の料金には、JALの長崎-羽田間のJ Class往復も含まれており、同日の接続が可能だった。
 長崎空港でチェックインする際に、預託手荷物はウィーンまでスルーで預けられると言われたので、羽田の国内線から国際線ターミナルへの移動を考えてスーツケースはスルーでお願いすることにした。ちょっと不安だったが、羽田でQRにチェックインする際の預託手荷物確認書面も渡されたので少し安心した。
 旅行に必要不可欠なものは、機内持ち込みの独ストラティック社製のキャスター付きキャリーバッグとリュックに入れておいた。
 キャリーバッグは背面ベルトで他のスーツケースにキャリーオン出来る機能があり、帰りの荷物が増えがちな私にとっては便利な機能だ。
 なお、QRビジネスクラスの手荷物規定は、預託手荷物は個数制限なく40kg、1個当たりの3辺の和(縦+横+高さ)300cm以下。機内持ち込み手荷物は、2個、合計で15kgまでで各最大50x37x25cm。事前にJAL側にも確認したら、長崎-羽田間にもその規定が適用されるとのことだった。
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 JL614便は長崎空港を11月12日の17:19に出発し(以後、予定時刻ではなく実際の発着時刻)、18:48羽田空港着。沖止めとなったので、時間がかかったが預託荷物がなかったので無料連絡バスで17:12には国際線ターミナルに到着し、QRのチェックイン開始時刻20:50(3時間前)まで、ウインドーショッピングなどで時間をつぶした。

 20:50にQRカウンターでチェックイン。席は、3K。Airbus A350-1000のQsuiteは、座席配置がユニークで進行方向と逆向きの席が交互に配置されている。
https://www.seatguru.com/airlines/Qatar_Airways/Qatar_Airways_QR_Airbus_A350-1000_V1.php?flightno=813&date=
 私は、試しに逆向きの席を選んでみた。逆向きでも快適な座り(寝)心地だったが、飛行中、3Dフライトマップを見るのが楽しみなのに、ディスプレイに表示されるのは前向きの席向けの表示なので、地上の風景と見比べるのが不便だった。

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3D フライトマップ

 チェックイン後、JALのラウンジでグリーンサラダ、JALカレー、生春巻きなど軽めの夕食をニュージーランドソーヴィニヨン・ブランとともに味わう。

 QR813便は、定刻より6分ほど早い、23:44に出発。機内では、ウェルカム・シャンパンを飲んだだけで、早々とキャビンアテンダントにベッドメイクしてもらい就寝。ドアを閉めれば“個室”になるので気兼ねなく熟睡できた。
 持ち帰り自由のパジャマが配られたが、上だけを着て過ごした。このパジャマはウィーン滞在中にルームウェアとして重宝した。
 寝る前に着陸3時間前の懐石朝食とミックスサラダを注文しておいた。今回は、行きも帰りも深夜早朝のフライトが中心だったので、評判の本格的フルコース・ディナーはメニューになかった。しかし、時間も組み合わせも自由なアラカルト・メニューがあり、中には“牛肉のオイスターソース炒めチャーハン”といったヴォリュームのあるメニューもあった。帰りの便も含め味わった限りでは、料理・ワインともにビジネスクラスとしては他社に比べ際だったところは感じられなかった。

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懐石朝食

 カタールの首都ドーハの空港には定刻より23分ほど早い05:47(日本時間11:47)に到着。所要約12時間だ。この便も沖止めとなり、バスでターミナルに移動し、さらに構内電車で出発ゲートに移動、セキュリティ・チェックは優先レーンがあったのでスムーズだったが、それでもD22のゲートに着いたのは06:30。ウィーン行きのQR0183便は、またまた沖止め。そのため免税ショッピングなどする暇もなく、ゲート到着間もなく搭乗手続きが開始され、07:34には機内へ。定刻通り07:55ドーハ発。

 事前にYoutubeでQsuiteの利用やドーハ空港での乗り継ぎの投稿動画を予習しておいたが、その中には、ドーハ空港での乗り継ぎは「6時間以上の余裕を持つべし」というものもあった。一応、ミニマム・コネクションタイムは45分だが、慣れない大空港で、これは難しい。ましてや沖止めとなれば絶望的だ。今後利用することがあれば2時間は確保したい。ラウンジで休憩し、免税ショッピングも楽しむのなら3~4時間はあった方が良いと実感した。実は、帰りの乗り継ぎでスリリングな体験をしたのだが、それは後日に。

 ウィーン行きの機材はAirbus A350-900でQsuiteではなく、ふつうのビジネスクラス・シートだった。ドーハ発は日本時間(JST)では13:55。ヨーロッパ時間の07:00頃(JST 15:00)には、2度目の朝食(実質的には昼食)としてフェタチーズピタパン、オリーヴなどが並ぶ“伝統的アラビア風朝食”にミックスガーデンサラダを追加してとる。

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伝統的アラビア風朝食



 ウィーン到着は、11:32(JST 19:32)。所要5時間37分だ。心配していた長崎からの預託荷物も無事ターンテーブルに現れた。

 熟睡できたこともあり、市内へはノンストップ列車CATと地下鉄を乗り継いでホテルに向かおうかと思っていたが、雨がかなり降っていたので、到着ロビーにあるトランスファー・サービスのカウンターでハイヤーを頼むことにした。このハイヤーは一般のタクシーより10ユーロほど安い。

 12:15に空港を出発して、街の中心にあるホテルMercure Secession https://all.accor.com/hotel/3532/index.ja.shtml#origin=accorhotels には12:48到着。

 ハイヤー料金36ユーロをクレジット・カードで支払おうとしたが、機械の不調で支払えず、現金を探して払おうとしたら財布には35ユーロしかなかった。トルコ人のドライバーには35ユーロでいいよと言われたが、それでは、申し訳ないのでコインを探してチップ込みということで37ユーロを支払った。クレジット・カードの機械の不調は、タクシーばかりでなくお店でもよくあることで、中には、手数料を取られるクレジット・カードを敬遠して、営業的に“故障”させるケースも見られる。今回は、誠実なドライバーの対応ぶりから本当に故障だったようだ。

 次回は、「音楽会・イヴェント編」をレポートしたい。年内には「ホテル・自炊編」まで書いておきたいと思う。

当欄関連過去記事:
□「2008年以降の海外旅行履歴」https://europedia.hatenablog.com/entries/2012/12/09 

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