秋のウィーン・ブダペスト22日間の旅 その1             「音楽会・フライト・ホテル等の予約」

秋のウィーン・ブダペスト22日間の旅  その1 

 「音楽会・フライト・ホテル等の予約」

 

  

オーストリア航空ボーイング777-200ER

 

キャンセル料と円安に留意して事前手配を開始


    連載レポート第1回目の今回は、標題の通り、円安による諸物価の値上がりぶりと、その影響を低減するための日本からの予約方法を中心に書かせてもらった。「旅日記」そのものをお読みになりたい方は、2回目からをご覧いただきたい。

   4年ぶりの海外旅行の手配は、コロナ禍前の旅行手配と異なり、2つの点に留意しながらすすめていった。

 まず、第1は、コロナ禍が下火になったとは言え内外で感染が続いていることと、自分自身の体調にも若干の不安があったので、極力キャンセル料が出発間際までかからない形で手配をすすめていったことだ。
   と言っても、インターネットを通じての音楽会のチケット手配はほとんどが、キャンセル不可だった。航空券代やホテル代に比べれば個々のチケット代はそれほど高額ではないので、売り切れになるリスクよりもキャンセル料のリスクをとることにした。

   航空券やホテル代は、旅行会社やExpedia、ホテリスタなどのホテル予約代行会社のサイトを通じて手配すると、航空会社・ホテルの直販サイトよりおおむねキャンセル条件が厳しいので、今回は、直販サイトからの手配を優先した。
 実際に航空会社の直販サイトの中には、「キャンセル料の有利さ」や「座席指定・乗り継ぎ便選択のしやすさ」をうたっているものが多かった。
   また、ホテルの直販サイトもキャンセル料が早めにかかるものが安く料金設定されているが、ホテル・チェーンの会員登録をするとキャンセル料が有利になったり、朝食料金が安く設定されていたりといったメリットがあった。

   第2の留意点は、いささか個人的な事情でもあるのだが、この4年間で進行した円安のデメリットを避けるために極力、円建てではなく、ユーロ建ての支払いにすることだ。
   というのは、6~7年前に購入したユーロ建ての外貨預金が残っていたので、日本円を通じずユーロ預金から直接引き落としが出来るSony Bank WALLET(Visaデビット付きキャッシュカード)https://moneykit.net/visitor/sbw/をフル活用しようとの考えだ。当時の購入レートでは1ユーロは120円ほどだった。今日現在、日本の銀行でユーロの現金を購入した場合、170円ほど。現地でクレジット・カードを利用した場合は168.5円ほどなのでこの30%強の違いは大きい。
 たとえば、手持ちのユーロのレートでは20ユーロが2,400円だが、もし、日本で円から両替してきたユーロ現金で支払うと約3,400円だ。

   なぜ、ユーロ預金が残っていたかというと、2019年11月の旅行の際、SONYデビットカードを旅行に持参するのを忘れてしまい、使う予定のユーロ預金が使えなかったという少々間抜けな出来事があったからだ。


    忘れないうちに、現地でのデビットやカードクレジット・カード利用の注意点を書いておこう。まず、コロナ禍で久しぶりに海外でのカード利用をする人は、クレジット・カード会社のチェック機能が働いて、本人かどうかの再確認の連絡が来たり、ときには利用出来なくなるケースもある。あるカード会社に聞いたところ、「海外での利用が見込まれるときは事前に通知があればダブルチェックが緩和される」とのことだった。また、海外での利用限度額も必要があれば引き上げておくと良いとアドバイスされた。
   Sony Bank WALLET の場合、アプリhttps://moneykit.net/lp/app/sbw/をダウンロードしておくと、Visaデビット利用時にプッシュ通知で「お知らせ」が来る。アプリの「利用状況」機能で今月の利用状況とアラート通知の設定、「月別推移」で過去1年間の利用金額推移や都度利用と継続利用の内訳、継続利用の利用明細が確認できるのも便利だ。

 また、日本で発行されたクレジット・カードを海外加盟店(店舗、ATM、ネットショッピング)で利用する際は、「現地通貨」または「日本円」のいずれかの支払い通貨の選択を迫られることが多い。「日本円」での支払いを選択した場合、換算レートは加盟店側で指定するレートとなり、一般的な為替レートよりも割高になっていることが多い。
 ウィーンでは①「日本円」、②「ユーロ」という順で、選択する表示となっていたので、なにも知らなければ不利な「日本円」を選択する人が多いのではないだろうか。私の場合、後日チェックしたら100回以上②「ユーロ」の選択ボタンを押していた。私のケースでは、そうしなければ、1ユーロ120円で済むところが、168.5円になってしまうことになるので、慎重に選択ボタンを押すよう心がけていた。

   なお、4年前の当ブログ「晩秋のウィーン22日間の旅 その6」  https://europedia.hatenablog.com/entry/2020/02/29/144245でもふれたが、ヨーロッパの商店などでは、クレジット・カードやスマートフォンをレジのリーダーにかざして支払うコンタクトレス決済が主流になってきている。レジでカードを渡すと当然のように、先ず、かざしてみて、だめと分かると通常のカード決済端末に挿入し直すという2度手間がかかった。このかざす決済はNear Field Communication(近距離無線通信 略称NFC)と言うようで、日本でもVISA(三井住友カード)が“Visaタッチ決済”として導入している。JALカードにもこのVISA NFCに対応しているものがあるようだ。私の持っているデビットカードもコロナ禍の間に更新カードが送られてきたが、よく見てみると“タッチ決済”可能のマークが付いていた。ウィーンでは、0.5ユーロ程度の有料公衆トイレなどもタッチ決済で扉が開くので便利だった。


 さて、日本での旅行手配の進行を順を追って記していこう。


音楽会のチケットの購入もオンラインでユーロ決済

   10月の旅行期間中のオペラやコンサートのチケットの一般販売は、5月頃から開始された。席そのものの売り切れや良い席が取れなくなる可能性があるので、発売開始日をウェブ・カレンダーに書き込んでおいて買い逃しがないように心がけた。
   現地で聴いた音楽会の詳細は、後日あらためて書くことにするが、概要を書いておくと。

 ウィーン交響楽団の演奏会が3回(マーラー大地の歌」、ドヴォルザーク「7番」、ベートーヴェン「運命」など)。客演のクリーヴランド交響楽団(ウェルザー・メスト指揮 マーラー「7番」など)、トーンキュンストラー管弦楽団佐渡裕指揮 マーラー「6番」)、楽友協会主催 ウィーン・フィルベートーヴェン「4番」、ブラームス「1番」)、国立オペラ(プッチーニ“IL TRITTICO”三部作)。

   以上、7回のコンサートは、日本から主催団体や会場のホームページから、座席表で席と価格帯を選びながら、クリーヴランド交響楽団のチケットを除いて、Sony Bank WALLET Visaデビットでユーロ建てで決済できた。
   クリーヴランド交響楽団のチケットは、いったん引き落とされたのだが、演奏会場からは“Your online purchase was not completed”という返事で、再度の予約・購入をうながされた。外貨預金の口座からは既に引き落とされているのに困ったなと思いデビットカードの会社に問い合わせると、「この引き落としは仮のもので演奏会場からの最終確認が来なければ1週間以内に払い戻される」と言われた。1週間待つうちに希望の席が売り切れたら困るので、再度、別のクレジット・カードでチケットを確保した上で、返金を待つことにし、2日後には無事返金が確認できた。結局、日本円払いとなったので、今回手配したチケットで最も高価な20,700円となってしまった(135ユーロ、6月8日時点のレート153.3円で決済)。


   日本から手配できた7回のコンサートのほかに、終身会員への事前販売が原則のウィーン・フィル定期演奏会(指揮Tugan Sokhiev、ピアノLang Lang“Saint-Saëns: Konzert für Klavier & Orchester Nr. 2 、 Prokofjew: Symphonie Nr. 5 ”のチケットを現地で入手した。ウィーン・フィルのホームページhttps://www.wienerphilharmoniker.at/ja/に「本公演のチケットが返却された場合に限り、2023年10月13日(金)の 9:30 より、電話、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のチケットオフィスにて、およびオンラインで販売致します」と書かれていたので、当日の9:30 にウィーン・フィルのオフィスに行ったところ、私の前には1人しか並んでおらず、72ユーロでバルコン席前から2列目中央の良い席を買うことができた。

            

ウィーン 国立オペラ劇場

 

航空会社の選択と購入方法        

 

   コロナ禍前の2019年までは、ビジネスクラスの格安航空券や貯まっていたマイレージを活用してのビジネスクラス利用などで、割安に上級クラスのフライトが利用できた。

 たとえば、2019年の11月は、カタール航空QR)のビジネスクラスが“プロモーション価格”で売られていて、諸税・保険料込みで318,060円という、大韓航空中華航空などの乗り継ぎ便よりも安い価格だった。しかも、産油国であるせいか燃油サーチャージ(当時、往復26,000円前後)が取られないのも有り難かった。JALと同じワンワールド加盟航空会社であるため、獲得マイルをJALマイレージに加算できるのもメリットだった。帰国後、確認したらカタール航空からJALマイレージ・アカウントに20,368マイルが加算されていた。航空運賃もJALカードで決済したので、その分のショッピングマイル3,181マイルも加算済みだったので、QRの利用で合計23,549マイルが獲得できた。以前にも書いたが1マイルは3円で換算するのが妥当と思っているので、70,647円が貯まった計算で、航空運賃から差し引くとQRビジネスクラス往復が247,413円で済んだことになった。

   2018年秋と2016年秋の旅行では、当時飛んでいた福岡からヘルシンキ行きのフィンエアーを利用してウィーンに乗り継いだ。
 2018年のケースでは、JALマイレージが貯まっていたので、フィンエアーのビジネスで必要とするJALマイレージは80,000マイルだった。マイルのほかに、燃油サーチャージが21,000円、空港税や保安料などが18,580円、計39,580円がかかった。

    2017年秋はフィンエアーの夏期運航が10月9日(福岡発)が最終便となるため、この年の「10月13日から10月30日までの18日間の旅」には利用できず、日本航空の長崎−羽田/成田(1泊)−フランクフルト−ウィーン−フランクフルト−成田/羽田−長崎という便を利用し、行きはマイレージ利用ではビジネスクラスが利用できなかったのでエコノミークラス、帰りはマイレージ利用でビジネスクラスという便を利用したhttps://europedia.hatenablog.com/entries/2017/11/15


    今回は、コロナ禍のためフィンエアーの福岡-ヘルシンキは運航休止で利用できなかったので、ルート選びをゼロから再検討することになった。
   コロナに加えウクライナ戦争の影響で各航空会社の日本路線は減便となっており、しかも、ロシア上空迂回のため所要時間が1~3時間余計にかかり、ヨーロッパ各都市からウィーンへ向かう便も接続が悪くなっていた。さらに、供給座席の減少と運航経費の増加、円安がの進行、燃油サーチャージの値上げ等で航空運賃はエコノミー・ビジネスともに2019年に比べ2~3倍に値上がりしていた。
 
 当初は、マイレージを利用してヘルシンキ乗り換えのフィンエアー日本航空の利用を考えていたが、4年間の間に貯めていたマイレージの期限切れや、必要とされるマイレージ条件が厳しくなっていたので、マイレージ活用は早々に諦めた。
 5月時点で日本航空フィンエアーヘルシンキ乗り換えビジネスクラスの料金をチェックしたところいずれも往復72万円ほど、その後、フライトを最終的に決めなければならない8月段階でチェックすると日本航空は往復100万円以上になっていた。
    全日空ミュンヘン行きで、列車でオーストリアに入る経路も検討したが、こちらはさらに高く120万円前後だった。なお、全日空の羽田-ウィーン路線はコロナ禍の影響で運航休止となっている。

    ルフトハンザやエールフランスなども検討したが、こちらも8月時点では往復100万円前後になっていたので検討対象から外した。
    航空会社選びの過程では、FlightAware https://ja.flightaware.com/などの民間航空機の追跡サイトで、どの飛行ルートを飛び、所要時間が何時間で平均遅延時間が何時間かをチェックして、航空会社選びの参考にした。

    結局、所要時間や乗り継ぎによるロストバゲージの増加傾向などを考慮して、成田からウィーンまでノンストップで直行できるオーストリア航空(OS)のビジネスクラスを最終候補に絞った。オーストリア航空の飛行ルートは中国やカザフスタンなどの中央アジアカスピ海黒海の南岸などを通るルートで、行きは14時間、帰りは12時間ほどの所要時間だ。


 

オーストリア航空の飛行ルート   

  


 7、8月に、格安航空券販売サイトやオーストリア航空のサイトをチェックしていたところ出発日や予約時期で価格は671,110円から110万円前後まで激しく変動していた。需給状況によって航空会社が価格を変動させたり、まとまった団体予約が入ったりして席そのものがなくなることもあった。
 価格的にも座席の選択などの利便性、キャンセル条件などからも航空会社のサイトで購入するのが有利と分かり、オーストリア航空のサイトhttps://www.austrian.com/jp/ja/homepageで予約することにした。繋がりにくいものの日本語で電話問い合わせができる点も良かった。日本語で問い合わせてみて確認できたのだが、オーストリア航空の予約サイトでも日本語を選択すると不具合が発生することが多く、英語にするとそれが解消された。また、食事や席の詳細やウィーンからの乗り継ぎ便に関する情報なども聞くことができた。さらに、親切にも電話で予約をすると手数料がかかるので、英語サイトで予約する方がお得ともアドバイスしてもらえた。
 予約は8月中旬に行い、幸いなことに上記変動幅の下限と思われる671,110円(内、燃油サーチャージ分は50,800円)で予約することができた。それでも、生涯で購入した最も高い航空券だ。
   後日、同時期に旅行会社経由で同等の航空券を買った人の話を聞くことができたが、その方は110万円ほどしたそうだ。

   なお、オーストリア航空利用のマイレージANAマイレージに加算されるようネットでの予約の際に申し込んでおいた。後日、加算されたANAマイレージをチェックすると15,046マイルが加算されていた。1マイルは3円で換算するのが妥当と思っているので×3=45,138円が加算された計算になる。さらに、オーストリア航空への支払いをJALカードで行ったので、これに対するマイル加算が7,465マイルあり、×3=22,395円が加えられたことになる。合わせると67,533円になり、上記“下限料金”から差し引くと最終的に603,577円の航空券を買った計算になる。

 

   オーストリア航空は、成田出発なので長崎から出発するには国内線を別途手配する必要があった。オーストリア航空のチケットに国内線を付け足すと大変高額になるので、他の方法で繋げないかと調べていたら、ジェットスター・ジャパン(GK)https://www.jetstar.com/が長崎-成田間を運航していることが分かり、提携している日本航空マイレージ11,000マイルで往復航空券を入手できることも分かった。出発前の取り消し料も3,100円ですむということだった。特典航空券の場合、無料受託手荷物は20kgまで無料、機内持ち込み手荷物も7kgまで無料とのこと。スーツケースは事前にJAL ABC宅配サービスhttps://www.jalabc.com/delivery_service.htmlで送ることにしていたので、無料の範囲で充分だった。
 ただ、ジェットスター長崎空港14:30発の1便しかなかったので、成田で前泊する必要があった。オーストリア航空は成田11:30の出発なので、もともと前泊は覚悟していたので問題はなかった。帰りは、2時間50分の乗り継ぎ時間で、ジェットスターの長崎行きがあったので、これもまったく問題なし。


宿はホテル・チェーンの日本語電話センターで予約

 今までホテル予約は、アップルワールド(ホテリスタ)https://hotelista.jp/とエクスペディアhttps://www.expedia.co.jp/など内外のホテル予約サイトを利用することが多かった。
    今回も、旅行計画を始めた3月頃からウィーンやブダペストのホテル価格をチェックし始めたが、円安のせいもあって、これまで泊まったことのある中心部のホテルは倍近くに値上がりしており、しかも、10月の旅行期間はすでに予約で満室というケースも多かった。
 ユーロ建てで支払える「現地払い」の予約プランもエクスペディアなどのホテル予約サイトにはあったが、日本円での事前デポジットが必要、価格が高価、キャンセル条件が厳しいなど不利なものが目立った。

 ホテルのサイトへの直接予約を調べたが、いくつかの旧市街の馴染みのホテルは、高額な上、10月の旅行予定期間中、満室で取れない日があり、うまく行かなかった。

   そこで、Tripadvisor https://www.tripadvisor.jp/などのクチコミサイトをチェックしていて見つけたのが4つ星のHotel Indigo Vienna - Naschmarkt  https://www.ihg.com/hotelindigo/hotels/jp/ja/vienna/vienr/hoteldetailというホテルだ。このホテルは日本でも私がかつて住んでいた渋谷の家の近くや、箱根強羅、愛知県犬山、軽井沢などにも展開しており、泊まった知人の「毎回、快適な滞在が楽しめた」という話も聞いていた。

   Hotel IndigoはInterContinental Hotels やHoliday Innなど19のブランドで世界6,000カ所で抱えているIHGホテルズ&リゾーツhttps://www.ihg.com/hotels/jp/ja/reservationに属していて、日本語のフリーダイヤル電話デスクも構えており、対応もしっかりしていた。

  Indigo Vienna - Naschmarkt は、名前からNaschmarkt市場の近くかと思わせるが、市場の最寄り地下鉄駅はホテルの目の前にあるU4路線Pilgramgasse駅からはひと駅離れている。
   しかし、このPilgramgasse駅の北側周辺は地元の人が通う商店街や老舗レストランがいくつもあり、昔、ガイドブックの取材で訪れたこともあったので馴染みのある一角だった。
 しかも、ウィーン中央駅などにもバスで乗り換え無しで行けたり、オペラ座や楽友協会などの音楽会会場へも地下鉄で2駅の距離と便利な位置にあった。
 ホテル自体は、超モダンな正面入口だが、中に入ると3階建ての広々とした作りで中庭や隣接する静かな公園に面しており、緑豊かで静かな環境だ。開業は2022年で、最新の設備が整っている。部屋数は158。大型ホテルと言えるが、個人客が中心で、ホテル自身も「規模が小さいながらも、独創性が溢れる独特なデザインやサービス等を売りにしているテーマ性のあるホテル」を意味するBoutique Hotelと位置づけている。

 

隣接する公園側から見た3階建てのホテルの外観 


  

   IHGホテルズ&リゾーツの予約サイトで入会無料の会員組織IHG One Rewards https://www.ihg.com/onerewards/content/jp/ja/home に入れば、優待料金などの特典があることがわかり早速入会。ホテル利用に対しては次回の旅に使えるポイントが貯まる点も魅力だ。ついでに、IHGリワーズクラブのAndroidアプリもスマートフォンにインストールしておいた。

  予約サイトでウィーン到着の翌日である10月6日から3泊とブダペストへの3泊旅行からウィーンに戻った後の、10月12日からの12泊の料金を調べると、日にちによって価格は変動したが「会員専用朝食付ベストフレックス料金 クイーンスイート バスタブ付 42 平方メートル」の料金が1泊平均286ユーロであった。170円で換算すると48,620円と高額だが、こちらは全額ユーロ建て現地払いのプランなので34,320円で済んだ。それでも高額なのだが、以前泊まっていた旧市街の4つ星クラスはいずれも5万円前後だったのでよしとした。ちなみに、渋谷のINDIGOはStandard Room朝食なしで1泊6万円以上する。

   引き続き、ブダペストの3泊のホテルもIHGホテルズのチェーンで探すとInter Continental Hotelが出てきた。ここは、2011年に泊まったことがありhttps://europedia.hatenablog.com/entries/2011/11/23、ドナウ河ビューの部屋からの眺めが素晴らしかった印象がある。当時の記録を見ると、同じクラスの部屋が2万円だったが、今回は同等の部屋が「Classic River View 会員専用朝食付ベストフレックス料金」で41,000円もした。これは、ハンガリーがユーロ圏ではなく円建てになるので、もろに円安の影響を受けたためでもある。

ホテルの部屋からのドナウ河と王宮の丘の夜景


   

 ついでに、その2011年のウィーンの旅のメモを読み返してみると、ウィーンでの滞在ホテルは、旧市街からは外れるが、楽友協会から歩いて行ける距離にある4つ星のHotel Erzherzog Rainerで16泊朝食付きで794ユーロ、当時のレートで1泊5,560円だった!
   参考まで、今年の11月中旬の同ホテルの1泊朝食付き料金を調べてみると40,000円前後。7倍以上の値段だ。


   さて、今回の実際のホテル手配は、フライト予約の1週間後の8月21日に、IHGの予約サイトを見ながらフリーダイヤル・デスクに電話して行った。ネットで予約を済ませるよりも細かな確認をしながら予約手配を進めていくことができるからだ。バスタブの有無やユーロ決済の確認、キャンセル規則の確認などに丁寧に応じてもらえた。予約確認書はデスクの担当者からメールで送られてきた。ブダペストのホテルの確認書に朝食付きと明記されていなかったので、デスクに電話すると、こちらの懸念をくみ取ってくれて、わざわざ業務手配画面上の英文で朝食付きと明記された部分をスクリーンショットで送ってくれた。

    あと2件のホテル予約についても書いておこう。先ほどINDIGOは「ウィーン到着の翌日である10月6日から」予約と書いたが、到着当日の10月5日は、空港に隣接するHotel NH Vienna Airport Conference Center https://www.nh-hotels.com/hotel/nh-vienna-airport-conference-centerを予約しておいた。オーストリア航空のウィーン到着は18:25の予定だが、時差を考えると日本時間で深夜の01:25だ。時差に慣れるには早く現地時間での暮らしにに切り替えた方が良いということは重々承知しているのだが、今までもウィーンに夜着くときは、この空港ホテルで疲れを取ってから市内のホテルに移ったことは何度かあった。Hotel NHは到着ターミナルから150メートルほどの目の前にあるので疲れて着いたときには有り難い。
 このホテルが属するチェーンも会員となっていたので、直接サイトから予約。念のために「バスタブ付きの部屋を希望」と書き添えておいた。1泊朝食付きの料金は162.36ユーロで“You will pay directly at the hotel”と予約確認書に書かれていたので19,500円ほどの料金となった。他の予約サイトでは29,000円ほどとなっていたので、これもユーロ建ての御利益だ。会員になっていたため、キャンセル料も当日の16:00まで無料となっていた。

  残る1件のホテル予約は、10月4日の成田空港前泊の宿で、空港構内にある成田エアポートレストハウスhttps://www.apo-resthouse.com/楽天トラベル経由で、フライトが決まった8月14日に予約した。料金は、朝食付きで8,700 円。当日11:00までキャンセル料も無料だった。 

 

ウィーン-ブダペスト間の鉄道もネットで予約。

  日本で済ませるべき予約手配の最後はウィーンからブダペストへの小旅行の鉄道手配だ。
   当初、この移動はオーストリア航空でとも考えた。6月の時点では、追加料金なしで往復航空券に組み込めることが分かっていたが、250キロの距離を飛行機で飛ぶのも環境負荷の観点ではよろしくないなと躊躇していたら、8月の予約時点では、エコノミーは無料で追加できるものの、ビジネスクラスは組み込めなくなっていたので、さっさと諦めた。

   オーストリア鉄道https://personenverkehr.oebb.at/en/のネット予約はこれまでにも経験があるので、利用の1ヶ月前までに予約すれば割引チケットが利用できることが分かっていた。
   そこで、9月の7日に、10月9日ウィーン発、10月12日ブダペスト発の往復をBusiness Classで予約した。面白いことにオーストリア鉄道はBusiness Classの方がFirst Classよりも上級の席となっている。Sparschieneという割引乗車券が適用できたので、Railjet Xpressという特急列車の片道料金は、割引乗車券28.80ユーロ、1st Class追加料金25.70ユーロ、Business Class アップグレード料金15,00ユーロの合計69.50ユーロ。
    ユーロ建てでオンライン決済できたので8,340円ということになる。これなら、直前予約の2等料金とあまり変わらない。ただし、予約のタイミングや列車の時間帯でこの割引乗車券が適用できないこともあるので、保証の限りではない。アップグレード料金には座席指定料も含まれており、予約画面の座席表で窓側の単独席が空いていたので往復ともこれを確保。

 チケットは、インストール済みのオーストリア鉄道のアプリにもダウンロードできたが、アナログ人間なのでコンサートチケット同様、パソコンからプリントアウトして用意した。 なお鉄道チケットは、1区間5ユーロの保険料で払い戻しが可能になるという表示があり、前回までは加入していたのだが、クチコミサイトで、この保険は実際には利かないという説が散見されたので今回は加入を見合わせた。

         

Railjet   Business Class  窓側の単独席


  

今回の旅程
●2023年10月4日(水)~10月25日(水)「秋のウィーン・ブダペスト22日間の旅 その1 」オーストリア航空  長崎→成田 ジェットスター(成田1泊)→成田 オーストリア航空→ウィーン(4泊)→ブダペスト(3泊)→ウィーン(12泊)オーストリア航空→成田→ジェットスター→長崎


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