観光局の共同ポータル・サイトを上手に使いこなそう

 8月13日に当欄で在日外国観光局協議会(ANTOR)が共同で開いたポータル・サイト「海外旅行に行こう!」http://www.kaigairyokou.net/というサイトと、そのお手本となったヨーロッパの33カ国の政府観光局が結集する在ニューヨークの組織European Travel Commission在米支部が運営するホームページVisitEurope.com http://www.visiteurope.com/を紹介した。これらの観光局のポータルは、当事者が運営しているだけに頻繁に起こりがちなリンク切れに遭遇することも少なく、ひとつひとつの観光局を自らいちいちブックマークしておく必要もない。また、地域全体の位置関係や移動アクセスの把握も容易で、周遊スケジュールに合わせたイベントやキャンペーン等を掌握するのにも役立つ。さらに有り難いのは共同ポータルにおいては、競争原理が働き各観光局が他局に負けじと競って最新情報やキャンペーンを掲載するようになっていることだ。
上記以外の観光局共同ポータルの例を追加しよう。「ASEAN(東南アジア諸国連合) Japan Centre」 http://www.asean.or.jp/ は、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ 、ブルネイベトナムラオスカンボジアのアセアン9カ国と日本の間の貿易、投資、観光の促進のために設立されたサイトだが、「観光情報」ページが充実している。ヴァーチャルツアーで各国のスライド・ショーが展開されるほか、ショッピングやグルメ、アジアの周遊に便利なASEANエアパス、アセアン国間の国境を越えるルートなどの情報も掲載している。「アセアンの世界遺産」では26の遺産を地図から巡ることができる。
 国際機関「太平洋諸島センター」 http://www.pic.or.jp/index.htm のサイトはフィジーサモアクック諸島など太平洋島嶼国12カ国2地域の「観光情報」ページを設けており、各国の旅行基本情報や各観光局へのリンクがある。
全米旅行産業協会(Travel Industry Association of America)が運営する「SeeAmerica.org」には日本語ページ http://www.seeamerica.org/ja_index.jspが設けられており、「アメリカ旅行地図」で訪れたい州をクリックすると各州政府観光局のホームページに飛ぶことができる。また2地点間の距離を簡単に割り出せる距離計算機能や英語ページとなるが「トラベルパッケージ」「トラベル・プランニング」という優れた機能も備えている。
アメリカ西部5州政府観光局」 http://www.uswest.tv/ のように一定地域の州政府観光局が共同で開いた日本語ホームページも生まれている。キャンペーン情報や個性的なツアーを紹介するPick Upコーナー、モデル・コースなどは大いに企画の参考になるだろう。  
 同様のものとしては、カナダの大西洋に面した4州の日本語共同サイト「アトランティックカナダ4州観光局」http://www.atlanticcanada-japan.com/ がある。
☆写真は ニューヨークのグランド・ゼロ 2001年12月28日撮影