旅立つ前に空港とその周辺情報を事前入手

個人旅行に慣れない人は旅のスタートの空港でつまづくケースが意外と多い。ときには、旅行会社があたかも直行便であるかのように説明していたのに、いざ空港に着いてみると最終目的地ではなく、さらに乗り換えが必要でターミナルも別のところに移動しなければならなくなり、パニック状態に陥っている人を見かけることもある。最近は、共同運航等の関係で便名が同じでも途中の空港で飛行機を乗り換えるといったことも多いので事前に自分のフライトをよく確認しておこう。
私は、事前に航空会社の時刻表を必ず入手することにしている。それも、外国の航空会社なら日本語の簡易版と英語の詳細版、さらに拠点空港の構内図付きパンフレットも手に入れる。これで、乗り継ぎの必要性やその要領、機内食の回数などのサービス内容などを確認しておく。また、機材の座席表を見て自分の希望の座席番号を控え、早めに空港に行ってその席を確保してもらうようにしている。
 以前は、わざわざ航空会社の支店に行って時刻表等をピックアップしたものだが、最近は、ほとんどの日本乗り入れ航空会社が日本語のホームページで同様の案内をしているので助かる。航空会社の日本語ホームページは「旅行リンク」の「航空会社」のページhttp://www.ryokolink.com/travel/airline_f.htmlを見るとよいだろう。

 自宅から空港までのアクセスは「駅前探検倶楽部」http://ekitan.com/の「乗り換え案内」などで調べることができる。このサイトは駅付近の天気予報も分かるので便利だ。なお、空港周辺の天気予報は「WNI空港の天気」http://mws.wni.co.jp/cww/docs/airport/index.htmlで調べるとよいだろう。

 時刻表等はチェックイン時や機内でもたいていピックアップできる。また、到着空港の案内は機内誌にも掲載されているし、到着前にビデオで到着後の流れを説明している航空会社も多い。チェックイン時には搭乗券と一緒に荷物の預り証(クレイム・タグ)を渡されるが、ここに書かれた目的空港名はローマ字3文字の略号となっている、空港以外にも都市や航空会社も略号で表示されることが多い。この略号を覚えておくとなにかと個人旅行には便利だ。
 空港の3レター・コードや都市コード、航空会社の2レター・コードなどを調べるにはaero-net http://www.joy.hi-ho.ne.jp/aero/ の「Aviation Link世界の航空会社検索」に航空会社名・コード・国名による検索機能がある。海外のものではairportcitycodes.com http://airportcitycodes.com/ が使いやすいようだ。

 チェックインの後で私のやることは、クレジット・カード会員になっているJCBのカウンターに行き、訪問都市の資料をもらうことだ。この資料は隔月で改訂されており、現地のATMの位置や市内交通料金、日本までの切手代などを知るのに便利だ。もうひとつは、NHKの短波放送ラジオ・ジャパンの周波数表のピックアップだ。成田空港の電気製品売場に置かれている。この放送は衛星中継されているので手のひらサイズのラジオでも受信が可能。長期の旅には情報源として大変役立つ。もっともこの周波数表もインターネットで入手可能となった。

 海外の空港のアクセスは最近、急速に改善されてきている。パリの場合、空港の新幹線駅からフランス各地へ直接移動できるTGV便が増えている。国際鉄道連合(UIC) http://www.uic.asso.fr/のTimetable searchや各空港のホームページなどで空港アクセスを確認しておくとよいだろう。

最後に、各空港のホームページの探し方についてふれよう。

 ExpediaやOrbitz、Yahoo! Travel などにデジタル・ガイドブック・コンテンツを提供しているwCities.com http://www.wcities.com/は、その利用サイトの多さとマルチ言語展開、モバイル対応などの先駆性から一人勝ちの様相を呈してきており、網羅性、更新頻度が極めて高い。
このwCitiesの各都市ページトップ右フレームのIntroduction GuidesのGetting There/Around を開くと、その都市の空港のホームページはもちろん、乗り入れ航空会社、空港バス・タクシー・レンタカー会社へのリンクがトップに現れる。wCitiesは数百都市をラインアップしているので一般の観光旅行者が利用する空港の99%は取り上げられているはずだ。
私は、ヨーロッパの都市情報を頻繁に利用しているのでwCitiesのEurope全都市のポータルとなっている[view all]http://www.wcities.com/en/continent/1/cont.html をブックマークしている。  wCitiesのGetting There/Aroundと同様の機能を持つものとしてはWorld Airport Guides http://www.worldairportguide.com/もある。
 より、空港のリンク数が多いサイトとしては、フライトと航空機利用の旅行に関する優れたサイトを集めたポータルAirtimetable.com http://www.airtimetable.com/がある。左フレームのAirport Locatorを開き、IATA 3レターコードか都市名(アメリカの場合州名)、国名のいずれかを入力して目的空港のページを開くと、トップバーにAirport Web Siteへのリンク、空港独自の時刻表ページ、Terminal Maps、Airport Directions(空港位置図)、Connection Time、空港天気予報などのボタンが並ぶ。Airtimetable.comには、各航空会社のルートマップを集めたポータルサイトAirline Route Maps http://www.airlineroutemaps.com/へのリンクもあり、自分のマイレージカードの対象航空会社を利用したフライトプランを作るときなどに役立ちそうだ。

 日本語の海外空港情報は、乗り入れ空港に限られるが、日本航空の空港情報http://www.jal.co.jp/inter/airport/全日空の空港情報https://www.ana.co.jp/int/checkin/airport/index.htmlのページが便利だ。日本航空の場合、各空港のページの上部のバーで、出入国手続き(ターミナル図)、乗り継ぎのご案内、持ち込みの制限(免税範囲)、ペットの取扱い、市街への交通のページが選択できる。
おなじみの「旅行リンク」の「空港」http://www.ryokolink.com/travel/airport_f.htmlのページにも空港のサイトが地域別に整理されており、日本語のページを持つ空港や空港交通もリンクされていて便利だ。

 Google英語版http://www.google.com/ のWeb Search Featuresというページhttp://www.google.com/help/features.html には、Travel Informationというページがあり、"sfo airport"というように空港の3レター・コードにairportという単語を加えて検索すると空港の離発着の遅延や閉鎖状況、空港周辺の天気予報が出てくるという説明がある。実際には、空港のホームページなどその情報を表示しているサイトを検出してくることになるのだが、使ってみると便利なことが分かる。
 さらにGoogle Travel Informationには、"United 134" というように航空会社名とフライトの便名を検索するとTravelocity、 Expedia、fboweb.comなどのサイトに飛び、航空機の位置を示すデジタルマップや到着予定時刻、使用ゲートやターミナル、バゲージクレームのターンテーブル番号などが表示されるという機能もある。ただし、対応範囲はアメリカとその周辺に限られる。
 Googleには、アメリカの主要都市での空港タクシーやリムジンカーの現在地が検索できる機能「Google Ride Finder」サービス http://labs.google.com/ridefinderもある。都市名や郵便番号、住所を入力すると、空港へのシャトルサービスなどを運営する会社の連絡先と、運行中のバスやタクシーの現在地が地図上にほぼリアルタイムで表示される。所在地を示すバルーンをクリックすると電話番号がポップアップ表示され、ホテルなどからここに電話して予約できる仕組みだ。

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