第2日目 パリ滞在

この日の午前中は、Rue de Buci通りとその周辺を歩き回る。74年当時賑わっていた朝市は通りに面する店が減ったせいもあって、以前ほどの賑わいはなくなっていた。ホテルの斜め向かいのスーパーは縮小して、Buci通りに面した部分をナントあの日本でも展開している http://www.pasconet.co.jp/paul/index.htmlパン屋のPaul http://www.paul.fr/に譲っていた。ちなみに、Paulのはす向かいにはHaagen-Dazsができていた。

 サン・ミッシェル広場にある本屋Gibert Jeune http://www.gibertjeune.fr/で面白い旅行ガイドブックは出ていないかと探したがめぼしいものはなかった。

 サン・ミッシェルのメトロ駅でメトロ、RER、バス、モンマルトルのケーブルカー、モンマルトル地区をはしるモンマルトルバスなどに有効な市内交通フリーパスParis Visite http://www.ratp.info/touristes/の1-3ゾーン有効3日間券€19を購入。10枚綴りの回数券Carnetは€11.1だった。74年当時あったメトロの1等車両はとっくに廃止になっていた。


さっそく、Paris Visiteを使ってSt.Placide駅に移動。本やCD、オーディオ製品などを売るFnacやデパートBon Marcheなどを冷やかして歩く。
Saint Placide駅付近からオペラ座方面行きのバスをつかまえて地上見物をしながらセーヌ川を渡ってオペラ座へ。雨が降ってきたので、雨宿りを兼ねて近くのJCBプラザ パリhttp://plaza.jcb.co.jp/travel/chiiki_travel_m/paris.htmlに立ち寄る。ここでは、地元のミニコミ誌や観光ツアー(割引もある)、インターネット・カフェなどの情報が得られる。日本の新聞の衛星版も閲覧可能だ。求人情報や貸しアパートの掲示板が面白かった。

 今回の旅ではパリやフィレンツェで雨に見舞われることが多かったが、フード付きのレインコートを持ってきていたのでずいぶん助かった。厚手のコートでは大げさだしかさばるのでと思って、ウィンドウブレーカー代わりに持ってきたのだが、結果的にちょうどよかった。

 JCBから、再び、メトロでホテル近くのSt.Germain駅に戻って、サン・ジェルマン市場近くのrue LobineauにあるビストロLe Petit Vatelに向かう。13:00過ぎに着いてみると22席ほどの店内は満席。市場に併設されたショッピング・センターを見物して戻ると、市場側に面したカウンター席が1席だけ空いていた。
ここは、地中海風の“食堂”で野菜をふんだんに使った料理が評判の店。パリのミニコミ誌ilyfunetのホームページhttp://www.ilyfunet.com/ovni/2000/469/resto.phpには、主人の「サン・ジェルマンで一番安い店」との発言が載っていたが、実際に、前菜とメインで€13という値段は、見て回った限りでは一番安かった。そう€13というと2千円だが、これが現在のサン・ジェルマンでのランチのボトムプライスなのだ。
グリーンサラダのチーズ乗せを前菜に、大好物のトマトの挽肉詰めをピラフのようなものに重ねたものをメインとし(左下の写真)、デザートにカルバドス酒にたっぷりと付けたスポンジケーキBabaをもらった。ワインはハウスワインの赤を1/4+1/8リットル。チップ込みで合計€25。コストパーフォーマンスも考慮した満足度は、温かいもてなしもあって今回の旅で5本の指に入る。

 食後、歩いてホテルに向かい、途中、ワインショップNICOLAS http://www.nicolas.tm.fr/ のBuci通りにある支店で、Pauillac村のChâteau Pichon Longueville http://www.pichon-lalande.com/jp/history/index.htmのLes Tourelles de Longueville 2005年ものを€35.2で寝酒用に買った。

 ホテルに戻ってから昼寝。今回の旅では昔のヨーロッパでは習慣化していたシェスタ(昼寝)を個人的に復活させることとした。74年当時と違って疲れやすくなっていることと、夜の散歩で注意力散漫になることを避けたいためだ。
 ついでに、書いておくと、日本の花粉症から疎開するのもこの時期に旅した理由のひとつだが、どういうわけか、ヨーロッパに着いて4〜5日は症状が残った。点鼻薬、目薬等を持ってきていて助かった。

 18:00過ぎに“夜の散歩”へ向かった先はモンマルトルの丘だ。当欄の「旅行や語学のラジオ番組の録音に便利なSONYのネットジューク」 http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20071211で書いたように、「旅行に出るときは、ラジオの旅番組や“ご当地音楽”をウォークマンに転送して持ち歩いてもよいだろう」と思い、今回は“ご当地音楽”をSONYウォークマンNW-S718F(8GB)にいくつか転送してきた。モンマルトルの丘ではアズナブールの“ラ・ボエーム”やピアフのシャンソンを聴きながら散歩してみた。

ホテルに戻ってから、74年にも訪れたクレープ・レストランA la Bonne Crêpe http://mmmm.free.fr/resto/860.htmlで軽い夕食。ハム・チーズのグリーンサラダ目玉焼き乗せ€7とCidre(林檎酒750cc)€10.5を先ず注文し(右下の写真)、次に、ソーセージ・チーズ・卵入りの蕎麦粉入りクレープ€9をとった。本来なら、デザートとして甘口のクレープも食べたいところだが、これで満腹。チップ込みで€28だ。74年のメモによると、当時のこの店のお勘定は、1人10フラン(600円)だった。


食後に腹ごなしの散歩に界隈を歩き回る。偶然にも2人の友達から健在を確かめてきてくれと言われた美術学校前の人気があったレストランdes Beaux-Artsを探したが、廃業してしまったようで、画廊に変わっていた。