*[長崎日記] 初夏の収獲と新たな畝作り

*[長崎日記] 初夏の収獲と新たな畝作り

          

 タチアオイ 背後には枇杷の木

  5月の庭は花々で賑わっている。最も華やかなのは40本ほどの立葵タチアオイ)の赤紫の花だ。移植した花の種から育った港側の1本の立葵も2メートル近くに伸び、道行く人に珍しがられている。この花からさらに種が飛び、来年は賑わいが増すことを期待している。
 このほかに、昨年の秋に植えた芍薬シャクヤク)や薔薇も見事な花を咲かせている。10年前に鉢植えのまま東京から運んだアマリリスも開花した。
   12本のオリーヴからも白い花が吹雪となって舞い落ち、港側の庭に積もっている。今年は、昨年以上に実をつけそうなので、ピクルスなどの作り方を研究しておく必要がありそうだ。
         

昨年の秋に植えた芍薬も開花


 4月30日には植木屋さんに春の剪定作業をお願いした。今回は、剪定作業に加えて港側のフェンスと、昨年の石垣修復工事に伴い土留めのために積み上げた高さ60センチほどの石垣との間の約20センチの隙間の雑草取りや芝生に生えた雑草を退治するための薬剤散布もお願いした。

   20センチの隙間の部分も含め総延長60メートルほどのフェンス沿いには、例年同様、5月初めに、ロシアヒマワリの種を蒔き、培養土とナメクジよけ、肥料で種を覆った。台風などの被害に遭わず順調に育てば、7月末には、高さ2メートル前後のヒマワリの200本ほどの並木が出現するはずだ。

   例年今頃は、コスモスの落とし種から一斉に芽が出てくるはずだが、昨年の工事の余波で、今年は客土しなかった部分数カ所からの発芽に留まっていた。そこで、5月中旬に混合種コスモスの種1リットルを調達して撒いた。今日現在、港側の庭の50カ所ほどから10cm前後の高さに育ってきている。種蒔きから70日ほどで開花するとのことなのでヒマワリとの競演が楽しみだ。

    

港側の石垣の上に植えた薔薇

   この季節は雑草の繁茂が悩みの種だ。30坪ほどの広さの芝生の雑草は、薬剤散布から2週間ほどすると枯れてきた。薬剤が効かず青いままの雑草もあったが、一緒に草刈り機で刈り取り、牧草用のフォークでまとめて裏庭の畝作り予定地に積み上げておいた。雑草を刈り取った後で肥料を撒いたところ芝生の青さが際立ってきた。

   コスモスの種を蒔いておいた港側の庭にも雑草がはびこっているが、こちらはコスモスの芽を傷つけないため草刈り機が使えず、手で抜くので重労働だ。この雑草も畝作り予定地に積み上げていった。

   雑草は、夏は機械を使っても、とても1人では処理しきれない。そこで、毎年、6~9月の期間はシルバー人材センターにお願いし15日ごとに草刈りをしてもらっている。なにしろ、夏の雑草は半月で20cm以上伸びるので、人手を借りなければ追いつけない。それでも30坪近い芝生の刈り込みは、月に2回、電動芝刈り機で自分でしなければならない。

   昨年の長崎の梅雨入りは、5月15日で、平年より20日早かった。今年は、平年より遅れそうで、6月10日前後になるのではと予想している。

 梅雨入り前の、庭仕事としては、枇杷とジャガイモの収穫がある。4本の枇杷の木にはオレンジ色に実った枇杷が例年にない量と大きさで、たわわに成っている。おそらく、摘果(間引き)がうまく行ったからだろう。1500粒前後は収穫できそうだ。
  以前は枇杷の実を風や鳥・虫の被害から守るため袋掛けをしていたが、昨年から止めた。袋を被せない方が色づきよく育つことに気がついたことと、鳥へ気前よくわけても充分な収獲が残るからだ。

 それに、枇杷の木は高いものでは4メートル以上に育っているので脚立を立てても手が届かない。これも鳥のエサとして無償提供している。

   すでに枇杷の収穫は始めているが、近いうちに友人たちを呼んで、一斉に収穫し、テラスでオリーヴの並木越しに長崎港と遠くに東シナ海を眺めながら収穫祭の祝宴を開く予定だ。

      

 大きく育った枇杷の実

 梅雨前に収穫しておきたいのは、ジャガイモだ。こちらも、一部は収獲のサインである茎の枯れが始まっていたので収穫したが、未だ花が咲いているものもあるので、本格的な収穫はあと1週間ほど待った方が良さそうだ。梅雨前の土が乾燥しているうちに収穫したいものだが。

 枝垂れ桃やジュンベリー、アーモンドの実の収穫もこれからだ。いずれも自分では使い切れず、友人たちに収穫を手伝ってもらい提供することになるだろう。

   例年だと梅雨入りとともに、ルッコラやベビーリーフ、サニーレタスなどの葉ものは虫による被害が激しくなり、収穫を諦めることになるのだが、今年は梅雨入りの後れで、毎朝、食べきれないほどの量を収穫し朝晩の食事に供している。
   虫に強いバジルやイタリアン・パセリ、ディルなどのハーブ類の成長も順調で、今年新たに設けた2メートル四方のハーブガーデン2カ所が葉ものとハーブで埋め尽くされている。
          

新たなハーブガーデンの葉ものやハーブ

   元からあるブロックで囲まれたハーブガーデンの方は、イタリアン・パセリやコリアンダーの種を取るために放ってあるが、そろそろ種取りができそうなので、こちらも梅雨入り前に整備して、新たに、人参や豆類、ズッキーニなどを育てる計画だ。

 ほかに収穫が始まっているものとしては、キュウリがある。毎年港側に2カ所、蔓植物用ネットを張った畝を設けており、収穫時期をずらすために時間をおいて種蒔きをしているのだが、なぜかいつも収穫時期が重なってしまう。今年も、毎日10本以上という怒濤の収穫が始まりそうで怖い。

 先月も書いたが、食糧危機のきざしもあるので、家庭菜園は、これからも拡張していく予定だ。港側の庭にはオリーヴやレモン、柚子などの果樹や薔薇などの花以外は植えていなかったが、新たに工事で客土した土を利用して、9メートルの長さの畝を設けた。
 まず北側1/3に二十日大根の種を蒔いた。時期をずらしてさらに1/3に時無し五寸人参の種蒔きをし、続いて残り1/3にレタス・サラダミックス、イタリアン・パセリ、バジルの残っていた種を蒔いた。二十日大根は既に芽を出し、6月中旬には収穫できそうだ。

   この畝のほかに、裏庭の更地に新たに5メートルの長さの畝を2本作る予定だ。完成すれば、取り敢えず余っている胡瓜やハーブの種を蒔くが、本来の目的は9月に植え付ける秋作のジャガイモのための準備だ。前述の港側の畝も収獲の後はジャガイモ用の畝にする予定だ。

 更地では、すでに5メートルの長さの畝2本でジャガイモを収穫中だが、ジャガイモは連作が出来ないので畝を変える必要がある。既存のジャガイモの畝の収穫後には、人参や豆類を植えるつもりだ。


 さて、年々威力を増す大雨と台風への備えだが、昨夏崩れた石垣とは別の部分で、石垣の上部2カ所でひび割れが広がっているのを、小学校の同級生たちが見つけてくれた。
   5月の中旬に、その同級生たちがホームセンターからセメントを買ってきて、砂利を詰めた上からセメントで塗り固めてくれた。
 降雨の後で、塗り固めた部分を観察すると雨水が流れていた。放っておいたらその雨水が石垣の裏にしみ込んでいたに違いない。
 
 先月、大雨の際に玄関から土間に雨水が流れ込むのを防ぐため、細長い枕状の土嚢袋を買ったと書いたが、より便利な防災グッズを100円ショップDAISOで見つけた。浸水対策の“水のう袋”だ。土嚢は土を入れたり、使用後に取り出す手間がかかるが、水のう袋であれば水を入れるだけなので簡単そうだ。効果のほどは使ってみなければわからないが、いざとなれば土嚢と水のうの使い分けもできるのでひと安心だ。

   防風林の役割を果たす、オリーヴや楠、蘇鉄、菩提樹なども大きく育っているので、わが家の弱点である“雨戸のない大きな窓”の防壁としても期待している。
 防風林効果を高めるために、今まで剪定していた裏庭の笹も伸ばすことにした。現在、2メートルを越す高さとなってきているので飛来物よけには充分だ。根も広がっているはずなので地盤の強化にもつながると思う。
 
                  

2メートルを越す高さの笹

 

   最後に、海外旅行について。旅行ニュース・サイトTravel Off Path https://www.traveloffpath.comのCountries Without Any Travel Restrictions Or Entry Requirements      https://www.traveloffpath.com/countries-without-any-travel-restrictions-or-entry-requirements/のページには5月29日現在で「ワクチン接種も不要、隔離など完全撤廃した国が57ヶ国になった」とある。Travel Off Pathは、旅行関係者向けの「世界の旅行・観光産業の最新情報をいち早く日本にご紹介することを使命とする」TRVLWIRE(トラベルワイヤー) https://trvlwire.jp/で紹介されたサイトだ。なお、TRVLWIREの編集人は現在、PCR検査で陽性が出たためオーストラリアで足止めとなっておられるようだ。無事のご帰国を祈りたい。

 Travel Off Pathによると、日本からオーストリアへ入国する場合も「ワクチン接種証明」等が不要となったようだ。オーストリア政府観光局のホームページhttps://www.austria.info/jp
の「オーストリアにおける安全対策」のページ   https://www.austria.info/jp/up-to-date-information-on-the-coronavirus-situation
には、「オーストリアでは2022年5月16日より入国時のコロナ規制は解除されました」    「日本からオーストリアへ入国する場合、ワクチン接種証明、回復証明、コロナ検査のいずれも不要です。オーストリア国内でも観光するのにこれらの証明書は必要ありませんが、状況の急な変化に備え、念のため陰性証明、接種証明、回復証明書のいずれかをお持ちいただくことをお勧めします。また、日本帰国時には依然としてPCR検査の陰性証明書が必要です」とある。

   ただし、「ウィーンでは引き続き公共交通機関などではFFP2医療用マスクは必要」とも書いてあった。このページには「駐日オーストリア大使館」、「在オーストリア日本国大使館」や各項目の詳細へのリンク(英文-リンク切れあり)もある。

 前にも書いたが、「ワクチン接種も不要」というのは個人的に大歓迎だが、不要の国から隣国に移動する場合や国内公共交通の利用、コロナ感染に強い警戒心を持つ観光施設などでは、ワクチン接種証明書等をいつ求められるかわからないし、感染状況によっては求められる書類等も急に変更されるだろう。

   この“解禁”を受けて、早速、2019年までほぼ毎年おこなっていた「秋のウィーン+α音楽鑑賞旅行」が可能かどうか、調べてみた。結論から言うと、この秋はまだ不安定要素が多いので諦めて、来年の春か秋にしようという判断だ。
 ウィーン・フィルのホームページhttps://www.wienerphilharmoniker.at/ja/を見ると2023年1月中旬にはAndris Nelsons指揮のGustav Mahler“Symphony No. 7”など魅力的な公演があるのだが、ウィーンの冬の寒さを経験した身としてはちょっと躊躇する。


 調べてみて、あらためてわかったのは、コロナ禍以前に比べ航空運賃の実勢価格が3倍ほどになっており、燃油サーチャージがヨーロッパ往復でANAで74,800円、JALで73,600円、オーストリア航空で75,800円もかかる現状だ。
   産油国でもあるカタール航空はこのサーチャージを取っていないようで、そのためか夏以降のヨーロッパ・パックツアーを検索してみると、同航空を利用したツアーが数多く見つかる。

  もちろん、値段ばかりではなく、欧州への航空路はシベリア上空迂回の遠回りを強いられており、所要時間が増加している。JALANA、欧州系航空会社の多くが行き帰りともに気流の追い風を期待できるようにルートの変更をおこなっている。往路はアラスカ上空などを飛行する「北回り」、復路は中央アジア上空を通る「南回り」の航路(中国、カザフスタン、トルコなどの上空経由)を採用し始めた。それでも所要時間は12時間~16時間程度となるようだ。
 個人的に興味のあるウィーン行きは、ANAは運休中だが、オーストリア航空は10月28日までの季節運航で、往復とも中央アジア経由のルート。往路の所要時間は14時間20分、復路は12時間20分が見込まれている。
   最新の飛行ルートに興味のある方はFlightAware https://ja.flightaware.com/などの飛行ルート追跡サイトで調べてみると良いだろう。


■今日のブックマーク&記事■

□「STLOCAL(ストローカル)」https://stlocal.net/app-stlocal/
   ゼンリンが運営する長崎市の観光をデジタル技術を使って楽しんでもらう仕掛け。

□Plan your summer travel, with help from Google
https://blog.google/products/travel/plan-your-summer-travel-with-help-from-google/ 
    Googleの旅行関連の機能アップデートを紹介するブログ記事。

□トラベルボイス5月20日記事
「世界の識者が語った観光の新潮流、出張旅行やサステナブル観光などの注目ポイント ー世界旅行ツーリズム協議会レポート」   https://www.travelvoice.jp/20220520-151153?tvm

テレビ朝日  5月23日記事   「新型コロナ規制解除で欧州各地の空港で混乱」
https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000255666.html

□トラベルボイス5月24日記事
  「鉄道と航空が対立する時代の終焉、欧州での排出ガス削減の取り組みを整理して、次の注目ポイントを考えた」   https://www.travelvoice.jp/20220524-151069?tvm

□Forbes JAPAN5月25日記事
 欧州で進む「列車革命」 長距離路線が続々と復活
      https://forbesjapan.com/articles/detail/47663
 

                  

テラスに置いた鉢植えのアマリリス