家庭菜園で春の種播き・植え付け

 庭では、5年前には80cmほどの苗木だった桜が3mほどに育ち、今年は花の下にテーブルを持ち出して、50数年ぶりに再会した小学校の同級生や恩師とで10名ほどの花見の宴を催すことが出来た。
近所に住む同級生の中には、同じように畑を耕している友もいて、大根などをもらっている。

桜以外にも、アーモンドや垂れ桃、ヒトツバタゴ、ジューンベリートキワマンサクなども花を咲かせている。オリーヴも1/3が虫にやられた残りの8本は4m近い高さに育っている。今年は、実の収穫も期待できそうだ。

ハーブ類では、去年の秋から収穫が続いていたルッコラが花が咲いてしまい、葉が固くなってきたので思い切って引き抜き、肥料にするために積み上げておいた。代わりに2月に種まきした、ルッコラやベビーリーフ、ミックスサラダがそろそろ収穫期に入ってきた。

 2m四方のブロックで囲んだハーブガーデンには、2週間ほど前に、昨年豊作だったバジルから取っておいた種やルッコラ、中玉トマトの種も蒔いておいた。いずれも既に芽が出始めているので、3種のコンビネーションによる虫除け効果もあって豊作となりそうだ。

畝や果樹などの手を加えている地面のほかの部分には、グランドカバーとして植えたわけではないが、背の低いタンポポのような花を咲かせる野生の花やカラスノエンドウなどが勝手に広がっている。昨年植えたミントも、どう退治してもそこここにはびこってしまっている。バスハーブとして使うしかない。


春の植え付けの方は、2月中旬から3週間おきぐらいで植え付けた3種の種ジャガイモが全部で5つほどの畝になった。五月雨式の収獲とはいえ、自分では食べきれないので、近所の同級生たちに大根などのお礼にもらってもらうことになりそうだ。

イタリアの友人に「近いうちに食糧の自給体制も夢ではない。しかし、毎日ジャガイモを食べる羽目になりそうだ」とメールしたら、ご親切にもベルリンにあるポテト料理だけで前菜やスープから主菜はもちろんデザートまで出すというレストランKartoffelkellerのメニューのURL http://www.kartoffelkeller.com/cms/kk/front_content.php?idcat=57が送られてきた。有り難くて涙が出そうだ。

 今回、庭の写真を12点ほどアップロードしようとしたが、「はてな」の不具合か、うまくできない。残念だが、後日再チャレンジしてみることにする。

探し続けていたCDの最後の1枚

 以前、「長年探し続けて見つからなかった曲が10曲ほど有ったが、インターネットのおかげで9曲まで音源を見つけ出し、どうしても分からない最後の一曲がJazz Beginというアルバムに納められていたEternal Peace という曲だった」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20150222という記事を当欄で書いたが、もう1枚捜していたCDがあったのを忘れていた。

 映画『ゴッドファーザー』でドン・コルレオーネ夫人を演じたシシリー系アメリカ人モーガナ・キングのジャズの名盤『ウィズ・ア・テイスト・オブ・ハニー』(1964年)のCDだ。

 実は、このLPレコード盤は1970年代前半に東京の小石川図書館で借り出してオープンリールテープにダビングし、その後、オープンからカセット、さらにCD-Rへとダビングを重ねに重ねたものが手元にあったので、聴けないわけではなかったのだが、ときおりCDの再版が出ないかとamazonでチェックはしていた。しかし、amazonの検索結果に出てきたのはアメリカで売られていた中古CDで1万5千円ほどもした。そこで、気長に再版を待つことにしていたら、先々週amazonが私の検索結果の解析を元に、新譜の案内として3月22日に、新譜『ウィズ・ア・テイスト・オブ・ハニー』が再版されたことを知らせてきた。価格は1,080 円という限定廉価版だ。

さっそく、注文して聴いてみたところ一番好きだった「レイジーアフタヌーン」などが鮮明な音質で流れ出してきた。しかし、ダビングを重ねた手元のCD-Rの方が、声に退廃的な艶っぽさがのっていて捨てがたいものであることにも気づかされた。おそらく、ダビングのおかげで加わったワウ・フラッター(デジタル時代には死語か?)のせいもあるのだろう。
ちなみに、当時の小石川図書館でLPレコードの貸し出し証を作る際には、自宅で使っているLPプレイヤーのカートリッジを取り外して持って行き見せる必要があった。


1. ア・テイスト・オブ・ハニー
2. ファッシネイティング・リズム
3. コルコヴァード
4. プレリュード・トゥ・ア・キス
5. ザ・レディ・イズ・ア・トランプ
6. レイジーアフタヌーン
7. アイ・ラヴ・パリ
8. ホエン・ザ・ワールド・ワズ・ヤング~ヤング・アンド・フーリッシュ
9. イージー・トゥ・ラヴ


この『ウィズ・ア・テイスト・オブ・ハニー』もLimited Edition(限定版)とあるので、この機会を逃せばまた数十年待たされることになったかもしれない。
 同じように1968年に出たLP盤は持っていたものの、CD盤は20年以上待って1990年代半ばにやっと入手したサー・ネヴィル・マリナー指揮、アカデミー室内管弦楽団チャイコフスキー作曲の、弦楽六重奏ニ短調フィレンツェの思い出』(弦楽合奏版)は、今では輸入盤でしか手に入らず、しかもamazonではそれすら購入できないようだ。

当欄関連過去記事:

YouTubeで懐かしの名演を再追跡」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20150222 
「旅心をかき立てる名曲の探し方」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20060213


ウィズ・ア・テイスト・オブ・ハニー

ウィズ・ア・テイスト・オブ・ハニー


Jazz Begins: Sounds of New Orleans Funeral

Jazz Begins: Sounds of New Orleans Funeral

VOODOO SUITE/EXOTIC SUITE

VOODOO SUITE/EXOTIC SUITE

止まり木グラス

止まり木グラス

デスクトップ&モバイル・パソコン、オーディオについて

デスクトップ・パソコンとモバイル・パソコンの両方が不調をきたし、いくつものトラブルが発生し始めた。
 デスク・トップはSONYVAIO Lシリーズ VPCL129FJ/S http://www.vaio.sony.co.jp/vaio/products/L12/で2010年2月に買った物。
モバイル・パソコンは、東芝のモバイルノーhttps://dynabook.com/mobile-notebook-tablet/index.htmldynabook SS RX2」シリーズの「RX2/W9G」で、2008年10月に購入。DVDマルチドライブを搭載し、12.1型ワイド液晶のモバイルノートPCとして、128GBフラッシュメモリ搭載で重さ858g、最薄部19.5mmというもので当時は世界最軽量、最薄を誇っていた。

買い換えるデスクトップは、立ち上がりを早くしたいのと、ゆくゆくは、ネットオーディオhttp://www.phileweb.com/review/special/digitalaudio/の司令塔としたいので、OS起動やアプリの動作が高速なSSD(ソリッドステート・ドライブ)とハードディスク・ドライブを併用したものをと考えている。また、静音性と簡単にテーブルからかたづけられるようにオールインワン・タイプよりもタワー型を選ぶ予定だ。
 永年愛用していたSONY VAIOが独立してVAIO http://vaio.com/となり、デスクトップの生産を止めたようなので他社のデスクトップを検討せざるを得ないが、今のところ多様なカスタマイズが可能な ヒューレット・パッカードhttp://jp.ext.hp.com/desktops/personal/elitedesk_800_g2_tw/を考慮中だ。

モバイルノートの方は、発売以来10年近く経つのに東芝dynabook 「RX2/W9G」を大幅に上回る性能のモデルは出現していないようだ。候補としてはヒューレット・パッカードの Spectre 13 http://jp.ext.hp.com/notebooks/personal/spectre_13/パナソニックのCF-RZ6HFMQR http://panasonic.jp/pc/products/rz6g/ を検討している。


一方、オーディオ・システムの方も、2005年に買い揃えたものを使い続けている。と言っても、その前は当欄の「21年ぶりにオーディオ装置を買い換えてみると」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20050914に書いたように20年以上使い続けていたのだから、個人的には12年のインターバルは長いとは言えない。

 現在使用中のオーディオ装置は、CDプレーヤーは、CDを高音質化したスーパーオーディオCDSACD)も聴けるDENONのDCD-1650AE、アンプは、同じDENONのPMA-2000AE、スピーカーはVICTORのSX-L77という基本構成だ。
 5年前に長崎へ引っ越してきてからは、スカパーやTV放送の音楽番組などをハードディスク(いつの間にか容量が35TBにもなってしまった)に録り貯めて、オーディオ・システムから大音量で聴くようになった。Classica Japan http://www.classica-jp.com/などの番組をせっせと録り貯めているので、聴きたいクラシック音楽やオペラはほとんどハードディスクに揃っている。しかし、ネットオーディオの世界とは違って、いちいちその収録場所を探すのがひと苦労だ。演奏内容はネット上の番組表からワープロ上のデータベースを作っているのだが二度手間、三度手間でなんとももどかしい。

また、スカパーの音質は、ほとんどがMPEG2AAC・48KHzという音声圧縮技術を利用しており、CDに比べてかなり音質は落ちる。だが、映像が伴うためかこちらの耳が老化してきたせいか、大音量で聴いても音質のことはあまり気にならないものだ。

 しかし、この12年の間にネットオーディオやハイレゾhttp://www.sony.jp/high-resolution/about/、インターネットを通じたストリーミング音楽配信などオーディオを巡るイノヴェーションには凄まじいものがある。

実は、長崎で家を建てるに際して各部屋をLANケーブルで結んでいるので、ネット・オーディオを構築する環境は整っているのだが、以前にも書いたように、使いやすいハイレゾ・ネットオーディオ・システムの登場が遅れているので、未だ手つかずの状態だ。

たとえば、東京から長崎に持ってきたSONYのHDD内蔵ミニコンポ“ネットジューク”NAS-M95HD  http://www.sony.jp/products/systemstereo/M95HD.html をハイレゾ化したような商品が出ればすぐにでも導入したいと思うのだが。NAS-M95HDは、250GBの HDD搭載で、CDと同音質のリニアPCM型式でCD約380枚分を録音することが可能。Atrackの圧縮を使えば最大11,130時間の録音ができる容量を持つ。メーカー側がCDの売れ行きや著作権管理の障害になると考えているのか、10年以上前の製品の方が使いやすいというのが実情だ。

私が気に入っているのは、「深夜のおすすめ」、「元気でさわやかなお目覚め曲」、「しっとりと、もの悲しい曲」などといった「おまかせチャンネル」機能があることだ。
わが家で、窓から黄昏時の長崎港を眺めていると、380枚のCDの中から「夕方のおすすめ」を選び、実にふさわしい音楽を奏でてくれる。

使いやすいハイレゾ・ネットオーディオ・システムの登場は遅れているが、どうやら流れはハイレゾ・ストリーミング音楽配信に傾いているようだ。ストリーミングであれば音楽ファイルを保存しておくNAS(Network Attached Storage)やCDプレイヤーなどの駆動装置も不要で、パソコンを中心としたシンプルで高音質なネットオーディオが楽しめるだろう。私のようにいつの間にかハードディスク容量が35TBにもなってしまい、音源の在りかを捜すのにひと苦うという悲喜劇も過去のものとなる。

 そうなれば、欧米の著名オーケストラやオペラハウスが取り組み始めている、ライブでコンサート会場と家庭を結ぶハイレゾ・ストリーミングも当たり前のように行われるようになるだろう。ロックやジャズなどのポップスもミュージシャンは今ではCDなどの売り上げよりもコンサートを主な収入源としているようだ。演奏者にとっても有料のハイレゾ・ストリーミング配信は歓迎されることだろう。

■当欄関連過去記事:

SONYハイレゾ・オーディオ市場に参入」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20131001
「デスクトップ・パソコンの買い換え」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20100302
「オーディオ装置を買い換えようと思いたったものの....」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20050816
「旅にカスタマイズしたパソコン“旅パソ”を作ろう」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20040921


長崎の斜面地住まいをサポートするシステム

長崎の街は港と中心市街を取り囲むすり鉢状の斜面地が居住区となっており、市街地の約7割が斜面地と言われている。その多くは、車が入らない細い道と階段からなり、交通手段はバイクぐらいだ。

わが家も、鍋冠山公園(標高169メートル)へ向かう車の入れない細い坂道の途中、海抜86mほどにあり。車道からは最短で70mほどだ。

長崎の斜面地に住む際には、2つの問題がある。荷物の配送と平地からのアクセス手段だ。荷物の配送については宅配便制度が充実しているので、階段の上にある家でも追加料金なく配送してもらえる。
 引っ越しの際も、東京で専門業者に見積をお願いする際、「車道から正面玄関まで100mほどありますけど大丈夫ですか」と聞くと、「今は東京のマンションでも車の入れるところから玄関まで100mというところはざらですから、追加料金無しでOKですよ」と嬉しい返事だった。

Amazonの通販を利用することも多いのだが、こちらは Amazonプライムの会員になっているので3,900円(税込)の年会費で配送料は原則無料になる。

家を建てるときも、資材の運搬が大問題だった。昔は、ロバや馬で運搬されたが、現在は禁止されている。わが家の場合、施工業者が坂道を傷つけないため小型運搬機にゴム製のキャタピラをつけた改造を施してくれたので解決した。家の土台のコンクリートは巨大なクレーンで、隣家数軒の頭越しに流し込んでくれた。

住むようになってからも配送にはお世話になり続けている。とくに、家庭菜園を拡張してからは街外れのホームセンターhttp://www.nafco.tv/stores/info/detail/193までサイクリングがてら出かけて、培養土や肥料、庭に播く砂利、トイレットペーパーなどを大量に買い込む。先週も、20リットルの培養土の袋に換算して70袋ぐらいの荷物を運んでもらったが配送料は540円だ。お店に聞いたところ小型トラック1台分ぐらいまではこの値段とのこと。重い砂利袋などを含めた荷物を駐車できる場所から、手押しカートや背負子で何回かに分けて運び込んでもらってこの値段だ。


もう一つの問題は、車の入れないような斜面地への住民自身のアクセスだ。これも、過疎化の予防のためもあって、長崎市が「斜面地のまちづくり」http://www.city.nagasaki.lg.jp/sumai/660000/664000/index.htmlのための様々な対策を立ててくれている。  

 ここに住む具体的な計画を立てる前の2004年までには、路面電車の終点石橋電停近くから、わが家の100mほど手前まで、斜行エレヴェーター(高低差50m、全長160m)と垂直エレヴェーター(高低差18m)を組み合わせた「グラバースカイロード」http://www.city.nagasaki.lg.jp/sumai/670000/678000/p001693.htmlが出来上がっていた。2本のエレヴェーターで合わせて68mの高低差を苦もなく運んでくれる。市道扱いなので利用料は無料だ。
 このエレヴェーターがなければ恐らくこの地に住もうという気は起こらなかっただろう。遠来の友人たちには“わが家の専用エレヴェーター”として案内させてもらっている。

この斜行エレヴェーター以外にも、さまざまな「斜面移送システム」http://www.city.nagasaki.lg.jp/sumai/670000/678000/p001694.htmlが工夫されている。たとえば、右上の写真は、港を挟んだ対岸の水の浦地区にある懸垂型ゴンドラの「水鳥号」だ。
このほかにも、車の入れる斜面地への「乗り合いタクシー」http://www.city.nagasaki.lg.jp/sumai/640000/642000/index.htmlも5カ所ほどで運行されている。


■今日のブックマーク&記事■

NPO法人「長崎斜面研究会」 http://www.shamenken.jp/
□「長崎遠めがね」の「グラバースカイロード」紹介記事 http://hoshinabe.ojaru.jp/389_gurabasky/gurabasky.html
□「鍋冠山公園 眺めを楽しむ公園」http://www.city.nagasaki.lg.jp/sumai/630000/632000/p010334.html
□「鍋冠山展望台リニューアル・オープン」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20160402
□「外国人観光客に人気の知られざる展望台」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20140206
□「長崎バス観光 まるごとながさき車窓コース」http://nbkanko.com/publics/index/303
(坂道や石畳道をマイクロバスで巡る2017年4月から始まる新コース)

“絶滅危惧種”を入手しておこう

 以前にも、「デジタル化で入手困難になるもの」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20160810、「入手困難になりつつあるカセットデッキを購入」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20131227、「Made in Japan の傑作ラジオを並行輸入で購入」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20130223、「海外旅行にも役立つ?『作戦航法図』と『戦術的航法図』」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20160619などの記事で、入手困難になりつつあるタイプライタやVHSデッキ、特殊な地図などの話を書いたが、今回もその続きを。


今年の春は、庭でキャンピング気分で料理をチャレンジしようと思っている。庭の1本桜も充分花見に耐えられるように枝も広がってきたことだし。
 屋外用のバーベキュー・コンロはあるのだが、昔懐かしい飯盒やコッヘル(携帯用の組立式炊事用具)も長崎では見かけない。そこで、通販サイトで調べてみるといくつか見つかったが、昔のように耐久性のあるものは種類が限られているようだ。やはり、大都市の登山用品店などで手にとってジックリと選んだ方が良いようだ。ついでに登山用品店で固形燃料やキャンピング・ガスコンロなども見ておくとしよう。

昔は、ボーイスカウトの野外調理器具に優れものがあったのでボーイスカウト・ショップhttp://www.scout.or.jp/scoutshop/shoplist.html のカタログ http://www.scout.or.jp/_userdata/scoutshop/catalog/ScoutCatalog2016-2017.pdfを開いてみたが、かつてのように実用的な携帯シャベルヤ、テントなどはなかった。カタログには“弓ぎり式火起こし器”という面白いものもあったが、あくまで訓練用で実用性には乏しいようだ。


見かけなくなったものと言えば、“計算尺”もその筆頭だ。懐かしい計算尺メーカー ヘンミを検索してみるとヘンミ計算尺株式会社 http://www.hemmi-inc.co.jp/slide_rule/index.htmlのサイトが見つかった。現在は、時代への適応に成功して、プリント回路基板や半導体装置を作る会社に変貌しているようだが、サイトには「100年余りの間、その経験とノウハウを活かし、1,000種類を超える特殊計算尺を世に送ってまいりました。“こんな計算尺があれば”とお考えの方は是非ご相談ください」と書いてあることから祖業への思いは今でも強いようだ。一般的な計算尺は作っていないようだが「体重バランス計算尺」や「心胸郭比スケール」など医療関連や建築・土木等の工学関係を中心に特殊計算尺は作り続けているとのこと。
ヘンミの計算尺は中古市場でも人気で、インターネットで探してみると結構な値段で取引されている。


紙の鉄道時刻表もデジタル化の波に埋もれて絶滅が危惧されている。すでに、トーマス・クック時刻表も出版されなくなった。当欄の「1939年版トーマス・クック大陸時刻表 で遊ぶ」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20050616で、“戦前の鉄路の旅の足跡を追ったり、戦前の欧州映画や小説の舞台を追跡するときに便利”と紹介した1939年復刻版時刻表はamazonの古書で売られているのを見つけたが13,999円の値が付いていた。
 日本の鉄道時刻表は当分健在のようだが、発行部数は相当減っているようで、JTBの時刻表は最盛期の1/20との記事も目にした記憶がある。
 個人的にはトーマス・クック時刻表も日本の鉄道時刻表もほぼ5年ごとに保存している。トーマス・クック時刻表の最も古いものは復刻版は別として最初にヨーロッパを旅したときに使った1974年の2月号だ。この記事を書いていて「タイムテーブル・タイムトラベル〜時刻表歴史館」http://ttmuseum.blog.fc2.com/というご同好の士の興味深い個人サイトにも出くわした。


なくならないうちに買っておきたい本としては「ラテン語の辞書」がある。小学生の頃、教会で初歩のラテン語を習ったことがあるが、それがヨーロッパ旅行の際、大いに役立った。教会や美術館の鑑賞にはもちろん、どうしても言葉の通じない国でも教会や学校ではカタコトのラテン語が通じたからだ。

 個人的意見だがヨーロッパの伝統的文化や哲学などの文系の学問が衰退してきた一因は、1970年代から始まった欧米におけるラテン語義務教育の廃止だと考えている。昔、BBCの短波放送で「ラテン語教育廃止問題」をテーマにした番組を聴いたことがあるが、もっぱら問題とされているのが「ラテン語教師の失業対策問題」だったので、これはもうダメだと思ったことをよく覚えている。
 amazonラテン語辞書を検索してみると研究社の「羅和辞典 <改訂版> LEXICON LATINO-JAPONICUM Editio Emendata」が 6,480 円で売られていた。2009年大改訂の本だ。


Cook's Continental Timetable, August 1939

Cook's Continental Timetable, August 1939

昭和の鉄道と旅 (AERAムック)

昭和の鉄道と旅 (AERAムック)

ラテン語の世界―ローマが残した無限の遺産 (中公新書)

ラテン語の世界―ローマが残した無限の遺産 (中公新書)

羅和辞典 <改訂版> LEXICON LATINO-JAPONICUM Editio Emendata

羅和辞典 <改訂版> LEXICON LATINO-JAPONICUM Editio Emendata

コンサイス 定規 円形計算尺 300 100829

コンサイス 定規 円形計算尺 300 100829

愛用した海外旅行関連サイトの追跡調査

2007年の1月に、当欄で「1994年から2001年までの8年間にブックマークした旅行関連サイトの生き残り具合を」レポートしたが、今回それらの老舗サイトを中心に、再度チェックしてみた。生存率は、1/2程度。その中でも活発に充実・更新しているものはさらに1/2。つまり2007年1月に残っていたサイトが実質的に1/4に減ったことになる。
生き残ったサイトの多くは、FacebookTwitterInstagramなどを並行して開いているようだ。

各サイトのコメント欄は“2007年1月”のままのものもあり、現状と異なっているかも知れないことをご承知願いたい。

□Travlang http://www.travlang.com/ 目立った変更や発展はないが現存。
 アメリカで設けられている旅行会話の膨大なサイト。日本人のためのハンガリー語旅行会話など多様な会話集が収められている。簡単な電子辞書も無料で利用できる。旅行一般のリンク集も充実しており、とくに、世界の祝祭日、イベントなどのカレンダー検索が役立つ。

□日本も含めた世界60カ国の数千に及ぶスキー・リゾートの情報を網羅していたGoSki  http://www.goski.com/ は、アウトドア・スポーツ全般を動画で紹介するOutside TV http://www.outsidetv.com/ に移行していた。

Zagat Survey http://www.zagat.com/  カバー範囲を縮小しながら現存。
 アメリカのレストラン・ガイドブックZagatのサイト。以前は、アメリカのほか海外の主要都市のおすすめレストランを網羅していたが、現在はアメリカに絞り込んで展開しているようだ。

□Hostels.com http://www.hostels.com/  情報をさらに充実・更新させながら現存。
 ユースホステル組織とは無関係なグループが中立的立場で世界中のホステルを紹介しているサイト。長崎市内の6軒のホステルも紹介されていた。

□旅行人 http://www.ryokojin.co.jp/index.html 情報をさらに充実・更新させながら現存。
 世界中を歩き回る個人旅行者から送られてくる旅行情報を元に発行されている月刊誌「旅行人」(今は休刊中のようだ)のサイト。「混明にある日本料理店」や「ベトナムラオス国境の越え方」などユーラシア大陸を中心とした臨場感溢れる情報が紹介されている。リンク集も充実している。

□World Travel Guide  http://www.worldtravelguide.net/ 情報をさらに充実・更新させながら現存。
 イギリスの出版社コロンバス・プレスが世界各国の基本旅行情報を網羅したサイト。

□Projectvisa.com  http://www.projectvisa.com/  情報をさらに充実・更新させながら現存。
 海外の大使館のアドレスやホームページを調べたいときに便利な外交関連機関のリンク集。シアトルにあるロシア領事館や東京にあるカンボジア大使館のホームページを見たいといったときにも役に立つ。通商代表部や国連機関、通信社などもリンクしている。

国際観光振興機構 http://www.jnto.go.jp/info/  情報をさらに充実・更新させながら現存。
日本政府観光局と名称を変えて情報をさらに充実・更新させながら存続。

□The best Hawaii travel guide on the net! http://www.discoveringhawaii.com/  現存するが出版活動は低調。
 ハワイに関するガイドブックで定評のあるSullivan社のサイトだったが、名称が montgomery ewing publishersに変わったようだ。ハワイの孤島、知られざるビーチ、隠れた滝、容赦ないホテル・レストラン評価など、ハワイ通を自称する人が目から鱗の思いをするフレッシュな情報を満載。各島ごとの記述の中にリンクも張られている。

□Shaw Guides http://www.shawguides.com/ 情報をさらに充実・更新させながら現存。
 各国の語学学校から、トスカナでの料理やワイン教室、西海岸でのゴルフ・レッスンまで3300に及ぶ教育と実習のツアープログラムをリンクした米国の業者のリンク集。転職の合間の時間を利用した充電旅行やキャリアアップのプログラムを探すのに役立つだろう。Cultural Travelの項には、教養文化旅行のプランや主催会社がリンクされている。

□The Original Tipping Page http://www.tipping.org/index.shtml 現存。
 米国のチップ相場を知るのに絶好のサイト。空港やホテル、列車、カジノ、クルーズ、レストランなどシチュエーション別に参考相場とチップをやらなくてもよい相手の区別など詳細が分かる。米国の好景気を反映してか高めに思えるが?他の国の相場の頁もある。

ASEAN Centre (日本語)http://www.asean.or.jp/ 情報をさらに充実・更新させながら現存。
 アセアン10カ国と日本の間の貿易、投資、観光の促進のために設立されたアセアンセンターのサイト。「ASEANへの旅と交流」ページにはアジアの周遊に便利なアセアン・エア・パスや3カ国を貫くマレー鉄道、各地の雨期・天気予報、イベントと祝祭日、各国の観光リンクなどがある。

□海外支援センター http://www.kaigai.co.jp/index.html 情報をさらに充実・更新させながら現存。
 200社以上の法人の海外赴任者を支援してきた企業のサイト。一応、会員(有料)向けではあるが、サービス内容を見ると海外赴任にどのような準備が必要か、赴任中はどのようなサポートを必要とするかが把握できる。「海外へ行く人に役立つリンク集」も充実している。

□Photo.net  http://www.photo.net/   情報をさらに充実・更新させながら現存。
 トラベル・ライターで写真家である個人のウェブ・マガジンがいつのまにか、10万人の写真家が集まるフォト・ポータルに変貌していた。

国境なき医師団日本ホームページ http://www.msf.or.jp 情報をさらに充実・更新させながら現存。
 99年度のノーベル平和賞を受賞した国際医療援助団体「国境なき医師団」の日本事務局のサイト。最新現地情報やレポート、フォト・ギャラリーを見ると紛争地帯の生々しい現場の様子が伝わってくる。各国組織へのリンクや一般市民への支援の呼びかけもある。

□日本在外企業協会 http://www.joea.or.jp/   情報をさらに充実・更新させながら現存。
 企業が海外展開で遭遇する課題に取り組む協会のサイト。赴任者や安全担当者向けのセミナーの案内、「海外派遣者ハンドブック」の抜粋が紹介されている。海外での医療や教育、安全に関するリンクもある。

□Sunrise, Sunset Calendars http://www.sunrisesunset.com/ 情報をさらに充実・更新させながら現存。
 世界56都市の日の出・日の入りの時刻を月間カレンダーで表示してくれるサイト。到着空港から明るいうちにホテルへたどり着きたい、日が昇ればすぐに散歩に出たい、自然光が差し込むうちに美術館で鑑賞したい、見学時間が終了する廃墟での日没時間を事前に知りたいといったときに便利なのがこのSunrise, Sunset Calendarsだ。
 トップには世界56都市の現在時刻と日の出・日の入りの時刻が表示されており、各都市のCalendarの文字をクリックすると1ヶ月の一覧表が出てくる。Custom Sunrise Sunset Calendarのページにはより多くの都市がリストアップされており、過去・未来のカレンダーや月齢の表示も可能だ。

□About.com Europe for Visitors http://goeurope.about.com/ 情報をさらに充実・更新させながら現存。
 ヨーロッパ旅行計画に役立つヒントや旬の情報を満載している。紙のページに換算するとおそらく数万ページに及ぶ内容だろう。トップページにはヨーロッパ旅行のトレンドや注目デスティネーション、安全対策などの特集記事が随時掲載される。左フレームにはEuropean Vacation Planning Mapなど計画作りに役立つページも豊富。Topics枠から各国のページ→都市と開くとそれぞれの“ガイド”が案内するポータルに導かれる。外部サイトの旅行関連記事や役立つ情報源も多数リンクされている。おすすめのガイドブック一覧も役立つだろう。

□「機内食・ドットコム〜機上の晩餐〜」http://www.kinaishoku.com/ 情報をさらに充実・更新させながら現存。
 世界の機内食や空港ラウンジの食事をブログで紹介するサイト。広く一般からの投稿を求めており、今後の充実が期待できる。右フレームから航空会社ごと、月別、最新投稿などの記事を早引きすることもできる。世界206航空会社、8,956機内食を収録、掲載写真数26,422枚、投稿者数4,153名とのこと。


当欄関連過去記事:

■昔、愛用した旅行関連サイトの追跡調査 その3 http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20070119 
その2 http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20070118 
その1 http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20070117 

■ストリート・マップ・サイトが消えてゆく http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20070216

■海外旅行出発間際に要チェックのサイト http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20100125 

■“巡回閲覧”したい旅行サイト http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20100124 

■[暫定版Europedia] http://d.hatena.ne.jp/Europedia/searchdiary?word=%2A%5B%BB%C3%C4%EA%C8%C7Europedia%5D 


■今日のブックマーク&記事■

□Team Europe http://www.jata-net.or.jp/team-europe/index.html

□About.com 記事“10 Cheap Airlines Based in Europe”
http://airtravel.about.com/od/airlines/tp/10-Cheap-Airlines-Based-in-Europe.htm
(上記は、チェコの友人 http://d.hatena.ne.jp/Picmoch/が教えてくれたサイトです)

□Wikitravel“Discount airlines in Europe” http://wikitravel.org/en/Discount_airlines_in_Europe

ながさき旅ネット 映画『沈黙−サイレンス−』原作ゆかりの地 特設サイト
http://www.nagasaki-tabinet.com/silence/

国立新美術館 ミュシャ展  http://www.mucha2017.jp/

□Interest in Travel to US Dropped Sharply After Trump's Inauguration, Booking Site Says
“Heat Street”February 8 記事 http://heatst.com/politics/interest-in-travel-to-us-dropped-sharply-after-trumps-inauguration-booking-site-says/

□KURIER LIFESTYLE記事 10 neue Restaurants haben eröffnet
https://kurier.at/genuss/neue-restaurants-wien-10-neue-restaurants-haben-eroeffnet/245.138.694

Driving & Discovering Hawaii: Maui & Molokai (Driving and Discovering Hawaii Series)

Driving & Discovering Hawaii: Maui & Molokai (Driving and Discovering Hawaii Series)

早くも庭には春の兆し、クルーズ船の来港も増加

 長崎の街は1月28日〜2月11日まで、中国の旧正月春節)を祝うランタンフェスティバル http://www.at-nagasaki.jp/festival/lantern/賑わっている。中華街周辺を歩いてみたが、訪れている観光客の半数以上は中国人のようだ。中国伝来の蛇踊りや雑伎、変面ショー、二胡演奏、媽祖行列などを興味深く眺めているのが何とも奇妙というか長崎らしい風景だ。

例年は、春から始まるクルーズ船の来港も今年は1月の初めから目立って増えてきており、連日のように大型船が訪れている。昨年は197隻だった1年間の長崎港を訪れたクルーズ船も、今年は300隻と5割も増える見込みのようだ。1隻当たり3000人の平均乗客・乗員としても90万人の来訪者だ。
わが家からはクルーズ船の早朝の入港も、夕闇の中をイルミネーションを灯しての出港も眺められるので、クルーズ船の寄港予定表http://www.doboku.pref.nagasaki.jp/~rinkai/nagasaki_port/cruiseschedule.html を窓際に貼って送迎している。

 昨年は、1月下旬に積雪量22cmの大雪に見舞われたわが家の菜園だが、今年は今までのところ1回だけの降雪でそれも早朝に降って午後には消える程度で済んだ。おかげで、昨年は全滅したパッションフルーツやハイビスカスも元気だ。また、壊滅状態だったブーゲンビリヤも地下根から新しい枝が伸びてきて少ないが花も開き始めた。

 ルッコラやミントなどのハーブ類はさすがにもう固くなって生で食べるには苦労するが元気だ。有り難いことに、庭のあちこち20カ所ほどでサニーレタスが自生してきている。未だ大きく葉を結んではいないが毎朝のサラダの足しにはなっている。

 自生と言えば、菜の花や水仙など長崎の鍋冠山周辺で多く自生している花々もわが家の庭の隅々で花開き初めている。

6本の甘夏からは1月中旬以降に4回に分け収獲し、全部で200個近くが収穫できた。風通しの良いところで保存中だが、暖かくなり始めたら一部は冷蔵庫の野菜室に入れる予定だ。レモンの木からも20個ほどの収獲を済ませた。

 桜や西洋菩提樹、ジュンベリー、山椒などの樹も芽がふくらみ始めたようだ。花瓶に生けていたボケの小枝を昨春地植えしておいたが、これも大きく枝を広げ1mほどの高さに育ち、花が開き始めている。
昨年の冷害でほとんど収獲できなかった露地枇杷も順調だ。3月の初めには摘果(間引き)をして、実が大きく育つようにする必要がある。

 オリーヴは天敵のゾウムシの被害で14本のうち6本がほとんどの葉を落としてしまっていたが、消毒と施肥を繰り返しているので、春以降の復活を期待している。

昨年は、長い間、消息不明だった(お互い様と言われたが)小学校の親しかった同級生たちと57年ぶりの再会を果たし、近頃は毎月のようにわが家で6〜10人前後の“クラス会”を開いている。先々週は、御年83歳の恩師も参加してくださり、遅くまでワインにお付き合いいただいた。
 近所に住む同級生からは大根などの自家菜園の作物の差し入れもあり、有り難く頂くと共に、当地での野菜栽培のコツも教わっている。






■今日のブックマーク&記事■


□旅を記録できるサービス「Compathy」https://www.compathy.net/

□Radio Garden http://radio.garden/live/
 By bringing distant voices close, radio connects people and places. Radio Garden allows listeners to explore processes of broadcasting and hearing identities across the entire globe. From its very beginning, radio signals have crossed borders. Radio makers and listeners have imagined both connecting with distant cultures, as well as re-connecting with people from ‘home’ from thousands of miles away – or using local community radio to make and enrich new homes.
(上記は、チェコの友人 http://d.hatena.ne.jp/Picmoch/が教えてくれたサイトです)

□『人生フルーツ』http://www.life-is-fruity.com/
 キッチンガーデンのある豊かな暮らし。建築家・津端修一夫妻のドキュメンタリー。

□健康シェア広場記事「コーヒー豆のかすは捨てたらもったいない!コーヒーかすの意外な10通りの再利用方法!」 http://healthfitness-share.sblo.jp/article/178404351.html

ハイレゾ・オーディオ・スマートフォンオンキヨーから。
http://www.jp.onkyo.com/news/newproducts/audio/dp_cmx1/index.htm

CRUISE(クルーズ) 2016年 11 月号 [雑誌]

CRUISE(クルーズ) 2016年 11 月号 [雑誌]

42年分の海外旅行の記録を整理してみた

 年末年始の余った時間に海外旅行を中心とした1974年からの旅日記と旅先で集めたレシートや地図、博物館等の入場券、ホテルや観光地のパンフレット、レストランのメニューなどの整理をほぼ終えた。本来、5年前に東京から長崎まで引っ越す前にすべき作業だったが、引っ越し間際には時間もなく、エイヤっとばかり段ボールに詰めてそのままになっていた。

 整理を始めて見ると、1974年のヨーロッパ一周鉄道旅行http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20071005や1979年のバルカン半島縦断旅行http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20140116などの日記や領収書・パンフレット類も出てきた。
 バルカン半島縦断の旅では、その後ミュージカル映画「マンマ・ミーア!(MAMMA MIA!)」http://www.geneonuniversal.jp/movie/sp/mammamia//の舞台として有名になった当時無名のギリシャの小島Skopelos島も訪れていたのだが、その資料も見つかった。この島にはもう一度ぜひ行ってみたいと思っているので、昔の旅の足跡をたどるのに大いに役立つだろう。


 「旅日記の代わりに小遣い帳をつけることをすすめる」http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20050210で紹介したように、1987年以降旅行中はバイブルサイズのシステム手帖を持ち歩き、昔、考え出した1日見開きのリフィルに旅日記を書いている。1987年以前も、1974年の最初の旅も含め能率手帖など別サイズの手帖に書き込んでいた。

 一時期は、シャープのザウルスのような情報端末を使い、帰国後プリントアウトするといった方法も試したが、旅行中の忙しい時間に入力するのは大変だし時間の無駄でもあった。

見開きのリフィルには、左側に昼食・夕食を店名、飲んだワイン、食べた料理、価格、自分流の星印評価を加えて記入。両替や小遣帳、観劇などもこの面に記した。右側には時系列で追ったダイアリーとフィルムの使用連番(デジカメ時代には不要だが)、滞在ホテル(部屋番号等も)とその評価などを記入するように作った。このリフィルについては、拙著「ヨーロッパ個人旅行マニュアル」(ダイヤモンドビッグ社刊 絶版)でも紹介したことがある。

記入の際は、4色ボールペンで異なる種類の情報が後で見やすいように色分けして記入していた。このリフィル旅日記は後に、「ウィーン旅の雑学ノート」や「フィレンツェ旅の雑学ノート」などを執筆する際に大変役立った。
 おかげで、「フィレンツェ旅の雑学ノート」では、1974年から2000年まで数十回訪れた街の厳選した40軒あまりのレストランでの食事記録を料理・ワイン・値段をほぼ漏れなく書き込むことが出来た。

旅日記を整理していて困ったのは、日付けと曜日は書き込んでいるものの、年度を書いていないものが意外と多かったことだ。ここ数年は冒頭ページに西暦を必ず書き込むことにしているのだが。
そこで役立ったのが、見当を付けた年度を開けば日付けと曜日から年度を確定できる「便利コム」の「カレンダー西暦リスト」http://www.benri.com/calendar/list.htmlだった。もちろん、同じ曜日配列の年度が前後にある可能性があるが、そのチェックも素早くできた。

リフィル旅日記は、パソコンで作った詳細な旅程表と一緒に2〜3年ごとにリフィルファイルに綴じ込んで本棚に並べている。このリフィルファイルは東急ハンズのポイント交換でもらったものだが、最近は見かけないが昔は百円ショップでも売っていた。

過去の旅の記録が整理できたので、各旅行の概要だけでも当欄の「2008年以降の海外旅行履歴」 http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20121209の「2007年以前」版を作ってまとめたいとは思っている。

この見開きリフィルも残り少なくなっており、“増刷”するかどうか迷っている。というのもフィンテックの技術を使ってスマートフォンで自動的にお金の出入りが管理できる家計簿アプリも登場しており、附属のデジカメで“絵日記”と組み合わせた“クラウド・トラヴェル・ダイアリー”にした方が楽かも知れないと思い始めたからだ。もう、取材のための旅行をすることもないだろうし。
 もっとも、スマートフォンは“リア充生活”の妨げになると思って未だに利用していないのだが。


当欄関連過去記事:
「個人のフライト履歴を保存・図示できるサイト」 http://d.hatena.ne.jp/Europedia/20070612


■今日のブックマーク&記事■

□便利コム http://www.benri.com/calendar/list.html

□THE TRUE SIZE OF ... http://thetruesize.com/ 
It is hard to represent our spherical world on flat piece of paper. Cartographers use something called a "projection" to morph the globe into 2D map.

□Realm of History http://www.realmofhistory.com/
 Realm of History is intended as an online compendium dedicated entirely to the fascinating study of history. Our aim is to celebrate the extraordinary human triumphs, unravel the myriad of mysteries and scrutinize the major failures – all noted in the annals of history. After all, the destiny of humankind’s future endeavors are guided by the workings of our past.

□National Review記事“Travel Is So Much Better Than It Was”
http://www.nationalreview.com/article/443446/international-travel-today-much-easier-cheaper-it-was
 But I'm old enough to remember what travel was like in the pre-Internet age, and we are so much better off today. Before we grumble, we should count .

□CNN記事“The world's most punctual airports and airlines in 2017 are ...”
http://edition.cnn.com/2017/01/04/aviation/most-punctual-airline-and-airports-2017/index.html


ヨーロッパ個人旅行マニュアル (地球の歩き方 旅マニュアル)

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フィレンツェ 旅の雑学ノート―メディチ家の舞台裏をのぞく

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ウィーン 旅の雑学ノート―ハプスブルクの迷宮を極める

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