*[長崎日記]台風の被害と唐津旅行、秋の植え付けなど

*[長崎日記]台風の被害と唐津旅行、秋の植え付けなど

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庭に自生している彼岸花

 台風9号は、9月2日の18時長崎市に最接近し済州島の東を通過、中心の気圧は950hPa。長崎県の五島空港では最大瞬間風速44.8m/sを記録した。わが家の被害は植えて4年目になる、高さ2メートルのオリーヴの樹が1本倒壊、2本が大きく傾いた。早速、植木屋さんに頼み翌日には3本とも元のように立て直してもらい、実質被害はゼロだった。

  伊勢湾台風並みとの事前報道があった台風10号は、4日18時には奄美大島南東で本年最強の勢力の920hpaを記録した。

 わが家は沖縄並みの対台風強度で建てられているとは言え、四方からまともに風を受ける丘の上にあり、おまけに雨戸がない大きな窓が4面ほどある構造。そこで、急きょ飛散防止用の養生テープひと箱(30巻入り)をamazonで注文。予定では6日の午前中に届く予定だったが、「台風のため遅延。8日の午前となる」とのメールが入った。しかし、実際にはヤマト運輸が内容物を見て「台風通過前に必要」と気を利かせてくれたようで予定どおり6日の午前中に届いた。

 窓ガラスは複層ガラスのため外側と内側の両方から養生テープを張りまくった。さらに飛来物がもっとも来そうな2面のガラスの内側には、破損に備え2メートル×1メートルのアルミロールマットも貼っておいた。停電に備え、賞味期限切れのミネラルウォーターを6本ほど凍らせておき、スマートフォンの予備バッテリーや懐中電灯用の充電式電池も用意しヘルメット、ブルーシート、レインコート、長靴なども準備。玄関のガラス戸の前には土嚢代わりに培養土の袋を積み上げておいた。

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養生テープを貼った窓

 私自身は、ガラス窓の内側に木製の引き戸がある寝室に閉じこもり、最接近時の02:00から04:00の間は起きていることにした。最接近時には、家そのものは揺れなかったが、外から凄まじい風の音が聞こえ続けた。

 わが家への最接近は7日の02:00で西70kmの位置を通過。近くの野母崎で最大風速44.2m/s、最大瞬間風速59.4m/sを記録した。しかし、中心気圧は台風9号で海水がかき回されて10号のエネルギー源が弱まっていたため945hPaほどに留まった。それでも、8年前に家を建ててから最大勢力の台風の接近となったため被害は大きかった。

 7日の正午近く、未だ吹き戻しの風が吹く中を点検すると、オリーヴの樹が3本倒壊、3本が傾いていた。さらに、裏庭の甘夏ミカンの木が2本根元から倒れていた。4メートルほどの高さに育っていた植えて8年になる5本のオリーヴの大木は無事だったが、よく見ると大きな枝を折って、隣家の太陽熱温水器が飛んできてガラスが広く飛散していた。ほかにも、庭中に、ご近所や空き家、廃屋から飛んできた屋根瓦、スレートが飛び散っていた。奇跡的に建物に飛来物が直撃した痕跡はなかったが、オリーヴや枇杷、甘夏の木などの枝が何本も吹き飛んでいたところを見ると、木々が身を犠牲にして飛来物から建物を守ってくれたようだ。

 後で聞くと、わが家の周囲の人々は、窓に板を張るなど厳重な台風対策をした上で、市内のホテルや親戚の家、近くの小学校などに避難していて、どうやら居残ったのは私だけだったようだ。

 「伊勢湾台風並み」という事前報道で昔からご近所に住んでいる方々は、1991年9月27日に中心気圧940hPaで最接近し佐世保市の南に上陸した台風第19号の被害を思い起こし、事前避難されたようだ。
 このときは、当時空き地だったわが家の土地の上を、大きな屋根や物干し台が飛び越えていったそうだ。

 私は、2011年の長崎再上映を観ていた1956年製作の日仏合作映画「忘れえぬ慕情」(原題Typhon sur Nagasaki)https://www.shochiku.co.jp/cinema/database/03028/を思い出していた。岸惠子ジャン・マレーダニエル・ダリューが出演、イヴ・シャンピが監督した映画で、ジャン・マレーをめぐる二人の女性の恋の駆け引きが描かれたラブロマンスだが、後半は長崎が巨大な台風に襲われ、造船所や市街が壊滅し、岸惠子演ずる主人公乃里子が亡くなるという筋書きの映画だ。

 有り難いことに、7日の午後には、小学校の同級生3人が駆けつけてくれて、倒れた木々の立て直しや飛来物の除去を手伝ってくれた。後日の植木屋さんの養生作業もあって、倒れた木々も元通りに樹勢を回復している。

 台風の後処理が一段落した9月15日からは、3泊4日の予定で生まれ故郷の唐津へ小旅行に出かけた。いつもは「唐津くんち」見物を兼ねて11月上旬に行っていたが、今年はコロナで祭りが中止となったので早めに出かけた。滞在したのは、子供の頃から縁のあった唐津シーサイドホテルhttps://www.seaside.karatsu.saga.jp/
 最近、敷地内で温泉を掘り当て、東館が建て替えられ、スパ関連の設備https://www.seaside.karatsu.saga.jp/relaxation/が充実したリゾートホテルへと変貌していた。
 滞在中に貸し自転車を利用して唐津市内の生まれた家などを見て回ったが、先月の雲仙に続いて途中で大雨に降られリタイア。ずぶ濡れになったが、すぐに温泉につかってことなきを得た。

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シーサイドホテルのルーフトップサーマルバス

 さて、台風一過の、我が家の庭は、自生する彼岸花やコスモスが咲き始め賑やかになってきた。秋の種蒔きや植え付けも無事済ませ、ディル、イタリアンパセリ、絹さやえんどう、つるありスナップ、コリアンダー、ベビーリーフ、春菊、パセリ、レタスサラダミックス、サラダ菜、サニーレタスなどが芽を出し始めている。
 ジャガイモは、雑草対策の黒マルチを張って、メイクィーンの種芋を2つの畝に植え付けた。さらに、もうひとつの畝を準備中だ。

 コロナ禍の影響で、ステイホームが長期化し、食糧難の予兆も感じてか、家庭菜園が例年になく盛んなようで、毎年植えるデジマ種を始めとする種芋や園芸用品の一部は売り切れ状態となっている。メイクィーンの種芋も友人に頼んでわざわざ地元農協から取り寄せてもらったものだ。

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メイクィーン種芋の植え付け



 2008年以降、昨年までほぼ毎年、「ウィーン+α」の旅行に出かけていたがhttps://europedia.hatenablog.com/entries/2012/12/09、今年はコロナ禍で早々に断念した。
 5月の当欄で、「ヨーロッパ・ツアーに関しては、この秋頃から、旅行事業者やメディアなどに現地を視察してもらうファムツアー(下見招待旅行)から始まり、一般客も含めたモニターツアーがその後に続くと予想する」と書いたが、ほとんどの国から日本帰国後14日間隔離・自宅待機等になってしまうので、事実上、ヨーロッパへの観光旅行は困難な状況だ。

 トルコ、スイスなどに続きオーストリアもこの9月28日から日本人観光客も入国出来るようになったようだがhttps://www.at.emb-japan.go.jp/files/100097211.pdf、帰国後の14日間の隔離・自宅待機等が続く限り、あえて観光で訪れようという人は皆無に近いだろう。
 それに、オーストリアやフランス、スペイン、イギリスなどでは、ヴァカンス帰りの人を通じてなど新たな感染爆発の兆しがある。空気が乾燥するこれからの季節にはさらなる広がりもあり得るだろう。やはり、私の次のヨーロッパ旅行は来年の秋以降になりそうだ。


■今日のブックマーク&記事■

□青木敏郎展 ~緻密・情感・秩序・継承~ (日本橋三越本店福岡三越、名古屋栄三越
https://www.mitsukoshi.mistore.jp/nihombashi/shops/art/art/shopnews_list/shopnews0354.html

□トラベルボイス09月10日記事
「ヨーロッパの旅行業界団体、接触者追跡アプリの共通運用など欧州内の旅行規制統一を要望、観光旅行業の復活に不可欠」
https://www.travelvoice.jp/20200910-147033?tvm

□トラベルボイス09月24日記事
「ヨーロッパの観光産業の現状は? 国内線は5割まで回復、カギは「キャンセル・変更の柔軟性」や「直前予約」対応など ―「フォーカスライト欧州2020」取材レポート」
https://www.travelvoice.jp/20200924-147125?tvm

□トラベルボイス 09月27日記事
「コロナ禍で加速する旅行分野の新テクノロジー、デジタル消費行動の変化から出張需要の予測まで ―フォーカスライト・ヨーロッパ取材レポート」
https://www.travelvoice.jp/20200927-147126?tvm

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